歯周病

喫煙しないと歯周病は悪化する!?

禁煙すると歯周病は治る

口腔ケアアンバサダー(社団法人口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯科医院に行った時の事。受付で「うそっ、タバコで歯が抜ける?」と書かれたパンフレットを発見!

パンフレットの記事は「たばこを吸うと歯周病になる」「喫煙を続けると歯周病は悪化する」。そして最後は「禁煙しないと歯が抜ける」という内容でした。

今回は、禁煙しないと歯が抜けるのは本当か?について説明します。

関連記事:小学生でもわかる「歯周病」について

歯周病は悪化する病気

歯周病は35歳から59歳の約7割が罹患している「国民病」です。ところが、歯周病について知らない人が多いようですので、ここで簡単に説明します。

歯を磨かないでいると、歯面がザラザラ、ベタベタしてきます。これが、歯周病の原因となるプラーク(細菌)ですが、その栄養素が食べかすです。このため、食後の歯磨きが大事になります。

プラークが歯と歯肉の境目に付着すると、歯肉に炎症が起こり、歯肉が破壊され歯周ポケットが形成されます。歯周病が進むと、歯の周りの骨も吸収され(歯周炎)、その結果、歯肉が下がり歯が長くなり、抜け落ちそうになる。これが歯周病が悪化するプロセスです。

日本人はこうして歯を失っていく

出典:日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会

たばこと歯周病の関係

たばこの煙には、ニコチン、タール、一酸化炭素の有害成分が含まれています。この他にも70種類以上の発がん性物質が含まれています。

引用:日本医師会

歯周病の原因はプラークですので、直接的には喫煙は歯周病に関係していません。しかし、たばこを吸う人は吸わない人に比べて歯周病にかかりやすく、悪化しやすい、というデータがあります。

ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。

引用:日本臨床歯周病学会

喫煙が歯肉に及ぼす影響

重度歯周病

たばこの有害物質は、血管を収縮させるため歯ぐきの血流が悪くなります。血液の循環が悪化して歯ぐきに十分な酸素が行き渡らなくなると、歯周ポケットの中で歯周病菌が繁殖しやすくなります。

細菌がつくる毒素は歯周ポケットをさらに深めて歯を支えている骨を溶かし、歯がぐらぐらするようになり、さらに進むと歯が失われることにつながります。

喫煙しないと歯周病は悪化し、最終的には歯が抜け落ちる。これは真実です。

喫煙と歯周病の関係

出典:厚生労働省e-ヘルスネット

禁煙しても歯周病は治らない!?

何度も申しますが、歯周病の原因はプラーク(細菌)です。禁煙することで、歯ぐきの血流は多少改善されるかもしれませんが、根本的な歯周病対策にはなりません。

だからといって、禁煙するのをあきらめると、容赦なく歯周病は進行していき、出血、口臭がひどくなります。歯が抜けるまでこの症状を繰り返すので、一日も早く禁煙しないといけません。

そして、歯周病を治すためには、専門的な歯科治療(炎症治療やPMTC)と、毎日のブラッシングケアが大事だということもご理解ください。

結論として、歯周病を悪化させないためには、タバコを止める、そして治療する。この二つが大事です。

口臭予防歯磨き粉「美息美人」

歯間ブラシで血が出る原因は?正しい使い方は?

歯間ブラシ

歯間ブラシで血が出る原因とは

日本歯周病学会会員口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯磨きや歯間ブラシを使った時に出血すると不安になりますよね。YAHOO!!知恵袋を見ていると、「歯間ブラシを使うと血が出ますが大丈夫ですか?」とか「でも、血が出た後は、歯茎が引き締まりスッキリした感じがあります。このまま歯間ブラシを使い続けてもいいのでしょうか?」と言う質問があります。

歯間ブラシで、このような症状を経験する人は多いです。その理由は、歯茎からの出血する原因は、ほとんどが歯周病だからです。歯周病は日本人の8割以上が罹患している国民病です。歯周病の初期は、血が出ることはありませんが、病気が進行すると歯茎が腫れ、出血するようになります。

しかし、歯周病以外にも、歯間ブラシの使い方を間違っていると血が出ることがあります。歯周病は進行する病気なので、悪化すると、最悪歯が抜け落ちることにもなるので、口腔ケアを適切に行なうことは大切です。

今回の記事では、「歯間ブラシで出血してしまう原因」「対処法」「正しい歯間ブラシの使い方」についてお伝えしますので、是非ご参考にしてください。

歯間ブラシで血が出る原因…歯周病

歯間ブラシで血が出ると不安になりますが、歯ぐきから出血する原因の多くは「歯周病」によるものです。

歯周病は進行する病気で、歯肉炎、軽度歯周炎、中程度歯周炎、重度歯周炎(歯槽膿漏)へと悪化していきます。歯周病の症状には、歯ぐきの赤み、腫れ、出血、口臭といった症状がありますが、出血する場合には、軽度歯周炎以上になっています。

歯磨きの度に血が出るとか大量出血がある場合は、中程度から重度の歯周炎になっている可能性が高いです。血が出る場合は、放置しないですぐに歯科を受診するようにしてください。

>>歯周病の症状について分かりやすく解説します

歯周病の原因

歯ぐきから出血する原因のほとんどが歯周病です。この歯周病になる原因を理解しておくと、今後の対処や予防に役に立ちます。

【歯周病の原因】

  1. 歯磨きが上手にできていないために、歯垢や歯石が着く。
  2. 歯間ブラシやフロスを使っていない。
  3. 唾液の分泌量が少ない。(ドライマウスの原因には、薬の副作用やストレスなどがある。)
  4. 自律神経の乱れ
  5. 喫煙習慣(コチン・タール)
  6. ホルモンの乱れ(思春期、更年期)
  7. 糖尿病などの疾患

歯みがきで出血

歯周病になると歯茎の腫れ以外にも、次のような症状が起こります。

・口臭が強くなった。
・出血がする。
・血生臭い膿のにおいがする。

歯間ブラシが臭くなる原因について詳しくは、『口臭の元!歯間ブラシが臭くなる原因と対策ポイント4つ』をご参考にしてください。

関連記事>>歯周病の治し方

出血しやすくする要因

ホルモンバランスの乱れ

女性の場合は、生理などでホルモンバランスが崩れると、歯肉炎を起こしやすくなるため、優しく歯間ブラシで磨いたつもりでも血が出ることがあります。

喫煙

喫煙習慣があると歯周病になりやすいというデータがあります。歯肉に炎症を起こした後も、喫煙を続けると歯周病が悪化するため、出血の可能性も高くなります。

薬の影響

血をサラサラにする、抗血小板薬や抗凝固薬を飲んでいると、歯茎からの出血が止まらない場合があります。また、降圧剤や抗うつ薬を服用していると、唾液の分泌が減少し歯周病のリスクを高めます。

歯周病以外の出血原因

歯周病が悪化すると、歯間ブラシを使っただけで血が出るようになりますが、歯間ブラシの使い方が間違っているなど他の原因もあるので、ご紹介します。

歯間ブラシの使い方が間違っている

歯間ブラシは、歯と歯の間の隙間にたまったプラークを除去するためのものです。無理に歯ぐき部分をゴシゴシと磨くと歯肉を傷つけて出血することがあるのでご注意ください。

正しくブラッシングするためには、歯間の広さに合った適切な「歯間ブラシ」を使うようにすることが大切です。

また、歯周ポケットなど歯肉部分を磨く場合は、フロスを使うといいでしょう。

歯周病以外の病気

歯周病でないのに歯ぐきから血が出る場合には、次のような病気の可能性もあります。

  • 血友病
  • 白血病
  • 再生不良性貧血
  • 血小板減少性紫斑病
  • ネフローゼ症候群

出血が続いている場合、重大な病気の可能性もあるので、早目に受診するようにしましょう。

歯間ブラシをした時に血が臭いのは?

歯周病で出血するようになると、歯が膿臭くなります。歯間ブラシで膿臭くなるのは、食べかす汚れのニオイとは全く異なります。舌で歯の間のすきまをチュッチュッと吸うと、歯周病独特の血生臭いような膿のニオイがすることがあります。

このように、出血や膿のニオイがする場合は、歯肉炎(歯周病)である可能性が高いです。

歯槽膿漏(しそうのうろう)による膿(うみ)

歯周病は、軽度の歯肉炎から中程度、重度と進行します。一般にいわれる歯槽膿漏(しそうのうろう)というのは、歯がぐらぐらと動揺している重度の歯周病のことです。歯槽膿漏になると、歯周ポケットに膿がたまるので歯間ブラシでこすらなくても臭いです。

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出血や膿臭いとすぐに歯槽膿漏(重度歯周病)を疑いがちですが、そんなことはありません。軽度の歯肉炎でも出血したり膿臭くなります。図のように歯周ポケットの中には歯肉からしみでた液と歯周病菌がたまります。そのため、口臭を発生することになっているのです。歯周病について詳しくは、『歯周病の口臭、出血、歯茎の腫れに効く歯磨き粉の選び方』をご参考にしてください。

口臭を感じたら、歯周病が進行しないよう早期に歯科治療をすることが大切です。

歯茎からの血は出したほうがいい

歯間ブラシを使ったときに歯茎から出血する場合には、歯科で診てもらうことが大切です。その理由は、先ほどもお伝えしたように、歯槽膿漏(しそうのうろう)かもしれませんが、他に出血の原因があるかもしれないからです。自分勝手に判断すると、判断を誤ることがあるのでご注意ください。

歯科で診てもらったときに、歯医者さんから「軽い歯肉炎ですから、血は出したほうが良いです。(早く治るから)」といわれることがあります。

その理由は、血の中に膿が混じっているからです。膿は腐敗物だけでなく歯周病菌などのばい菌が多く含まれているので、膿を出す方が炎症が治りやすいのです。

いいえ、歯磨きを控えるのは逆効果です。歯茎から血が出ているときは、「歯磨きをしたらもっと血が出そう」「刺激を与えると治りが悪くなりそう」という気持ちから、多くの方はブラッシングを控えがちになります。しかし、この判断は正しくありません。歯茎から血が出ているので、歯周病に罹患している可能性があります。歯周病にかかっているとしたら、ブラッシングを控えると逆に進行してしまいます。

引用:東京国際クリニック/歯科 歯茎の出血・膿に関するQ&A

歯ぐきから出血する場合の対処法

研磨剤入り歯磨き粉

歯ぐきから出血する場合の対処法は、歯科で診てもらうことが大事です。自己判断すると歯周病が悪化するかもしれないのでご注意ください。また、歯ぐきの健康を維持するには、お家でのブラッシングケアが重要ですので、忘れないでください。

歯周病が気になると、市販の薬効のある歯磨き粉を使用される方がいます。医薬品ですから歯肉の炎症を抑えることができます。でも、歯周病を治すにはもっと大事なことがあります。

それは、歯周病について理解していただければ簡単なことです。歯肉炎(歯周病)になる原因は、歯周病菌です。その歯周病菌の巣が歯石。そして、歯周病菌のエサとなっているのが食べかすや膿・血に含まれるタンパク質です。

だから、歯医者さんが歯肉炎(歯周病)を治す時には、歯石を取り、歯磨き指導を徹底的にします。歯周病の巣(歯石)を取り除き、汚れが着かないように歯磨きを行えば、歯ぐきは自然と治癒するというわけです。

歯科治療

歯科衛生士による歯石除去

軽度の歯肉炎であれば、歯科での治療は歯石除去と歯のクリーニング程度で済みます。中程度であれば治療期間も長くなるかもしれません。歯槽膿漏のような重度の歯周病になれば、抜歯することもあります。

一度歯周病になったら、その後は定期的に歯科検診を受けて、歯石除去をしてもらうことで歯垢が付きにくくなるので、歯周病の予防になり膿が出なくなります。

ブラッシングケア

鏡の前で歯磨き

その後、重要なことは毎日の歯磨きによるケアです。歯石を取っても歯磨きが上手にできていなければ、直ぐに歯周病菌は繁殖して再発します。

ですから、歯磨きで口の清潔を維持することは、歯周病予防にはとても重要なことです。
その時に、歯間ブラシやワンタフトブラシを使用すると、効果的に汚れを取り除けるために歯周病の予防効果が高まります。

歯磨き効果を高めるには、どの歯ブラシを使うかも大切なことです。歯ブラシの選択で困ったらこちらの記事「歯ブラシの選び方!虫歯予防と歯周病予防では異なります」が参考になります。

そして、歯磨き効果を高める大きな要素は、歯磨き粉の選択が重要です。同じように歯磨きをしても歯磨き粉によって効果に差が出ます。

歯周病の予防にお勧めできるのは、アルカリイオン水の歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」です。アルカリの力がよく汚れを落とすので、細菌の繁殖を抑えることができるからです。次の記事をご参考にしてくだされば幸いです。

まとめ

歯間ブラシが膿臭くなるのは、食べかす汚れが取れたからではありません。歯間部の歯ぐきが歯周病になっているからです。

歯周病は進行する病気です。膿臭い場合には、歯槽膿漏(しそうのうろう)になっているかもしれません。膿臭く感じたり出血がある場合には、すぐに歯科で診てもらうことが大事です。

治療が進むと、膿や出血は止まります。でも、歯周病はいつのまにか悪化することは良くなることです。疲れたり固いものを噛んだだけでも、歯ぐきが腫れることがあります。

そうならないように、日頃のブラッシングケアが重要。そして、定期的な検診を受けることも大切です。

>>歯周病になってから対処するよりも、予防が大切です。

歯間ブラシを使ったときに、膿臭いにおいが気になる場合には、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」をご使用されることをおすすめします。

口臭予防歯磨き粉「美息美人」

歯周病は治るのですか?治った人はいますか?

自宅で歯周病を治す方法

歯周病を治したい女性

日本歯周病学会会員、口腔ケアアンバサダーの上林登です。

歯周病は厄介な病気で、治ったと思っても何度でも再発します。そのためでしょうか、Yahoo!知恵袋を見ると「歯周病は治るのですか?」という質問が多かったです。知恵袋の質問者も「歯医者さんに歯周病は治りませんよ。」と言われてショックを受けたという方もいました。

結論から申し上げますと、歯周病は初期(軽度)でないと自宅で治すことは不可能です。中度以上の歯周病になると、治療しても破壊された歯周組織は元の歯ぐきの状態に戻ることはありません。歯科治療と自宅でのブラッシングケアを施すことによって、出血や歯ぐきの腫れ、痛みを治すことはできますが、歯茎が引き締まり歯が伸びたように見えます。

実際、わたしの歯周病はポケットが5ミリもある重度でしたが、歯科治療後に、毎日徹底的にブラッシングケアをしました。そのおかげで、歯周病の症状は完治しました。現在も歯茎の健康は継続しています。しかし、歯茎は下がり、歯が長くなったことがネックです。

だからといって、あきらめる必要はありません。「初期の歯周病」であれば自宅の歯磨きケアで治すことができるからです。

歯周病はほっておくと炎症が広がり、歯を支えている歯槽骨が溶けて「歯が抜ける」ことになるかもしれませんので、諦めずに歯磨きケアをする努力が必要です。

歯周病を治すためには、病気の原因となる細菌の塊「歯垢」を取り除かなければなりません。そのための基本治療として、歯科医院で専門的に行う「プロフェッショナルケア」と、お家で患者さん自身が行う「ブラッシングケア」が推奨されています。

しかし、歯科治療しても歯磨きをしても、歯周病は治らない人の方が多いのです。どうしてでしょうか?

今回は、「ホームケア(ブラッシング)」を中心にした歯周病の治し方についてお伝えします。

歯周病が治らない原因

 

歯周病の歯

★歯周病が治らないのは、歯周ポケットに溜まる「歯垢」が原因。

歯周病の原因となる歯周病菌(嫌気性菌)の多くは空気を嫌います。歯磨きが不十分だと歯の表面にネバネバした歯垢(プラーク)が付着します。

歯垢は細菌のかたまりで、時間とともにその量が多くなり、唾液が減る睡眠時などの時間帯に細菌は特に増殖します。

歯周病の原因となる歯垢が、歯と歯ぐきの境目の溝にたまると、感染によって歯肉に炎症を起こして「ポケット」ができます。

食べかすが溜まる「歯周ポケット」には、歯垢が付きやすく細菌のすみかとなり、感染はセメント質、歯根膜、歯槽骨へと広がっていきます。

歯周病を治すには

★歯周病を治すには、歯周ポケット内の「歯垢」を除去することが必要です。いわゆる「プラークコントロール」がポイントとなります。

歯茎が腫れているとか血が出る場合は、薬用歯磨き粉を使うと症状を軽減させることができます。

>>薬用歯磨き粉を使った歯周病ケア

歯周病の検査を受ける

歯周病が軽度~中度であれば、歯茎が腫れたり痛みは心身状態によって変化します。調子が良いと腫れも痛みもないため、歯周病が治ったと勘違いするかもしれません。しかし、ポケット内では感染・炎症が静かに進行します。

ですから、自己判断しないで、先ずは歯科で検査を受け、必要なら治療も受けるようにしましょう。

※検査法…X線検査、歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査、

ポケット内をブラッシングする

歯周病を治す、進行を止めるには、歯周ポケットに溜まる「(細菌の塊である)歯垢」を取り除かないといけません。

目で見える「歯の表面」だけではなく、歯肉の溝(ポケット)の中にある、隠れて見えない「歯の表面」も歯垢のない清潔な状態にしておくことが大切です。

しかし、ポケット内や歯間の隙間は、通常のブラッシングでは完全に清掃することは不可能です。そのため、用途によってデンタルフロスや歯間ブラシ、極細毛歯ブラシなどを使い分けて、徹底的にブラッシングすることが必要です。

関連記事>現役歯科衛生士が教える「正しい歯磨き」の仕方

歯石除去と歯のクリーニング(歯周基本治療)

お家でここまでていねいに歯磨きをしても、磨き残しがたまると「歯石」ができてしまいます。歯石は石のように固いため、歯ブラシで取ることはできないため、歯科で専門器具によって「歯石除去」してもらうしかありません。

歯科では、歯石を完全に除去した後、さらにポケット内の歯根の表面を、専門器具を使って滑らかに磨き「歯垢」がつきにくくします。

※プロによる歯のクリーニング「PMTC」とは:ホームケアでは行き届かない部位を中心に、歯面の歯石とプラークを除去・研磨します。スケーラーという器具を使って機械的に歯石を取り除きます。歯面清掃では、歯の表面に付いたプラークや着色を専用機器を用いて除去します。最後にフッ素を塗布します。

歯周病の治療

PMTCとホームケアなどの「基本治療」で歯周病が改善しない場合は、歯周病の原因菌が歯根まで感染している可能性があります。そのようなケースでは、「歯周外科治療」を施すことがあります。

フラップ手術:歯に沿って歯肉をメスで切開して歯から剥離して、歯の根面を露出させ、患部が良く見えるようにします。この状態でスケーリング・ルートプレーニングを行ない、プラークや歯石を徹底的に取り除きます。

歯周組織再生療法

歯周基本治療やフラップ手術でプラークや歯石を除去できれば、歯周病の進行は止まり、歯肉の炎症も改善します。

しかし、歯周病によって破壊され失われてしまった歯肉や歯槽骨は、自然には回復できません。この失われた歯周組織を可能な限り元に戻そうという治療が「歯周組織再生療法」です。

【歯周組織再生療法】

GTR法:特殊な人工膜(メンブレン)を使用。健康保険適用可
エムドゲイン:特殊なゲル状のタンパク質(幼若ブタの歯胚から抽出)を使用。自由診療
リグロス:トラフェルミンというゲル状の薬を使用。健康保険適用可

引用:「歯を抜くしかない」手遅れの歯周病とは?

歯周病はどれくらいの期間で治る?

歯周病が治る期間は、個人差があり、歯周病の程度や歯磨きの努力次第で異なってきます。定期的にPMTC(歯石除去・クリーニング)を行なった場合には、歯肉炎で約2~3週間、軽度歯周病の場合でも歯磨きを丁寧にすれば2~3ヶ月程度で治癒します。

歯周病の治療費は、保険適用(3割負担)の場合、1回あたり「1,800円~2,000円程度」です。歯周病治療では、これに加えて歯石除去などがあるため、合計費用は「3,000円から4,000円」が平均的な相場です。ただし、「歯石除去」だけを行なうと自由診療の対象となるのでご注意ください。

まとめ

歯周病の治し方は、歯周病の程度によって違いますが、基本は「歯磨き」です。お家での歯磨きをどれだけていねいに行なうかで歯周病を早く改善することができます。

また、一度治った歯周病でも、疲労や体調不良があると、歯ぐきが腫れるなどの症状がでることがあります。そうならないためにも、日ごろから歯磨きを励行して歯周病の予防をしましょう。

『関連記事』

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インプラントやらなければよかった!?インプラントのデメリット

インプラントのメリットとデメリット

インプラントにしたから歯周病にならないなんてことはない

「歯槽膿漏(歯周病)がひどいから抜歯してインプラントにしたのに、また歯周病になった。。。」

このように困っている方が多くおられます。歯槽膿漏(重度歯周病)になると、治療をしても何度も再発し歯ぐきが腫れたり痛くなることがあります。それだけではなく、口臭もひどくなる!

「思い切ってインプラントにしたらすべて解決するかもしれない。」このようにお考えの方もおられるかも。でも、ちょっと待ってください!

インプラントにしても、また歯周病になるかもしれないということを知っておいてほしいです。インプラントに関しては良い情報ばかりありますが、インプラントにもメリット・デメリットがあります。

その上でインプラントをご検討されてはいかがでしょう。

今回の記事では、インプラントを入れるメリットとデメリットついてお伝えします。是非ご参考にしてください。

インプラントを入れたら歯周病になった?

