買ってはいけない歯磨き粉!成分とその理由

買ってはいけない歯磨き粉とは、健康害のリスクが高い商品のことです

買ってはいけない歯磨き粉

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

買ってはいけない歯磨き粉がありますが、あなたの歯磨き粉の選び方は大丈夫ですか?

試しに「クリニカ歯磨き粉危険」とググってみると、薬用歯磨き粉の危険性について述べている記事が沢山出てきました。歯磨き粉に限らず薬剤に「副作用」はつきものですので、説明書どおりに使用しないといけません。

そもそも、歯磨き粉は虫歯や歯周病にならない歯をつくるためのものですから、しっかりとブラッシングすれば歯磨き粉は必要ありません。

ところが、市販の歯磨き粉には「ラウリル硫酸Na」などの添加物が入っているので、安全性が危惧されています。また、市販の歯磨き粉の9割以上にはフッ素が含有されていますよね。フッ素には虫歯予防に効果があるなどのメリットがある反面、デメリットとしては毒性があることです。

出典:フッ素の安全性に関する質問主意書 衆議院第102回国会質問

厚生労働省「フッ素の安全データシート」の内容を見ると、フッ素の危険有害情報に「皮膚刺激や、長期にわたる、又は反復ばく露による骨、歯、呼吸器、生殖器 (男性)の障害」と記載されていることが一つの要因になっていると考えられます。

ところが、厚生労働省が、平成15年1月14日、日本歯科医学会から「フッ化物応用についての総合的な見解」を受けて、通常のフッ素使用については危険性はない、と発表しています。

通常の方法であれば急性中毒の心配はない。フッ化物洗口を実施する時期が4歳であっても(中略)口腔内の残留量が微量であるため、歯のフッ素症は発現しない。

出典:厚生労働省 フッ化物洗口ガイドラインについて

実は、歯磨き粉にフッ素が入っていなくても、しっかりとブラッシングさえすれば虫歯予防ができるので、フッ素は必要不可欠ではありません。子どもの頃からきちんと歯磨きをして、歯が健康な人であれば同感されるはずです。

たとえ歯磨き粉成分が、厚労省の薬機法(旧薬事法)に違反していなくても、毎日口に入れて使用するものです。たとえ市販の歯磨き粉が癌になる危険性が低いと言われても、歯磨き粉を研究開発している専門家(歯磨き粉『美息美人』のメーカー)としては、癌リスクがある歯磨き剤をおすすめできません。

歯磨きで取れない口臭がうがいでスッキリ

あなたは、歯磨き粉を購入する時に、からだにやさしい「無添加」の商品を選んでいますか?

歯磨き粉は毎日2~3回は口の中に入れるものなので、不安のないものを使うことが大事です。特に、舌などの粘膜は、デリケートで吸収性がある組織であるため、口に入れる歯磨き粉の成分は良く調べて選ぶようにしましょう。

しかし、ネットで「歯磨き粉ランキング」と検索しても、それは「売れている歯磨き粉」のランキングであって、実際は、健康によくない添加物が多く含まれる「危険な歯磨き粉」ランキングです。

歯磨きの目的は、虫歯や歯周病や口臭を予防するためです。歯磨き粉は、虫歯などの原因となるプラーク(細菌)を効率よく除去するためのものであり、重要なのはブラッシングです。

ところが、市販の歯磨き粉の多くは、このプラークの除去とはかけ離れた、合成界面活性剤、研磨剤、発泡剤、香料など添加物のオンパレードです。歯磨き剤に匂いや泡は必要ないはずです。

歯磨き粉に含まれる成分には、健康上よくないものがあることをご存知でしょうか?

安心して使える歯磨き粉を購入しようと思っても、あまりにも歯磨き粉が多く、どの歯磨き粉を使えば良いのか迷ってしまいますよね。今回の記事は、危険な歯磨き粉とはどんな歯磨き粉かをご説明します。歯磨き粉ご購入の際のご参考にしてくだされば幸いです。

歯磨き粉危険ランキング(商品名)

歯磨き粉危険ランキング」とググると、シュミテクト、クリニカ、GUMが出てきます。今回この3つの歯磨き粉に含まれる成分が危険かどうか、調べてみましたのでご参考にしてください。

