こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。監修:歯科衛生士 上林ミヤコ
口の乾きやネバつき、朝の口臭が気になるときは、唾液の量が少なくなっている可能性があります。唾液腺マッサージは、耳の前やあごの下にある唾液腺をやさしく刺激し、唾液が出やすい状態を助けるセルフケアです。
ただし、強い口臭、口の中の痛み、唾液腺の腫れ、発熱、薬を飲み始めてからの強い乾きがある場合は、マッサージだけで様子を見るのではなく、歯科や医療機関で相談しましょう。
この記事でわかること
- 唾液腺マッサージで刺激する3つの場所
- 耳下腺・顎下腺・舌下腺の正しいやり方
- 口臭やドライマウスが気になる時の注意点
- マッサージをしない方がよい状態
- セルフケアで足りない時の受診目安
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クリックできる目次
- 1 唾液腺マッサージとは?口の乾きに役立つ補助ケア
- 2 まず確認|唾液腺マッサージをしてよい人・受診した方がよい人
- 3 30秒チェック|唾液不足が関係しているかもしれないサイン
- 4 唾液腺マッサージで刺激する3つの場所
- 5 唾液腺マッサージの正しいやり方
- 6 いつ行う?おすすめのタイミングと回数
- 7 唾液腺マッサージをしない方がよい状態
- 8 口臭やドライマウスにどこまで期待できる?
- 9 唾液腺マッサージだけで足りない時の見直しポイント
- 10 高齢の方の口腔ケアにも役立つ場合があります
- 11 口臭予防には「唾液を出すケア」と「汚れをためないケア」の両方が大切
- 12 美息美人を使ったやさしい口腔ケアの基本
- 13 よくある質問
- 14 まとめ|唾液腺マッサージは「やさしく続ける」ことが大切です
唾液腺マッサージとは?口の乾きに役立つ補助ケア
唾液腺マッサージとは、唾液を出す働きのある「唾液腺」を外側からやさしく刺激するケア方法です。
唾液には、口の中をうるおす、食べ物を飲み込みやすくする、口の中の汚れを洗い流す、細菌が増えすぎないように助けるなど、さまざまな役割があります。
そのため、唾液が少なくなると、口の乾き、ネバつき、舌苔、朝の口臭、食べにくさ、話しにくさなどが気になりやすくなることがあります。
唾液腺マッサージは、こうした乾燥感がある時に、唾液が出やすい状態を助けるためのやさしいセルフケアです。
まず確認|唾液腺マッサージをしてよい人・受診した方がよい人
唾液腺マッサージは手軽にできますが、どんな状態でも行ってよいわけではありません。まずは、今の状態を確認しておきましょう。
| 状態 | おすすめの対応 |
| 口が乾きやすい、朝ネバつく | 唾液腺マッサージをやさしく試す |
| 緊張すると口が乾く | 深呼吸とあわせて行う |
| 唾液腺のあたりが腫れている | マッサージせず医療機関へ |
| 押すと痛い、発熱がある | 自己判断で押さない |
| 薬を飲み始めてから急に乾く | 医師や薬剤師に相談 |
痛みや腫れがある部分を強く押すと、かえって不快感が増すことがあります。迷う場合は、無理に行わないでください。
30秒チェック|唾液不足が関係しているかもしれないサイン
次の項目に当てはまる場合は、口の乾燥や唾液の少なさが、口臭やネバつきに関係している可能性があります。
- 朝起きた時に口がネバつく
- 会話中に口が乾きやすい
- 緊張すると口臭が気になる
- 舌が白くなりやすい
- 水を飲むと一時的に楽になる
- 口呼吸になりやすい
- ミント系の歯磨き粉や洗口液がしみることがある
