こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。監修:歯科衛生士 上林ミヤコ
「気づいたら口が開いている」「朝起きると喉がカラカラ」「口臭や舌の白さが気になる」
このような状態が続くと、口呼吸のクセが関係しているかもしれません。
ただし、口呼吸は「意識すればすぐ治る」と単純に考えない方が安全です。鼻づまり、舌の位置、歯並び、睡眠中のいびき、無呼吸の疑いなど、原因がいくつかに分かれるからです。
30秒で結論
口呼吸を見直すには、まず「鼻が通るか」「舌が上あごについているか」「寝るときに口が開いていないか」の3つを確認します。
鼻づまりが強い人は耳鼻科、歯並びや舌の位置が気になる人は歯科、強いいびきや無呼吸が疑われる人は睡眠外来も検討してください。
セルフケアで始めるなら、鼻の通りを整える、舌の位置を確認する、寝る前の乾燥対策を行う、この3つから始めるのが安全です。

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口呼吸の治し方は、まず原因を分けて考える
口呼吸は、ただのクセだけで起こるとは限りません。
鼻がつまっているために口で呼吸している人もいれば、舌の位置が低くなって口が開きやすい人もいます。日中は鼻呼吸できていても、寝ている間だけ口が開く人もいます。
そのため、最初から「口を閉じればよい」「テープを貼ればよい」と決めつけるのではなく、まず自分のタイプを整理することが大切です。
30秒チェック|あなたの口呼吸はどのタイプ?

次の項目で、当てはまるものを確認してみてください。複数当てはまる場合は、原因が重なっていることもあります。
| チェック項目 | 考えやすいタイプ | まず確認したいこと |
|---|---|---|
| 鼻が詰まりやすい、片側だけ通りにくい | 鼻づまりタイプ | 耳鼻科で鼻炎や副鼻腔炎などを確認 |
| 気づくと口が開いている | 舌の位置が低いタイプ | 舌が上あごについているか確認 |
| 朝起きると喉がカラカラになる | 寝るとき口開きタイプ | 湿度、寝姿勢、口の乾燥を確認 |
| 朝の口臭や舌の白さが気になる | 乾燥・舌苔タイプ | 口呼吸、唾液不足、舌磨きのしすぎを確認 |
| いびきが大きい、呼吸が止まると言われる | 受診優先タイプ | 睡眠外来や耳鼻科で相談 |
| 日中に強い眠気やだるさがある | 睡眠の質低下タイプ | 睡眠時無呼吸の可能性も確認 |
先に受診を考えたいサイン
- 鼻づまりが長く続く
- 強いいびきがある
- 睡眠中に呼吸が止まると言われた
- 日中の眠気が強い
- 歯ぐきの出血、腫れ、強い口臭が続く
- 子どもの口呼吸が長く続いている
これらがある場合は、セルフケアだけで様子を見すぎず、歯科・耳鼻科・睡眠外来などで相談してください。
より詳しく自分の状態を確認したい方は、次の記事も参考になります。
口呼吸になりやすい4つの原因
1. 鼻づまりタイプ
鼻炎、花粉症、副鼻腔炎、鼻中隔の問題などで鼻が通りにくいと、自然に口で呼吸しやすくなります。
この場合、口を閉じる努力だけでは続きにくいです。まずは鼻の通りを整えることが優先です。
鼻づまりが続く、においが分かりにくい、鼻水が喉に流れる、片側だけ詰まるといった状態がある場合は、耳鼻科で相談すると安心です。
2. 舌の位置が低いタイプ
本来、舌は上あごに軽くついている状態が安定しやすいです。
舌が下がっていると、口が開きやすくなり、口呼吸や乾燥につながることがあります。いわゆる低位舌が関係している場合もあります。
舌の位置や低位舌が気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。
3. 寝るときに口が開くタイプ
日中は鼻呼吸できていても、睡眠中に口が開く方もいます。
朝の喉の乾き、口のネバつき、舌の白さ、枕のよだれ、寝起きの口臭などがサインになります。
このタイプでは、寝る前の鼻の通り、室内の湿度、寝姿勢、飲酒、強い疲労なども関係します。
4. いびき・無呼吸が疑われるタイプ
大きないびき、睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気がある場合は、単なる口呼吸のクセだけではないことがあります。
睡眠時無呼吸が疑われる場合、自己判断で口閉じテープを使うのは避けてください。先に医療機関で相談することが大切です。
今日からできる鼻呼吸に戻す3ステップ

STEP1:鼻が通る環境を整える
まずは、鼻で息ができる状態を作ります。
- 部屋の湿度を極端に低くしない
- 寝る前に鼻づまりがないか確認する
