歯周病対策に効果的な歯磨き粉と歯磨きのポイント
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
歯周病は放置すれば健康への悪影響が及ぶ可能性があります。この記事では、歯周病対策に効果的な歯磨き粉の選び方や、正しい歯磨き方法をご紹介します。
歯周病歯磨き粉を活用し、最適な口腔ケア用品と習慣を身につけて、歯周病予防に効果的に取り組みましょう。
歯周病の原因と症状
歯周病は、歯垢や歯石の蓄積が原因で歯周組織が炎症を起こす病気です。これが進行すると、歯を支える骨が破壊され、最悪の場合歯が抜け落ちることもあります。歯周病の初期症状には、歯茎の腫れや出血、口臭などがあります。
「歯周病歯磨き粉」を選ぶ際は、歯周病の原因と症状に効果的な成分が含まれていることを確認しましょう。
歯周病が引き起こす健康リスク
歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を与える可能性があります。研究によれば、歯周病は心臓病や糖尿病、脳卒中のリスクを高めることが示唆されています。早期発見と適切な治療が重要であり、歯周病歯磨き粉を使用して予防に努めることが望ましいです。
歯周病の症状に気付いたらすぐに対処しよう
歯周病の症状に気付いたら、早急に歯科医院で診察を受けることが大切です。また、自宅でのケアとして歯周病歯磨き粉を使った歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシを活用しましょう。
歯周病は放置すれば進行しやすいため、適切なケアが重要です。歯磨き粉選びに迷ったら、歯科医師に相談することも効果的です。
歯周病に効果的な歯磨き粉の選び方
歯周病対策に効果的な「歯周病歯磨き粉」を選ぶ際は、成分や機能性をチェックすることが大切です。特にフッ素入り歯磨き粉や抗菌成分が含まれる歯磨き粉は、歯周病予防に役立つことが期待できます。
・関連:歯磨き時の出血を防ぎ、口臭予防に効果的な歯磨き方法と歯磨き粉の選び方
フッ素入り歯磨き粉の利点
フッ素は、エナメル質の再石灰化を促進し、歯を強化する作用があります。フッ素入り歯磨き粉を使用することで、歯を虫歯から守るだけでなく、歯周病の進行を遅らせる効果も期待できます。歯周病歯磨き粉の選び方のポイントとして、フッ素含有量が適切であることを確認しましょう。
抗菌成分の含まれる歯磨き粉の重要性
歯周病の原因となる細菌の繁殖を抑えるため、抗菌成分が含まれる歯磨き粉がおすすめです。例えば、トリクロサンやクロロヘキシジンといった抗菌成分は、歯周病の予防に役立ちます。
この他にも、イソプロピルメチルフェノール(通称:IPMP)や塩化セチルピリジニウムも歯周病予防に有効な成分です。
ただし、使用方法や使用量に注意し、過剰な使用を避けることが大切です。歯周病歯磨き粉を選ぶ際は、抗菌成分の種類や配合量を確認して選びましょう。
歯周病に効く歯磨き粉
効果が期待できる歯周病の症状
市販の薬でもある程度の効果が期待できるケースについてご説明します。それは、初期の歯周病です。初期歯周病であれば、歯周ポケットの深さが2ミリから4ミリと症状も軽いので、すぐに歯科医院に行かなくても一時的に症状をおさえるのなら可能です。
【軽度の歯周病の症状】
- 起床時だけ口がネバネバする
- たまに出血するときがある
- 口臭が気になるときがある
- 歯肉がかゆい
- 歯茎が少し腫れている感じがする
- 強く噛むと歯茎が痛い
歯周病(症状)に効く歯磨き粉
薬用の歯周病歯磨き粉であれば、どれでも同じ程度は歯周病菌に効きます。
歯茎をひきしめる
サンスターG・U・M・デンタルペーストAC薬用、アセス、生葉EX 、システマハグキプラス薬用
歯肉炎になると歯茎がブヨブヨと腫れます。そのような歯茎をひきしめる効果がある。
歯茎の色を良くする
歯肉炎で血行が悪くなると、歯茎が紫がかった色になります。そのような歯茎の血行を良くする効果がある。
出血が気になる
口臭
歯周病のための市販薬
ドラッグストアやネットから購入できる歯周病のための市販薬をご紹介します。
アセス
歯周病を治す効果があると認められている第一類医薬品の中に佐藤製薬の「アセス」があります。アセスの効能書きには、歯肉炎・歯槽膿漏の諸症状(歯茎からの出血、腫れ、口臭)の緩和と記載されています。医薬品のアセスでも、歯周病が治るとは記載していませんでした。
デントヘルスR
ライオンのデントヘルスRも第一類医薬品です。効能は、歯肉炎・歯槽膿漏における諸症状(歯ぐきからの出血・発赤・腫れ・膿・痛み・むずがゆさ、口のねばり、口臭)の緩和、口内炎と記載。こちらも歯周病が治るとは書かれていませんでした。
生葉液薬
塗り薬タイプの医薬品です。効能効果は、歯ぐきの腫れ・膿・痛み・むずがゆさ、口臭など歯肉炎・歯槽膿漏における諸症状、口内炎に効きめがある。
システマ エスピーティー
医薬部外品。システマエスピーティーメディカルガーグルは、うがいに使うタイプで、効能は口腔内及びのどの殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去と記載されています。
歯周病予防のための正しい歯磨き方法
歯周病歯磨き粉を使用するだけでなく、正しい歯磨き方法を身に付けることが歯周病予防に不可欠です。適切なブラッシングテクニックや歯間ケアを習慣化しましょう。
適切なブラッシングテクニック
正しいブラッシングテクニックは、歯周病予防に重要です。まずは、柔らかい毛の歯ブラシを選び、歯と歯茎の境目にブラシを45度の角度で当てます。小刻みに磨くようにして、歯全体を丁寧に磨きましょう。また、力を入れすぎず、歯茎を傷つけないように注意してください。
歯間ブラシやデンタルフロスの活用
歯周病予防には、歯間ケアも欠かせません。歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯ブラシだけでは届かない歯間の細菌や食べ残しを除去しましょう。特に、歯周病が進行しやすい歯間部分のケアに努めることが大切です。
適切なサイズの歯間ブラシを選び、デンタルフロスは糸を十分に引き出して使用することで効果的なケアが可能です。歯周病歯磨き粉と併せて、こうしたケアを継続することで、歯周病の予防につながります。
・関連:歯間ブラシで血が出る悩み解決!口臭予防に効果的な歯磨き粉活用術
口腔ケア用品の選び方
歯周病歯磨き粉を使用するだけではなく、口腔ケア用品の選び方も歯周病予防に重要です。適切な歯ブラシや歯間清掃用具を選ぶことで、効果的なケアが可能になります。
歯ブラシの適切な選び方
歯ブラシは、歯周病予防の基本です。まず、柔らかい毛の歯ブラシを選ぶことが重要です。硬い毛の歯ブラシは歯茎に負担をかけ、歯周病のリスクを高める可能性があります。また、適切な大きさの歯ブラシを選ぶことで、口の隅々まで磨くことができます。歯ブラシの交換は、約1ヶ月から1ヶ月半に1回程度が目安です。ただし、歯ブラシの毛先が広がってしまったら、交換するようにしましょう。
歯間清掃用具の選び方
歯間ケアは、歯周病予防に欠かせません。歯間ブラシは、歯間のスペースに合わせて適切なサイズを選ぶことが大切です。サイズが合わないと効果的に汚れを取り除けないだけでなく、歯茎を傷つけることもあります。
デンタルフロスは、ワックスタイプやフラットタイプなど、自分の歯に合ったタイプを選びましょう。また、難しい場所にはデンタルテープ(糸状歯間クリーナー)を使用することも一つの選択肢です。これらの歯間清掃用具と歯周病歯磨き粉を併用することで、より効果的な歯周病予防が可能になります。
歯周病の予防と管理におけるポイント
歯周病歯磨き粉の使用は、歯周病の予防と管理に役立ちますが、それだけでは十分ではありません。日々の口腔ケア習慣の確立と定期的な歯科検診が重要です。
日々の口腔ケア習慣の確立
歯周病予防には、毎日の適切な口腔ケアが欠かせません。歯磨き粉に加えて、適切な歯ブラシや歯間清掃用具を使い、正しいブラッシング方法で磨くことが大切です。
「食後すぐに歯を磨くのではなく、食事後30分程度待ってから磨くことが望ましい」と言われていますが、そんなことよりも磨くことの方が大事です。さらに、口腔ケアに取り組む時間帯も重要で、特に就寝前のケアが効果的です。
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定期的な歯科検診の実施
自宅でのケアだけでは、歯周病の進行を完全に抑えることは難しいです。定期的な歯科検診を受けることで、歯周病の早期発見や進行の抑制が可能になります。
歯科医師や歯科衛生士からのアドバイスを受け、適切なケア方法を学びましょう。また、プロフェッショナルなクリーニングを受けることで、自宅でのケアでは取り除けない汚れや歯石を除去することができます。
歯周病歯磨き粉を用いたケアと併せて、日々の口腔ケア習慣の確立と定期的な歯科検診を実施することが、歯周病の予防と管理にとって重要なポイントです。