口臭予防

舌磨きは今すぐやめて!専門家が警告する“やりすぎ”リスクと自然な口臭ケア

こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の 上林登です。

「舌磨きは口臭対策に欠かせない」と思っていませんか? 実は、舌をゴシゴシと磨くやり方こそが「口内のバランス」を崩し、口臭をかえって強めてしまう場合があるのです。多くの専門家が「舌磨き は今 すぐ やめて」と警告する理由を知れば、あなたの口内ケアの常識が大きく変わるかもしれません。

「舌磨きはやめて!」と説明する歯医者さんのイラスト

この記事では、舌磨きの“やりすぎ”リスクと、代わりに取り入れたい安全な口臭ケアの具体策をご紹介します。読めば読むほど「なるほど!」と思うポイントが満載。ぜひ最後までご覧いただき、快適で健康的な毎日を手に入れましょう!

なぜ「舌磨きは今すぐやめて」と言われるのか?

私が「舌磨きはやめた方がいい」と感じた理由

舌乳頭のイラスト図

実は私自身、かつては「舌磨きで口臭を防ごう」とせっせと毎日舌をブラッシングしていました。しかし、その過程で感じたのは「むしろデメリットが多い」という現実です。その主な原因は以下のとおりです。

  • 舌乳頭の間に汚れが溜まる
    舌をブラシや舌クリーナーでこすっても、舌乳頭(小さな突起)の溝に入り込んだ汚れはなかなか取りきれません。表面をこすって“何となく”きれいに見えても、実際には隙間に汚れが残ったままということがよくあります。

  • 白く角化した舌乳頭を舌苔と勘違い
    舌を磨き続けていると、乳頭が白く硬く角化する場合があります。それを「汚れ(舌苔)だ」と思い込んで、さらにゴシゴシ磨きすぎてしまう方が多いのです。実際には、角化した乳頭自体は本来そこにあるべき組織であり、無理に剥がそうとすると舌の粘膜を傷つけて逆効果になりかねません。

  • 磨きすぎで粘膜を傷つけるリスク
    「口臭を何とかしたい」「舌が白く見えるのが嫌だ」という思いから、一生懸命磨けば磨くほど、舌の粘膜や乳頭が摩耗して傷つき、ヒリヒリ感や炎症、味覚障害につながるケースが増えます。舌の表面をゴシゴシやりすぎる行為は、想像以上に繊細な組織を痛めてしまうのです。

ポイント

  • 「白っぽい=必ずしも汚れではない」

  • 過剰な舌磨きは、舌を傷つけ、むしろ菌バランスを乱す

  • 舌乳頭の隙間は思ったほど清掃できず、かえって汚れを溜め込む場合もある

こんなサインに注意:過剰ケア4つのリスク

「舌磨きは今すぐやめて」と言われても、今まで習慣的に行っていた方は「本当にそんなに危険なの?」と思うかもしれません。ここでは、やりすぎによる代表的な4つのリスクを見ていきましょう。

舌苔から口臭が発生するイラスト図

味覚障害や舌の炎症

過度なブラッシングによって、舌の粘膜が傷ついたり炎症を起こしたりすることがあります。すると、味覚が鈍くなり、食事の楽しみが半減してしまうかもしれません。軽いヒリヒリ感や赤みがある場合は要注意です。

舌磨きしてはいけない状態:磨き過ぎて舌が赤く腫れているイラスト図

唾液量の低下と菌バランスの乱れ

舌磨きをしすぎると舌表面の健康な菌まで剥がしてしまい、唾液の分泌にも悪影響を与える可能性があります。唾液が減ると、口内の自浄作用が弱まり、結果的に“口臭”がきつくなる要因に。

口臭悪化の逆転現象

彼女の強い口臭が心配な彼氏。二人の様子のイラスト

「舌磨きで口臭予防!」と信じていたにもかかわらず、実は過剰ケアが“逆に”口臭を強めるケースもあります。必要な菌がいない→有害菌が増える→口臭発生という負のスパイラルにはまりがちなので、注意が必要です。

