歯磨き粉を選ぶ基準
歯磨き粉は様々な種類があり、どれを購入すれば良いのか迷ってしまいますよね。今回は、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」の開発者で株式会社アイオーンの上林が、プロの立場から、歯磨きに重要で安全なおすすめの歯磨き粉を選ぶ基準を10個厳選し、ランキングでまとめています。
歯磨き粉を購入したいけれど、どれを選んだらよいのかわからない…という方は必見のポイントです。是非、歯磨きを選ぶときのご参考にしてみてください。
【1位】:プラークがよく取れる
歯磨き粉を選ぶ時にもっとも重要な基準は、プラークがよく取れることです。
歯磨きを行う一番の目的は、細菌の塊であるプラーク(歯垢)を除去することです。そのための道具として、歯磨き粉が研究開発されています。
歯磨きで残ったプラークは、虫歯や歯周病の原因になります。プラークが残ると、固まって歯石になります。歯石は、歯磨きでは取り除くことができなく、ザラザラ面にプラークが付きやすくなり細菌の温床となります。
プラークが増えると口臭も強くなるため、柔らかい内にプラークをブラッシングで取ることが大事です。
このような歯磨きの目的のために、ほとんどの歯磨き粉に「研磨剤」が含まれています。歯磨き粉に研磨剤が入っていることで、歯垢など汚れを落とすことが容易になるからです。
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【2位】:虫歯・歯周病を予防できる
2番目に歯磨き粉を選ぶ基準は、虫歯と歯周病を予防できること。
歯磨き粉の中には、「歯周病予防」とウリにしているものが多くありますが、たとえ薬用歯磨き粉であっても歯周病を治すことは不可能です。
薬用成分で効果があるのは、歯茎の腫れや出血を抑えること。歯周病歯磨き粉には殺菌成分も含まれていますが、殺菌できるのは唾液中や歯茎の表面にある歯周病菌だけです。
多くの歯周病菌はプラーク(バイオフィルム)の内側に潜んでいるため、殺菌剤が届かないのです。効果的に歯周病を予防するためには、細菌の温床であるプラークを除去するのが一番なのです。
虫歯菌も歯周病菌と同様にプラークを温床としているので、歯磨きでプラークを除去することで予防ができます。
そのためには、やはりプラークがよく取れる歯磨き粉が良いといえます。
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【3位】:口臭を予防できる
3番目に歯磨き粉を選ぶ基準は、口臭が予防できること。
歯磨きの目的の一つに口臭予防があります。歯磨き粉に口臭を抑える成分があればいいのですが、今のところはありません。
ほとんどの口臭は、口内にある嫌気性菌に原因があるからです。嫌気性菌が存在しているのは、先ほどからのプラークと舌苔(ぜったい)です。歯周ポケットが深い場合は、嫌気性菌はポケットの中にも多くなります。
ですから、口臭を予防するためには、プラーク、舌苔、歯周ポケットの嫌気性菌を除去するのが一番効果があります。
プラークを除去する方法としては、ブラッシングを丁寧に行うことです。歯周ポケットの中の菌を除去するためには、歯と歯ぐきの境目の溝にブラシの毛を入れて磨く必要があります。
厄介なのは、舌苔です。歯磨きで清掃できないからです。間違っても、歯ブラシで舌を磨いてはいけません。固い毛先で舌粘膜を傷めてしまい、逆に舌苔を悪化させ口臭もひどくなります。
歯磨き粉に舌苔を溶かす成分があれば良いのですが、大方の歯磨き粉は歯に付着しているプラークを取り除くためのものです。
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【4位】:歯を強くする
歯磨き粉を選ぶ基準4番目に挙げるとすれば、歯を強くできる歯磨き粉です。
「歯を強くする」と言えば、フッ素をイメージするかもしれませんが、フッ素は歯を強くするのではなく、歯の表面をフッ素でコーティングすることによって、虫歯菌から守るためのものです。
「歯を強くする」というのは、歯質(カルシウム・リンなど)を多く密にするのが本来の意味です。歯には(カルシウムが付く)石灰化と(カルシウムが抜ける)脱灰化があり、一日の間に歯が強くなったり弱くなったりします。
食事の時に脱灰化を起こしても、時間が経つと唾液中のカルシウムが歯に戻ります(石灰化)。だから、食後すぐに歯磨きするのは良くないとか言われますよね。(食後30分経ってから歯磨きを行うほうが良いという理由)
この脱灰化が、歯磨きでも起きることがあります。信じられないかもしれませんが、脱灰化を起こす歯磨きを使用すると、歯磨きで歯質が弱くなるのです。
歯磨き粉を選ぶ時には、酸性タイプではなくアルカリの歯磨き粉を選ぶようにしてください。
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【5位】:研磨剤が無添加
歯磨き粉を選ぶ基準に「研磨剤の無添加」があるのは、矛盾に思いませんか?