インプラントを入れてから歯周病(正しくはインプラント周囲炎)になったという方がおられます。折角、高価なインプラントを入れたのに歯周病になっては、、、なんのために、無理をしたのか分からない。。。

インプラントは単体(1本)で入れることもありますが、インプラント治療では圧倒的にブリッジや義歯のケースが多いようです。

このように、インプラント治療を受けられる人の多くは、抜歯して歯がない、もしくは、抜歯しなければならない状況にあります。インプラント治療を受ける人は、どうしてこれほど歯が悪くなったと思いますか?

それは、歯周病(または虫歯)に感染して重症化したからです。

歯周病になりやすい人には特徴があります。それは…

  1. ブラッシングケアが上手に出来ていない
  2. 唾液が少ないとか口呼吸によるドライマウス

2つのうちでも、ブラッシングケアができていないと、歯周病になりやすい。歯磨きが出来ていなければ、歯垢がつくので歯周病になりやすいのは当然です。

ブラッシングが上手くできない人がインプラントを入れた後、果たして上手にブラッシングできるでしょうか?

このことが問題です。だから、インプラント治療後に歯周病(インプラント周囲炎)になることがあるのです。

インプラントにしても歯周病になるのは?

インプラントは、高価な歯なのに…。入れてからトラブルが起きることがあるって知っていましたか?

インプラントだからといって万能の歯ではありません。歯周病と同じインプラント周囲炎になることもあります。

元々、インプラントにする人の場合、歯周病の人が多いです。

歯周病になったからといって、歯磨きをおろそかにしたわけではありません。歯周病になるには、いろんな原因があります。

歯周病になる原因

  • 歯磨き不足
  • 唾液分泌が少ないドライマウス
  • 口呼吸・いびき
  • 薬の副作用で唾液が出ない
  • 糖尿病
  • 内科的疾患

このようなことがあると歯周病になるリスクが高くなります。

歯周病におすすめの歯磨き粉は、こちら『歯周病に効く市販の薬と歯磨き粉はコレ!正しい使い方はコレ!』をご参考にしてください。

それらが原因で歯周病になったとしたら、インプラントにしてからも歯周病になるリスクが高いということです。

誤解のないようにいうと、インプラントの場合には、歯周炎(歯周病)とは呼ばずに、「インプラント周囲炎」といいます。

でも、歯がインプラントになっただけで同じことです。

歯周病は、歯と歯茎の間の溝に歯周病菌が繁殖し歯茎に炎症を起こすことで始まります。歯周病菌が産生する毒ガスによって歯茎が傷つき、歯周ポケットが形成される。

歯周ポケットの中に、膿がたまり更に炎症が起き、口臭も発生する。というように徐々に歯周病は進行します。

これとほとんど同じことが、インプラントの上部に被せた冠と歯茎の間の溝に歯周病菌が繁殖します。そして、インプラント周囲炎へと進行します。

だから、出血も起きるし、口臭が発生することがあってもおかしくないのです。

インプラント先進国のヨーロッパでは、このインプラント周囲炎が一番の問題になっているそう。

天然歯における歯周病と同じようなインプラント周囲への感染による病気あるいは失敗はないと考えられていました。
しかし、1990年代に入ると留学先の研究室では、ベーグルンド先生(現イエテボリ大学歯周病学科教授)がビーグル犬を使った一連の実験によって、

インプラント周囲もプラーク(細菌の塊)により歯周病と同じような病気が発現し進行していく事を発表しました。

引用:スウェーデンデンタルセンター

ヨーロッパ歯周病学会のコンセンサスレポートでは、患者割合で28%~54%との報告も。

これって、2~3人に一人の割合で、インプラント周囲炎になっている確率です。

歯周病(歯肉炎・歯周炎)

歯周病は、歯についたプラークによっておこる感染症です。歯周病は、歯肉炎からはじまりますが、ほっておくと進行し歯根をつたわり、歯を支えている組織を壊します。つまり、セメント質、歯根膜、歯周靭帯、歯槽骨を破壊するのです。この状態を歯周炎といいます。

インプラント周囲炎

プラークは口の中の固いものに付着しますが、歯と同じようにインプラントにもプラークは付着します。

インプラントにプラークが付着すると周囲粘膜にも歯肉炎と同様に炎症が発症します。

インプラント周囲口腔粘膜に限局した炎症が起こることをインプラント周囲粘膜炎といいます。
インプラント周囲粘膜炎も歯肉炎と同様に歯ブラシなどでプラークを除去すれば治すことが可能です。

歯周病が歯面にそって進行するように、このインプラント周囲粘膜炎も放っておくとインプラントに沿って感染が進行しインプラントを支えている骨が喪失します。
この状態がインプラント周囲炎です。

引用:スウェーデンデンタルセンター

歯周病の場合は、歯ぐきが腫れる、痛みがある、膿がでる、歯が動くなどありますが、インプラントの場合は、痛みも歯の動揺もないのでふつうに食事ができます。

そのため、知らず知らずのうちにインプラント周囲炎(歯周病)が悪化するので怖いのです。

インプラントの治療期間

虫歯や歯周病で歯が抜けてしまうと、普通はブリッジや入れ歯を入れます。インプラント治療では、抜けた部分の骨に金属を埋め込むという手術。その後、上部に補綴物を作るというプロセスがあります。

だから、インプラント治療では一般の治療とは違い、長い期間を要します。

まず、インプラント治療をする前には、精密検査と診断が必要です。その後にインプラントの埋没手術をします。

しかし、骨にインプラントを埋め込む手術をするにも、抜歯をしてから4~6か月経っていないとできないのです。(骨の回復を待つため。)

インプラントを骨に埋め込む手術の後、インプラントと骨が結合するまで6か月ほどおきます。

術後の状態が良いことが確認できると、インプラントの上部の補綴物(ブリッジ・義歯など)を製作をはじめます。型どり、補綴物の製作、噛み合わせなどの調整に2~4週間かかります。

ですから、早くても1年、普通はそれ以上の期間が必要になります。

でも、これだけでインプラント治療が終了したわけではありません。インプラント治療は、口の中に補綴物が入ってから後の定期的なメンテナンスが重要なのです。

先ほどもいったように、ていねいにケアをしないと、歯周病(インプラント周囲炎)になるリスクが高いからです。

インプラントの治療費

インプラント治療にかかる費用は、全額患者負担の自費診療ですので健康保険のようには安くできません。ただし、一部例外もあります。

最近外傷や腫瘍等の病気で顎骨を失った場合や、その部位に骨移植をおこなって再建した場合、先天的に歯や顎骨を欠損している場合に限って、インプラント治療に健康保険が適用されることになりました。

引用:日本口腔インプラント学会

このようなケースでは、健康保険が適用されるようなので歯科医院でご相談されることが大事です。

インプラント治療では、インプラントを埋め込む手術代がかかります。手術代は、10万円~38万円です。

インプラントの場合には、普通はポーセレンなどの保険外の人工歯を入れます。人工歯1本あたりの費用は10万円~15万円が相場。

でも、治療はこれだけではありません。治療前の精密検査と診断に1,5万円~5万円。治療後のメンテナンスに1回あたり5千円~1万円かかります。

ですので、インプラントを1本入れる場合の合計費用は、30万円~が相場。

この費用については、地域によっても違いますし、上部部分の人工歯をセラミック歯にするかどうかでも違ってきます。

インプラント治療費が極端に安いとか高い場合は、他と比較して検討する必要があります。

インプラントの失敗例と原因

インプラントにも失敗があります。失敗の原因は、治療する歯科医師にある場合もあれば、患者側にあることも。

インプラントで失敗しないように、失敗の原因を知っておくといいかもしれません。

インプラントが骨と結合しない

ドリルの熱により骨にダメージが多いと結合しない。

インプラントが適切に埋入されていない

手術の仕方に原因がある。インプラントが骨と結合しないので外れてしまう。

術後に痛み・しびれ・腫れが継続する

インプラントの埋入によって、神経を圧迫したり損傷していることがある。ほかに、インプラントが細菌に感染しインプラント周囲炎によって痛みを生じるケースがある。

人工歯が破損する

咬合調整が適正でないために嚙み合わせが悪く、セラミック歯が破損することがある。

人工歯が外れる

インプラントと人工歯の連結が緩んでいると脱落することがある。

インプラントの失敗を防ぐための歯科選び

インプラントの失敗を防ぐためには、安全で正確な治療を受けることが重要です。そのためには、歯医者選びを慎重に行うことが大切です。

最近では、どこの歯科でも「インプラント治療ができる」とうたっています。しかし、インプラント治療をするには、専門の設備や術者が必要です。

インプラント治療を安全に行うには、CTや手術室、滅菌器などの衛生管理機器、手術中の全身管理設備などの設備機器が必要です。これらは、すべての歯科医院で備えているわけではありません。

また、学会に所属し、インプラント治療の経験豊富な医師もいれば、インプラント治療の経験が浅い医師もいます。

それに、インプラントの手術の時には、麻酔医や看護師などのスタッフも必要。麻酔時のトラブルもあるので、麻酔医の技術や経験も大事です。

ですから、インプラント治療を受ける歯科医院は、慎重に選択しなければいけません。費用や距離も大切なことですが、失敗しては元も子もありません。

インプラントに不適なケース

インプラントは、抜歯した部分にでも植立でき、自分の歯のようになるので現在の歯科医療では最先端技術の一つです。

ところが、だれでもインプラントにできるというわけではありません。手術に耐えられないケースは、まず無理です。

手術できないケース

  • 免疫不全
  • 1型糖尿病
  • 放射線治療を受けている
  • 成長期の子ども

困難なケース

  • 重度歯周病
  • 歯周病で歯槽骨が減退している
  • 骨粗しょう症
  • 口腔内の清掃状態が悪い人
  • 喫煙者

このような場合は、まず治療して改善してからの手術となります。

インプラント周囲炎を予防する方法

先ほどの話からもお分かりのように、たとえインプラントにしても、歯周病(周囲炎)になったり、口臭がでるかもしれません。

そうならないようにするためには予防が大切です。

そのためには、

  1. 短い期間に歯科検診(メンテナンス)を受ける。
  2. 定期的に歯石除去やクリーニングをしてもらう。
  3. 歯ブラシだけのブラッシング方法ではなく、ワンタフトブラシを使用して、狭い歯周ポケット部の清掃を行う。(ケースによっては、歯間ブラシやフロスも使用する。)

インプラント周囲炎にならないようにするには、今まで以上に口腔ケアを行うことが必要です。

インプラントの前歯は、ポーセレンで出来ているので汚れは着きにくい。しかし、たとえポーセレンといっても、人工の歯です。インプラントと人工歯との接合部分に段差ができることがあります。歯肉部分に隙間ができるかもしれません。その部分に汚れがたまり歯周病の感染がはじまります。

ブリッジの場合は、ダミーの底部分に汚れがたまります。ダミーの底は、歯ブラシでは清掃が困難です。歯間ブラシやワンタフトブラシを使用しないと、きれいに清掃することができません。そのために、歯肉炎になり口臭がすることがあります。

これらが、インプラントを入れてからも歯周病になる理由です。インプラントを入れたからといって安心してしまい、歯磨きをていねいにしないと、歯周病になり口臭が発生するのでご注意ください。

歯周病による口臭の対策については、こちらの記事『歯周病はうがいで治る!?アルカリイオン水うがいで進行が防げる』をご参考にしてください。

「歯を抜くしかない」手遅れの歯周病とは?