こちらの簡単な質問に答えると口臭チェックができます。

口臭診断ツール

感染症リスクの可能性

舌の表面を強く擦りすぎると、粘膜が傷つき、出血することがあります。 このような状態は、口腔内の細菌が血管に入り込み、菌血症を引き起こすリスクも否定できません。

舌の表面は本来、外部からの刺激や細菌の侵入を防ぐバリア機能を備えていますが、過度な舌磨きによってこの機能が損なわれる可能性があるのです。

舌磨きをやめたらどうなる? 初日~1週間の変化

「舌磨きは今すぐやめて」と言われても、すぐに実行に移すのは不安ですよね。ここでは、やめた後に予想される変化と、その対処法を解説します。

初日~3日目:舌が白っぽくなる

今までこすり落としていた“舌苔(ぜったい)”が表に出てくるため、最初は舌が白く見えるかもしれません。これは体が元の自然な状態を取り戻そうとしているサインのようなもの。焦って再び強く磨かず、うがいや水分補給をこまめに行いましょう。

アルカリイオン水(美息美人)でうがいをしている男性のイラスト

4日目~7日目:ネバつきや軽い口臭の増加

人によっては、舌に違和感を覚えたり、ネバつきが続いたりすることがあります。しかし唾液の量や菌バランスが整ってくると、口内環境が安定し、1週間ほど経過するとむしろ口臭が軽減されたという声も多いです。

ポイント
「白っぽい=汚れ」という先入観を捨てましょう。舌苔は完全にゼロにする必要はなく、必要な菌や粘膜が適切に存在してこそ、健康な口内環境が成立します。

舌磨きをしなくても良い3つのケース

次のいずれかに当てはまる方は、舌磨きを毎日続ける必要がない場合があります。まずは自然な唾液の自浄作用を観察しつつ、舌への負担を抑えましょう。

  • 舌苔が薄く、舌全体がピンク色で健康的に見える
  • 口臭チェッカー測定値が基準範囲内(30 ppb 未満 など)
  • 日常的に口内が潤っており、乾燥やネバつきが少ない

不安な人へ:週1以下ならOK? 専門家に学ぶ舌ケアの頻度と方法

「でも、やっぱり舌が汚れているのは気になる……」という方もいらっしゃるでしょう。そこで多くの歯科医や口腔ケアの専門家は、過剰でなければ舌ケアは有効であるとしています。

正しい舌の磨き方

正しい舌磨きのやり方のイラスト図

週に1~2回、柔らかい器具で“優しくなでる”

  • 専用の舌クリーナーを使用し、ブラッシングではなく“撫でる”程度の力加減で行う
  • 歯ブラシを使うなら、極細や柔らかい毛先を選び、ゴシゴシこすらない
  • 1往復~2往復くらいで十分。やりすぎ防止のために時間を区切るのもコツ

他の原因をチェックすることも重要

口臭は舌磨きだけで解決するものではありません。

  • 歯周病や虫歯
  • 鼻炎や副鼻腔炎など耳鼻咽喉のトラブル
  • 胃腸の不調やストレス

一向に改善しない場合は、歯科医だけでなく内科や耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。

自然な口臭改善をめざす! 食生活・唾液ケア・腸内環境の整え方

食生活の見直し:野菜・果物・水分補給がポイント

  • 野菜や果物の摂取
    口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を抑える働きが期待できます。特にビタミン豊富な緑黄色野菜や果物は、抗酸化作用もあるため口内環境の改善につながります。
  • 十分な水分補給
    唾液は口内を自然に洗浄してくれる“救世主”。1日の水分摂取量が足りないと唾液不足が進み、結果的に口臭リスクが高まります。とくに朝起きた時や食後の水分補給は意識したいところ。

唾液マッサージやガムの活用

  • 顎の下を軽くマッサージして唾液腺を刺激
    首筋~顎下にかけて優しく円を描くようにマッサージすると、唾液分泌が促進されるといわれています。
  • キシリトールガムを噛む
    ガムを噛むことで唾液腺が活性化し、口の中が常に潤った状態をキープ。甘味があっても砂糖を含まないキシリトールタイプなら、虫歯予防にも一役買います。

