
参考:「厚生労働省 e-ヘルスネット:口臭の原因・実態」では、全身疾患(代謝性疾患)由来の口臭として糖尿病・尿毒症・肝硬変・肝がん・トリメチルアミン尿症などが挙げられています。
朝起きた瞬間、「息が便の臭い?」とギョッとしたことはありませんか?――その不安、今日ここで解消しましょう。
こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
最近、「口臭がうんちのような臭い」と感じて受診を迷う方が増えています。本記事では、考えられる原因とがんとの関連、そして今日からできる安心対策をやさしく解説します。
うんち臭い口臭が気になる方は
30秒でわかる!口臭タイプをセルフ診断
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内臓疾患と口臭の早見表
臭いタイプ | 参考例(報告あり) | 推奨診療科・検査 |
---|---|---|
腐った卵・ドブのような硫黄臭 | 大腸がん(進行例を含む) | 消化器内科|便潜血検査・大腸内視鏡 |
腐肉のような壊疽臭 | 胃がん(進行例) | 消化器内科|上部内視鏡(胃カメラ) |
カビ・発酵した甘酸っぱい臭い | 食道がん・咽頭がん | 耳鼻咽喉科|内視鏡検査・CT |
焦げたゴム・タールの燻製臭 | 肺がん | 呼吸器内科|胸部レントゲン・CT |
生ゴミ・アンモニア様の腐敗臭 | 口腔がん | 歯科口腔外科|視診・組織生検 |
※上表は診断ではありません。症状が当てはまる場合は早めに専門医へ。
参考:立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニック/わかもと製薬/永田胃腸・消化器医院
胃がんが進行すると、腫瘍部の壊死により腐った肉のような強い悪臭(壊疽臭)を伴うケースが報告されています。参考:大阪天王寺胃と大腸消化器内視鏡クリニックの症例解説
がんを疑う“赤信号”リスト(2週間ルール)
- 便臭っぽい口臭が2週間以上続く
- 血便/黒色便、体重減少、貧血、食欲不振
- 50歳以上の新規発症、家族歴あり
このような場合は消化器内科での受診をおすすめします。まず便潜血検査(免疫法・2日法)を行い、陽性なら大腸内視鏡、胃症状があれば上部内視鏡が推奨されています。
口臭とうんち臭…がんが気になるときのセルフチェック8項目
次の項目にいくつ当てはまるか確認してみましょう。1つでも当てはまれば、早めの医療相談が安心です。
- 口臭が明らかに「便のような臭い」に変わった
- 便秘がち、または細い便・軟便が続いている
- お腹が張りやすく、ガスやおならが増えた
- 下痢と便秘を繰り返すことがある
- 急な体重減少や食欲不振がある
- 慢性的な疲れやだるさを感じる
- 血便(便に血が混じる)や黒っぽい便が出る
- 家族や身近な人に消化器がんの経験者がいる
※1つでも心当たりがある場合は、無理せず早めに消化器内科を受診しましょう。
がんの口臭の特徴
がん性悪臭のメカニズム
がん組織が進行すると、壊死や感染を背景に嫌気性菌が増え、腐敗臭や発酵臭が生じることがあります。胃がんでは腐敗物に近い臭いが、口腔がんでは組織崩壊に伴う強い悪臭が報告されています。
また、大腸がんでは腸管内に便が滞留しやすく、インドールやスカトールなどの悪臭ガスが増え、呼気に反映されることがあります。
呼気や尿中のVOC(揮発性有機化合物)分析は、非侵襲ながんスクリーニング手法として注目されています。2024年のメタ分析ではVOCによるがん検出で感度89%・特異度88%・AUC 0.95が報告されています。引用:International Journal of Surgery
実例とデータに見るがん性口臭
研究では、大腸がん患者の呼気分析で特有のVOCsが検出され、診断性能(VOC解析:感度88%・特異度85%・AUC 0.93/電子鼻:感度87%・特異度78%)が示されています。引用:Frontiers in Oncology
さらに2025年の総説では、メチルメルカプタンやジメチルスルフィドなど特有の揮発性硫黄化合物(VOCs)が注目されています。参考:米国国立医学図書館(レビュー)
注意点
ただし、口臭だけでがんの有無を判断するのは困難です。多くは一過性の消化器トラブルや口腔内の衛生状態によるものです。疑わしい場合でも、まずは歯科や内科で評価を受けましょう。
VOC解析は研究段階で、採取法や装置の標準化など課題も指摘されています。参考:PLOS ONE(レビュー)
☆お試しください → 口臭リスク診断ツール
なぜ口臭がうんちのような臭いになるのか?