歯周病で歯が痛い

日本歯周病学会会員・口腔ケアアンバサダー(日本口腔ケア学会)の上林登です。

歯周病は歯周病菌(嫌気性菌)が原因で進行する病気です。細菌の塊であるプラークが増えると歯周組織を破壊していきます。

歯と歯肉の境目のプラークにより生じた炎症を放置すると、徐々にセメント質、歯根膜、歯槽骨へと広がっていき、最終的には歯科で抜歯することになります。

末期の「重度歯周病」になると、「歯茎が腫れる」「歯茎から出血や膿が出る」「噛むと歯が痛い」「歯が動揺する」などの症状が慢性的におこるのが特徴です。

しかし、歯周病の怖さは口の中の病気にとどまらず、誤嚥性肺炎や動脈硬化など全身性病気にも関連する可能性があるので、早目の処置を必要とします。

また、歯周病を放置すると歯槽骨が退縮するため、義歯を製作しても床による保持機能が働かなくなるというリスクもあり、歯槽骨が小さいと、インプラントにすることもできないかもしれないのです。

歯周病が悪化するとこのようなリスクがあるため「抜歯しましょう」という歯医者さんがいれば、抜歯してもらおうと思っていても、「抜かないで置いておくほうが良いです」と言う歯医者さんもいます。

患者の立場からすると、どの考え方が正しいのか困ってしまいますよね。

今回の記事は、よくある「重度歯周病」の悩みについてお答えしたいと思います。ご参考にしてください。

重度歯周病の症状

歯周病はサイレント・ディジーズ(静かな病気)と呼ばれ、痛みなどの症状が出にくく、知らない間に病気が進みます。そのため、歯茎が大きく腫れる、出血する、口臭がひどい、など症状に気づいた時には、一般的に「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と呼ばれる重度の歯周病になっているかもしれません。

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歯周病の症状について

歯周病のセルフチェック!こうすれば歯周病の程度がわかります

中等度歯周病の症状

中度の歯周病

  1. プラークが歯根の先に向かって入り込み、炎症が広がる。
  2. 歯肉の退縮が進み、歯根部分が露出し、歯が長くなったように見える。
  3. 歯と歯の間の歯肉が下がり、すき間が広がる。(歯周ポケットが深く大きくなる)
  4. 口のねばつき、口臭を感じるようになる。

重度歯周病の症状(末期症状)

中等度から重度の歯周病になると、歯の周りの組織がさらに破壊され、炎症もひどくなるため、見た目で分かるようになります。

  1. 歯肉は下がり、歯と歯の間のすき間も目立つ。
  2. 歯を支える歯槽骨が吸収されて小さくなっている(レントゲン撮影で見える)。
  3. 歯肉から膿や血がよく出るようになる。
  4. 口臭は一層ひどくなる。
  5. 歯はぐらつき動揺する。(歯を指で押すと動く)
  6. 歯並びが悪くなる。
  7. 十分に食べ物が噛み切れない。
  8. 発音に影響がでる。

歯周病末期症状の判定方法

歯周ポケットの深さを測る

歯周病を治療するために歯科に行くと、先ず、レントゲン撮影と歯周ポケットの深さを測って検査をします。

【歯周病の代表的な検査】

  1. 問診
  2. 赤色の染色液でプラークの付着を確認
  3. 歯周ポケットの検査(プロービング)
  4. 歯の動揺度(ゆれ)の検査
  5. X線検査

歯槽骨の状態

X線画像を見ることで、歯を支えている歯槽骨の状態が分かります。歯槽骨が吸収されて、ごくわずかになっていれば、歯周病は「末期状態」です。

歯周ポケットの深さ

歯周病の程度は、歯周ポケットの深さを測定して判断します。ポケットプローブ(深針)という器具を使って歯と歯肉の境目にある溝の深さを測ります。ポケットの深さが深いほど歯周病が進行していることになります。

一般的に、歯周ポケットの深さが6ミリ以上であれば、いわゆる「手遅れ」の状態であり、完全に治すことは不可能です。(但し、治療とホームケアによって少しでも長く持たす処置を施すことは可能です。)

関連記事>>歯茎がブヨブヨで恥ずかしい!?腫れた歯茎の治し方はこうする。

【歯周ポケットの深さの目安】

  1. 健康な歯ぐきの目安は、ポケットの深さは約1~2mmで、歯茎と歯が密着しています。
  2. 軽度の歯周病は3~4mm
  3. 中度の歯周病は4~6mm
  4. 重度の歯周病になると、歯周ポケットの深さは6mm以上

歯周ポケットが4ミリより浅い中程度以下の歯周病であれば、歯科治療を受けた後のブラッシングケアを十分におこなうことで状態を改善することができます。

>>歯周病を改善するプラークコントロールとは

重度でも歯を抜かない歯周病治療

重度の歯周病になると、基本的な歯科治療だけで治すことは不可能かもしれません。しかし、そのような重度のケースでも、歯周外科治療を施すことによって改善することが可能になります。

【歯周病の基本的治療】

  1. 口腔清掃指導(ブラッシングケア)
  2. スケーリング・ルートプレーニング(プラークと歯石の除去)
  3. 噛み合わせや虫歯の治療

フラップ手術

歯周病の基本治療を繰り返しても歯周ポケットが浅くならない場合、プラークがポケットの奥深くに入り込んでいると考えられます。

この状態を放置しておくと歯周病が進行していきます。このようなケースの時には、歯肉を剥離してプラークを除去する「フラップ手術」を行ないます。

対象となるのは、「4ミリ以上の歯周ポケットが残っている」ケースです。

局所麻酔で1時間程度の手術になりますが、持病があり全身状態が悪く手術の負担に耐えられないと判断した場合は、実施できません。

歯周組織再生療法

歯周病治療やフラップ手術を施しても、破壊されて失われてしまった歯肉や歯槽骨は完全には回復できません。

この失われた歯周組織を可能な限り元に戻そうというのが、「歯周組織再生療法」です。しかし、骨の再生には、個人差があり一定期間(半年以上経過すると骨の再生が認められる)を要します。

適応は主に中度歯周病になります。歯の動揺が大きい「重度歯周病」の場合は、手術の負担に耐えられなく歯を失う可能性があります。一方、軽度の場合は、再生療法は必要ありません。

【歯周組織再生療法】

  • GTR法:特殊な人工膜(メンブレン)を使用。健康保険適用可
  • エムドゲイン:特殊なゲル状のタンパク質(幼若ブタの歯胚から抽出)を使用。自由診療
  • リグロス:トラフェルミンというゲル状の薬を使用。健康保険適用可

重度歯周病で歯を抜くか抜かないか?

重度歯周病まで悪化すると、治療しても改善は難しくなるため、歯科医院でも「手遅れ」と言われるかもしれません。

しかし、先ほどお伝えした歯周組織の再生療法もあります。ただし、メリットばかりではなく、手術後のケアが十分できていないと、歯周病が再発するというデメリットもあります。

義歯やインプラントの適合を良くするためには、歯槽骨が吸収されない内(健康状態)に抜歯した方が良いでしょう。しかし、自然歯ではない義歯の場合は、食事がしにくい、食べ物が挟まる、会話しにくくなるなどのデメリットがあります。

インプラントにすると、自分の歯と同じように食べられるかもしれませんが、十分にケアができていないとインプラント歯周炎(インプラントの歯周病)になる可能性もあります。

このように、どの方法にもメリット・デメリットがあるので、自己判断しないで、かかりつけの歯医者さんによく相談されることをおすすめします。

 

歯周病を治すには歯科治療が基本ですが、歯磨きケアなどで症状をコントロールすることが可能です。こちらの記事をご参考にしてください。

>>自分で歯周病を治す方法!歯磨きで歯肉炎が治った!?

免疫力が下がると歯が痛くなる!口臭がおきる!

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

疲れた時やストレスが続いた時に、歯が痛くなることがあります。それは、ストレスによって体の免疫力が低下したことが原因です。

免疫力が下がると細菌をコントロールできなくなり、虫歯がなくても歯周病が悪化して歯が痛みます。また、口内細菌が増えるため舌苔も厚くなりがちです。そのため、舌が白くなり口臭が発生します。

普段より口臭が強く感じたら、ストレスが多くかかっているかもしれませんので、休息を取るようにしましょう。

今回の記事は、ストレスと突然の歯の痛みや、ストレスと口臭の関係についてお伝えします。

ストレスと免疫力の関係

ストレスがかかると、歯が痛くなるほか、いっぺんに口臭がおこります。

人は、ストレスや緊張を受けると、交感神経の方が優位となるので、唾液の分泌を抑制するように働き、ドライマウスの症状となります。

多くの人の前でスピーチをすると、緊張して口の中がカラカラに渇くのもそういう理由からです。
この他にも、普段からストレスがあると、唾液の分泌が減少し口臭が強くなります。

そして、唾液の分泌が少なくなる(または、唾液の免疫力が下がる)と、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。

口臭で悩まれている方の多くが、そのこと自体でストレスを抱えることになり、よけいに口臭を強くしてしまうという悪循環に陥っていることが多いのです。

ですから、口臭をなくそう、なくそうと、焦らないでじっくりと構えてリラックスすることも大事です。

ストレスは歯周病を進行させる

疲れやストレスを感じている時に、根尖性歯周炎(歯周病の一種で、歯根の先に膿の袋がある)が悪化して、歯が痛んだり歯ぐきが腫れたり出血したりする方が多いです。

その理由は、、
①ストレスが自律神経のバランスを崩すことが原因になっている。
②ストレス(多忙など)が原因で食事の乱れや十分に歯磨きができていない。

自律神経が乱れると、免疫機能が低下し歯周病菌が増殖します。口の中の菌が急激に増えることで、歯ぐきに炎症が起こり、歯が痛くなることも。

ストレスで膿栓がたまる

膿栓がたまるのは、喉に細菌が増えたからです。細菌をやっつけるために体が反応し免疫物質が分泌される。その死骸がかたまってできたのが膿栓です。

膿栓ができやすいのは、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の人ですが、どちらも免疫力が低下した時に炎症を起こしやすくなります。

ストレスで舌苔が厚くなる

舌苔が厚くなるのは、口腔に細菌が増えることが原因です。細菌が増えるのは唾液の量と質が影響します。

自律神経のバランスが整っていて、サラサラ唾液が多量に分泌されると、口腔内の細菌を洗い流してくれます。そして、免疫力の高い唾液であれば、殺菌作用が強く細菌を減らすことができます。

細菌が増えると、舌の上の菌が活発に繁殖して舌苔を厚くします。舌苔ができないようにするには、唾液を沢山出すようにして、免疫力を高めなくてはいけません。

免疫力アップで歯周病を予防する!

