「朝の口臭」はヤバい!唾液がネバネバ!前夜と当日の朝にしてほしい対策とは

起床時の口臭を防ぐための対策

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

寝起きの口が臭いと、その日一日テンションが下がりますよね。そのようなことのないように、寝起きに口臭がしないようにする対策法をお伝えしたいと思います。

口臭予防に歯磨きやうがいは有効ですが、歯磨きするタイミングが大事です。それだけでは足りません、それは唾液を多く分泌させないとダメです。そのためには、朝起きてすぐにうがいをしてから、水を補給することです。(血液中の水分が唾液になるからです)

起床時口臭が一日の内で最も臭い。その理由は、睡眠中は唾液分泌が止まるために口臭菌が増殖するからです。ですから、朝起きたときに口臭がしないようにするには、寝る前に行う予防と、朝起きてから行う口臭対策が一番大事なのです。

寝る前と朝の口臭対策がきちんとできると、寝起き直ぐでも口臭がしないようになるので、実行されてはいかがでしょう。

今回の記事は、朝起きたときの口臭を防ぐ方法についてお伝えします。是非ご参考にしてください。

関連記事>> 夜歯磨きしないとどうなる?虫歯だけではなく、翌朝、口臭を招くのでご注意!

朝起きた時に口臭が発生する原因

寝起きの口臭は、一日のうちで一番臭いです。その理由は、①眠りが浅く唾液量が減少しネバネバになる。②口呼吸。③いびき。です。

朝起きてすぐ口がネバネバで臭いのは、睡眠中に唾液が減少するからです。
>>唾液が臭いのはなぜ?

朝から口が粘つき口臭がひどいと嫌になりますよね。寝起きに口が臭くなる原因はいくつかありますので、一つずつご説明します。

関連記事>>本当に臭いのに「気にし過ぎ」と言われる!自臭症とは

睡眠中に口臭菌が増殖する

寝起きに口臭が強くなるのは、睡眠中に口臭菌が増えるからです。睡眠中は唾液の分泌量が極端に減少するため、口臭菌が増殖するのです。

口臭を作るこの菌は、嫌気性細菌といって唾液が苦手な生き物です。どうして?唾液が苦手かというと唾液中には酸素が含まれているので、嫌気性細菌は生きられないからです。

唾液は、一日に1リットルから1.5リットルも分泌されています。正常に分泌されている場合です。本当なら菌は増えることができない。

ところが、人は睡眠に入ると唾液が出なくなります。その結果、寝ている間に菌が一変に増殖するのです。そして、人が寝ている間に活発に餌となるタンパク質を食べ、臭いの元を作る。

だから…朝起きると、唾液が臭い、口がネバネバする。そして、息をしたら臭い!

このことが、朝起きたときに口臭がする理由だったのです。じつは、唾液の粘つきは、唾液の中に多量の細菌と悪臭成分が溶け込んでいるからなのです。

朝起きたときには、そのような粘ついた唾液が、口のあらゆる所に。そして、呼吸をすると、唾液中の悪臭成分が気化し口臭となって、自身の鼻や口から出てきます。

だから、自分でも臭いと感じるのですね。

レム睡眠が朝口臭の原因

眠りが浅い「レム睡眠」は日中と同じ覚醒状態になるので、交感神経が優位に働きネバネバ唾液が分泌されます。唾液量が少ないと細菌が増えて口臭が強くなります。

眠りの浅い「レム睡眠」になるのは、朝方に出現する傾向にあります。だから、朝起きてすぐに口が粘ついて臭くなるです。

出典:阪野クリニック「夢を見ているときの睡眠とは」

寝ている時に口呼吸をしている

寝起きの口臭がひどい場合は、睡眠中に口呼吸をしているかもしれません。日中は鼻呼吸でも、寝ると無意識に口が開きすーすーと寝息(いびき)をしている人がいます。

口呼吸で口内が乾燥すると更に細菌が増える原因になります。

しかし、睡眠中の口呼吸は判断できませんよね。口呼吸かどうかの判断は、朝起きた時に口や喉が渇いていることで分かります。パサパサに乾燥していなくても、口がネバツクとか舌苔ができていることがあるので、そのような場合は口呼吸かもしれません。

口呼吸になる原因で多いのは、いびきと鼻づまりです。アレルギー性鼻炎になると、鼻がつまり口呼吸になることがあります。

口呼吸の対策については、『口呼吸が口臭の原因になっている!口呼吸の改善方法』をご参考にしてください。

寝ている間に舌苔ができる

寝起きに口臭がある場合は舌苔が出来ているかもしれません。舌苔は口腔が乾燥することによってできるのですが、実は寝ているときの口呼吸が舌苔の原因になっていることが多いのです。

→ 舌が白い!舌苔の原因と取り除き方

舌苔が増えると、口臭が強くなるだけではなく、口が苦い、ネバネバする、口が乾く、口の中が気持ち悪いというような症状が起きます。

これらの症状が最も起きやすいのが寝起きです。その理由についてご説明いたします。

朝起きた時に口臭が強い場合は舌苔ができている原因のことが多いです。舌苔は口の汚れと菌のかたまりで、舌の上で臭い物質が作られます。その臭いの元が唾液に混じるため粘ついた唾液がさらにネバネバして気持ち悪いということに。

そのような唾液を口に含んでいるのですから、口が臭くなっても当然かもしれません。だから、朝起きてすぐに歯みがきを行うのが望ましいといえます。眠いときに歯みがきが大変という場合には、エチケットのために、せめてうがいだけでも行ってほしいです。

寝る前に歯磨きをしない

睡眠中に細菌が増えるので、起床時には口が臭いということが分かりました。その細菌が最も増える原因は何だと思いますか?

それは、寝る前に歯磨きをしないことです。

歯磨きをすると口内の細菌が減少します。ところが、歯磨きをしないで寝ると菌が一辺に増えてしまうのです。

寝る前の歯磨きが大切なのは、こういう理由からです。ウソだと思ったら、寝る前に歯磨きをした時としない時の口臭を確かめてはいかがでしょう。

睡眠中に喉の菌が増殖する

口臭菌は口内だけに棲息していません。菌は喉にもあるのです。喉の口臭菌が増えると、起床時に唾液が粘つき、舌苔や口臭の原因になります。

いびきや口呼吸の癖があると喉に細菌が増えやすいです。その結果、喉に粘液(膿汁)ができます。

膿汁は、膿の汁と書きますが、そのとおり臭い粘液です。その膿汁が唾液に混じると苦く感じるようになります。だから、朝起きた時に口が苦くなるのはそのためです。

寝起きの口臭を防ぐために夜に行う対策

寝起きの口臭を防ぐためには、食事や口腔ケアで前の夜に気を付けないといけないことがあります。

臭いの強い食べ物を控える

ニンニクなど臭いの強い食べ物を食べると翌朝には口臭がします。ですから、夕食の時には、臭い食べ物を避けることが必要ですが、飲酒も控えた方がいいです。

アルコールは、口内の乾燥を進めるので朝起きた時の口臭を強くします。もし、お酒を飲む時には隣に水をおいて交互に飲むと良いでしょう。

歯磨きをていねいに行う

口臭について理解できたので、寝起きの口臭を予防するのは簡単だと思います。「どうすれば良いですか?」なんて言わないでくださいね。

口臭予防の基本は、歯磨き!

寝る前に歯磨きは、朝よりもていねいに行うぐらいの気持ちが大事です。

歯磨きによって、菌を限りなく除去すること。テレビCMでもいわれているプラークコントロールです。菌は、増殖するスピードがとんでもなく速く、倍々に増えるため、24時間経つと歯磨き前の数になるそうです。

でも、菌の数が少ないと、少ないだけしか増えない。逆に多いと多い分増えてしまう。

だから、口臭予防では、歯磨きをていねいに行うことが大切なのですが、「時間がないから歯磨きが面倒。」とか、「眠いから歯磨きがていねいに出来ない。」という人があまりにも多いのが現状です。

そのため、朝起きた時には、口がネバネバで臭い!これは、仕方ないことかもしれません。歯磨きをさぼったから。問題は、ほとんどの人は歯磨きが嫌いだと思っているからなのです。プラークコントロールについて詳しくは、『夜歯磨きしないとどうなる?虫歯だけではなく、翌朝、口臭を招くのでご注意!』をご参考にしてください。

舌のケア

寝起きの口臭を予防するためには、舌のケアを外すことはできません。舌苔ができている場合には、保湿ジェルを塗ってから指で撫でてください。撫でた後はうがいで良く洗い流してください。

その後、もう一度、舌に保湿ジェルを塗るのがコツです。舌の乾燥を防ぐことで朝の口臭予防ができます。

喉うがい

寝る前に、喉の汚れや菌を除去することが大事です。除去方法は水道水によるガラガラうがいで十分です。5秒程度のうがいを2~3回行ってください。

水を飲む

寝る前にコップ一杯の水を飲むことをおすすめします。水を飲むことで喉うがいが届かなかった汚れを胃に洗い流すことができます。また、睡眠中の水分不足を補うことになるので口臭予防につながります。

寝起きに行う口臭対策

寝る前の口臭対策も大切ですが、寝起きの口臭対策はもっと大事かもしれません。寝起き直ぐに口内をきれいにすると口臭は激減します。

寝起き直ぐにうがいを行う

寝起きの口臭対策で大事なのは、寝起き直ぐに口内の汚れや菌を洗浄すること。そのためにできて簡単なのは、「うがい」です。ブクブク、ガラガラとうがいをして口内を綺麗にすることで口臭はかなり減少できます。

寝起き直ぐに口内を洗浄しないと、睡眠中に増殖した菌を飲み込むことになるので、是非うがいすることをおすすめします。

朝起きたらすぐに水を飲む

朝起きてうがいをしたら、水または白湯を飲むようにしましょう。水を飲むことで血液中の水分が補給され、唾液量を増やす効果があります。

水を飲む行為はリラックス効果があるため、副交感神経に傾き、サラサラ唾液を分泌させます。唾液が出ることで口臭が予防されるのです。

ブラッシングケア

歯磨きがおっくうだと思っている限り、口臭が改善することはありません。残念なことですが、いい加減なブラッシングでは口臭を改善できないのです。

口臭をなくすには、歯磨きが好きになれば良い!

そうなんです。単純に歯磨きを楽しめれば良いのです。歯磨きをしている時って気分が良くないですか?

実は、歯磨きをしているとき、脳内に多量のアルファ波が出ているとの報告もありました。アルファ波が出ると、気持ちがリラックスするのでサラサラ唾液も沢山分泌されます。

ストレス発散にもなるので、健康にも良い。
もちろん、丁寧に歯磨きをすれば、虫歯や歯周病の予防だけではなく、口臭予防にもなります。

歯磨き効果は、これほど素晴らしいかったのです。知らなかったでしょう。

私は、歯磨きを楽しむために、こんなことをしています。

1、日本一高い(良い)歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」を使うことで、他人よりも予防ができているという自己満足。

2、硬い毛先の音波振動歯ブラシと極細毛の音波振動歯ブラシ、そして、ワンタフトブラシと歯間ブラシを用途に使い分けて、「誰もここまでやっていないだろう。」と優越感に。

3、そして、「私にはこんなに時間的余裕がある。」と感謝しながら歯磨きしています。
何も私の真似をしなくてもいいですが、歯磨きを楽しむことが大事です。
歯磨きにかける時間といっても、5分から10分。そんなに難しいことではありません。

どうしたって、毎日の習慣から歯磨きを抜くことは出来ないのですから、それなら、楽しみながら歯磨きをした方が断然お得です。

これが、口臭対策の基本ですね。

しっかり朝食を食べる

口臭予防で重要な働きをするのは唾液です。この唾液が最も出る時が食事です。ですから、朝食に時間をかけてしっかり食べることで唾液が多量に分泌され口臭予防になります。

朝の口臭を防ぐためには、朝食を抜いてはいけません。

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