歯周病

免疫力が下がると歯が痛くなる!口臭がおきる!

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

疲れた時やストレスが続いた時に、歯が痛くなることがあります。それは、ストレスによって体の免疫力が低下したことが原因です。

免疫力が下がると細菌をコントロールできなくなり、虫歯がなくても歯周病が悪化して歯が痛みます。また、口内細菌が増えるため舌苔も厚くなりがちです。そのため、舌が白くなり口臭が発生します。

普段より口臭が強く感じたら、ストレスが多くかかっているかもしれませんので、休息を取るようにしましょう。

今回の記事は、ストレスと突然の歯の痛みや、ストレスと口臭の関係についてお伝えします。

ストレスと免疫力の関係

ストレスがかかると、歯が痛くなるほか、いっぺんに口臭がおこります。

人は、ストレスや緊張を受けると、交感神経の方が優位となるので、唾液の分泌を抑制するように働き、ドライマウスの症状となります。

多くの人の前でスピーチをすると、緊張して口の中がカラカラに渇くのもそういう理由からです。
この他にも、普段からストレスがあると、唾液の分泌が減少し口臭が強くなります。

そして、唾液の分泌が少なくなる(または、唾液の免疫力が下がる)と、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。

口臭で悩まれている方の多くが、そのこと自体でストレスを抱えることになり、よけいに口臭を強くしてしまうという悪循環に陥っていることが多いのです。

ですから、口臭をなくそう、なくそうと、焦らないでじっくりと構えてリラックスすることも大事です。

ストレスは歯周病を進行させる

疲れやストレスを感じている時に、根尖性歯周炎(歯周病の一種で、歯根の先に膿の袋がある)が悪化して、歯が痛んだり歯ぐきが腫れたり出血したりする方が多いです。

その理由は、、
①ストレスが自律神経のバランスを崩すことが原因になっている。
②ストレス(多忙など)が原因で食事の乱れや十分に歯磨きができていない。

自律神経が乱れると、免疫機能が低下し歯周病菌が増殖します。口の中の菌が急激に増えることで、歯ぐきに炎症が起こり、歯が痛くなることも。

ストレスで膿栓がたまる

膿栓がたまるのは、喉に細菌が増えたからです。細菌をやっつけるために体が反応し免疫物質が分泌される。その死骸がかたまってできたのが膿栓です。

膿栓ができやすいのは、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の人ですが、どちらも免疫力が低下した時に炎症を起こしやすくなります。

ストレスで舌苔が厚くなる

舌苔が厚くなるのは、口腔に細菌が増えることが原因です。細菌が増えるのは唾液の量と質が影響します。

自律神経のバランスが整っていて、サラサラ唾液が多量に分泌されると、口腔内の細菌を洗い流してくれます。そして、免疫力の高い唾液であれば、殺菌作用が強く細菌を減らすことができます。

細菌が増えると、舌の上の菌が活発に繁殖して舌苔を厚くします。舌苔ができないようにするには、唾液を沢山出すようにして、免疫力を高めなくてはいけません。

免疫力アップで歯周病を予防する!

歯周病や口臭を予防するなら、免疫力を高めることが有効です。「免疫力」とは、細菌やウイルスを退治する自己防衛力のことを言います。

腸内環境を整える

腸内環境を整えるには善玉菌を増やすことが大切です。乳酸菌が多く含まれる発酵食品を積極的にとり、善玉菌を増やしましょう。

体温を上げる

「体温が1℃下がると免疫力は30%低くなり、1℃上がると免疫力は5~6倍になる」と言われているほど、免疫力は体温に大きく左右されます。

体温を上げる方法としては、①適度な運動、②入浴、③バランスの良い食事、などが有効です。

質の良い睡眠をとる

ぐっすり眠られないなど睡眠の質が悪いと、ホルモンバランスが崩れ、免疫力の働きもおかしくなります。良質な睡眠で身体をゆっくり休め、自己免疫力を高めるようにしましょう。