歯磨きを効率よく行うために、歯磨き粉に研磨剤が入っているからです。しかし、歯磨きについて理解すると、研磨剤が必要ないことが分かってくるでしょう。
元々、プラークはネバネバとした塊ですので、歯ブラシでこするだけで取れるもの。だから、ていねいにブラッシングすれば、研磨剤がなくてもプラークは除去できるのです。
ところが、歯磨きに時間をかけたくない、上手にブラッシングできない、という人のために研磨剤が活躍しているというのが本当です。
「ホワイトニング歯磨き粉」などと謳い、歯の黄ばみが取れる歯磨き粉などの場合は、研磨剤の粒子が粗かったり多量に含まれていたりします。
研磨剤入りの歯磨き粉で、ゴシゴシ磨くと、歯が削れて傷が付くこともあるので、できれば、研磨剤が入っていない歯磨き粉を選ぶ方が、歯をきれいに長持ちさせることができます。
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【6位】:合成界面活性剤が無添加
歯磨き粉を選ぶときに、「合成界面活性剤」が含まれいないものを選ぶのが重要なポイントです。
ほとんどの歯磨き粉には、合成界面活性剤の一つラウリル硫酸ナトリウムが含まれています。歯磨き粉に合成界面活性剤を入れる理由は、界面活性作用によって、歯磨き効果を高めるためです。
しかし、刺激の強いラウリル酸ナトリウムを使うと皮膚に炎症を起こすことがあります。
そのため、舌粘膜の角質を進めてしまい、舌が白くなったり口臭の原因になる。歯磨きしながら口臭が起きるのは、本末転倒としか言えません。特に唾液量が少ない人が合成界面活性剤入りに歯磨きを使用すると、口臭になりやすいのでご注意ください。
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【7位】:フッ素が無添加
歯磨き粉を選ぶときに、「フッ素」が入っていることが基準のように思われていませんか。フッ素が入ってなければ虫歯が予防できない。それほど、フッ素が虫歯予防に効果があるように思われているようです。しかし、一方では、フッ素の害を訴えている歯科医師もおられます。
果たして、フッ素は虫歯に効くのでしょうか?そして、フッ素は危険なのだろうか?
このことについて、お答えさせていただきますので、歯磨き粉を購入されるときのご参考にしてくだされば幸いです。
フッ素は虫歯予防に効果があります。どのようにして歯を強くするかについて、デンタルサロン・プレジール様のサイトに掲載されていましたのでご紹介します。
フッ素(フッ化物)には、以下の4つのメリットがあります。
- エナメル質結晶の安定化作用
- 歯の再石灰化を促進する作用
- 歯垢(プラーク)中の細菌に対する抗菌作用
- 耐酸性の向上具体的には、フッ化物イオンがカルシウムと結合して歯の表面に沈着すると、「脱灰」(歯の表面からミネラルが失われ、虫歯になりやすくなること)した部分に新たな結晶を作ってくれます。このため、歯の表面が滑らかになり、ホワイトニングなどとは違った意味で、歯に輝きや艶をもたらしてくれるという審美的なメリットも期待できます。
引用:審美歯科専門クリニック デンタルサロン・プレジール
詳しくは、『フッ素歯磨き粉のメリット・デメリット』をご参考にしてください。
フッ素の安全性について論じている記事がたくさんあります。フッ素は毒素なので口に入れると危険だとか、歯磨きに使えるようにしているので安全だとか。果たして、どちらが正しいのでしょうか?
次のような記事があります。
フッ素が虫歯に効果があるとのことで、アメリカでは飲料水にも添加しているそうです。それなのに、ヨーロッパや日本では「フッ素は健康を害する危険性がある」との理由から、フッ素を飲料水に入れることを許可しないのは何故?
