歯磨き粉の選び方:危険を避け、安全性を重視するためのガイド
口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
毎日使う歯磨き粉ですが、実はその中には危険な成分が含まれているものもあります。それらを避け、安全なものを選ぶためにはどうすれば良いのでしょうか。
試しに「クリニカ歯磨き粉危険」とググってみると、薬用歯磨き粉の危険性について述べている記事が沢山出てきました。歯磨き粉に限らず薬剤には「副作用」があるので、成分と説明書の内容を確かめることも大事です。
この記事では、危険な歯磨き粉を見分ける方法と、安全性を重視した歯磨き粉の選び方を詳しく解説します。さらに、安全性が確認されているおすすめの歯磨き粉もランキング形式で紹介します。健康な口腔を保つためにも、ぜひ最後までお読みください。
歯磨き粉の選び方の重要性
歯磨き粉は私たちの日常生活に欠かせないアイテムであり、その選び方一つで口腔内の健康を大きく左右します。しかし、一見すると同じような商品でも、中には人体に有害な化学物質が含まれているものも存在します。
これらは長期的に使用することで、歯や口腔内だけでなく全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。小さな子どもの場合は特に「歯磨き粉の成分」への注意が必要です。
逆に、適切に選ばれた歯磨き粉は、口腔環境を整え、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。また、フレッシュな息を保つためにも欠かせません。安全性に配慮した歯磨き粉の選び方を理解し、実践することで、毎日のブラッシングがさらに健康的な習慣になるのです。
だからこそ、正しい知識を身につけ、安全性を重視した歯磨き粉の選び方をすることが重要なのです。次のセッションからは、それらを具体的にどのように選ぶべきか、具体的なポイントと共に詳しく説明していきます。
危険な歯磨き粉とは?
危険な歯磨き粉とは、人体に有害な可能性のある成分を含んでいたり、適切な衛生管理がなされていない商品のことを指します。毎日のケアに使うアイテムだからこそ、その成分や製造プロセスには十分な注意が必要です。
危険な歯磨き粉の成分と特徴
危険な歯磨き粉には、しばしば以下のような特徴が見られます。多くの場合、トリクロサンやフッ化物などの化学物質が含まれています。これらの物質は、一部の研究で健康への悪影響が指摘されています。また、適切な衛生管理がなされていないと、製品に微生物が繁殖する可能性もあります。
注意!これらの成分が含まれている歯磨き粉は避けた方が良い
ここでは、「買ってはいけない歯磨き粉」の情報を提供します。以下の成分が含まれている歯磨き粉は、健康に対する潜在的なリスクが指摘されているため、選択を避けることを推奨します。
- チタン酸化物(TiO2): 歯磨き粉を白くするために添加される無機化合物です。皮膚に対する外用では吸収されないとの研究結果が多い一方で、口腔内の粘膜による吸収については研究が行われていません。吸入すると発がん性があるとの指摘もあります1。
- トリクロサン: 殺菌剤として多くの消費者製品に添加されています。トリクロサンによる内分泌(ホルモン)の混乱や抗生物質耐性菌の出現につながる可能性があると、動物実験により指摘されています1。
- ラウリル硫酸ナトリウム(SLS): 合成界面活性剤、洗剤、変性剤として使用され、歯磨き粉では発泡剤として使用されています。しかし、SLSは口腔内を刺激し、内蔵の毒性や口内炎の原因となる可能性が指摘されています1。
- フッ化物(フッ素): 虫歯予防のために添加されますが、過剰摂取による急性毒性や虫歯予防効果の不十分さが問題視されています1。
これらの成分を含む歯磨き粉は避け、安全性が確認されている歯磨き粉を選択することで、健康的な口腔環境を保つことができます。また、製品を選ぶ際には、自身の口腔状況やライフスタイルを考慮することが重要です。
以上が「買ってはいけない歯磨き粉」に関する情報です。口腔ケアに関しては、健康にも影響を及ぼす重要な要素です。
避けるべき歯磨き粉の例
具体的な例としては、製品ラベルに「トリクロサン」や「ラウリル硫酸Na」が記載されているものは注意が必要です。これらの成分は、過剰に摂取すると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。また、製造国や製造元が明記されていないもの、衛生状態が確認できないものも避けるべきです。
避けるべき歯磨き粉の例として、ライオン「クリニカ」、サンスターGum、シュミテクトの3製品を紹介します。
クリニカの特徴は「予防歯科」の3つのポイント(フッ素を歯に残す、細菌を増やさない、歯垢を落とす)に加えて、知覚過敏の痛みを防ぐ優れた歯磨き粉です。しかし、次のような危険性のある成分が含まれていることをご存知ですか?