まとめ

ストレスで免疫力が低下すると細菌が増殖するため、一変に歯周病を悪化させたり口臭を強くします。

歯周病や口臭を予防するためには、歯磨きを十分におこなうことも必要ですが、普段から免疫力が下がらないように気をつけましょう。

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歯周病を改善するプラークコントロールとは

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯周病は完治しない!歯周病で困らないためには、うまく歯周病菌と共生することが重要です。歯周病は厄介な病気です。歯医者で長期間治療しやっと治ったと思ったら、忘れたころに歯ぐきが腫れます。

歯周病で歯ぐきが腫れると、出血や膿が出る。口臭もするので、周囲に気を遣うことになるかもしれません。

ですから、歯周病になると一日一倍ブラッシングも丁寧にするのではないでしょうか?それだけ気をつけているのに、体調が少し悪くなるだけで歯周病が再発することは珍しくありません。

もし、このような厄介な歯周病でお困りでしたら、今回の記事は、「プラークコントロール」で歯周病を予防するにはについてお伝えします。ぜひご参考にしてください。

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歯磨きしても歯周病は再発を繰り返す

歯周病は、ていねいに歯磨きしても治ることはありません。疲労などで免疫が低下すると、歯周病はすぐに再発します。

8年以上も前の私自身の話です。その頃、歯磨きをきちんと行っているのに歯周病が進行し、歯ぐきが腫れては歯医者さんにかかり、少し良くなったかと思うと、また歯ぐきが腫れるという繰り返しをしていました。

もちろん、歯ぐきが腫れたときには口臭もひどかったようです。というのは、自分にはどれだけ臭っていたのかが分かりませんでしたが、毎朝、妻が「最近、息がにおう。」と教えてくれました。

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心配になり、使った歯間ブラシのニオイを嗅ぐと血なまぐさい臭いが。妻も相当臭かったかもしれません。

そのような時に歯磨きをすると、歯周ポケットから臭い膿が出てくるのも分かりました。気分が悪くなったのを覚えています。膿ですから、臭くて当然です。臭いが気になるので、その部分をしつこくブラッシングをして口をゆすぐをと、洗面台がきれいな血の色に染まり、再度ショックを受けたものです。腫れていた歯ぐきの皮膚が、強く歯磨きをしたので破れたのかもしれません。

その頃は、まだ「美息美人(びいきびじん)」を開発していなかったので、歯ぐきが腫れては歯医者さんにかかり、治ってもすぐに歯ぐきが腫れるという繰り返しをしていました。

結局、最終的に抜歯することで治ったのですが。。。。歯を抜いたことが正しかったかどうかは分かりませんが、抜歯したことで厄介な歯周病との戦いにエンディングを打ったはずでした。

しかし、歯周病は終わらなかったのです。抜歯して歯がなくなったのに歯周病が終わらない。その理由は、違う歯の部分が歯周病になったからです。

歯磨きしても歯周病は治らない?

歯周病について勘違いしていたら、私の二の舞を踏んでしまうかもしれません。
そうならないように、この後、歯周病に関する真実をお話ししますので、しっかりとお読みくださるようお願いします。

2日前に、自宅にこの会誌が送られてきました。日本歯周病学会の会員に定期的に送ってくる本です。歯周病のついて学ぶために数年前からこの学会に入会しています。(2015年3月に退会。現在は日本口臭学会に入会)

本の中をぱらぱらとめくっていると、歯科医向けの広告が目にとまりました。

いきなりタイトルが、「慢性疾患としての歯周病へのアプローチ」。そして、サブタイトルが、「歯周病は治るのか?」これが、今日伝えたかったことです。

この本は、歯周病専門医のための専門書です。そして、最先端の歯周病に関する知識が詰め込まれた本です。それなのに、歯科医に向けて「歯周病は治るのだろうか?」という疑問形のコピーが。この意味は、歯医者さんたちの間でも、歯周病は治らない厄介ものだからです。