フッ素が本当に安全であれば、日本でも水道水に入れるはずなのに入れないのは何故なのでしょうね。このような記事もあります。ユニセフ(国連国際緊急児童基金)がフッ素の安全性について疑念を表していました。
ユニセフ(国連国際緊急児童基金)が、1999年12月に飲料水中のフッ素の安全性について、疑念をあらわすレポートを公表した。
同じ国際機関といっても、アメリカのフッ素戦略を追認するしか能のないWHO(歯科保健部)と異なり、国連傘下の諸機関は、以前から、水中フッ素の危険性に関して独自の見解を表明してきた。すなわち、国連人間環境委員会は、1974年2月にナイロビで開催した会議の結果を報告書にまとめ、地球環境監視システムの設置を呼びかけ、地球規模で監視測定すべき危険物質として、水中のフッ素を優先順位第6番目にランクしたのである[1]。ちなみに第7番目にランクされた物は、アスベストとヒ素である。
ネットで「フッ素危険」と検索すると、次から次へとフッ素の安全性を疑う記事を見つけることができます。だからといって、本当の所はどうかということまでは判断できません。
しかし、はっきり分かっていることは、フッ素は毒素だということです。「フッ素歯磨き粉の虫歯予防効果」を見るかぎり、そこまで危険を冒してまでフッ素歯磨き粉を使う必要があるのかということです。(これは私個人の考えですので、いろんな考えがあると思います。)
忙しい毎日の生活の中で、歯磨きを行うのは面倒かもしれません。しかし、歯磨きにはリラックス効果もあるということを知っていますか。歯磨きを楽しむようにすると、自ずと歯磨きがていねいになります。そのようにして、歯磨きを辛いものと考えないで、健康になる行為だと考えるようにしたいものですね。
【8位】:無添加の歯磨き粉
歯磨き粉を選ぶポイントとして、「無添加の歯磨き粉」であることが大切です。
歯磨き粉には多くの添加物が配合されていますが、中でも歯周病用の薬用歯磨きには、薬剤が含まれます。
【薬用成分】
しかし、歯磨き粉にこれらの薬用成分が含まれていても歯周病が治ることはないので、誤解しないでください。初期の歯周病であれば、ていねいにブラッシングすることを心掛ければ、進行を抑えることができるかもしれません。
一度歯肉炎になれば、痛みがなくても歯周ポケットの中から歯根にかけて炎症が進んでいるかもしれません。ですから、歯周病かもしれないと感じたら、歯磨き粉に頼らずに歯科を受診されることをおすすめします。
たとえ歯周病予防の歯磨き粉であっても、それは、歯科治療と並行するからこそ効果を発揮できるのです。
ここまでお読みになられると、歯磨きで大切なことは歯磨き粉の種類ではなく、ブラッシングの重要性だということが理解できたのではないでしょうか。
正しくブラッシングが出来ていると、虫歯や歯周病になることも少なくなります。それだけでなく、歯に黄ばみも付きにくくなると思います。
歯磨きが上手にできるようになると、薬剤や化合物などの添加物は必要なくなります。無添加の歯磨き粉で十分です。無添加にすれば、健康や安全性を心配しながら歯磨きをする必要もなくなります。そのほうが精神面でも健康的ではないですか。
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【9位】:口がスッキリする
歯磨きの目的の一つに、「口がスッキリする」があります。ところが、歯磨きをしているのに、口が粘つく人が案外多いのです。
どうしてだと思いますか?
それは、歯磨き粉の添加物に原因があるからです。合成界面活性剤は、口腔乾燥を引き起こすために口が粘つきます。また、カルボキシメチルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウムなどの粘結剤は、ネバネバしている液なので、口が粘つくのも仕方ない。
ドライマウスの場合には、これが口が粘つく原因になり口がスッキリしないのです。
でも、歯磨きをして口が粘つくのなら、これらの添加物が入っていない歯磨き粉を選ぶべきです。
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【10位】:電動歯ブラシに使える
最近、電動歯ブラシを使用する人が増えています。電動歯ブラシの方が上手にブラッシングできるので、私も使っています。
ところが、チューブ入りの練り歯磨き粉は、電動歯ブラシの回転部に入ると固まり、歯ブラシの動きを悪くします。このようなことにならないように、電動歯ブラシを使用している場合には、液体歯磨き粉を購入されるといいです。
口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」は、水に溶かすタイプの歯磨き粉なので、電動歯ブラシに使用しやすく、おすすめの歯磨き粉です。
サイト運営責任者:上林登
株式会社アイオーン代表取締役、上林歯研究所所長、口臭予防歯磨き粉 美息美人の開発・製造販売
日本口臭学会会員、日本歯周病学会会員、日本口腔ケア学会会員