【クリニカハミガキの危険成分】
- 合成界面活性剤(ラウリル硫酸Na):発がん性
- 湿潤剤(プロピレングリコール・PG):溶血作用、接触性皮膚炎、発がん、染色体異常を起こす危険性があるとされている。
引用:カラーダ「化粧品添加物「保湿剤」の危険性・安全性とは?」
【Gumの危険成分】
Gumの香味剤にサッカリンナトリウムが使用されているため、一部で危険性が指摘されています。サッカリンナトリウムは人工甘味料の一種で、発がん性があるとされています。しかし、厚生労働省から食品添加物として認可されているので、安全性に問題ありません。
・出典:福岡県薬剤師会
Gumを子供に使用する場合は、こども用歯磨き粉シリーズを使うと安心です。
【シュミテクトの危険成分】
シュミテクト歯磨き粉は、フッ素を配合しています。フッ素は虫歯予防に効果的な成分ですが、過剰摂取による急性毒性や虫歯予防効果の不十分さが問題視されています。特に子供用の歯磨き粉に多く含まれているため、注意が必要です。
危険な歯磨き粉(ラウリル硫酸Na含有)一覧
危険な歯磨き粉とは、特に人体への有害性が指摘されている「ラウリル硫酸Na含有」の歯磨き粉のことです。この成分は危険視されているので、出来れば避けた方が良いでしょう。
あなたの健康を守るために「ラウリル硫酸Na含有」の歯磨き粉の一覧を以下にご紹介します。購入する際のご参考にされてはいかがでしょう。
- クリニカハミガキ(ライオン)
- 美白ハミガキ「Lightee ハミガキ」(ライオン)
- サンスターGum
- クリアクリーン(KAO)
- ガードハロー薬用歯磨き粉(KAO)
- 口臭予防はみがき デンティス
- アパガードプレミオ
- スマイルコスメティック ホワイトニングペースト
- 薬用オーラツープレミアムK(サンスター)
- チェックアップ スタンダード(ライオン)
※以上の並び順は、危険ランキングの順位ではありません。
安全な歯磨き粉の選び方
安全な歯磨き粉の選び方について知ることは、自身と家族の健康を守るために重要です。質の良い歯磨き粉は、口腔の健康だけでなく、全身の健康にも寄与します。安全な歯磨き粉を選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。
クリアクリーンやクリニカアドバンテージの安全性 : これらの歯磨き粉は、通常は安全であり、多くの人々によって使用されています。しかし、研磨剤の内容については、製品の成分リストを確認することが重要です。
避けるべき成分 : 一般的に、トリクロサンや炭酸水素ナトリウム、SDアルコール40などは避けるべき成分とされています。これらの成分は、歯磨き粉において刺激性があるか、または健康上の懸念があることが示されています。
研磨剤の安全性 : 研磨剤は歯の表面を清潔に保ち、汚れを取り除くために使用されます。適切な量で使用された場合、研磨剤は安全であり、歯を保護することができます。しかし、過度の研磨剤は歯のエナメル質を損傷する可能性があるため、研磨剤の含有量と種類を確認することが重要です。
これらのポイントを心がけることで、安全で効果的な歯磨き粉を選び、健康的な口腔環境を保つことができます。
歯磨き粉の推奨成分
推奨される成分としては、フッ素やキシリトール、天然のハーブエキスなどがあります。フッ素は虫歯を防止し、キシリトールは口内環境を整えます。天然のハーブエキスは、口腔内の清潔さを保ち、フレッシュな息を持続します。しかし、一部の人にはアレルギー反応を引き起こす可能性もあるため、自身の体質に合わせて選ぶことが大切です。
次節では、具体的な安全な歯磨き粉のランキングをご紹介します。これらの製品は、上記の選び方のポイントを満たし、高い評価を得ているものばかりです。
歯科医おすすめの安全な歯磨き粉ランキング
歯磨き粉の選択は、単に口腔衛生だけでなく全体の健康にも影響を与えます。ここでは、安全性と品質に重点を置いた歯磨き粉のランキングをご紹介します。
歯磨き粉の選択は、口腔衛生だけでなく全体の健康にも大きく影響を与えます。(小さなお子様の場合は特に影響があります。)そのため、歯科医が推奨する歯磨き粉、いわゆる「歯科医院専売品」というものがあります。そして、歯科医院ごとに、そこの歯科医が選んだ歯磨き粉が置かれています。
ここでは、安全性と品質に重点を置いた歯科医院専売品の歯磨き粉ランキングを提供します。
安全性が確認されたおすすめの歯磨き粉
以下に、安全性と口腔ケア効果が確認されたおすすめの歯磨き粉をご紹介します。
- レノビーゴ:0歳から使用できる子供用のフッ素入り歯磨き粉です。歯が出始めた時期から使えるので、虫歯予防効果が期待できます。
- Check-Up kodomoチェックアップ コドモ:フッ素の滞留性が高く、子供のむし歯予防効果が期待できます。ソフトペースト、低研磨、低発泡、低香味で、小児への安全性を重視しています。また、お子さまに好まれる3つの香味とかわいいキャラクターを採用しているのも特徴です。
- システマハグキプラスPRO:歯周病用のペーストタイプの歯磨剤です。低研磨・低発泡・低香味で歯と口腔に優しく設計されています。
- Systema SP-T ジェル:歯周病で弱った部位をやさしくじっくりみがける「無研磨ジェルタイプ」のハミガキです。
- メルサージュ ヒスケア:知覚過敏用の歯磨き粉ですが、ラウリル硫酸ナトリウムは配合されていないので安心です。
これらの歯磨き粉は、自分の口腔状況やライフスタイルに応じて選べるよう、様々な特性を持つものを厳選しました。一つ一つの商品が提供する特徴や価格を考慮しながら、最適な選択を行うことが大切です。
市販の安全な歯磨き粉
「安全な歯磨き粉」とは危険成分無添加の歯磨き粉です。ところが、ドラッグストアに置かれている商品で完全無添加の歯磨き粉はありません。無添加をウリにしている「シャボン玉せっけん歯磨き粉」でも、石鹸素地などいろんな成分が含まれます。でないと歯磨き粉を製造できないからです。
成分:炭酸Ca[清掃剤]、水、ソルビトール[湿潤剤]、シリカ[清掃剤]、石ケン素地[発泡剤]、ベントナイト、セルロースガム[粘結剤]、香料(ペパーミント)
※石ケン素地の原料には、植物性の原料油脂を使用しています。
安全な歯磨き粉を選ぶ重要性
毎日の生活の中で、歯磨き粉は口腔衛生を保つために欠かせないアイテムです。しかしながら、危険な成分が含まれている歯磨き粉も市場に存在するため、自分自身と家族の健康を守るためにも、選ぶ歯磨き粉には十分な注意が必要です。
本記事で触れたように、危険な歯磨き粉の特徴を理解し、それを避けるための注意点を学びました。さらに、安全性が確認されている成分を含む歯磨き粉の選び方を解説し、おすすめの製品をランキング形式で紹介しました。
ここでの情報を参考に、あなた自身の口腔状態やライフスタイルに適した安全な歯磨き粉を選んでいただきたいと思います。適切な歯磨き粉を使用することで、健康な口腔環境を維持し、長期的な健康を守る手助けになるはずです。
これからは、体にも環境にも優しい無添加の歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」で口臭予防しませんか。
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