舌が白い(舌苔)

自律神経失調症と舌の色の驚くべき関係: 舌の健康状態で体調不良を早期発見!

自律神経失調症になりうつ状態の女性

自律神経失調症と舌の色の驚くべき関係

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

自律神経失調症は、私たちの生活の中で見過ごされがちながら、実は多くの身体的、精神的な不調の背後に潜む要因です。この不可解な症状群には、体の疲れやすさ、眠りの質の低下、消化問題など、生活の質を大きく下げるものが含まれています。

しかし、これらの症状があることをどのようにして自分で確かめ、また、一度発生した場合にはどう対処すればよいのでしょうか?実は、私たちの身体は、特に舌を通じて、自律神経のバランスが崩れているサインを送っていることがあります。

健康な状態の舌は、通常、淡いピンク色をしており、その表面は比較的滑らかです。しかし、自律神経の不調が起こると、舌の色に変化が見られることがあります。

例えば、舌が異常に白っぽくなったり、不自然な斑点が現れたりすることがあります。これらの変化は、ただの偶然や一時的なものではなく、身体が発している警告信号かもしれません。

この記事では、自律神経失調症と舌の色の変化との間に存在する可能性のある関係性に焦点を当て、その背後にある科学的根拠と共に、これらの兆候をどのように自己診断するか、そして見つかった問題に対してどのように対応すれば良いのかについて詳しく解説します。

この記事は、上林が監修してChat GPT-4が書いています。

はじめに

自律神経失調症は、ストレスや緊張と深い関係があり、これらの心身の不調のサインがしばしば舌の状態に現れます。

舌診という伝統的な診断法では、舌の色や舌の変化を詳細に観察し、体内の不調を早期発見することが可能です。これは、舌が私たちの健康指標として機能するため、自律神経の乱れが舌に反映されるためです。

私たちの身体は、さまざまなサインを通じて、その健康状態を伝えてきます。その中でも、舌は意外とデリケートな部位であり、舌の健康は身体の健康のバロメーターとして機能しています。

鏡を見て舌の色や形状を確認すると、その時点での健康状態や、注意が必要な症状の初期サインを探ることができます。例えば、舌の色が白くなったり、黄色くなったりすると、消化系の不調や鉄分不足などが考えられます。

また、舌にできるひび割れや舌の痛み、炎症などは、ストレスや疲れ、または免疫力の低下を示唆することも。舌の変化は、自律神経の乱れやホルモンバランスの変動など、体の深い部分の健康状態にも関連しています。

「舌は、毛細血管が多く集まる粘膜組織であるため、血流や体液の変化が真っ先に現れる場所。(中略)舌の状態を見るだけで、血流・体液・自律神経の働き具合が1度に把握できるのです」

引用:体調が丸わかり”危険な舌”の状態はこれだ-東洋経済オンライン

このように、舌は私たちの健康を維持するための重要な指標となる部位です。日常生活の中で、ちょっとした変化に気づくことで、早期のケアや対策をとることができ、健康な生活を継続する手助けとなります。

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自律神経失調症とは?

自律神経失調症は、身体を取り巻く自律神経の機能の不調を示す症状群です。自律神経は、私たちが意識することなく、心拍数、消化、体温調節などの身体の基本的な機能をコントロールしています。

本来は、自律神経系という内臓を調整する神経系(交感神経系と副交感神経系の2つがあります)が体内でうまくコントロールされていないことによって引き起こされる、数々の症状を指します。

引用:「自律神経失調症はこんな病気」恩賜財団済生会

この自律神経がうまく機能しないと、さまざまな体調不良が現れます。主な症状としては、頭痛、めまい、胸の締め付け感、手足の冷え、消化不良、不眠などが挙げられます。また、精神的な症状として、イライラ感、不安感、抑うつ状態も報告されることがあります。

さらに、舌の変化と自律神経失調症の関係も近年研究されています。例えば、舌の色が白くなったり、黄色くなったりすることが、自律神経失調症の一つのサインである可能性が指摘されています。

このように、自律神経失調症は身体のさまざまな部位に影響を及ぼす可能性があるため、早期の認識とストレス管理が必要となります。

・関連:口が苦いのは自律神経のせい!? 原因解明と口臭対策の一石二鳥アプローチ

舌の色と健康状態

舌は私たちの体内状態を反映する鏡のような役割を果たしています。舌の色や形状は、健康状態や様々な病気のサインとして認識されることがあります。

健康な舌の特徴

健康な舌は、濃すぎない淡いピンク色をしています。表面は滑らかで、舌の周りや中央部分に不自然なひび割れやできものは存在しないのが普通です。また、適度な湿り気を保ち、乾燥していたり、過度に湿っていたりすることはありません。

舌の色が示す病気や症状

  • 白い舌:口内の清潔度が低下している可能性が高く、口内炎やカンジダ症などの口内感染の兆候である可能性も考えられます。また、自律神経失調症や消化器系の不調も示唆することがあります。

  • 黄色い舌:喫煙や飲酒、食生活の乱れなど生活習慣が原因であることが多いですが、肝臓の不調や胆のう疾患のサインである可能性もあります。

  • 紫色の舌:循環不良や冷え性、疲労の蓄積などが考えられます。特に心臓や肺の疾患の可能性も指摘されていますので、注意が必要です。

  • 黒ずんだ舌:一部の薬の副作用や、特定の菌の増殖が原因となることが多いです。また、消化不良や鉄分不足も考えられます。

舌の色や状態の変化に気づいたら、専門家の意見を求めることが重要です。舌の変化は、疾患の初期段階や体調不良の警告信号となる場合が多いため、早期の対応が求められます。

自律神経失調症と舌の色の関係

舌の色や形状は、私たちの健康状態を反映するだけでなく、特定の疾患の警告信号としても機能しています。特に、自律神経失調症は身体の不調を感じることなく進行することが多いため、舌の変化をキャッチすることで早期発見が期待できます。

しかし、多くの人々がこの重要な兆候を見過ごし、健康不良へと進行させてしまうことがあります。自律神経失調症の症状としての心身の不調は、リラックスすることで緩和されることがありますが、舌の色や状態に異常を感じた場合は、より交感神経・副交感神経のバランスを考慮した体調管理が必要になります。

舌の変化と自律神経失調症

自律神経失調症の患者は、舌の色が白くなったり、舌にひび割れやできものが現れたりすることが報告されています。これは、自律神経の乱れが体全体の血流や新陳代謝に影響を及ぼし、舌の健康状態にも変化をもたらすからです。特に、舌の端や下部に出る小さなひび割れや白い斑点は、自律神経失調症の初期症状の一つとされています。

自律神経失調症の患者における舌の色が白くなる、ひび割れやできものが現れる理由に関して、以下の科学的研究に基づいた情報が得られました。

  1. 自律神経の機能障害 : 自律神経失調症は、自律神経系の機能障害を伴う疾患であり、この障害は口腔内の組織に影響を及ぼすことがあります。自律神経の機能障害は、舌の血流や唾液分泌に影響を与え、これが舌の色や表面の状態に変化をもたらす可能性があります (Kita, 1992)

  2. 感覚および自律神経障害 : ある症例では、感覚および自律神経障害に関連して舌の乳頭が欠如し、味覚も影響を受けていました。このような神経障害は、舌の表面の変化やできものの発生に関与する可能性があります (Fukutake et al., 1996)

  3. 口腔内病変 : 自律神経失調症患者においては、口腔内の病変が発生しやすいことが指摘されています。これには、舌に現れるひび割れやできものも含まれる可能性があります。特に、自律神経の調節が不十分な場合には、口腔内の組織が適切な保護を受けにくくなり、さまざまな病変が発生しやすくなることが考えられます (Calvo, Stewart, & Ramos, 2019)

これらの研究結果に基づくと、自律神経失調症の患者における舌の色の変化やひび割れ、できものの出現は、自律神経の機能障害や感覚および自律神経障害、口腔内病変といった複数の要因によるものである可能性が高いと考えられます。

早期発見の手がかり

自律神経失調症は、初期段階では特定の症状が現れにくいため、早期発見が難しいとされています。しかし、毎日の生活の中で舌の色や状態を確認することで、変化に気づくことができるのです。

舌が異常に白くなったり、ひび割れや斑点が確認できる場合は、自律神経の乱れを示唆するサインかもしれません。このような変化を感じたら、専門医に相談し、詳しい検査を受けることをおすすめします。早期の対応が、自律神経失調症の進行を防ぐ鍵となります。

体調不良のサインとしての舌の変化

身体の健康状態は、さまざまな部位で示されるサインを通じて私たちに知らせます。中でも、舌の変化はその状態を直接的に反映するため、体調の変動や健康上の問題を早期にキャッチする重要な指標となります。

このためには、舌の健全性を維持するための日常的な注意が重要であり、舌の色が示すサインを正しく読み解き、必要に応じて専門家に相談することが推奨されます。

自律神経失調症と戦う上で、舌の観察は意識的行動の一つとなり、自らの健康を守る強力なツールとなり得ます。

  1. 白い舌: 体の中の熱や炎症を示すことがあります。特に背面が白くなる場合、消化系の不調や鉄分不足の可能性が高まります。

  2. 紫色の舌: 血行不良や冷えを意味することが多いです。特に冬場や寒い環境での作業をしている人に見られることがあります。

  3. 赤い舌の先: 心の疲れやストレスが高まっているサインとして知られています。継続的なストレスは体調の悪化を招くため、休息やリラックスする時間を取ることが推奨されます。

  4. 黒ずみや黄色くなった舌: 胆汁の流れの不調や肝臓の負担を示すことが考えられます。アルコールの過度な摂取や不規則な食生活が原因となることがあります。

  5. 舌のひび割れや斑点: 疲労や乾燥、ビタミン不足などが原因となることが多いです。十分な水分摂取や栄養バランスを考慮することが重要です。

このような舌の変化を早期に察知し、必要な場合は医療機関での相談を行うことで、より健康的な生活を維持することができます。

・関連:舌が白いあなたへ!原因解明から自宅でできる効果的な舌苔取り法まで詳解

口腔ケアと自律神経の健康維持

舌の健康を通じて自律神経失調症の早期警告信号を捉えることは、健康維持とウェルビーイングへの第一歩です。早期検出と治療法の適用により、症状の病気の進行を避け、生活の質を大きく改善することができます。

口の中の健康は、体全体の健康に深く関連しています。特に、口腔の状態と自律神経の関係は密接であり、適切な口腔ケアは自律神経を安定させる助けとなります。

口腔ケアの方法と重要性

  • 日常的なブラッシング: 歯を磨くことで、口の中の細菌を取り除き、歯周病のリスクを低減します。一日2回、朝と寝る前のブラッシングが基本です。

  • フロスや歯間ブラシの使用: 歯間の汚れや食べ物の残りをしっかりと取り除くことで、口腔内の健康を維持します。

  • 定期的な歯医者さんの診察: 専門家の視点からのチェックを受けることで、初期段階の問題を早期発見・対処することができます。

自律神経の健康維持のアドバイス

口腔の健康と自律神経は密接に関連しています。例えば、口腔内の炎症や歯周病はストレスを引き起こす可能性があり、これが自律神経失調症の原因となることも。

  • 口腔ケアとリラックス効果: 歯を磨く行為自体がリラクゼーション効果をもたらし、自律神経を整える効果が期待できます。

  • 健全な食生活: 口の中の健康を維持するためのバランスの良い食事は、同時に消化器系や自律神経にも良い影響をもたらします。

  • 口腔内のマッサージ: 舌や歯茎をマッサージすることで、口腔内の血行を促進し、自律神経のバランスを整える助けとなります。

口の中のケアは、全身の健康維持に寄与するだけでなく、心の健康や自律神経の安定にも重要な役割を果たします。日常生活の中での適切なケアと注意が、長期的な健康のキーとなります。

・関連:ヨガで口臭予防する方法!自律神経を整えサラサラ唾液をだす

まとめ

私たちの舌は、単なる味を感じる器官ではありません。舌の状態や色は、体の健康状態を映し出す鏡のような存在と言えます。舌の色や形状の変化は、消化系の不調や鉄分不足、そして自律神経失調症など、さまざまな健康上の問題を示唆します。

自律神経失調症の症状としての舌の変化を知ることは、早期発見・早期治療の手がかりとなるため非常に重要です。そして、日常的な口腔ケアは、舌の健康はもちろん、自律神経の健康維持にも寄与します。

健康を維持するためには、舌の変化を定期的にチェックすること、そして口腔ケアの徹底とストレス管理が欠かせません。これらの小さな日常のケアが、全身の健康をサポートし、生活の質を高める鍵となります。

この記事を通して、舌の健康と全身の健康の深い関連性を理解し、日常生活に役立てる知識として取り入れていただければと思います。

参考文献

うがいで舌苔を取る

舌苔を除去するうがい方法!うがいで口臭が消えるは本当だった!

若い女性が洗口剤を手に口腔ケアをしている

口臭の9割は口内から発生しています。口臭原因は、舌苔と歯垢などの汚れ、歯周病・虫歯の歯科疾患による臭い(揮発性硫黄化合物)です。

舌が白い時には、口内の汚れ(食べかす、細胞の死がい、嫌気性菌など)から出来る舌苔が付着しているため、口臭が強くなります。

口の中にはたくさんの細菌がありますが、とくに舌の表面には細菌が多くあり、約5000億個の細菌があると言われています。

そのため、「うがい」で口内の汚れを洗い流すと、口臭を消すことができます。

関連記事:舌苔がすぐにたまる!原因と対処について

勘違いしないでいただきたいのですが、たとえ「うがい」で汚れを除去できたとしても、根本原因(舌苔、歯周病、虫歯)を解決できないと、口臭がしないのは一時的で、すぐに臭くなります。

そのため、舌ブラシや歯ブラシで舌磨きを行っているのではないでしょうか?しかし、舌磨きをしても、頑固な舌苔はすぐにでき、今以上に口臭が悪化します。

うがい薬や重曹水(またはオリーブオイル)を使うと、口臭が消えるだろうと思うかもしれませんが、期待しすぎない方がいいです。

口臭が改善しない理由は明白です。それらでうがいを行っても、口臭原因となっている舌苔を除去できないからです。

ところが、アルカリイオン水を使うと舌苔が取れて口臭も消えることが分かりました。それは、アルカリイオン水が、タンパク質から構成される舌苔を溶かす作用があるからです。
→ アルカリイオン水のうがいが、口臭予防になる

舌苔を除去するためには、舌苔の菌を除菌させることも必要です。ですから、アルカリイオン水でうがいを行うと口臭予防になります。

今回の記事は、舌苔うがいで口臭予防する方法をお伝えします。舌苔が改善しないとお困りでしたら是非ご参考にしてください。

関連記事:舌が白い!舌苔の原因と取り除き方

イソジンうがいで口臭が消える?

イソジンによるうがいは、単に口内を消毒するだけでなく、優れた殺菌効果を発揮し、口臭の主要な原因である細菌増殖を効率的に抑制します。多くの人が経験する不快な口臭悪化は、往々にして不衛生な口内環境が原因であり、この問題に対処するためには、口腔衛生の維持が不可欠です。

このプロセスにおいて、舌ブラシや舌クリーナーの使用は特に重要で、これらのツールは舌苔を効果的に除去し、より清潔な口内環境を実現します。舌のケアを行った後にイソジンでうがいをすることは、フレッシュな息を取り戻すための理想的な方法であり、定期的なケアによって健康的なオーラルケア習慣が身につきます。

総合的に見て、イソジンの適切な使用は、口臭予防に大きく寄与し、毎日のデンタルケアルーチンの中で重要な役割を果たします。このような積極的なアプローチにより、口臭の問題を根本から解決し、日常生活における自信と快適さを向上させることができます。

舌苔うがいの効果

口の中に水を含み、ぶくぶく、クチュクチュと舌苔うがいを行うだけで、食べかすなどの汚れを洗浄できますが、うがいの効果は、それだけではありません。菌の増殖しているネバネバ唾液を吐き出すこともできるのです。

そのため、うがいを行うことは、口臭予防に効果があります。

口臭予防

口臭の7割以上が舌苔から発生します。

だから、口臭をなくすためには舌苔を取り除かないといけません。でも、間違った舌磨きでは舌苔が悪化することがあります。これでは、何もできないと思ってしまいますよね。

そんなことはありません。ご安心ください。「うがい」が舌苔対策に効果があるのでご紹介します。

舌苔が予防できる

このブログの読者であれば、「舌磨きが良くない。」添加物の入っている「歯磨き粉が良くない」ことを良く知っていると思います。だから、それらに代わる方法を探されているのではないでしょうか。

それが、今回ご紹介する「舌苔うがい」です。頑固な舌苔が「うがいで取れるの?」と半信半疑だと思うかもしれませんが、想像する以上の効果が表れています。こちらもご覧になってください。

唾液がよく出る

舌苔ができる方に多いのは、ドライマウスです。口の中が乾くと舌に苔ができます。このように、ドライマウスの大きな原因は、唾液不足によるものです。

赤ちゃんの時には唾液がたくさん出ているのに、加齢とともに唾液量は減少していきます。どうしてだと思いますか?

一つは、口の周りや舌の筋肉の衰えです。筋肉が衰えると自然とやわらかい食べ物を好むようになるため、悪循環です。加齢によって口の周りや舌の筋肉が衰える。そして、唾液腺への刺激が減りドライマウスになっている人が多いのです。

唾液量の分泌が悪くなると、口の中のばい菌や食べかすを洗い流せなくなり舌苔ができます。そして、舌苔のばい菌が、歯周病や口臭を引き起こします。

唾液量が減るもう一つの原因は、ストレスによるものです。ストレスには、精神的ストレスと環境ストレスがありますが、どちらのストレスも唾液分泌に影響します。

緊張や恐怖などの精神的ストレスがあると、交感神経が活発になりネバネバ唾液になります。

ところが、口内が汚れ不衛生になることもストレスになります。舌苔ができると口内環境が悪くなるためストレスとなります。そして、唾液量が減り口腔乾燥をおこすのです。これも舌苔がある人の特徴的な悪い循環です。

だから、舌をきれいにするためには、毎日うがいを行うことが大事です。うがいを行うと、口の周りや舌の筋肉を鍛えることが出来、唾液の分泌も増え舌がキレイになります。

舌がきれいになると口臭もなくなります。

成人病の予防

私「舌苔って、かんたんには取れへんやろ?それでも、舌を磨く意味ってある?」
長女(看護師)「スポンジブラシ(舌ブラシ)を使って軽く舌磨きするだけでも、口の粘つきが取れて味覚異常も減るから、口がスッキリすると思うよ。あっ、そうそう。他にも、肺炎の人とか、口腔内に痰がへばりついてる患者さんの場合には、誤嚥性肺炎予防のために取ってるかな。」

引用:舌苔の取り方って知っていましたか?

舌苔うがいが習慣になると、口の中をいつもキレイに保てます。口内が清潔になると虫歯や歯周病になるリスクが減るだけではなく、口臭予防にもなります。

しかし、舌苔うがいによるメリットは、それだけではなかったのです。口の中のばい菌はからだのいろんな病気に関わってることが分かってきました。

口の中のばい菌が、毛細血管から侵入し身体全体をめぐり悪さをするのです。

「歯原性菌血症」と言い、そのことから、動脈硬化、脳梗塞、アルツハイマー型認知症、心筋梗塞などの心臓疾患、糖尿病、骨粗しょう症、高脂血症などの一因になると言われています。

関連記事:「歯を抜くしかない」手遅れの歯周病とは?

歯周病になると、歯ぐきから出血することがあります。その時に、歯ぐきの毛細血管から歯周病などのばい菌が入り込み身体中を駆け巡るのです。

ですから、常日頃から口を清潔にしておくことで、これらの病気になるリスクが抑えられます。

他にも、口内がキレイになると唾液の分泌が良くなります。舌苔が出来ている時には、唾液が少なく口が乾くため口腔環境が悪くなっていますが、唾液がよく出るようになると口内環境がキレイになるので健康になります。

口の中にばい菌が増え口内環境が悪いと、舌がん(口腔がん)や口内炎にもなりやすいといわれているので、舌苔うがいは舌がんのリスクも低くする効果も期待できますね。

舌が白いと怖い病気だと思うかもしれません。その場合は「舌がん?それとも口内炎?見分ける方法と注意点とは?」をご参考にしてください。

「舌苔うがい」のやり方

口の中をばい菌から守りスッキリさせる「舌苔(したごけ)うがい」。

誰でもすぐに始められるとても簡単なうがいです。やり方を覚えて実践するだけでいつもお口の中を清潔にしキレイな舌を保つことができます。

舌苔(したごけ)うがいは水道水でもできますが、おすすめはアルカリイオン水によるうがいです。水よりずっと効果を上げられるので、おすすめします。

舌苔うがいの基本手順

  1. アルカリイオン水を用意します。
  2. アルカリイオン水を口に含み、クチュクチュと5回うがいをしたら吐き出します。
  3. 再度、アルカリイオン水を口に含み、右側の奥歯に当たるように5回うがいをしたら、同じように左側の奥歯に当たるように5回うがいをして吐き出す。
  4. アルカリイオン水を口に含み、喉を立て右側の扁桃(へんとう)に水が当たるようにガラガラうがいを6回したら吐き出します。
  5. 同じ要領で、左側の扁桃(へんとう)に水が当たるようにガラガラうがいを6回し吐き出す。
  6. 最後の仕上げは、水道水でブクブクうがいとガラガラうがいによって洗浄します。

舌苔を除去する「うがいの方法」

喉のガラガラうがい

舌苔の原因となるばい菌は、喉からの粘液に混じり舌の表面に感染します。そのため、扁桃腺(へんとうせん)と舌扁桃(ぜつへんとう)から分泌される粘液を洗浄しないと、舌苔の予防はできません。

だから、喉のガラガラうがいを行うことが重要なのですね。ぜひお試しください。

うがいの仕上げは水を飲む

うがいの後、水を飲む理由は2つあります。一つは、うがいをしても喉の奥まで届かないからです。水を飲むことで喉の奥の汚れを洗い流すことができます。

水を飲むもう一つの理由は、口腔や喉の保湿です。

舌苔ができやすい方の特徴は、唾液が少なく口腔が乾燥すること。舌苔うがいの効果を上げるには、口腔乾燥を予防することが大切です。

口腔乾燥を予防するためには、舌や口内の粘膜に保湿ジェルを塗る方法もあります。しかし、簡単にできるのは、「水を飲む」ことです。水を飲むのは簡単で、口に潤いを与えるためにはとても効果があるのでおすすめな方法です。

水を飲むことでばい菌を洗い流す効果もあります。また、水を飲むと唾液腺を刺激するので唾液が出やすくなります。舌苔でお困りでしたら、毎日小まめに水を飲むようにすると良いです。

ドライマウスについては⇒⇒ 「朝の口臭」はヤバい!唾液がネバネバ!前夜と当日の朝にしてほしい対策とは

舌苔を完璧になくすために、もう一つ行ってほしいのは、やっぱり歯磨きです。うがいだけでは、歯面に付いている歯垢(プラーク)を落とすことはできません。ですから、ていねいにブラッシングすることは重要なことです。

歯磨きと舌苔うがいの両方を続けることで、口内環境がキレイになるのでぜひお試しください。

舌苔うがいの注意点

マウスウォッシュで舌苔は取れない!

マウスウォッシュを使うことは簡単です。歯磨きのついでにクチュクチュとやれば良いだけですから。しかし、マウスウォッシュでクチュクチュしても、口の中の洗浄はできるかもしれませんが、舌苔まで取ることは難しいです。

また、注意してほしいのは、マウスウォッシュの種類によっては、アルコール含有タイプのものがあります。アルコールを口に含むと、口腔乾燥を起こしやすいため、舌苔が出来やすくなります。マウスウォッシュを使用する場合は、アルコールが含まれないタイプを使うようにすることをおすすめします。

うがい薬では舌苔は取れない!

イソジンうがい薬には殺菌剤が含まれているので、口の中をきれいにする効果があります。ですから、舌の表面がうっすらと白い程度であれば、イソジンでも良いかもしれませんが、厚い舌苔になると、たとえイソジンでも除去できません。それほど、舌苔はやっかいです。

それに、舌苔はスポンジのように水分を吸収します。そのため、舌苔に食べ物や飲料の色素や味が付着して、いつまでもニオイがすることがあります。これと同じことがイソジンを使用した時にも起こります。

イソジンの色が舌苔に付き、赤紫色に染まることがあるのでご注意ください。

→ 重曹うがいの舌苔除去効果は?正しく舌をケアして口臭予防する

まとめ

舌苔は口臭の最大原因。そのために、舌ブラシを使い舌磨きをする人が多いです。しかし、舌苔は舌の角質に根を張っているため、適切なケアを怠ると口臭悪化のリスクが高まりますが、舌のケアとイソジンでのうがいが予防策となります。

舌磨きのし過ぎは舌苔を悪化させます。そのようなことにならないために、「舌苔うがい」を行ってほしいです。

舌苔うがいの効果を上げるには、アルカリイオン水がおすすめです。アルカリの作用でたんぱく質の舌苔を溶かすので、毎日のうがいで舌苔の予防と対策になります。

うがいで舌苔を取る