- 花粉症やアレルギー症状がある場合は対策する
- 鼻づまりが続く場合は耳鼻科で相談する
鼻が通っていない状態で無理に口を閉じようとしても、苦しくなって続きません。鼻呼吸へ戻すには、最初に鼻の通りを確認することが大切です。
STEP2:舌の位置を整える
舌先を、上の前歯の少し後ろにある「スポット」に軽く当てます。そして、舌全体を上あごに近づけるように意識します。
無理に力を入れる必要はありません。まずは日中に何度か「舌がどこにあるか」を確認するだけでも、口を閉じる意識づけになります。
舌の位置チェック
- 舌先が下の前歯の裏に落ちていないか
- 舌が口の底に沈んでいないか
- 気づくと口がポカンと開いていないか
- 飲み込むときに口の周りに力が入りすぎていないか
気になる場合は、歯科や矯正歯科で相談すると、舌の位置や口腔筋機能の確認ができます。
STEP3:寝る前の口開き対策をする
寝る前は、口の乾燥を防ぐために、次の点を確認します。
- 鼻が通っているか
- 寝室が乾燥しすぎていないか
- 寝る直前にアルコールを飲みすぎていないか
- 仰向けでいびきが強くなっていないか
- 口の中がネバついたまま寝ていないか
口閉じテープを使う場合も、鼻で無理なく呼吸できることが前提です。息苦しさがある場合は使用を中止してください。
口閉じテープは使ってよい?注意したい人
口閉じテープは、睡眠中に口が開きやすい方のサポートになる場合があります。ただし、すべての人に向いているわけではありません。
| 状態 | 使う前の判断 |
|---|---|
| 鼻で無理なく呼吸できる | 短時間から試す選択肢があります |
| 鼻づまりが強い | 先に鼻づまり対策や耳鼻科相談を優先 |
| いびきが大きい | 睡眠時無呼吸の確認を優先 |
| 呼吸が止まると言われた | 自己判断で使わず医療機関へ |
| 子どもに使いたい | 小児歯科や耳鼻科で相談してから |
口閉じテープを使う前に確認したいこと
- 鼻づまりが強い人は、先に鼻の通りを整える
- いびきが大きい、呼吸が止まると言われたことがある人は、自己判断で使わない
- 息苦しさを感じたらすぐに使用を中止する
- 肌にかゆみやかぶれが出たら使用をやめる
- 子どもに使う場合は、歯科・耳鼻科などに相談する
子どもの口呼吸と大人の口呼吸は見るポイントが違う
子どもの口呼吸は、鼻づまり、扁桃やアデノイド、歯並び、舌の位置などが関係することがあります。
口がいつも開いている、いびきがある、寝苦しそう、食べ方や飲み込み方が気になる、歯並びが乱れてきたといった場合は、早めに小児歯科、矯正歯科、耳鼻科で相談すると安心です。
一方、大人の場合は、長年の習慣、鼻づまり、睡眠中のいびき、飲酒、ストレス、口の乾燥などが重なることがあります。
成人の場合、セルフケアで骨格そのものを大きく変えることはできません。ただし、鼻の通り、舌の位置、口を閉じる意識、寝る前の環境を整えることで、口の乾燥や朝の不快感を軽くできる場合があります。
口呼吸と口臭・舌苔・ドライマウスの関係
口呼吸が続くと、口の中が乾きやすくなります。
口の乾燥によって唾液の働きが弱くなると、朝のネバつき、舌苔、口臭が気になりやすくなることがあります。
特に、次のような方は口呼吸による乾燥も確認してみてください。
- 朝だけ口臭が強い
- 寝起きに舌が白い
- 口の中がネバつく
- 舌を磨いてもすぐ白くなる
- 喉の奥が乾く
- ミント系の強いケアがしみる
ただし、口臭の原因は口呼吸だけとは限りません。歯周病、虫歯、舌苔、後鼻漏、膿栓、胃腸不調などが重なることもあります。
出血、腫れ、強い痛み、片側だけの臭いがある場合は、セルフケアより先に歯科や耳鼻科で確認してください。
口呼吸と口臭の関係を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
口の乾燥が強い方はこちらも参考にしてください。
白い舌や舌苔が気になる方はこちらで原因を整理できます。
歯科・耳鼻科・睡眠外来を考えたいサイン
口呼吸はセルフケアで見直せる場合もありますが、受診を優先した方がよいサインもあります。
歯科で相談したいサイン
- 歯ぐきから出血する
- 歯ぐきが腫れている
- 歯石が多い
- 歯並びや噛み合わせが気になる
- 舌の位置や飲み込み方が気になる
- 口臭が長く続く
耳鼻科で相談したいサイン
- 鼻づまりが長く続く
- 片側だけ鼻が通りにくい
- 鼻水が喉に流れる
- 副鼻腔炎が気になる
- 子どものいびきや口呼吸が続く
睡眠外来を考えたいサイン
- いびきが大きい
- 睡眠中に呼吸が止まると言われる
- 日中の眠気が強い
- 起床時に頭痛や強いだるさがある