しかし、患者さんがこのタイトル「歯周病は治るのか?」を目にしたら、仰天するかもしれません。というのは、患者さんにすれば、歯医者さんにかかれば、歯周病は治ると信じているに違いないからです。

ですから、今、歯周病を治療するために歯医者さんに通っている人が、これを知ったらショックを受けるかもしれません。
歯医者さんが、「歯周病は治るのか?」と聞かれているのですから。こちらが質問したい言葉ですよね。でも、これが歯周病というものです。

歯磨きしても歯周病が治らない理由

歯周病が治らない。どうして何度も再発するのかというと、歯周病は歯周病菌が起こす病気だからです。ですから、歯ぐきが腫れ、たとえ歯医者さんで治療して一時的に治ったとしても、歯周病菌が無くならないかぎり何度でも歯周病菌は悪さをします。

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その度に、歯を支えている歯周組織や歯槽骨が退縮してしまうと、歯ぐきが自然と元に戻ることはありません。それに、歯槽骨が退縮すると、歯ぐきが下に下がり歯が長く伸びたようになってしまい見た目も悪くなります。

歯周病をその状態でほっておくと、歯がぐらぐらと動揺し、しまいには抜歯することになるかもしれません。これが、歯周病になってからの一般的なプロセスです。

歯周病が悪化しないようにするには

この本では、「歯周病が悪化しないようにどうすればいいのか?」ということが書かれていています。

それは…バイオフィルムをコントロールする環境をつくること ※バイオフィルムとは、細菌の集まった状態またはプラークとも言う場合もあります。

なんか難しそうですが、「バイオフィルムのコントロール」を簡単に説明すると、

  1. 歯周病が悪化しないように、定期的に歯医者さんで歯石を取ってもらう。
  2. 歯周ポケット内のバイオフィルムをかき出すようにブラッシングをていねいにする。
  3. 口腔内を清潔にして細菌が増えないようにコントロールする。
  4. 口腔内が酸性に傾かないようにする。
  5. 唾液の分泌を促すようにする。

こういうことだそうです。歯周病の予防には、歯垢(プラーク)をコントロールすることが最も大事なことです。

でも、「言うは易し、行うは難し!」

じゃあ。実際、どうすればいいの?

歯周病予防のためのプラークコントロールの方法

歯医者さんに定期的に行くことはできます。でも、お家でのブラッシングとなると自信がないという人が多いのです。

そんな状態で、どうやって細菌をコントロールしたらいいのか? それどころか、唾液が良く出るようにすることなんて出来ないという方が多いのではないでしょうか?

そうなんです。この本に書かれている理屈はよく分かるのですが、歯医者さんでない一般の人にとっては、「歯周病菌をコントロールするために何をすればいいのか」が分からないのです。

プラークコントロールの方法

  1. 歯周病予防の歯磨き粉を選ぶ。
  2. 殺菌剤や歯肉炎を治す薬剤が入っているもの。
  3. 寝る前に10分くらい時間をかけ、すべての歯と歯ぐきの間をていねいにブラッシングする。
  4. 歯科で、2~3か月に一回は歯石除去とクリニーングをしてもらう。。

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ドラッグストアに行けば、沢山の歯周病予防のための歯磨き粉が陳列していますが、どれを使えばいいのか分かりませんよね。本当に困ります。このように、分からないことが多すぎるのが現状ですので、歯周病で悩む前に歯医者さんに相談してアドバイスを受けるのが賢い方法かもしれません。

そして、歯磨きでお口の中を清潔にして細菌が増えないようにコントロールするために、おすすめは、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」です。

著者:上林ミヤコ(歯科衛生士)
日本歯科学院専門学校 歯科衛生士学科卒業。一般歯科医院に勤務後、株式会社アイオーン上林歯研究所で主に口臭相談業務を担当。

サイト運営責任者:上林登
株式会社アイオーン代表取締役、上林歯研究所所長、口臭予防歯磨き粉 美息美人の開発・製造販売
日本口臭学会会員、日本歯周病学会会員、日本口腔ケア学会会員