胃腸内での食物の消化と発酵
消化過程で食物が腸内に長く留まると、腸内細菌による発酵が進み、インドール・スカトール・メチルメルカプタンなどの悪臭成分が生成されます。これらが血流を介して肺から呼気として排出されることで、便臭に近い口臭として感じられます。
消化器系の疾患と口臭
逆流性食道炎(GERD)では、胃酸や未消化物の逆流により酸っぱい臭いや腐敗臭が出やすくなります。便秘や腸内環境の乱れでも悪臭成分が増え、慢性的な便臭様の口臭につながることがあります。
体内循環と臭気成分の影響
腸内で生成された悪臭成分は血液に溶け込み、全身を巡ります。状況によっては皮膚や汗のにおいにも影響が及ぶことがあります。
口から便臭がする原因の考察
口腔内の細菌と衛生状態の影響
歯周病や舌苔、むし歯などで嫌気性菌が増えると、タンパク質分解の過程でインドールやスカトールなどの悪臭物質が生じ、強い口臭につながります。
長期間の歯石放置や歯周病の進行により、便臭に似た強い悪臭が生じることがあります。
体内環境の変化と腸内バランスの乱れ
便秘や消化不良により腸内発酵が進むと、悪臭成分が増加し、呼気のにおいに反映されます。小腸内細菌増殖症(SIBO)や吸収不良、代謝異常なども関与します。
わかもと製薬のコラムでは、腸内腐敗に伴うインドール・スカトール増加の機序が図解されています(補助資料として参照)。
その他の医学的要因
副鼻腔炎や蓄膿症、糖尿病・肝硬変・尿毒症などの全身性疾患も、体内の代謝異常や毒素蓄積を介して口臭に影響することがあります。
息がうんちの臭いがする場合の注意点と対策
今日の応急ケア(5分)
- 水分200mlをこまめに補給(口腔乾燥は臭い増幅)
- 舌苔は“なでるだけ”:1往復・10秒で十分
- 鼻呼吸+保湿(加湿器やマスク)
注意すべき健康リスクと早期発見の重要性
一時的な口臭は食事やストレス、軽度の便秘などが原因のことが多い一方で、数週間以上持続する口臭や急な変化は、内臓疾患やがんを含む重大なサインの場合があります。体重減少・食欲不振・胃痛・血便・口内の痛みや潰瘍などを伴う場合は、早急に医療機関で検査を受けましょう。
医療機関受診の目安と検診のすすめ
- まず歯科で口腔評価→問題がなければ消化器内科へ。
- 大腸がん検診:40歳以上は年1回の便潜血検査(免疫法・2日法)を推奨。陽性時は大腸内視鏡。
- 胃がん検診:50歳以上は2年に1回、胃X線または内視鏡のいずれかを選択。
受診時は「いつから・どんな臭い・随伴症状」をメモし、医師に伝えると診断がスムーズです。
FAQ:口臭・うんちの臭いとがんの関連についてよくある質問
口臭が便臭=がん?いつ受診すべき?
多くは便秘や舌苔による一時的なものですが、2週間以上続く/血便や体重減少を伴うときは要注意です。消化器内科で検査を受けましょう。詳しくは がん性口臭の解説 をご覧ください。
何科に行く?どんな検査をする?
基本は消化器内科です。まず便潜血検査(免疫法・2日法)を行い、陽性なら大腸内視鏡、胃の症状があれば上部内視鏡も検討されます。病気のサインについては こちらの記事 で解説しています。
便秘由来とがん由来の見分け方は?
便秘由来の口臭は、水分補給や食物繊維の摂取で数日〜1週間以内に軽快することが多いです。一方、がん由来は慢性的に続き、全身症状を伴うことが特徴です。判断が難しい場合は必ず受診してください。
食べ物の臭いと病的口臭の違いは?
ニンニク・アルコールなどの食べ物は数時間で薄れる一時的な臭いです。病的口臭は時間帯や食後に関係なく持続する点が違います。特に便臭が長引く場合は受診を検討しましょう。
結論:正しい知識で健康管理を!
本記事では、「口臭 うんちの臭い がん」というテーマの下、がんに伴う口臭の特徴、なぜ口臭がうんちのような臭いになるのか、その背景にある医学的要因、さらに口臭が続く場合の対策と受診のポイントについて詳しく解説しました。
口臭は単なる口内の問題だけでなく、体内の健康状態を映し出す大切なサインです。もし不安を感じた場合は、まずはセルフケアを徹底し、改善が見られなければ専門医の診察を受けましょう。
毎日の小さなケアと定期検診が、あなたの健康寿命を守る鍵となります。安心して前向きに健康管理に取り組んでください。心より応援しています!
・参考文献: