公益社団法人 日本歯科医師会の調査結果では、日本人の8割が口臭で悩んでいるそうですが、歯科医院に行くのは1割にも満たないとのこと。その理由は、口臭を気にすると歯科に行くことも恥ずかしくなるからです。
そのため、口臭が気になるけど、何故口臭がするのか原因を知らない人がほとんど。口臭の原因が分からないと、適切に対策することも不可能になります。
今回は、原因のわからない「舌苔由来の口臭」について原因を探ります。ご参考になれば幸いです。
記事は、口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登が書きました。
原因のわからない口臭
口臭の原因で一番多いのは、歯周病です。厚生労働省サイトによると、日本人の8割に「歯肉出血・歯石・歯周ポケットのいずれかが認められた」そうですから、これら歯周病の症状が現れると口臭があっても不思議ではありません。
歯周病に感染すると、嫌気性菌が口臭の元である、硫化水素とメチルメルカプタンを産生するからです。
歯周病の他にも、虫歯や歯磨き不足で口腔環境が悪いと口臭がします。一般的な口臭は、これら歯科疾患によるものが原因になっていますが、歯科以外に原因があるケースも。
【口臭原因】
- 歯科疾患
- 歯磨き不足や矯正装置・義歯装着などによる不衛生
- 舌苔
- 耳鼻科疾患
- 膿栓(臭い玉)
- 胃逆流性食道炎
- 腸内のガス
原因のわからない舌苔
生理的口臭の中でも多いのは、舌苔による口臭です。日本歯科医師会のサイト「テーマパーク8020」によると、舌苔からの口臭は6割もあるそうですから、口臭対策には舌苔ケアが重要です。舌苔を除去すると口臭は軽減するからです。
なぜ舌苔が取れないのか?
口臭を消すために舌ブラシ(または歯ブラシ)で舌を磨く人が増えていますが、思惑どおりに舌苔を取り除くことは不可能です。その理由は、舌苔は舌の角化に細菌が集まり、乳頭の間に食べかすが溜まって出来たものだからです。舌苔を完全に取ろうと無理に磨くと舌粘膜を傷つけてしまうのでご注意ください。
なぜ舌苔ができるのか?
舌苔は、いくつかの要因が重なって出来るのが普通です。次にあげるものが舌苔の原因になります。
- 唾液の分泌量の減少
- 口呼吸
- 喫煙習慣
- 腸壁の炎症
- 歯科疾患や歯磨き不足などによる口内環境の悪化
- 免疫低下
- 舌の溝に汚れや菌がたまる
- 糸状乳頭が長く、乳頭間に汚れが溜まりやすい
特にドライマウス(口腔乾燥)の場合には、舌苔ができやすいだけではなく、口臭の原因にもなるので、ドライマウスへの対策が大事です。
舌苔が治らないのは何故?
舌苔清掃や舌のケアをしても、舌苔がとれないと困っている人が多いです。これは、舌苔の根本原因を改善しない限り、舌はきれいにならないからです。
舌苔の根本原因とは、先ほどご紹介した要因です。これら一つ一つを改善することで、サラサラとした唾液がよく出るようになると、舌苔が着かなくなりきれいな舌に戻ることができます。
原因のわからない舌苔はストレス?
舌苔がなおらないとストレスがたまりますよね。実は、このストレスが舌苔の原因になることを知っていますか?
精神的ストレスは、交感神経を活発にするため、唾液の分泌量を減らして口の中をネバネバにします。このことが、嫌気性菌を増殖させて、舌苔を厚く大きくします。
ストレスの弊害はそれだけではありません。自律神経を乱すことによって、体の免疫力を低下させます。免疫が下がると嫌気性菌が活発に増殖して口内環境を悪化させます。これが舌苔の悪循環になっているので、舌苔がストレスにならないように工夫することが大切です。
口臭対策と予防方法
口臭の原因がわかったと思います。口臭を改善するためには、舌苔を改善する必要があります。そして、唾液量を増やして口腔乾燥を防ぐことが大事です。
しかし、努力しても舌苔は容易に治るものではなく、ストレスがたまるかもしれません。このストレスがあると舌苔が直らないので、上手にストレス発散するなどしましょう。
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