歯周病や口臭を予防するなら、免疫力を高めることが有効です。「免疫力」とは、細菌やウイルスを退治する自己防衛力のことを言います。

腸内環境を整える

腸内環境を整えるには善玉菌を増やすことが大切です。乳酸菌が多く含まれる発酵食品を積極的にとり、善玉菌を増やしましょう。

体温を上げる

「体温が1℃下がると免疫力は30%低くなり、1℃上がると免疫力は5~6倍になる」と言われているほど、免疫力は体温に大きく左右されます。

体温を上げる方法としては、①適度な運動、②入浴、③バランスの良い食事、などが有効です。

質の良い睡眠をとる

ぐっすり眠られないなど睡眠の質が悪いと、ホルモンバランスが崩れ、免疫力の働きもおかしくなります。良質な睡眠で身体をゆっくり休め、自己免疫力を高めるようにしましょう。

まとめ

ストレスで免疫力が低下すると細菌が増殖するため、一変に歯周病を悪化させたり口臭を強くします。

歯周病や口臭を予防するためには、歯磨きを十分におこなうことも必要ですが、普段から免疫力が下がらないように気をつけましょう。

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間違いだらけの歯周病予防!?

歯周病の正しい予防方法についてお伝えしたいと思います。成人の8割が歯周病といわれています。それほど多い歯周病なのですが、正しくケアしていない人が多いのです。

歯周病の予防のために歯ぐきをブラッシングしていても、間違ったブラッシングを行っていたため、歯ぐきが下がってしまい歯が伸びたなんて人も。

これは一例ですが、歯周病は正しい方法でケアをしなければ、効果がなくなるだけではなく、かえって悪い結果を生むことにもなりかねません。

今回の記事は、誰でも簡単にできて効果の出る歯周病の予防方法をご紹介します。

歯周病とは

一昔前までは、歯が抜ける一番の原因は虫歯でした。しかし、虫歯予防が進んだことで虫歯で歯が抜ける人はほとんどいません。歯が抜ける最大の原因は歯周病です。

さらに、歯周病に感染すると、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、糖尿病、骨粗鬆、誤嚥性肺炎など生命にかかわる病気になるリスクが高まります。ですから、歯周病を予防することは、成人病を予防することにもなります。

→ 歯周病とは?わかりやすく説明します

歯周病の症状

歯周病の一番の症状は口臭が強くなることです。歯周病になると歯茎が腫れる、出血、膿が出るということが起きます、歯茎が臭いと感じたら「歯茎が臭いそれは歯周病から口臭に発展した証拠。うがいで口臭を消す方法とは?」をご参考にしてください。

歯周病は歯周病菌による感染症です。歯周病菌は歯に付着しプラークを作ります。このことはよくご存知かもしれません。でも、次のことまで知っている人は少ないのではないでしょうか。

プラークの中の歯周病菌は、細胞のはがれ落ちた死がいなどのタンパク質を分解し、VSC(揮発性硫黄化合物)というガスを発生します。このガスは、火山や温泉で発生する硫黄ガスと同種のもの。

歯周病になると猛毒ガスが発生する。だから、歯周病になると口臭がひどくなるのですが、この歯周病菌が多く存在するのは、歯周ポケット内部の歯垢と液(歯茎から染み出てくる液に歯周病菌が混じった膿のようなもの)の中です。

歯周病に感染すると、私たちの体のなかの免疫細胞(白血球)が細菌(歯周病菌)と戦います。この戦いにより、白血球や歯周病菌の死骸が膿となって排出されます。つまり、膿が出るということは、現在進行形で白血球と歯周病菌との戦いが繰り広げられているということで、今まさに組織破壊が進行している証なのです。

引用:東京国際クリニック なぜ、歯周病にかかると歯茎から膿が出るのか?

歯周病の一般的な症状としては、歯茎の腫れ、歯茎からの出血、歯茎下がり、歯の動揺・脱落です。歯周病に感染しても、初期のうちは痛みはほとんどありません。しかし、進行することで痛みや出血が起こるようになるので、悪化しないうちに予防することが大切です。

歯肉炎や歯周炎になる

歯周ポケットの中の歯周病菌は毒ガスを作ります。この猛毒ガスが歯肉に当たると、歯肉が傷つき炎症をおこします。これが歯肉炎です。歯肉炎になると歯周病菌はさらに活発化し、さらに歯根にそって深く入っていき歯を支えている歯周組織まで破壊していきます。これが歯周炎です。この時になると、固いものを噛むと歯の痛みを感じるようになることも。

歯みがきで出血する

歯周病が進むと、歯周ポケットが深くなり、歯みがきをしたときに出血するようになります。これは、歯磨き方法が悪いのではなく、歯茎に炎症が起こっているためです。そのため、歯ブラシの毛先が軽く当たるだけでも出血します。

軽い歯肉炎程度であれば、出血してもブラッシングで膿や血を出してあげるほうが良いことがあります。しかし、重度歯周病や虫歯から根尖歯周炎になっている場合は、歯科治療を受けないといけません。

出血をしているからと歯磨きを控えめにする人がいますが、そうすると炎症がさらにひどくなってしまいます。
歯肉炎の段階では、歯磨きを続けることで炎症は落ち着き、出血も止まります。
しかし、歯石がつきはじめたり、骨の破壊が始まる歯周炎になると、歯科医で歯石を取ってもらわないといけません。

引用:西永福歯科

痛みや腫れがおきる

たとえ、歯周病になっていても、健康で免疫力が高いときには痛みも腫れもおきません。だから、「歯周病ではない」と思っている人が多いのかもしれません。

しかし、仕事などで疲れやストレスがたまると、免疫力が低下し一変に歯周病が悪化します。疲れた翌朝に歯ぐきが腫れたなんて経験はないでしょうか?

他にも、歯根を支えている歯周組織に歯周病が感染していると、スルメイカなど固いものものを噛んだ翌朝、歯が痛いと感じることがあります。詳しくは『「さきいか」を噛むと歯や歯ぐきが痛くなる!その原因と対処法』をご参考にしてください。

これは、じつは歯が痛いのではなく歯周組織が痛いのです。(かみ合わせが悪いときにもなります。)これは、過剰に噛む力が歯周組織にかかることで歯周に炎症がおきるからです。

口臭が強くなる

歯周病菌が発生するVSC(揮発性硫黄化合物)は、火山や温泉から出る硫黄ガスと同じニオイがします。これに歯肉の炎症などによる腐敗臭がまじるため、より臭いガスができます。

歯周病菌は、歯周ポケット内に多いのですが、唾液にまじり舌にも感染します。そして、舌苔(ぜったい)をつくります。舌苔ぜったい)(ぜったい)はVSCをつくるので、口臭の連鎖がおきます。舌苔(ぜったい)について詳しくは、『舌が白い人は舌苔です。舌苔を取り除く7つの方法とは?』をご参考にしてください。

間違いだらけの歯周病予防

歯周病になると、歯ぐきから出血する、歯肉が腫れる、口臭がする、歯が抜けるというように次から次へと悪いことがおきます。だから、歯周病にならないように予防することが大切です。

ところが、間違った方法でケアをしているために、歯周病がよけいに悪化するケースがあります。

歯ぐきをブラッシングしても効果はない

歯周病を予防するためには、歯周病の元を断たないといけません。元というのは、プラーク(歯垢)のことです。プラークは歯周病菌のかたまりです。ですから、プラークを除去しないことには、予防にはなりません。

プラークを除去するための方法は、歯科でのPMTC(歯石除去と歯面研磨)とお家でのブラッシングケアです。

歯石は歯ブラシのような柔らかいものでは取れないので、超音波スケーラーやハンドスケーラーなど歯科専用機器を使用する必要があります。

しかし、プラーク(歯垢)は歯ブラシで取れます。(歯ブラシが届く範囲だけです。歯周ポケットの奥深い部分やブリッジなどの隙間には歯ブラシが届かない。)

プラークは、粘ついたヘドロのようなものが歯にくっついたもの。ですから、プラークを除去するには歯ブラシでこすり取るしかありません。

マウスウォッシュやうがい薬では、歯にくっついたプラークは取れません。

それに、プラークは歯面についているので、プラークが付いていない歯肉をブラッシングしても無意味です。

それなのに、歯ぐきをブラッシングする人が多いのは何故?その理由は、「歯ぐきをマッサージすると歯周病の予防になる」と思っているからではないでしょうか。

歯周病で弱っている歯ぐきを、固い毛先の歯ブラシでごしごしとブラッシングすると、歯ぐきが下がってしまいます。

歯磨きのし過ぎで歯ぐきが下がると、歯が伸びたように見えてしまいます。しかし、このようになると、歯磨きだけでは、元に戻すことができなくなるのでご注意ください。

ブラッシングで下がった歯茎を復活させることはできませんが、毎日正しいセルフケアを行うことでこれを食い止めることは可能です。やってはいけないのが、力を入れ過ぎた乱暴なブラッシング。これが「フェストゥーン」という歯茎の縁が輪状に盛り上がった状態を招いてしまいます(フェストゥーンは歯茎が下がる前兆です)。歯周病専門の歯科医院で正しい磨き方を教えてもらうことで、歯茎の退縮にストップをかけましょう。

引用:東京国際クリニック ブラッシングで下がった歯茎は元に戻るのか

歯石はブラッシングで取れない

プラークが除去できなく歯についたまま放置すると、歯のように固くなります。これが歯石です。固い歯石は、どれだけゴシゴシとブラッシングしても取れないでしょう。それほど固いものです。

だからといって、歯石をそのままにしておくと、プラークが歯石につき更に歯周病が悪化します。

この歯石を取る方法は、超音波スケーラーなど専用の器具を使って取ることしかできません。ですから、2~3ヶ月に一度は、歯科で歯石除去をしてもらう必要があります。歯石ができるペースにもよりますが、3ヶ月以上の間隔で歯石除去をしていては、足らないかもしれません。

ていねいに歯みがきをしているので、大丈夫と思っているかもしれません。しかし、どれだけていねいに歯みがきをしていても、歯周ポケットの深い部分のプラークは取れません。その磨き残しが歯石になります。その証拠に、歯科検診をうけると、必ずといっていいほど歯石がついています。

