口臭対策

唾液腺マッサージの効果とやり方 |口臭やドライマウスに効く方法

唾液腺マッサージ:人差し指で耳下腺を優しく押して回す

唾液腺マッサージによる口腔ケアの重要性と効果

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

唾液腺マッサージは、口腔の健康を維持し、さまざまな問題を予防するための効果的な方法です。口腔乾燥や口臭の改善、嚥下機能の向上など、多岐にわたる効果があります。また、高齢者や介護現場でも重宝され、日常生活の質を向上させる一助となります。

本記事では、唾液腺マッサージの基本情報から具体的な実践方法、効果的なポイントまでを詳しく解説します。読者が自身や家族の健康管理に役立てるための実用的な知識を提供し、口腔ケアの一環として取り入れる手助けをします。

唾液腺マッサージとは

唾液腺の種類と役割

唾液腺は、耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つに分類され、それぞれが異なる役割を果たします。耳下腺は主に水分の多い唾液を分泌し、顎下腺と舌下腺は粘度の高い唾液を分泌します。これらの唾液は、食べ物の消化を助け、口腔内を潤し、細菌の増殖を防ぐなど、口腔の健康維持に重要な役割を果たします。

唾液腺マッサージ実践ガイド

ステップバイステップの唾液腺マッサージ

唾液腺マッサージは簡単に行えますが、正確な手順に従うことが重要です。以下のステップバイステップガイドに従って実践してください:

  1. 準備:

    • 手を石鹸と水でよく洗い、清潔な状態にします。
    • 快適な姿勢で座るか立つようにします。

  2. 耳下腺マッサージ:
    耳下腺マッサージ

    • 両手の指を耳の前に置きます。
    • 頬骨の下を軽く押しながら、上から下へ、そして円を描くように優しくマッサージします。
    • この動作を1〜2分間続けます。

  3. 顎下腺マッサージ:
    顎下腺マッサージ

    • 両手の親指を顎の下に置きます。
    • 内側から外側に向かってゆっくりと押しながらマッサージします。
    • この動作を1〜2分間続けます。

  4. 舌下腺マッサージ:

    • 指を顎の下の内側に置きます。
    • 軽く押しながら、前後に動かしながらマッサージします。
    • この動作を1〜2分間続けます。

  5. 終了:

    • マッサージ後、口内を軽くゆすいで清潔に保ちます。
    • 必要に応じて、水を飲んで口腔内を潤します。

注意点とよくある質問

唾液腺マッサージを行う際には、以下の注意点とよくある質問に注意してください:

注意点:

  • 痛みを感じた場合: マッサージ中に痛みを感じた場合は、直ちに中止し、医師に相談してください。
  • 炎症や感染がある場合: 唾液腺や口腔内に炎症や感染がある場合は、マッサージを避け、医師の指示を仰ぎましょう。
  • 力加減: 強すぎる力でマッサージすると、唾液腺にダメージを与える可能性があるため、優しく行うことが重要です。

よくある質問:

  1. Q: マッサージの頻度はどれくらいが適切ですか?

    • A: 1日2〜3回行うのが理想的です。特に食後や就寝前に行うと効果的です。

  2. Q: マッサージを行う際に必要な道具はありますか?

    • A: 特別な道具は必要ありません。手だけで十分です。ただし、手が清潔であることを確認してください。

  3. Q: マッサージを行うときに特に気をつけることは何ですか?

    • A: 適度な力加減で行うこと、痛みや不快感を感じた場合はすぐに中止することが重要です。また、マッサージ前後には手を清潔に保ちましょう。

※引用:「要介護高齢者の口腔ケア」厚生労働省

唾液腺マッサージの効果

口腔乾燥の改善

唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促進することで口腔乾燥の症状を緩和するのに効果的です。これにより、口腔内の潤滑性が向上し、細菌の増殖が抑制されます。さらに、唾液の自浄作用により、口臭が軽減され、口腔内の健康が保たれます。

口臭予防

唾液腺マッサージは口臭予防に効果的です。口臭の主な原因は、口腔内に存在する細菌によるものです。ドライマウス、疾患、不適切な口腔衛生などが口臭の原因となり得ます。適切な口腔衛生の維持と、唾液の分泌を促進することにより、口臭を防ぐことが可能です。

誤嚥性肺炎の予防

唾液腺マッサージは、誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます。誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液が誤って気道に入ることで発生する肺炎です。特に高齢者に多く見られ、生命に関わる重大な健康リスクとなります。

定期的な唾液腺マッサージを取り入れることで、誤嚥性肺炎の予防に貢献し、高齢者の健康と安全を守ることができます。

※引用:唾液腺マッサージによる唾液腺機能賦活に関する研究 広島大学口腔生理学

まとめ

唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促進し、口の乾燥や口臭などの改善に効果があります。前準備や基本的な手順を守り、適度な力加減で行うことがポイントです。

また、唾液腺マッサージを実践する人々には、高齢者やがん患者などが含まれます。注意点としては、過度な力加減やマッサージ回数の過剰などがあります。唾液腺マッサージは、今後もさらなる効果や利用法が研究されることが期待されます。

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口腔保湿ジェル活用ガイド:口臭対策、選び方、使い方、おすすめランキングと介護・高齢者向けケア

口腔保湿ジェルによる口臭対策:選び方、使い方、おすすめ商品ランキング

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

口臭は、日常生活やコミュニケーションに影響を及ぼす問題です。それを解決するための効果的な方法として「口腔保湿ジェル」が注目されています。この記事では、口腔保湿ジェルの選び方、正しい使い方、おすすめの商品ランキングを紹介します。また、高齢者や介護が必要な方にも配慮した情報も提供します。適切な商品選択と使用法を身につけ、口臭対策に役立てましょう。

口腔保湿ジェルとは?その効果と利点

口臭保湿ジェルは、口臭対策だけでなく、高齢者や介護が必要な方の口腔ケアにも有用です。特に唾液の分泌が減少した方や、口腔内が乾燥しやすい方には効果的です。

口腔保湿ジェルの最大の利点はその直接的な効果であり、口腔内を適切に保湿することで口臭の原因となる細菌の繁殖を防ぎます。また、その他の利点としては、使い方が簡単で、外出先やオフィスなどでも手軽に使用できること、味がついているものもあるため、口腔内を清潔に保つだけでなくフレッシュな息を保つことができること、などが挙げられます。

高齢者や介護が必要な方にとっても、口腔保湿ジェルは有用です。飲み込むのが難しい方でも、ジェルを口腔内に塗布することで口腔の保湿を保つことができ、口腔環境を改善します。これにより、口臭の他、口腔内のトラブルを予防し、全体的な口腔ケアの一環として役立つことが期待できます。

口腔保湿ジェルの選び方

口腔保湿ジェルを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが大切です。

成分を確認する

口腔保湿ジェルの主な成分は、ホエイタンパク、グリセリン、ヒアルロン酸、チモール、香料などが含まれます。ホエイタンパクは、口の中の粘膜を保護する効果があります。グリセリンは、口の中の乾燥を防ぐ効果があります。ヒアルロン酸は、口の中の粘膜を保湿する効果があります。チモールは、口臭予防効果があります。

また、ジェルが口腔内の粘膜に刺激を与えないよう、無添加・低刺激性のものを選ぶことがおすすめです。商品によって成分が異なるため、商品ページに記載されている成分表を確認することをおすすめします。

香りと味を選ぶ

口腔保湿ジェルは直接口腔内に塗布するものなので、その香りや味が自分の好みに合っているかどうかも重要です。柑橘系やミント系など、爽やかな香りのものは、口臭を瞬時にフレッシュにしてくれます。無香料のものもあり、これは味や香りが苦手な方や、他の口腔ケア製品(歯磨き粉など)との組み合わせを考えている方に適しています。

これらのポイントを考慮しながら、自分自身の口腔環境やライフスタイルに適した口腔保湿ジェルを選びましょう。

口腔保湿ジェルの正しい使い方

介護が必要な方の場合、口腔ケアに取り組む上で重要なのは、清潔に保つことと十分な保湿です。これらを両立させるには、食事後の歯磨きと口腔保湿ジェルの併用がおすすめです。歯磨きを行った後に、指にジェルを少量取り、口腔内を丁寧にマッサージするように塗布します。

使用量と頻度

口腔保湿ジェルは、一度に大量に使うよりも、少量を頻繁に塗布する方が効果的です。一般的には、1回につき豆粒大を目安に、指先に取り出して塗布します。口腔内全体に均一に広げることが重要で、特に口の中が乾燥しやすい部分に集中的に塗ることをおすすめします。また、1日3~4回の使用が推奨されていますが、乾燥を感じたらその都度使用することが可能です。

使用時の注意点

高齢者や介護が必要な方の口腔ケアに際しては、口腔内の乾燥を避けるためにも適度な水分補給を忘れないようにしましょう。また、口腔保湿ジェルの使用はあくまでも口腔ケアの一部であり、定期的な歯科医師による口腔内チェックも必要です。そして、使用するジェルは可能な限り無添加で、口腔内の状態に悪影響を与えないものを選びましょう。

おすすめの口腔保湿ジェルランキング

口臭対策に役立つ口腔保湿ジェルとして、殺菌作用のある成分が配合された舌ジェルがおすすめです。ここでは特に評価の高い商品をランキング形式で4つご紹介します。

第1位:オーラルプラス 口腔保湿ジェル うるおいキープ

第1位は、「オーラルプラス 口腔保湿ジェル うるおいキープ」です。Amazonの製品説明を読むと、たっぷり水分が含まれているのでしっかり保湿ケアしたい方におすすめだそうです。
使い方としては、保湿持続時間が長いので、特に乾燥が気になる方や就寝前に使用するのがおすすめです。
●成分/ヒアルロン酸、トレハロース配合

第2位:BITAN

第2位は、「BITAN(ビタン)」です。Amazonに掲載されている説明によると、BITANは舌苔と口臭を優しく取り除く舌用ジェルです。口臭や舌汚れの原因となる「舌苔(ぜったい)」を、成分のマスティックと乳酸菌が取り除くとのことです。

第3位:NONIO

第3位は、「NONIO」(ノニオ)です。NONIOには保湿効果は期待できませんが、殺菌成分が含まれているため、口臭予防効果が期待できます。

ライオン株式会社によると、口臭科学から生まれたNONIOは、香りでごまかすのではなく、「科学のチカラ」で口臭を取り除くとのことです。

これらの商品は、それぞれが口腔保湿ジェルの効果(保湿・口臭予防)を最大限に引き出す特性を持っています。自分の口腔内の状態や好みに合わせて、最適な商品を選んでください。

 高齢者や介護が必要な方の口腔ケアについて

口腔保湿ジェルは、口臭対策だけでなく、高齢者や介護が必要な方の口腔ケアにも有用です。特に唾液の分泌が減少した方や、口腔内が乾燥しやすい方には効果的です。

 口腔保湿ジェルの利用方法

介護が必要な方の場合、口腔ケアに取り組む上で重要なのは、清潔に保つことと十分な保湿です。これらを両立させるには、食事後の歯磨きと口腔保湿ジェルの併用がおすすめです。歯磨きを行った後に、指にジェルを少量取り、口腔内を丁寧にマッサージするように塗布します。

 特別な注意点

高齢者や介護が必要な方の口腔ケアに際しては、口腔内の乾燥を避けるためにも適度な水分補給を忘れないようにしましょう。また、口腔保湿ジェルの使用はあくまでも口腔ケアの一部であり、定期的な歯科医師による口腔内チェックも必要です。そして、使用するジェルは可能な限り無添加で、口腔内の状態に悪影響を与えないものを選びましょう。

まとめ:口腔保湿ジェルを活用した口臭対策

本記事では、口腔保湿ジェルの選び方、使い方、おすすめ商品のランキングを紹介しました。口腔保湿ジェルは、口臭対策に非常に効果的で、適切に選び、正しく使用することで、口臭を抑えることが可能です。

また、高齢者や介護が必要な方に対する口腔ケアにも役立つことが分かりました。口腔保湿ジェルを使用することで、日々の口腔ケアがより良いものになり、口臭問題を解消する手助けになることでしょう。ただし、口腔保湿ジェルの使用はあくまでも口腔ケアの一部であり、定期的な歯科医師によるチェックも重要なことを忘れないでください。

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