腸内環境を整えると口臭が軽減する場合も

  • 善玉菌を増やす食生活
    ヨーグルトや発酵食品など、善玉菌をサポートする食べ物を摂取しましょう。腸内環境の改善が口臭トラブルの解消に寄与するケースも報告されています。
  • 適度な運動と十分な睡眠
    便秘やストレスによる腸内環境の乱れは、体全体の代謝を落とし、口臭だけでなく肌荒れや疲れの原因にも。ウォーキング程度の軽い運動と、質の良い睡眠を心がけると◎です。
  • 唾液腺マッサージで口内の自浄作用を高める
  • 緑茶うがいでカテキンの抗菌力を活用し、舌表面をリフレッシュ
  • レモンや梅干しなど酸味食材を摂り、唾液促進で舌苔の再付着を抑える

Q&A:やっぱり舌磨き不要は怖い…? 不安を解消する回答集

Q1. 舌が白くて汚そうに見えるのですが、それでも本当に磨かなくて大丈夫?
A1. 舌苔(ぜったい)は、適度であれば口内バランスを保つための正常な存在。舌磨きは今すぐやめて、まずは唾液の自浄作用やこまめなうがいで自然に落ちる汚れを取り除きましょう。どうしても気になるなら、週1回ほどやわらかい舌クリーナーで軽くなでる程度に。

Q2. 舌磨きをやめたら、余計に口臭がひどくなった気がします。
A2. 一時的に“表面化”しただけの可能性が高いです。過剰なケアで乱れていた粘膜や菌バランスが整うには、少なくとも1週間は様子を見ましょう。舌磨きをやめる過渡期には唾液が減少することもあるので、水分摂取や唾液マッサージを意識的に行ってみてください。

Q3. 病院に行って口臭チェックをしたほうがいい?
A3. 口臭が長期間続いたり、体調不良や歯茎の出血など他の症状もある場合は、専門機関での検査をおすすめします。舌磨きを控えても改善しない場合、歯周病や胃腸の問題が隠れていることもあるからです。

Q4. 舌磨きをやめたら口臭は悪化しますか?
A4.結論から言うと、多くのケースで悪化しません。舌苔が薄い方や唾液分泌が十分な方は、唾液の自浄作用で舌表面が自然にクリアになります。むしろ過剰な舌磨きは粘膜を傷つけ、逆に口臭を悪化させるリスクが指摘されています。心配な場合は週1程度の軽いケアにとどめ、口臭計や歯科チェックで経過を観察しましょう。

体験談:舌磨きを控えたモニターの変化レポート

◇ Before:毎日舌磨きしていたAさん(30代・女性)

  • 長年「口臭が怖い」という理由で、起床時と就寝前に舌をブラシで擦っていた
  • 舌先がヒリヒリしやすく、食べるときに違和感を覚えることが増えていた

◇ After:1~2週間の舌磨き控えチャレンジ

  • 1週間後:舌表面はやや白っぽく見え、「なんだか気持ち悪い」という感想
  • 10日目頃:唾液が増えたように感じるタイミングがあり、「口臭メーター」を使うと初期より数値がダウン
  • 2週間後:朝起きたときの口の渇きが軽減され、朝の口臭が気にならなくなった

Aさんのコメント
「最初は不安でしたが、今は舌のヒリヒリ感も減り、食事のおいしさを感じやすくなった気がします。過剰な舌磨きが逆効果だったのかも、と実感しています。」

このように、個人差はあれど、舌磨きをやめることで逆に口内環境が整うと感じるケースは珍しくありません。あなたもまずは1~2週間を目安に試してみてはいかがでしょうか。

専門機関の舌磨きへの公式見解

口腔ケアに関する専門機関は、舌磨きについてどのような見解を示しているのでしょうか。

日本歯科医師会

日本歯科医師会は、口臭治療において舌の清掃が重要であるとしながらも、舌磨きのやり方には注意が必要であると指摘しています。舌ブラシや柔らかい歯ブラシを使用し、舌を大きく前に突き出して、奥から手前に向かって軽い力で掻き出すように清掃する方法を推奨しています。

清掃は1日に1回、朝食直後、歯磨きの前に行うことが望ましいとされています。力を入れすぎると舌を傷つける可能性があるため、100g以下の軽い力で行うことが推奨されています。
・引用:日本歯科医師会「舌清掃の安全性」

日本歯科衛生士会

日本歯科衛生士会も、舌のケアは口腔衛生管理の一環として重要であるという立場を示しています。舌苔を強く擦って除去すると舌を傷つける可能性があるため、柔らかい舌ブラシや歯ブラシで優しく奥から前に動かして除去することを推奨しています。