だからといって、固い毛先の歯ブラシでゴシゴシと歯磨きを行う人がいます。しかし、歯だけを磨いていればいいのですが、歯茎まで磨くと歯茎を傷めることになります。固い歯ブラシが悪いわけではありませんが、この場合には歯磨き方法に問題があるといえます。

歯磨き方法に自信がない場合は、柔らかい歯ブラシのほうがいいかもしれませんね。

歯ぐきマッサージだけでは歯周病は治らない

歯ぐきをマッサージすることは悪いことではありません。歯ぐきをマッサージすることによって、歯肉の血行がよくなるからです。

でも、根本的な処置をしないで、歯ぐきをマッサージをしても無意味かもしれません。歯周病の予防は、プラークを取り歯石がつかないようにすることだからです。

歯周病用の歯磨き剤では歯周病は治らない

歯周病用の歯磨き剤があります。歯磨き剤に抗菌剤やビタミンなど歯周病に有効といわれる薬用成分が入っています。

しかし、歯周病が進行すると、それらの成分は効きません。歯周病菌など悪玉菌はプラークを作るからです。プラークはバイオフィルムといわれる膜で覆われています。バイオフィルムは、薬など外部からの攻撃をシャットアウトできるようになっていることが分かっています。だから、薬を使っても歯周病菌をやっつけることができないのです。劇薬であれば別ですが、そのような危険な薬を歯みがきに使うことはできません。

歯周病を治療する一番の方法は、歯科で歯石を取ってもらい、患部に直接抗菌剤を塗布してもらうことです。歯医者さんに行くのが面倒かもしれませんが、それが最も早く治る方法です。

フロスでは歯周病は予防できない

歯科医院でブラッシング指導をうけると必ず勧められるのが「フロス」ではないでしょうか。

フロスは糸ようじとも言われるものです。一度使ったことがある人なら、「使いにくい」というのが第一印象では。それほど使いにくいものです。

それでも、効果が高いのであれば良いのですが。それほど、効果はありません。何故かというと、フロスは、歯と歯の間のプラークを良く落とせます。しかし、歯周ポケットの内についているプラークを取ろうとすると、歯肉を傷つけます。だから、肝心の部分のプラークが取れない。

それなのに、フロスを勧める歯科衛生士さんが多いのは何故?

実は、歯間ブラシとフロス(糸ようじ)では、少し用途が異なります。
フロス(糸ようじ)は、歯と歯の間についた歯垢(プラーク)を取るためのもの。この部分は、歯ブラシだけでは歯垢を除去することが難しく、虫歯や歯周病の原因になるからです。
歯間ブラシは、歯肉炎などによって歯間の歯茎が下がり、歯と歯の間の隙間が大きくなっている時に、汚れ(歯垢)を取る時に有効です。

引用:口臭の元!歯間ブラシが臭くなる原因と対策ポイント4つ

電動歯ブラシを過信してはいけません

各メーカーからいろんな電動歯ブラシが売られています。どれも、「99%以上のプラークを除去!」などと宣伝しているのですが、実際はどうなのでしょう?

電動歯ブラシは、確かに手で磨くよりも動く回数は多いので効率が良い。でも、歯みがき効果を得られるのは、上手にすべての部位に歯ブラシを当てることができた場合だけです。

当然のことですが、どれだけ良く動く電動歯ブラシを使っても、すべての部位に歯ブラシの毛先が当たっていなければ、磨き残しができます。これは理屈ではありません。実際、電動歯ブラシを使っていても歯周病になる人が多いのは、この理由からです。

最も効果的な歯周病の予防とは

歯周病予防で最も効果をだすには、次のようにすること。

  1. 3ヶ月おきに歯石除去と歯をクリーニングする。
  2. 歯科衛生士の指導のとおりにブラッシングする。

この2つができていれば、歯周病は予防できるはずです。でも、できないのはどうしてだと思いますか?

歯科衛生士による指導のように、ブラッシングするのが難しいからです。歯科衛生士はプロなので、フロスを使うことも、学校で習うようにブラッシングすることも簡単かもしれません。

しかし、私たちは素人です。それに、毎日が忙しい。じっくりと時間をかけて歯みがきをしている暇なんてない。そのような人が多いのです。だから、分かっていてもできないのかもしれません。

効果的な歯みがきのポイント2つ

歯みがきで重要なことは、

  1. すべての歯を磨くこと
  2. 歯についているプラークを除去すること

どのような歯磨きの仕方でも良いのですが、すべての歯を磨くことが大事です。1本でも磨き忘れがあれば、そこにプラークがつき歯周病に発展します。

そして、もう一つ。それぞれの歯のすべての面を磨く必要があります。歯面は歯ぐきから上の部分と歯ぐきの中に埋まっている部分に分かれています。上部だけ磨いても、歯ぐきの中が磨けていなければ歯石がつきます。

また、前歯の表面は磨いても、裏面が磨けていないことも。そして、歯ブラシが入っていかない歯間や奥歯の奥側も磨きにくいものです。

このポイントを気にしながら歯みがきを行なうと、今までのよりも何倍も歯がきれいになります。

4種類の歯ブラシを使い分ける

より効果的に歯みがきを行なうためには、歯みがきの仕方よりも専用の歯ブラシを使うことのほうが簡単です。

  1. 硬めの毛先の歯ブラシ
  2. 柔らかい毛先の歯ブラシ
  3. 歯間ブラシ
  4. ワンタフトブラシ

1本の歯ブラシで、すべてをブラッシングするのは困難です。用途にわけて道具があるのですから、上手に使い分けるのがベストです。

歯間ブラシをした時のニオイが気になる場合は⇒⇒歯間ブラシが臭い!その原因と取り方について現役の歯科医が教えます。

効果的なブラッシング法

  1. 粗磨き
    硬めの歯ブラシを使用して、すべての歯を磨きます。この時は、歯面(表・裏)と咬合面を磨きます。
  2. 仕上げ磨き
    柔らかい歯ブラシを使用して、すべての歯を磨きます。特に、歯間と歯周ポケットなど磨きにくい部位を中心にブラッシングします。
  3. 歯間の清掃
    歯間ブラシを使い、歯と歯の間のすきまを清掃します。歯間ブラシは、歯間に無理なく挿入でき、使った際にきつく感じない程度を選ぶようにしましょう。
  4. 歯周ポケットの清掃
    ワンタフトブラシで、なぞるように磨きます。歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)は、普通の歯ブラシでは磨けません。この部位は、ワンタフトブラシを使用して歯の並びを一周します。

特に奥歯の奥は磨きにくいため、歯周病になりやすい部位です。この部分をていねいに磨くと歯周病の予防になります。

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さらにブラッシング効果を上げるなら

今ご紹介したブラッシング方法でも、歯周病を予防する効果は十分にあります。でも、もっと簡単に歯みがきができて効果を上げたいと思いませんか?

そこでおすすめしたいのは、歯ブラシと歯磨き粉。

歯ブラシは手動よりも電動のほうが楽です。そして、歯に当てるだけで良いので、上手に磨けます。

手動にこだわりたい人には、音波歯ブラシがいいかもしれません。音波歯ブラシは音波で汚れを落とすようになっていますが、普通の歯ブラシのように手でゴシゴシと磨く必要があります。それでも、歯間部や歯周ポケットを磨くときには、音波歯ブラシを当てると汚れを落とせるので便利です。

歯磨き粉は、チューブ歯磨きではなく液体歯磨き粉をおすすめします。チューブ歯磨きには泡がたつ成分や香料が入っているため、磨く部分が見えにくいだけではなく、十分に磨けていなくても磨いた気になってしまいます。本音でいうなら、水だけで磨いたほうがよく磨けると思います。

最近は、口臭予防のための『美息美人(びいきびじん)』のような無添加の水歯磨きもあります。

口臭原因については⇒⇒『口臭がドブ臭でもアルカリイオン水うがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・

まとめ

歯周病になると、歯が抜けるだけではなく成人病になるリスクが高まります。それだけではなく、歯ぐきが黒ずんで色が悪くなったり、口臭がひどくなったりと悪いことばかり。

ですから、早目に歯周病を予防することが大切です。ですが、この記事を目にするまでは、間違った方法を行っていたのではないでしょうか。多くの人が、正しい口腔ケアを知らないために、毎日歯磨きを行っているにも関わらず、歯周病が悪化しているのはそういう理由からだったのです。

どうせ、同じ時間歯磨きをするのなら、合理的で効果のある方法を行ってみてはいかがでしょう。


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ぶよぶよ歯茎の治し方

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯茎が腫れてブヨブヨになりお困りですか?歯茎が腫れる原因はいろいろありますが、歯茎がブヨブヨになっている場合は、たいていが歯槽膿漏(歯周病)によるものです。

歯槽膿漏(歯周病)になると、歯茎が腫れる、歯ぐきの色が紫色になり見た目も悪くなります。それに、歯茎を強くブラッシングすると出血をします。

そして、歯槽膿漏(歯周病)は日増しに悪化するので不安になりますよね。だから、すぐにでも歯茎のブヨブヨに腫れたのを治したいのではないでしょうか?

今回の記事は、ぶよぶよになった歯茎の治し方についてお伝えします。

歯茎がぶよぶよに腫れるのは

若い人の健康な歯茎は、ピンク色で引き締まっている。ところが、歯茎が腫れブヨブヨしていると、見た目が悪いですよね。ブヨブヨに歯茎が腫れている場合には、歯茎の色もピンク色ではなく紫色のような暗い色になっているのではないでしょうか。

歯茎が腫れていると、見た目だけではなく口臭も強くなります。見た目が悪いうえに口臭もするようになれば、いっぺんに老けたような気分になるかもしれません。

ところが、歯茎が腫れていても、ほとんどの人は「痛くない」と言います。歯茎が腫れていれば痛みがあるように思いますが、実は痛くないことのほうが多いのです。(歯周病の程度によっては、何もしていなくても痛い場合もあります。)

歯ぐきが腫れる原因は、歯槽膿漏(歯周病)だけではありません。次のような病気でも歯茎が腫れます。

  • 歯茎の腫れる原因
  • 歯肉炎・歯周炎
  • 根尖性歯周炎
  • 歯根膜炎
  • 歯髄炎
  • 歯根破折
  • 口内炎
  • 膿瘍(のうよう)

ところが、歯茎がぶよぶよに腫れる症状のケースでは、たいていが歯周病です。

歯周病の症状・原因については…

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歯周病とは?わかりやすく説明します

歯周病が進行しているサイン

歯茎が腫れる原因で一番多いのは歯周病です。

歯周病は進行する病気で初期段階では痛みはほとんなく、歯茎の部分を指で押さえると少し痛みを感じる程度です。

歯肉炎が少し進むと、歯ブラシ時に軽い出血を伴います。この状態をほっておくと、歯肉炎が進み、歯茎がぶよぶよに腫れた状態になります。

この状態を放置すると、歯周炎になり歯槽骨が溶けて歯がぐらついてしまいます。悪化すると、最終的には歯が抜けてしまうので、歯周病は早目に治療とケアを行い、進行を止めることが重要です。