誤解のないように申しますが、危険と言われる歯磨き粉の成分は、厚生労働省が決める「薬価基準」に基づいたものです。買うか買わないかは、個人の判断でお願いしますね。

クリニカ

ライオン「クリニカ」の特徴は「予防歯科」の3つのポイント(フッ素を歯に残す、細菌を増やさない、歯垢を落とす)に加えて、知覚過敏の痛みを防ぐ優れた歯磨き粉です。しかし、こんな危険性のある成分が含まれています。

クリニカハミガキの危険成分

  • 合成界面活性剤(ラウリル硫酸Na):発がん性
  • 湿潤剤(プロピレングリコール・PG):溶血作用、接触性皮膚炎、発がん、染色体異常を起こす危険性があるとされている。

引用:カラーダ「化粧品添加物「保湿剤」の危険性・安全性とは?」

クリニカハミガキが危険視される理由は他にもあります。

高濃度のフッ素配合

高濃度のフッ素が(1450ppm)配合されているため、子どもには不可です。予防歯科クリニカのセルフケアの豆知識には、「年齢によってハミガキの使用量は加減します。3~5才のお子様は5mmくらい、6~14才は1cmくらいが目安です。」とありましたので、クリニカを幼児に使用する場合は、適切な使用量に注意することが大事です。

ラウロイルサルコシンNa

薬用成分「ラウロイルサルコシンNa」が原因菌を殺菌、ムシ歯・口臭を予防します。洗浄力の高いラウロイルサルコシンNaはシャンプーに使われている成分ですが、安全性は高いそうです。

「ラウロイルサルコシンNa」は、古くから(1940年代から)使用実績があり基本的には安全性は高いといえる。しっかりと洗い流して使用すれば安全性に問題ない成分と考えられます。

引用:LALA MAGAZINE、ラウロイルサルコシンNaの洗浄力や安全性・毒性について【アミノ酸系シャンプー成分解説】

デキストラナーゼ

プラークを分解する「デキストラナーゼ」が含有されています。デキストラナーゼは犬猫歯磨き粉にも使われているため、安全性を危惧するかもしれませんが安全だそうです。

(デキストラナーゼの)アレルギーの感作及び誘発(elicitation)反応のリスクは除外できないが、そのような反応の起こる可能性は低いと見なした。
引用:内閣府食品安全委員会

テトラデセンスルホン酸Na

プラークを落としやすくするために、シャンプーに使われる「テトラデセンスルホン酸Na」が入っています。洗浄力に優れるヤシ油系の界面活性剤ですが、脱脂力が過剰といえます。

シュミテクト

シュミテクトは、記事を書いている私自身が、歯がしみたり、歯茎の腫れが気になった時に使用して気に入っている製品です。個人的には、症状が治まったら出来るだけ使わないようにしています。

酸化チタン

シュミテクトには、発がん性のある「酸化チタン」が含まれます。この成分は、歯磨き粉を真っ白のペーストにするための着色剤です。

参考:厚労省「酸化チタン (Ⅳ)の健康障害防止措置について」

硝酸カリウム

アース製薬の「シュミテクト 」の特徴は、歯がしみるのを防ぐために薬用成分「硝酸カリウム」が入っています。製品安全データシートの危険性と有害性欄には次のように書かれていました。

硝酸カリウム
危険性:単品では安定であるが、有機物、イオウ等の混合は爆発の危険性がある。
有害性:大量(10~30g)飲用した場合、胃腸の炎症を起こす場合がある。

高濃度のフッ素配合

効果的に虫歯を防ぐために、従来の約1.5倍のフッ素が配合されています。高濃度のため6歳未満の子どもは使用不可です。

グリチルリチン酸モノアンモニウム

歯周病を予防するために、殺菌成分「グリチルリチン酸モノアンモニウム」を最大濃度に(薬用はみがき類製造販売承認基準内最大)配合されています。

グリチルリチン酸モノアンモニウムの副作用

本剤の特徴的な副作用として稀に(甘草と同様に)偽性アルドステロン症(高血圧、低カリウム血症などがおこる)があり注意が必要となる。
引用:日経メディカル「処方薬辞典」

GUM(デンタルリンス)

GUM(デンタルリンス)は、舌など粘膜へのぴりぴりとする刺激が強いことから、「効き目がありそう」という人と、「刺激がイヤ」という人に別れるのがガムの特徴かもしれません。