舌苔が乾燥している場合は、保湿してから清掃することが重要です。また、舌のケアは毎日優しく継続して行うことが推奨されています。
・引用:日本歯科衛生士会「口腔清掃で舌も健康な状態に…」

口腔ケアアンバサダー

口腔ケアアンバサダーは、日本口腔ケア学会が認定する資格であり、口腔ケアに関する知識の普及を目的としています。筆者はこの資格を有しており、本記事の内容は、専門的な知識に基づいています。

アメリカ歯科医師会(ADA)

一方、アメリカ歯科医師会(ADA)は、舌を清掃することで息が爽やかになる可能性はあるものの、口臭を予防したり、慢性的な口臭(口臭症)を改善するという明確な証拠はないとしています。

ADAは、基本的な口腔衛生として、フッ化物配合歯磨き粉での1日2回の歯磨き、毎日の歯間清掃、健康的な食事、そして定期的な歯科受診を推奨しています。ただし、舌を清掃した後の爽快感を好む場合は、毎日の口腔ケアに取り入れても良いとしています。
・引用:ADA「舌スクレーパーとクリーナー」

舌磨きのやり方(比較表)どれが正しい?

これまでの分析から、過度な舌磨きは口腔内の繊細なバランスを崩し、味覚障害や口臭の悪化といったリスクを伴うことが明らかになりました。舌苔は単なる汚れではなく、口腔内の生態系の一部であり、薄い層は正常な状態です。

口臭対策においては、舌磨きに過度に頼るのではなく、適切な歯磨きとデンタルフロス、唾液の分泌促進、バランスの取れた食生活といった総合的なアプローチがより重要であることが示唆されます。

舌クリーニング方法 舌苔除去効果 口臭への影響 味覚障害のリスク 口腔内細菌叢への影響 使いやすさ
毎日行う強すぎる舌磨き 悪化の可能性 悪影響の可能性
週に数回の優しい舌磨き 改善の可能性 比較的少ない
柔らかい歯ブラシで優しく磨く 改善の可能性 比較的少ない
専用舌ブラシで優しく撫でる 改善の可能性 比較的少ない

口腔ケアアンバサダー(著者)からのアドバイス

上記の比較表は、記事中の説明のように「正しく舌ケア」をした場合の結果に基づいたものです。たとえ専用の舌ブラシでも磨き過ぎると逆効果になるのでご注意くださいね。

【まとめ】やめる勇気が「健康的な口内環境」への近道

いかがでしたか? 「舌磨きは今すぐやめて」という一見ショッキングな主張ですが、以下の理由で納得できるはずです。

  1. 過度な舌磨きは、舌の粘膜バリアを壊し、味覚障害や口臭悪化を招く恐れがある
  2. 舌をゴシゴシしなくても、唾液の自浄作用やうがい・水分補給で十分に清潔を保てる
  3. 週1~2回の優しいケアであればリスクを最小限にできる

まずは1週間、思い切って舌磨きを控えてみましょう。慣れるまでは不安もあるかもしれませんが、適度な水分補給や食生活の見直し、唾液マッサージなどの自然な口臭ケアを合わせて行うと、驚くほど“爽やかな口内”に変化するかもしれません。

もし不調が続いたり他の症状があれば、専門の歯科医や内科など医療機関に相談してください。過剰なセルフケアではなく、身体本来の機能を信じて活かすことこそが、長く健康でいるための秘訣。ぜひ今日から“やりすぎ”をやめて、あなたの口元を守る新習慣をスタートしてみましょう!

参考文献・資料

執筆時の所見(「舌磨きしないほうがいい」記事より抜粋)
「歯磨き粉など研磨剤配合のペーストを舌ブラシに付けて使うと、粘膜を過度に削りやすく、味覚障害・出血の原因になり得ます。
どうしても舌苔が気になる方は、低研磨ジェルを指先に取り、“なでる程度”に拭い取る方法が最もリスクが低いと考えています。」

— 上林 登/口腔ケアアンバサダー

最後までお読みいただきありがとうございます。あなたの口内環境がより健やかになり、毎日の生活が快適に過ごせますように、少しずつでもできることから始めてみてください。「舌磨きは今すぐやめて」――その一歩が意外にも大きな変化をもたらすかもしれませんよ。応援しています!

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状や治療に関しては、専門の歯科医師等にご相談ください。

舌磨きで取れない舌苔はアルカリイオン水のうがいが有効です

寝起きの口臭ゼロは可能?知恵袋ベストアンサーから学ぶ実践ガイド

ホテルで起床したカップル

寝起きでも口臭が“全く”ない人は本当にいる?

こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

「朝起きた瞬間、口がネバッとして会話どころじゃない…」──そんな悩みを抱えるあなたへ。
Yahoo!知恵袋には「寝起きなのに全く臭わない人っているの?」という素朴な疑問が多数寄せられています。

結論から言えば、ほとんどの人は多少の生理的口臭があります。しかし、生活習慣とケア次第で“ほぼ無臭”を保つ人がいるのも事実。まずはその差が生まれる仕組みをひもときましょう。

寝起きの口臭が強くなる主な原因

睡眠時の良い習慣と悪い習慣の比較図

唾液分泌の低下

睡眠中

睡眠中は唾液の分泌が約90%減少します。唾液は“天然のうがい薬”。量が減ると抗菌作用が弱まり、嫌気性菌が揮発性硫黄化合物(VSC)を大量産生。これが朝の強烈なニオイのもとです。

口呼吸・いびき

口呼吸

口を開けて寝ると口腔内が乾燥し、細菌が増殖しやすい環境に。鼻炎や習慣的いびきも要注意です。

舌苔(ぜったい)の蓄積

舌苔蓄積

舌表面の白い苔は細菌と食べカスの集合体。放置すると就寝中に発酵が進み、翌朝“う◯ち臭”の原因になることも。

舌苔ケアの基本と頻度

就寝前のケア不足

磨き残し

歯間や歯周ポケットに残ったプラークは、眠っている間にバクテリアのごちそうに。歯磨き+フロスの“ダブルケア”が欠かせません。

デンタルフロスの効果的な使い方

胃腸や全身の不調

内臓由来の口臭は割合として多くありませんが、胃酸の逆流や副鼻腔炎、糖尿病などが隠れているケースも。セルフケアで改善しない場合は専門医を受診しましょう。

寝起きの口臭がない人の特徴と習慣

朝口臭がない人とある人の対比のイラスト

  • 就寝前に歯磨き+フロスで磨き残しゼロを目指す
  • 舌ブラシで週数回、優しく舌苔を除去
  • 寝る直前にコップ1杯の水で口腔乾燥を防止
  • 鼻呼吸を促すためにマウステープや鼻腔スプレーを活用
  • アルコール・ニンニクなど臭い食材は就寝3時間前までに済ませる
  • 半年に1回は歯科メンテナンスで歯石&着色をリセット

これらを“全部”やるのは難しくても、ひとつずつ取り入れれば翌朝の爽快感は確実に変わります。

今すぐできる朝の口臭対策|専門家が教える実践ガイド

① 就寝前のオーラルケア徹底

歯ブラシ3分+フロス2分が目安。磨き残しがちな奥歯の溝や歯間を重点的に。

② “ゆすがない歯磨き”を試す

スウェーデン発「イエテボリテクニック」。歯磨き後のうがいは1回だけ、もしくは口をゆすがずフッ素を歯面に残留させる方法です。違和感があれば少量の水で軽く1回すすぐだけでも◎。

著者ひとこと:
私自身の価値観には少し合わず、「うがいせずにそのまま口内に汚れが残るのはちょっと…」と感じます。
また、フッ素に頼らずともしっかり磨くことや、小魚・ナッツなどカルシウム豊富なおやつで口内環境を整える方法もおすすめです。

③ 寝る前&起床後の水分摂取

寝る前にコップ1杯、起床後すぐにうがい+1杯の水で口腔内をリセット。500mlの夜間発汗を補い、唾液線にスイッチオン。

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④ 口呼吸の改善

鼻詰まりを放置すると乾燥が進行。就寝前の蒸しタオル、鼻腔拡張テープ、仰向け寝などで鼻呼吸をサポートしましょう。

⑤ 朝食を摂る

咀嚼は最強の“唾液ブースター”。発酵食品や食物繊維を取り入れ、口臭リセット&腸内環境も整えます。

ケーススタディ|成功例と改善途中例

成功例:30代女性Aさんのナイトルーティン

長年「朝いちばんの会話が怖い」と感じていたAさんは、
① フロス併用の徹底ブラッシング → ② “ゆすがない歯磨き” → ③ 就寝直前の水一杯
という流れを1週間継続。さらに、市販の口閉じテープで鼻呼吸をサポートしました。