ところが、歯周病はほとんど痛みがないため、知らないうちに進行することが一番の問題です。この進行度合いを目で確認できるのが、「歯茎のぶよぶよ」。

早目に予防すれば、歯周病の進行を止めることができるし、ぶよぶよ歯茎を引き締めることもできます。しかし、膿や血が出ることが多くなっているケースでは、治療をしても再発することが多くなります。

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ぶよぶよ歯茎の治し方

歯科治療で治す

歯周病で歯茎がぶよぶよに腫れている場合には、歯医者さんで治療しないといけません。先ほども申しましたが、歯周病を放置すると悪化するからです。

歯医者さんでは、歯周病の程度によって治療が異なりますが、基本的には、歯周ポケットの中をきれいにする治療になります。

歯科の主な治療は、歯石除去、歯のクリーニング、殺菌になります。歯茎を引き締めるには、これを定期的に受けることが大事です。できれば、2~3か月に一度は受けられることをおすすめします。

歯科で歯石除去やクリーニングを受けると、その後痛みを生じることがあります。歯に付いていた歯石や歯垢が取れたことによって、知覚過敏でしみたり痛むのですが、その場合は、刺激物を食べないようにしたり、ブラッシングを優しくすることが大切です。

歯にしみる痛みは、歯茎が引き締まることで徐々になくなっていきますが、痛みが続くような場合は歯科にご相談ください。

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セルフケア

ブラッシング

歯茎が腫れている場合には、柔らかい毛先の歯ブラシを使用するようにしてください。

歯周病は、歯科治療だけでなおる病気ではありません。毎日のブラッシングケアが重要です。どれだけ歯科で治療を受けてもブラッシングがうまくできていなければ、すぐに歯周病が悪化するのでご注意ください。

ぶよぶよの歯茎の場合に強くブラッシングすると血や膿が出ますが、排膿することで歯茎の腫れは治りやすくなります、だからといって、強くブラッシングすると、歯茎を傷め逆効果になることもあるので、磨き過ぎないようにご注意ください。

効果的にブラッシングするには、歯科衛生士さんから指導を受けられると良いと思います。正しい歯磨き方法について詳しくは、『正しい歯磨き方法と効果的な歯磨きの仕方の違いとは』をご参考にしてください。

ワンタフトブラシ

ワンタフトブラシで歯と歯茎の間を磨く

歯茎を引き締めるためには、歯ブラシだけでは難しいです。歯周病菌は歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)にあるので、ワンタフトブラシで磨くと効果的にブラッシングできます。

フロス・歯間ブラシ

歯と歯の間は、歯ブラシで磨くのが難しい。そのため、歯間部の歯茎に炎症が起こりやすいです。この部分の清掃には、デンタルフロスや歯間ブラシを使用します。

今さら聞けない「歯間ブラシの使い方」。これで口臭が防げる!

歯磨き粉

歯ぐきが腫れている場合には、歯周病菌を殺菌する歯磨き粉を使用されることをおすすめします。歯磨き粉の種類は多くありますので、かかりつけの歯科医院でご相談されてはいかがでしょう。

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マッサージ

歯茎がぶよぶよの場合は、血行が悪いので、マッサージで血流を良くすると効果的です。マッサージ法は、手指を水道水で良く洗い綺麗な指で、何もつけずに歯茎全体をマッサージします。

毎日、朝と夜マッサージすると良いでしょう。

うがい

歯周病になると、嫌気性菌が増殖して口内環境が酸性化します。菌を増えないようにするためには、うがいで口内を洗浄するのがいいです。

うがいに用いる水は、水道水でも大丈夫ですが、できればアルカリイオン水の方が口内を中性にしやすくなります。

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早く治すためには

歯周病は免疫力が低下したときに悪化します。反対に免疫を高めると歯周病は止まります。歯茎の腫れを早く治すためには、食生活を見直す、ストレスを軽減する、運動するなどで免疫アップすることが効果的です。

歯茎がぶよぶよの時にやってはいけないこと

汚れた指で触れない

歯茎が腫れていると触って確かめたいものですが、汚れた指で患部に触れるとばい菌に感染し炎症が悪化するかもしれません。マッサージなどで指で触れるとときには、良く水洗いして清潔な状態で行ってください。

痛みがある場合

歯茎が腫れて痛みがある場合は、我慢しないですぐに歯医者さんを受診することが大事です。痛みがある時は、細菌が増殖して炎症が大きくなっているからです。時間が経てば経つほど症状が悪化することが多いです。

応急処置としては、冷たいタオルなどを頬の当てて冷やすといいです。市販の痛み止め薬もありますが、痛みが治まったからといって放置しないで歯医者さんで診てもらうことが大事です。

注意しないといけないのは、痛みがある時は歯磨きをしないことです。刺激によって痛みが起きることがあるのでご注意ください。

出血する場合

歯茎が腫れると出血したり膿が出るようになります。

歯茎が腫れている患者さんが、歯茎を引き締めようと、強く歯茎や歯との境目の溝を強くゴシゴシとブラッシングすると出血することがあります。歯茎が腫れている場合は、歯茎が弱っているため強く歯磨きを行うと容易に出血します。そのため、歯磨きを控えていませんか?

いいえ、歯磨きを控えるのは逆効果です。歯茎から血が出ているときは、「歯磨きをしたらもっと血が出そう」「刺激を与えると治りが悪くなりそう」という気持ちから、多くの方はブラッシングを控えがちになります。しかし、この判断は正しくありません。歯茎から血が出ているので、歯周病に罹患している可能性があります。歯周病にかかっているとしたら、ブラッシングを控えると逆に進行してしまいます。

引用:東京国際クリニック/歯科 歯茎の出血・膿に関するQ&A

しかし、歯茎から出血していても歯周病だけとは限りません。まれに腫瘍や血液の病気のケースもあるので、出血したときは、どちらにしても歯科を受診されることが大事です。歯茎からの出血原因について詳しくは、『歯茎から出血の9割は歯周病!白血病、更年期障害、糖尿病が原因のことも』をご参考にしてください。

歯茎の腫れがひどくなると、リンゴどころかパンをかじっただけでも、パンに血が付くこともあります。もし、そのような経験をしたことがあれば、「変な病気なのでは?」とご心配されていのではないでしょうか。

まとめ

歯茎の腫れは、ほとんどが歯周病が原因です。痛みがあると歯科にかかりますが、痛みがなく歯茎がブヨブヨと腫れている程度では、歯医者に行かないかもしれません。

しかし、歯茎が腫れている時には歯周病が進行しているので、口臭もひどくなります。手遅れにならないためにも、歯科を受診しいつもより丁寧な口腔ケアを心掛けるようにしてください。

歯茎がぶよぶよにならないためには、歯周病を予防することで可能になります。そのためには、次のようにすると良いでしょう。

  1. 定期的に歯科検診(必要に応じて治療)
  2. ていねいな歯磨きケア
  3. 歯周病予防用の歯磨き剤を使用
  4. 食後のうがい
  5. 小まめに水を飲む
  6. 唾液を出すように努力する

歯磨きは、歯周病の予防効果を高めるために重要です。

→ 口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」で歯周病を予防


著者:上林ミヤコ(歯科衛生士)
日本歯科学院専門学校 歯科衛生士学科卒業。一般歯科医院に勤務後、株式会社アイオーン上林歯研究所で主に口臭相談業務を担当。
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株式会社アイオーン代表取締役、上林歯研究所所長、口臭予防歯磨き粉 美息美人の開発・製造販売
日本口臭学会会員、日本歯周病学会会員、日本口腔ケア学会会員
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歯周病を改善するプラークコントロールとは

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯周病は完治しない!歯周病で困らないためには、うまく歯周病菌と共生することが重要です。歯周病は厄介な病気です。歯医者で長期間治療しやっと治ったと思ったら、忘れたころに歯ぐきが腫れます。

歯周病で歯ぐきが腫れると、出血や膿が出る。口臭もするので、周囲に気を遣うことになるかもしれません。

ですから、歯周病になると一日一倍ブラッシングも丁寧にするのではないでしょうか?それだけ気をつけているのに、体調が少し悪くなるだけで歯周病が再発することは珍しくありません。

もし、このような厄介な歯周病でお困りでしたら、今回の記事は、「プラークコントロール」で歯周病を予防するにはについてお伝えします。ぜひご参考にしてください。

関連記事>> 小学生でもわかる「歯周病」について

歯磨きしても歯周病は再発を繰り返す

歯周病は、ていねいに歯磨きしても治ることはありません。疲労などで免疫が低下すると、歯周病はすぐに再発します。

8年以上も前の私自身の話です。その頃、歯磨きをきちんと行っているのに歯周病が進行し、歯ぐきが腫れては歯医者さんにかかり、少し良くなったかと思うと、また歯ぐきが腫れるという繰り返しをしていました。

もちろん、歯ぐきが腫れたときには口臭もひどかったようです。というのは、自分にはどれだけ臭っていたのかが分かりませんでしたが、毎朝、妻が「最近、息がにおう。」と教えてくれました。

>> 歯茎が臭い!歯周病が進行しているかも?治し方はコレ!

心配になり、使った歯間ブラシのニオイを嗅ぐと血なまぐさい臭いが。妻も相当臭かったかもしれません。

そのような時に歯磨きをすると、歯周ポケットから臭い膿が出てくるのも分かりました。気分が悪くなったのを覚えています。膿ですから、臭くて当然です。臭いが気になるので、その部分をしつこくブラッシングをして口をゆすぐをと、洗面台がきれいな血の色に染まり、再度ショックを受けたものです。腫れていた歯ぐきの皮膚が、強く歯磨きをしたので破れたのかもしれません。

その頃は、まだ「美息美人(びいきびじん)」を開発していなかったので、歯ぐきが腫れては歯医者さんにかかり、治ってもすぐに歯ぐきが腫れるという繰り返しをしていました。

結局、最終的に抜歯することで治ったのですが。。。。歯を抜いたことが正しかったかどうかは分かりませんが、抜歯したことで厄介な歯周病との戦いにエンディングを打ったはずでした。

しかし、歯周病は終わらなかったのです。抜歯して歯がなくなったのに歯周病が終わらない。その理由は、違う歯の部分が歯周病になったからです。

歯磨きしても歯周病は治らない?

歯周病について勘違いしていたら、私の二の舞を踏んでしまうかもしれません。
そうならないように、この後、歯周病に関する真実をお話ししますので、しっかりとお読みくださるようお願いします。

2日前に、自宅にこの会誌が送られてきました。日本歯周病学会の会員に定期的に送ってくる本です。歯周病のついて学ぶために数年前からこの学会に入会しています。(2015年3月に退会。現在は日本口臭学会に入会)

本の中をぱらぱらとめくっていると、歯科医向けの広告が目にとまりました。

いきなりタイトルが、「慢性疾患としての歯周病へのアプローチ」。そして、サブタイトルが、「歯周病は治るのか?」これが、今日伝えたかったことです。

この本は、歯周病専門医のための専門書です。そして、最先端の歯周病に関する知識が詰め込まれた本です。それなのに、歯科医に向けて「歯周病は治るのだろうか?」という疑問形のコピーが。この意味は、歯医者さんたちの間でも、歯周病は治らない厄介ものだからです。

しかし、患者さんがこのタイトル「歯周病は治るのか?」を目にしたら、仰天するかもしれません。というのは、患者さんにすれば、歯医者さんにかかれば、歯周病は治ると信じているに違いないからです。

ですから、今、歯周病を治療するために歯医者さんに通っている人が、これを知ったらショックを受けるかもしれません。
歯医者さんが、「歯周病は治るのか?」と聞かれているのですから。こちらが質問したい言葉ですよね。でも、これが歯周病というものです。

歯磨きしても歯周病が治らない理由

歯周病が治らない。どうして何度も再発するのかというと、歯周病は歯周病菌が起こす病気だからです。ですから、歯ぐきが腫れ、たとえ歯医者さんで治療して一時的に治ったとしても、歯周病菌が無くならないかぎり何度でも歯周病菌は悪さをします。

関連記事>> 歯周病に効く市販の薬と歯磨き粉はコレ!正しい使い方はコレ!

その度に、歯を支えている歯周組織や歯槽骨が退縮してしまうと、歯ぐきが自然と元に戻ることはありません。それに、歯槽骨が退縮すると、歯ぐきが下に下がり歯が長く伸びたようになってしまい見た目も悪くなります。

歯周病をその状態でほっておくと、歯がぐらぐらと動揺し、しまいには抜歯することになるかもしれません。これが、歯周病になってからの一般的なプロセスです。

歯周病が悪化しないようにするには

この本では、「歯周病が悪化しないようにどうすればいいのか?」ということが書かれていています。

それは…バイオフィルムをコントロールする環境をつくること ※バイオフィルムとは、細菌の集まった状態またはプラークとも言う場合もあります。

なんか難しそうですが、「バイオフィルムのコントロール」を簡単に説明すると、

  1. 歯周病が悪化しないように、定期的に歯医者さんで歯石を取ってもらう。
  2. 歯周ポケット内のバイオフィルムをかき出すようにブラッシングをていねいにする。
  3. 口腔内を清潔にして細菌が増えないようにコントロールする。
  4. 口腔内が酸性に傾かないようにする。
  5. 唾液の分泌を促すようにする。

こういうことだそうです。歯周病の予防には、歯垢(プラーク)をコントロールすることが最も大事なことです。

でも、「言うは易し、行うは難し!」

じゃあ。実際、どうすればいいの?

歯周病予防のためのプラークコントロールの方法

歯医者さんに定期的に行くことはできます。でも、お家でのブラッシングとなると自信がないという人が多いのです。

そんな状態で、どうやって細菌をコントロールしたらいいのか? それどころか、唾液が良く出るようにすることなんて出来ないという方が多いのではないでしょうか?

そうなんです。この本に書かれている理屈はよく分かるのですが、歯医者さんでない一般の人にとっては、「歯周病菌をコントロールするために何をすればいいのか」が分からないのです。

プラークコントロールの方法

  1. 歯周病予防の歯磨き粉を選ぶ。
  2. 殺菌剤や歯肉炎を治す薬剤が入っているもの。
  3. 寝る前に10分くらい時間をかけ、すべての歯と歯ぐきの間をていねいにブラッシングする。
  4. 歯科で、2~3か月に一回は歯石除去とクリニーングをしてもらう。。

関連記事>> プラークコントロールとは?効果的なプラークコントロールの方法

ドラッグストアに行けば、沢山の歯周病予防のための歯磨き粉が陳列していますが、どれを使えばいいのか分かりませんよね。本当に困ります。このように、分からないことが多すぎるのが現状ですので、歯周病で悩む前に歯医者さんに相談してアドバイスを受けるのが賢い方法かもしれません。

そして、歯磨きでお口の中を清潔にして細菌が増えないようにコントロールするために、おすすめは、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」です。

著者:上林ミヤコ(歯科衛生士)
日本歯科学院専門学校 歯科衛生士学科卒業。一般歯科医院に勤務後、株式会社アイオーン上林歯研究所で主に口臭相談業務を担当。

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株式会社アイオーン代表取締役、上林歯研究所所長、口臭予防歯磨き粉 美息美人の開発・製造販売
日本口臭学会会員、日本歯周病学会会員、日本口腔ケア学会会員

糖尿病だと歯周病になりやすい!?歯ぐきが腫れたり出血したら要注意!

糖尿病の検査

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯周病になると、歯ぐきが腫れる、出血がする、歯が抜ける、口臭が強くなる、というような症状が起きますが、歯周病は糖尿病の人に多いです。

歯周病は歯周病菌が歯ぐきに炎症を起こしてできる病気なので、歯科の代表的な病気です。ところが、歯科とは関係のない「糖尿病」が歯周病を併発することを知らないのではないでしょうか。

糖尿病と歯周病は相互に関係していて、糖尿病になると歯周病になりやすく、また歯周病になると糖尿病になりやすいことが分かっています。

今回は、歯周病の原因となる糖尿病についてお伝えします。ぜひご参考にしてください。

歯周病と糖尿病の関係

歯周病と糖尿病は全く関係のないことのようにイメージしていませんか。ところが、歯周病は糖尿病の合併症です。どちらも生活習慣病なので関係があっても不思議ではありません。

歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が複数報告されています。

さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。

それだけではありません。糖尿病の人も歯周病の人も口臭がよくするという共通点があります。歯茎が臭いと感じたら「「歯茎が臭いそれは歯周病から口臭に発展した証拠。うがいで口臭を消す方法とは?」をご参考にしてください。

現在では歯周病を治療することによって、糖尿病の症状が改善することが分かっています。

引用:日本臨床歯周病学会 歯周病は糖尿病の合併症の一つ

糖尿病が歯周病になりやすいのは?

糖尿病になるとからだの免疫が低下します。高血糖の状態では白血球などの働きが低下してしまい、プラークの菌に対しての抵抗力が下がり、歯周病になりやすくなるのです。

また、糖尿病だと歯周病に2倍以上かかりやすくなる、とも言われています。(宮崎県歯科医師会サイトより)

歯周病だと糖尿病になりやすいのは?

歯周病菌から出る毒素が歯肉の血管から全身に広がり、それがインスリンの働きを低下させ血糖値を上げると言われています。

また、心臓や脳の血管に入った歯周病菌は、血管壁に炎症を起こすため動脈硬化を起こし、狭心症や脳梗塞のリスクを高めます。

糖尿病ってどんな病気

患者数250万人。

年間の死亡者数1万3,669人。

成人の失明原因第2位が、糖尿病が原因の眼の病気。

血液透析が必要になる原因の第1位が、糖尿病が原因の腎臓病。

糖尿病患者の脳卒中になる危険性は、糖尿病でない人の3倍。

糖尿病患者の心筋梗塞・狭心症の危険性は、糖尿病患者でない人の3~4倍。

他にも、糖尿病の合併症には、肺炎、歯周病、皮膚炎などがあります。

血糖値が極端に高い場合には、命の危険もあるので緊急治療が必要です。しかし、糖尿病の患者さんがそのような危険な状態に陥ることはめったになく、通常はほとんど症状に現れない程度の高血糖です。症状が現れないのにもかかわらず、からだの中では知らず知らずのうちに、高血糖の悪影響がじわじわと広がっていきます。そして何年かたつと、「合併症」と呼ばれるさまざまな病気や身体の障害が現れます。

引用:日本生活習慣病予防協会 糖尿病

高血糖とは何?

血糖値が高くなる糖尿病は、自覚症状が少ないといわれています。ですから、早めに予防することが大切です。

私たちが食事から摂取した糖質の多くは、体内で分解されブドウ糖に変わります。このブドウ糖の血液中の濃度を血糖値といいます。

ホルモン物質である「インスリン」は、ブドウ糖が身体のエネルギーとして利用されるのを助けます。また、血糖値が上がりすぎないようにコントールしています。

しかし、食べ過ぎや運動不足、ストレスなどの生活習慣が引き金となり、インスリンの分泌が減少して正常に働かなくなると、血糖値が高くなります。

血糖値とは、血液の中の糖分(ブドウ糖)の濃度(濃さ)のこと。健康な人の血糖値は食事の前の空腹時で80~110mg/dLぐらいです。食事をとり、胃腸で食べ物を消化吸収し、ブドウ糖が血液の中に入ってくると、血糖値は高くなります。しかしそれでも、上限は140mg/dLぐらいです。血糖値がこれよりも高い状態を「高血糖」といいます。
引用:日本生活習慣病予防協会 糖尿病

糖尿病の予防

糖尿病は生活習慣病ですので、日ごろの運動や食事を見直すことが大切です。

血糖値を正常に保つには、毎日軽く運動したり、食事に気をつかうことが重要です。運動すると、血液中のブドウ糖をエネルギーとして消費するため、血糖を下げることができます。さらに、運動することによって、内臓脂肪を減らしてインスリンの働きを高めます。

運動不足のほかに、食べ過ぎも血糖値を高めます。特に糖質のとりすぎは血糖値を上げる大きな要因です。ですから、自分に必要なエネルギーに合わせて、栄養バランスの良い適正な量の食事をとることや、血糖値の上がりにくい食事をとるようにすることが重要です。

日々の食事のコツ

【調理法】

ゆでもの・蒸し物>焼き物>炒め物>揚げ物

【食材】

野菜>魚>トリ肉>豚肉>牛肉

まとめ

糖尿病と歯周病は互いに関係しています。それに、糖尿病の初期では、自覚症状も少ないために知らないうちに病気が進行します。そして、糖尿病は様々な合併症を引き起こす。

その内の一つに歯周病(歯周炎)があります。歯周病になると、歯ぐきが腫れる、出血するなどの症状が現れますが、その前に口臭がするようになります。口臭が強いのは歯周病の大きな特徴です。歯周病におすすめの歯磨き粉は、こちら「歯周病に効く市販の薬と歯磨き粉はコレ!正しい使い方はコレ!」をご参考にしてください。

ですから、「口臭がしているかもしれない?」とか、「お腹周りが気になる」と感じたら、歯科で歯周病の検査を受けることも大切ですが、血糖値を調べるといいかもしれません。

口臭原因については⇒⇒『口臭がドブ臭でもアルカリイオン水うがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・

歯周病の口臭でお悩みなら、アルカリイオン水の歯磨きをおすすめします。

歯磨きで取れない口臭がうがいですっきり


著者:上林ミヤコ(歯科衛生士)
日本歯科学院専門学校 歯科衛生士学科卒業。一般歯科医院に勤務後、株式会社アイオーン上林歯研究所で主に口臭相談業務を担当。
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