含有成分は比較的安全ですが、免疫力が低下している場合にデンタルリンスを使いすぎると、菌交代現象から口腔カンジダ症を起こす可能性が指摘されています。

GUMデンタルリンスの「危険成分」として、殺菌剤や抗炎症剤が指摘されることがありますが、そもそも、薬剤には「副作用」は付き物です。

グリチルレチン酸

サンスター「ガム」歯周プロケア、デンタルリンスには、歯茎の腫れや出血を防ぐために「グリチルレチン酸」が入っていますが、血圧上昇などの副作用が懸念されています。

グリチルレチン酸の副作用

1) 電解質代謝…低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定など)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

2) 神経・筋肉…低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙れん・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止すること。

引用:厚生労働省、各都道府県知事あて厚生省薬務局長通知

塩化セチルピリジニウム

歯周病殺菌成分として発疹などの副作用がある「塩化セチルピリジニウム 」が含まれます。

(塩化セチルピリジニウム の)主な副作用として、発疹、口腔や咽頭の刺激感などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

引用:くすりの適正使用協議会

買ってはいけない歯磨き粉(成分)

結論から申しますと、そもそも歯みがきで「歯磨き粉」を付ける必要ありません。なぜなら、食べかすやプラークは、歯ブラシを使ってブラッシングするだけで除去できるからです。フッ素は歯を強くする効果がありますが、フッ素を用いなくてもしっかり歯磨きをすれば虫歯は予防できます。フッ素使用以前の年配者でも虫歯になっていない人がいるのが、その証拠です。

それでは、何故歯磨き粉を使うのでしょう?

その理由は、、、

  1. 少ないブラッシング回数で歯磨きができるよう。(研磨剤と合成界面活性剤に効果を期待)
  2. 短時間で歯磨きできるよう。(研磨剤と合成界面活性剤に効果を期待)
  3. スッキリ感を味わうため。(香料に効果を期待)
  4. 歯磨きの実感を得るため。(発泡剤に効果を期待)
  5. 虫歯予防(フッ素に効果を期待)

歯磨き粉に含まれる成分は、きちんとブラッシングできる人であれば、本来必要ないものです。無添加歯磨き粉の方が健康に安心して使えるのですが、上手に歯磨きができないとか、歯磨き時と後にスッキリ感を得たい人のために添加物を入れていると知ってください。

ちなみに歯磨き粉が必須になるケースは、歯周病の予防、歯の着色汚れの除去を目的に使う場合です。この目的以外で歯磨き粉を付けることは、それほど重要ではありません。

「歯磨きしても口臭がなおらない!」とお困りでしたら、こちらで解決してください。
⇒ 「口臭」に関するQ&A

市販の歯磨き粉に含まれる成分

市販の歯磨き粉には、ラウリル硫酸ナトリウム、研磨剤(無水ケイ酸や炭酸カルシウム)、サッカリンナトリウムなどの危険といわれる成分が含有されています。また、歯周病などに効く薬用歯磨き粉もありますが、使い方を間違えると危険リスクが高まります。

それでは、歯磨きに含まれている成分をご紹介します。

【歯磨き粉に表示されている成分】

・清掃剤研磨剤):リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなど。
歯垢やステインなど歯の汚れを取るために添加している。

・湿潤剤:グリセリン、ソルビトールなど。
歯磨剤に適度の湿り気と可塑性を与えるために添加している。

・発泡剤:ラウリル酸ナトリウム
口中に歯磨剤を拡散させ汚れを洗浄するために添加している。口内炎の可能性が指摘されている。また、泡が立ち、爽快感が得られますが、歯磨きが不十分な状態で終わらせてしまう可能性がある。

・粘結剤:カルボキシメチルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナンなど。
紛体と液体を結合させ、適度の粘度を与えるために添加している。

・香味剤:サッカリンナトリウム、メントール、ミント類など。
爽快感と香りをつけ歯磨剤を使いやすくするために添加している。

・保存剤:パラベン類、安息香酸ナトリウムなど。
商品の変質を防ぐために添加している。

市販の歯磨き粉には、ほとんどにこれらの成分が含まれています。それらを添加する理由は、製造上、使用上の目的のためです。

簡単にいうと、「作りやすいようにそれらの成分を入れている。」、そして、「使いやすいように、それらの成分を入れている。」のです。

ですから、もしあなたが「歯磨き」に自信があれば、無添加歯磨き粉を使用されることをおすすめします。

>>無添加歯磨き粉とオーガニック歯磨き粉の違い

危険成分のランキング

1位:合成界面活性剤・発泡剤(ラウリル硫酸ナトリウム)…味覚障害、口臭原因、口腔乾燥を起こしやすい

2位:香料(サッカリンナトリウム)…※発がん性の誤解:厚生労働省は、1973年4月に発がん性があるということで、サッカリンの一般食品への使用を禁止しましたが、発がん性は示されず同年12月に解除しました。