- 寝ても疲れが取れない
特に、いびきや無呼吸、日中の強い眠気がある場合は、口呼吸対策だけで済ませない方が安全です。
やってはいけない口呼吸対策
口呼吸を見直したいときほど、焦って強い対策をしがちです。次の行動は避けましょう。
- 鼻づまりが強いのに無理に口閉じテープを使う
- いびきや無呼吸の疑いがあるのに自己判断で済ませる
- 舌を強く磨いて白さを取ろうとする
- 強いマウスウォッシュで乾燥をごまかす
- 子どもの口呼吸を長く放置する
- 「口を閉じれば治る」と原因確認をしない
特に舌の白さが気になる方は、強くこすりすぎると舌の表面を傷つけ、かえってヒリヒリや乾燥が気になることがあります。舌苔が気になる場合も、やさしく流す方向で考えましょう。
まず2週間、変化を見たいポイント
口呼吸対策は、1日で大きく変わるものではありません。まずは2週間を目安に、次の変化を見てみましょう。
- 朝の喉の乾きが軽くなるか
- 口のネバつきが減るか
- 日中に口が開く回数が減るか
- 舌の白さが強くなっていないか
- いびきや眠気が続いていないか
- 鼻呼吸を意識できる時間が増えたか
2〜4週間ほど見直しても変化がない場合や、鼻づまり・いびき・強い口臭が続く場合は、原因を確認するために専門家へ相談してください。
口呼吸による朝のネバつきや白い舌が気になる方へ
口呼吸そのものは、鼻の通り、舌の位置、睡眠中の口開きなどを見直すことが大切です。
そのうえで、朝のネバつき、舌苔、刺激の強いケアが苦手な方は、毎日の口腔ケアをやさしい方向に整えることも役立ちます。
美息美人は、治療の代わりではありませんが、刺激が少ないアルカリ性で口内の汚れをゆるめて流しやすくする補助洗浄です。強くこすらず、薄めて流すケアを続けたい方に向いています。
著者の一言アドバイス
口呼吸対策は「口を閉じる努力」だけでなく、鼻・舌・睡眠中の口開きを分けて見ることが大切です。
口臭や白い舌が気になる方ほど、強くこするケアに偏りやすいですが、まずは乾燥と刺激を減らし、やさしく整える方向で続けてみてください。
よくある質問
口呼吸は自分で改善できますか?
鼻づまりや病気が関係していない軽い口呼吸なら、舌の位置、鼻呼吸の意識、寝る前の環境づくりで見直せることがあります。ただし、鼻づまり、強いいびき、無呼吸の疑いがある場合は、医療機関で相談してください。
口閉じテープは毎日使ってもよいですか?
鼻で無理なく呼吸できる方なら、睡眠中の口開き対策として使える場合があります。ただし、鼻づまりが強い方、息苦しさがある方、無呼吸が疑われる方、子どもに使う場合は自己判断を避けてください。
口呼吸で口臭は強くなりますか?
口呼吸で口の中が乾くと、朝のネバつきや舌苔、口臭が気になりやすくなることがあります。ただし、歯周病や虫歯、喉や鼻の原因もあるため、出血や腫れ、強い臭いが続く場合は歯科や耳鼻科で確認しましょう。
子どもの口呼吸は放置しても大丈夫ですか?
子どもの口呼吸は、鼻づまり、舌の位置、歯並び、扁桃やアデノイドなどが関係することがあります。長く続く場合は、小児歯科、矯正歯科、耳鼻科で相談すると安心です。
鼻呼吸トレーニングはどのくらい続ければよいですか?
まずは2〜4週間を目安に、日中の口開き、朝の喉の乾き、口のネバつき、睡眠の状態を観察しましょう。変化がない場合や症状が強い場合は、原因を確認するために専門家へ相談してください。
舌を磨けば口呼吸の口臭はよくなりますか?
舌苔がある場合、やさしい舌ケアが役立つことはあります。ただし、強く磨きすぎると舌を傷つけることがあります。口呼吸による乾燥が背景にある場合は、舌を削るより、乾燥対策とやさしい洗浄を優先しましょう。
まとめ|まずは鼻・舌・睡眠中の口開きを確認しましょう
口呼吸を見直すときは、最初に次の3つを確認してください。
- 鼻が通っているか
- 舌が上あごについているか
- 寝るときに口が開いていないか
鼻づまりが強い方は耳鼻科、歯並びや舌の位置が気になる方は歯科、いびきや無呼吸が疑われる方は睡眠外来も検討しましょう。
口呼吸による乾燥、朝のネバつき、白い舌が気になる方は、強くこすったり刺激でごまかしたりする前に、毎日の口腔ケアをやさしく整えることも大切です。
最後に確認してください
- 鼻づまり、強いいびき、無呼吸の疑いがある方は、まず耳鼻科や睡眠外来で相談してください。
- 出血、腫れ、強い痛み、片側だけの臭いがある方は、歯科で確認してください。
- 朝のネバつき、白い舌、刺激の強いケアが苦手な方は、毎日のやさしい口腔ケアを見直してみてください。
口呼吸による乾燥や舌苔が気になる方は、強くこすらず、薄めて流す補助洗浄ケアも選択肢になります。
参考情報