結果:3日目でネバつき激減、1週間後には家族から「朝でも爽やか」とコメント。自信を取り戻し、現在もルーティンを継続中です。

改善途中:40代男性Bさんの反省録

Bさんは「夜きっちり磨いているのに…」と嘆いていましたが、実際は

  • 磨き時間1分未満
  • 晩酌後にそのまま就寝
  • 慢性的な鼻づまり

が判明。
対策として、① 歯磨き+フロス計5分② アルコールは就寝3時間前まで③ 就寝前に鼻洗浄を実践開始。

途中経過:まだ臭いは残るものの、起床直後の不快感スコア(自覚)は10→6に減少。継続がカギと歯科医からアドバイスを受け、現在トライ中です。

寝起き口臭ゼロを目指すチェックリスト

以下の5項目を毎晩確認しましょう。できたら✔を入れて明日につなげてみてください。

  • [  ] 歯磨き後のフロスで歯間プラークを除去した
  • [  ] 歯磨き粉を吐き出したあとはうがい1回以内でフッ素キープ
  • [  ] 就寝前にコップ1杯の水を飲んだ
  • [  ] 鼻呼吸を意識し、口閉じテープ・鼻腔スプレーなどでサポート
  • [  ] 起床後すぐうがい&水一杯で細菌&ガスを洗い流した

よくある質問(FAQ)

Q1. 寝起きでも本当に無臭の人はいるの?

A. 完全な「ゼロ臭」はまれですが、日頃のケアで無意識レベルまで抑えている人はいます。ポイントは就寝前のプラーク完全除去と口腔乾燥の予防です。

Q2. “ゆすがない歯磨き”は虫歯になりませんか?

A. 北欧で推奨される方法で、フッ素を歯面に残すことでむし歯予防効果が高まるとされています。気になる場合は「少量の水で1回すすぐ」でもOK。

Q3. 舌ブラシは毎日やったほうが良い?

A. 舌苔が厚い人は週3〜4回、薄い人は週1回程度で十分。
やりすぎは味蕾を傷つけるので、優しく1〜2ストロークが目安です。

Q4. 鼻呼吸ができません。対策は?

A. 鼻炎や副鼻腔炎がある場合は耳鼻科受診を。市販の鼻腔拡張テープや就寝前の蒸しタオルで一時的に通りを良くする方法も有効です。

Q5. ケアを徹底しても改善しない場合は?

A. 胃腸の不調や糖尿病など全身疾患由来の口臭が疑われます。口臭外来や内科で検査を受け、根本原因の治療を検討しましょう。

口臭外来の受診ガイド

まとめ|朝一番の息に自信を

寝起きの口臭は「唾液量×細菌数×生活習慣」の掛け算で決まります。今日紹介した5つの習慣を取り入れれば、数日で「朝の不快感」が確実に変わるはず。まずはできる項目からスタートし、爽やかな一日の幕開けを手に入れてください。

著者の一言アドバイス
「全部やるのは大変…」という方は、“うがいを1回だけ”で終えてもいいので、ぜひ試してみてください。翌朝のネバつきが驚くほど変わりますよ。

さらに、ワンステップで就寝前ケアを強化したい方へ
歯磨き後にシュッとひと吹き、翌朝のイヤな臭いをカットする
口臭予防歯磨き粉「美息美人」もあわせてご覧ください。
寝起き口臭ゼロへの近道として、多くの読者さまから好評をいただいています。

アルカリイオン水(美息美人)でうがいをしている男性のイラスト

・関連記事:

 

・参考文献:

  1. 口腔乾燥の臨床診断基準(柿木分類) | ナース専科
  2. 高齢者における洗口剤含嗽の口腔内細菌への効果-日本口腔保健学雑誌第9巻
  3. 口臭の治療・予防 厚生労働省
  4. 口臭 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020日本歯科医師会