一方で、歯ぐきから血が出る、奥歯だけ強く臭う、喉の奥から臭う、口の中に痛みや腫れがある場合は、唾液不足以外の原因も考えられます。
舌の白さや舌苔が気になる方は、先に舌が白い原因と受診目安を整理した記事も参考にしてください。
唾液腺マッサージで刺激する3つの場所
唾液腺マッサージでは、主に次の3か所をやさしく刺激します。
| 唾液腺 | 場所 | 刺激の目安 |
| 耳下腺 | 耳の前から頬のあたり | 円を描くようにやさしくなでる |
| 顎下腺 | あごの骨の内側 | 耳の下からあご先へ軽く押す |
| 舌下腺 | あご先の内側、舌の下あたり | 下から軽く押し上げる |
どの部位も、強く押す必要はありません。気持ちよいと感じる程度の力で行いましょう。
唾液腺マッサージの正しいやり方

ここからは、耳下腺、顎下腺、舌下腺の順に、具体的なやり方を紹介します。
準備
- 手を石けんで洗い、清潔にしておく
- 背筋を軽く伸ばして、リラックスする
- 痛みがある部分は押さない
- 爪を立てず、指の腹でやさしく行う
鏡の前で行うと、力が入りすぎていないか確認しやすくなります。
耳下腺マッサージ

耳下腺は、耳の前から頬にかけてのあたりにあります。食事の時に分泌されやすい、水分の多い唾液に関係しています。
- 人差し指から小指までの4本を、耳の前に当てます。
- 頬のあたりを、後ろから前へ円を描くようにやさしくなでます。
- 10回ほど繰り返します。
頬をゴリゴリ押す必要はありません。皮膚をやさしく動かすくらいの力で十分です。
顎下腺マッサージ

顎下腺は、あごの骨の内側にあります。口の中をうるおし、食べ物を飲み込みやすくする働きに関係しています。
- 親指をあごの骨の内側に当てます。
- 耳の下からあごの先に向かって、数か所を順番に軽く押します。
- それぞれの場所を、ゆっくり10回ほど押します。
押した時に痛みがある場合は、その場所を無理に押さないでください。
舌下腺マッサージ
舌下腺は、あご先の内側、舌の下あたりにあります。口の中のうるおいを支える唾液に関係しています。
- 両手の親指を、あご先の内側に当てます。
- 舌の下を押し上げるようなイメージで、下から軽く押します。
- 10回ほど、ゆっくり刺激します。
舌下腺はデリケートな場所です。強く押し込まず、やさしく行いましょう。
いつ行う?おすすめのタイミングと回数
唾液腺マッサージは、長時間行うより、短くても続けやすい形にすることが大切です。
| タイミング | おすすめの理由 |
| 朝起きた後 | 寝起きのネバつき対策に取り入れやすい |
| 食事の前 | 食べ物を飲み込みやすくする準備になる |
| 会話の前 | 口の乾きが気になる時に使いやすい |
| 寝る前 | 就寝中の乾燥対策の一部として取り入れやすい |
目安は、耳下腺、顎下腺、舌下腺をそれぞれ10回程度です。1回あたり1〜3分ほどで十分です。
ストレスや緊張で口が乾きやすい方は、深呼吸&唾液マッサージガイドも参考にしてください。
唾液腺マッサージをしない方がよい状態
次のような場合は、自己判断で強くマッサージせず、歯科や医療機関に相談してください。
- 唾液腺のあたりが腫れている
- 押すと痛い
- 発熱がある
- 口の中に強い痛みや傷がある
- 水分をとっても乾きが強く続く
- 急に口が乾くようになった
- 薬を飲み始めてから乾きが強くなった
- 食事中にむせやすい、飲み込みにくい
唾液腺の腫れや痛みがある場合、炎症や唾石など別の原因が隠れていることもあります。無理に押して様子を見るのは避けましょう。
口臭やドライマウスにどこまで期待できる?
唾液腺マッサージは、口の乾きやネバつきが気になる時の補助ケアとして役立つことがあります。
唾液が出やすくなると、口の中の汚れが流れやすくなり、乾燥による不快感や朝のネバつきが軽く感じられることがあります。
ただし、口臭の原因は唾液不足だけではありません。歯周病、舌苔、虫歯、被せ物のすき間、鼻や喉の不調、胃腸の不調、薬の副作用などが関係している場合もあります。
そのため、唾液腺マッサージだけで「口臭がなくなる」と考えるのではなく、原因を整理しながら、毎日の口腔ケア全体を見直すことが大切です。
口の乾きやネバつきが気になる方へ
30秒セルフ診断:唾液うるおいチェッカー
唾液腺マッサージだけで足りない時の見直しポイント
唾液腺マッサージを続けても、口臭や乾燥が強い場合は、別の原因も確認しましょう。
| 気になる症状 | 考えたいこと |
| 舌が白い、黄色い | 舌苔、乾燥、舌の磨きすぎ |
| 歯ぐきから血が出る | 歯周病、歯石、歯間の汚れ |
| 奥歯だけ臭う | 虫歯、被せ物、親知らず、磨き残し |
| 喉の奥が臭う | 膿栓、後鼻漏、鼻づまり |
| 薬を飲み始めてから乾く | 薬剤性口渇の可能性 |
舌を磨くほど白くなる、ヒリヒリする、味覚が変に感じる方は、舌磨きをやめた方がよいサインも確認してください。
高齢の方の口腔ケアにも役立つ場合があります
高齢の方では、口の乾燥や口腔内の汚れが、食べにくさ、話しにくさ、飲み込みにくさにつながることがあります。
唾液腺マッサージは、口腔ケアの一部として、口の中をうるおしやすくする補助ケアです。
ただし、むせやすい、飲み込みにくい、食事中に咳き込むことが多い場合は、歯科医師、医師、言語聴覚士など専門職に相談してください。
口臭予防には「唾液を出すケア」と「汚れをためないケア」の両方が大切
唾液腺マッサージは、唾液が出やすい状態を助けるケアです。ただ、口臭予防では、唾液を出すだけでなく、口の中に汚れをためにくくすることも大切です。
特に、朝のネバつき、舌苔、口の乾燥が気になる方は、タンパク汚れや古い細胞、食べかすなどが舌や口の中に残りやすくなっていることがあります。
このような時に強くこすりすぎると、舌や粘膜を傷つけてしまうことがあります。まずは、やさしく流すケアを意識しましょう。
著者の一言アドバイス
口の乾きがある方は、強いミントや刺激の強い洗口液でごまかすより、まずは唾液が出やすい状態と、汚れがたまりにくい口内環境を整えることが大切です。
美息美人は、刺激が少ないアルカリ性で口内の汚れをゆるめて流しやすくする補助洗浄です。マッサージとあわせて、こすらず薄めて流すケアを取り入れたい方に向いています。
美息美人を使ったやさしい口腔ケアの基本
低刺激の口腔ケアを取り入れたい方は、美息美人を使った「こすらず薄めて流す洗浄ケア」も参考にしてください。
- 水180ccに美息美人を1振りして、アルカリイオン水を作る
- 5秒×3回程度、ブクブク・ゴロゴロうがいをする
- 歯と舌をやさしくブラッシングし、最後に水ですすぐ
舌の表面は、こするのではなく、なでるようにやさしく行いましょう。喉奥が気になる方は、仕上げにうがいを追加してもよいでしょう。
詳しい使い方は、美息美人の使い方ページで紹介しています。
よくある質問
唾液腺マッサージは毎日してもいいですか?
痛みや腫れがなければ、毎日のセルフケアとして取り入れてもかまいません。ただし、強く押す必要はありません。1日数回、各部位10回程度を目安に、気持ちよい力で行いましょう。
どれくらいで効果を感じますか?
マッサージ中や直後に、唾液が出やすく感じる方もいます。ただし、口臭やドライマウスの原因は人によって異なるため、何日で改善すると断定はできません。
口臭は唾液腺マッサージだけでなくなりますか?
唾液不足が関係している口臭では、補助ケアとして役立つことがあります。ただし、歯周病、舌苔、虫歯、鼻や喉の不調などが原因の場合は、マッサージだけでは不十分です。
痛いくらい押した方が効きますか?
いいえ。痛いほど押す必要はありません。強く押すと、かえって不快感が出ることがあります。気持ちよい程度の力で十分です。
唾液腺が腫れている時もマッサージしていいですか?
腫れや痛みがある場合は、自己判断でマッサージしないでください。炎症や唾石などが関係していることもあるため、歯科や医療機関で相談しましょう。
ドライマウスが強い時は何科に行けばいいですか?
まずは歯科で口の中の乾燥状態、むし歯、歯周病、舌苔などを確認してもらうとよいでしょう。薬の副作用や全身疾患が疑われる場合は、内科や主治医への相談も必要です。
まとめ|唾液腺マッサージは「やさしく続ける」ことが大切です
唾液腺マッサージは、口の乾きやネバつきが気になる時に取り入れやすいセルフケアです。耳下腺、顎下腺、舌下腺を強く押すのではなく、気持ちよい程度にやさしく刺激しましょう。
痛み、腫れ、出血、強い口臭、薬の副作用が疑われる乾きがある場合は、マッサージだけで様子を見ず、歯科や医療機関で相談してください。
セルフケアで様子を見る場合は、唾液腺マッサージ、水分補給、鼻呼吸、やさしい歯みがき、舌をこすりすぎないケアを7日ほど続け、口の乾きやネバつきの変化を確認してみましょう。
低刺激の口腔ケアを探している方は、美息美人の使い方ページも参考にしてください。