3位:顆粒入り歯磨き粉…顆粒が歯周ポケットに入り取れなくなる

4位:研磨剤(炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、含水ケイ酸など)…歯面が削れ傷つく、知覚過敏を悪化させる

5位:高濃度フッ素配合歯磨き粉…大人用(1000ppmフッ素配合)は、子どもには健康によくない

ラウリル硫酸Na

合成界面活性剤(ラウリル硫酸Na)は汚れを良く落とす効果があるため、シャンプー、石鹸、台所洗剤、洗濯用洗剤などの製品に数多く使われており、市販のほとんどの歯磨き粉にも含まれている成分です。

薬価基準は通っていますが、ラウリル硫酸Naは肌への刺激が強いため、身体への影響が懸念されています。合成界面活性剤が入っているシャンプーやボディリンスは、肌が弱い方や小さな子供、高齢者は避けた方がいいでしょう。また、合成界面活性剤は口腔乾燥を起こしやすく、口臭が気になる方はご使用を控えることをお勧めします。

ラウリル硫酸Na含有の歯磨き粉には、どのような製品があるでしょう。市販の歯磨き粉の人気ランキングにも入っている商品の一部をご紹介しますのでご参考にしてください。

ケース別買ってはいけない歯磨き粉

・子ども用歯磨き粉…イチゴ味とメロン味など甘くいい匂いがすると、食べてしまう可能性が高くなります。

・子ども用歯磨き粉…フッ素は体への危険性がありますので、使うなら、低濃度のフッ素入り歯磨き粉を使用しましょう。

・知覚過敏…研磨材が入っている歯磨き粉で歯根部を磨くと、さらに知覚過敏を悪化させることになります。

・電動歯ブラシ…研磨材含有の歯磨き粉を使うと、磨き過ぎから歯を傷つける可能性があります。同様に、レジン床義歯も磨かないようにしてください。

・ドライマウス…口がよく乾く場合は、発泡剤や香料などの刺激性成分が含まれている歯磨き粉を使用すると、舌を乾燥させるなど悪化させるので使用は控えましょう。

フッ化物濃度:薬用歯みがき類製造販売承認基準によりフッ化物イオン濃度は1,500ppm以下に定められており、1,450ppm程度までのものが販売されています。子ども用としては950ppm・500ppm・100ppmが販売されています。

引用:e-ヘルスネット 厚生労働省

安全な歯磨き粉

危険成分が含まれている歯磨き粉をご紹介しましたが、それでは「安全な歯磨き粉」とはどんな歯磨き粉でしょう?

それは、、危険成分が入っていない「無添加」の歯磨き粉です。しかし、ドラッグストアに置かれている商品で完全無添加の歯磨き粉はありません。無添加をウリにしている「シャボン玉せっけん歯磨き粉」でも、石鹸素地などいろんな成分が含まれます。でないと歯磨き粉を製造できないからです。

シャボン玉石鹸歯磨き粉成分 :

成分:炭酸Ca[清掃剤]、水、ソルビトール[湿潤剤]、シリカ[清掃剤]、石ケン素地[発泡剤]、ベントナイト、セルロースガム[粘結剤]、香料(ペパーミント)
※石ケン素地の原料には、植物性の原料油脂を使用しています。

それでは、歯医者さんがすすめる「安全な歯磨き粉」とはどのような歯磨き粉でしょう?

歯科医のすすめる安全な歯磨き粉は、合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)や研磨剤が無添加ということになりますが、虫歯予防効果が認められている「フッ素」が入っている歯磨き粉に関しては、おすすめしている歯科医院が多いですね。

まとめ

今回は、市販の歯磨き粉に含まれている危険成分についてご説明しました。しかし、厚生労働省が認可した製品なので過剰に心配する必要はありませんが、使用説明書をよく読んで適切な使い方をしてくださいね。

また、歯磨き粉は毎日使用するものなので、成分表示も見て判断しましょう。

できれば、安全性の高い無添加歯磨き粉との併用もご検討されることをおすすめします。体にも環境にも優しい無添加歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」はこちら!

安心して歯磨きをするためには、自分に合った歯磨き粉を選ぶことも大事ですが、定期的に歯科検診を受けて虫歯と歯周病の予防をしましょう。

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