世界中がすすめる歯磨き粉とは!?歯磨き粉を選ぶ基準について

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
いきなり大そうなタイトルで申し訳ございません。じつは、お客さまから「歯磨き粉は何がいいですか?」とよく訊かれるからです。

しかし、歯みがきの目的は人によって違い、「食後の口をスッキリさせる」「口臭予防」「虫歯予防」「歯を白くする」「エチケット」などと一人一人異なります。

それだけではありません。歯磨き粉を選ぶときにも、価格が安いか、内容量が多いか、無添加成分であるか、歯周病に効果があるか、ホワイトニング効果があるか、など沢山のニーズがあるため、それだけの歯磨き粉が存在しているので迷ってしまいます。

そのため、知恵袋でも「おすすめの歯磨き粉」を紹介していたり、中には歯科医師や歯科衛生士が紹介するサイトもあります。しかし、そこで紹介されている歯磨き粉は、紹介者の主観による商品ですので鵜呑みにしないことです。(参考程度にしないと後でがっかりするかも。)

ということで、今回は「あなたにとって、どんな歯磨き粉がおすすめか?」お伝えします。歯磨き粉を選ぶ時のご参考になれば幸いです。

歯医者さんのおすすめの歯磨き粉

歯医者さんが患者さんにすすめる歯磨き粉は、9割以上が「フッ素入り」です。その理由はこうです。

歯の表面をフッ素で覆うことで、エナメル質を補修し歯を強くすることができ、毒性のあるフッ素の働きによって虫歯菌を弱める効果が期待できるからです。(※これらの効果を高めるために、歯磨き後のうがいを控えるように指導しています。)

ですから、虫歯が多い人の場合には、フッ素歯磨き粉の使用がおすすめかもしれませんが、
ブラッシングに自信があれば、特にフッ素は必要ないと思ってください。

歯磨き粉は目的で選ぶ

歯磨きの目的は人それぞれ異なりますので、「○○さんが勧めてくれたから」「よく売れているから」「コマーシャルしてるから」という理由だけで購入されてはいけません。

あなたが歯磨きして「どうなりたいのか」を基準に、購入を決めることが大切です。

歯みがきの目的は大きく分けると…

1, 虫歯予防
2, 歯周病の予防対策
3, 口臭予防
4, エチケット
5, 爽快感(スッキリ)を得る
6, 歯を白くする(黄ばみを取る)

「ホワイトニング」という名称を使用し販売されている歯磨き粉がありますが、歯磨き粉でホワイトニングは出来ません。正しくお伝えするのであれば、「ブラッシングによって歯の黄ばみや汚れを取る効果がある」です。

市販の歯磨き粉には「研磨剤」が含有されているので、どの歯磨き粉を使っても歯を白くすることが可能ですが、「ホワイトニング」を謳う製品の場合には、歯の黄ばみを落としやすくするために(一般的には)「粗い研磨剤」が用いられているのです。ですから、歯磨き粉でホワイトニングを期待してはいけません。

>>歯磨き粉の選び方…目的、価値観で選ぶ

>>お家で歯の黄ばみを取る方法

歯磨き効果で選ぶ

先ほどの目的を達成するためには、それらの原因を除去できないといけません。虫歯の原因は虫歯菌、歯周病なら歯周病菌、口臭は嫌気性菌、口がまずいのは菌の増殖です。

すべて口内細菌「プラーク」が原因ですので、歯磨きすることでプラークを落とすことができれば、問題が解決するわけです。そのため、市販の歯磨き粉成分には「研磨剤」が入っています。

ところが、これ以外にも「合成界面活性剤」や「香料」「発泡剤」などの成分が含まれているのは、歯の汚れをより落としやすくし、スッキリ感を得させるためです。

実は、プラークを可能な限り落とすためには、「ブラッシング」をていねいに行うことが一番効果を上げることがわかっています。歯科に行くと、「ブラッシング指導」を受けるのはそのためです。

もしあなたが、歯磨きに自信があるのでしたら、研磨剤無添加の歯磨き粉でも十分です。ただし、歯磨きに自信がなければ、研磨剤含有の歯磨き粉が必要かもしれません。
※それ以外にも、定期的に歯科でPMTC(歯石除去とクリーニング)をしてもらうようにしましょう。

安全性で歯磨き粉を選ぶ

市販の歯磨き粉には、有害な成分や化学物質が含まれています。有害な添加物には、フッ化物、トリクロサン、ラウリル硫酸ナトリウム、人工甘味料、パラベンなどがあります。

しかし、、

市販の歯磨き粉のすべてが、日本の薬機法の基準をクリアしているので、「危険」だとは言えませんが、健康害が心配かもしれませんね。

もし不安であれば、歯磨き粉の成分表示を見て、有害物質が含まれていない商品を購入されることをおすすめします。歯磨きでストレスをためるのなら本末転倒です。

>> 買ってはいけない歯磨き粉!成分とその理由

環境に配慮した歯磨き粉を選ぶ

市販の歯磨き粉には、シャンプーに入っている「合成界面活性剤」が成分として含まれています。合成界面活性剤は環境を汚染するため、問題視されています。

環境合成界面活性剤の大半は河川や海に流れても分解せず(または分解にとても時間がかかる)環境汚染の影響は多大です。 河川や海だけではなく、そこに生息する生物や植物などにも害を与えることもあります。
引用:生活の知識、ナチュラル・ココ

ほとんどの歯磨き粉には、虫歯予防のためにフッ素が入っていますが、フッ素などの薬物は毒性が強く環境を汚染する可能性があります。

しかし、これらが世界中で使われる背景には、コスト面を低くして効果を上げることができるからです。生産者だけでなく購入者にとっても安い方がいいですよね。だからといって、環境を汚染して地球に危機を招いては良いわけがありません。

歯磨き粉に限らず、世界中の環境や社会の問題は、経済とのバランスが取れてないことが原因です。そのため、SDGs「持続可能な開発」が生まれたのをご存知でしょうか?

※SDGsが目指すもの
経済発展だけに取り組むのではなく、環境や社会が抱える問題にバランスよく取り組み、その根本的な解決によって、世界を持続させることをSDGsでは目指しています。

※SDGs14「海の豊かさを守ろう」
海の汚染の主な原因である陸上の人間の活動を改善し、海洋汚染を防ぎ、海の生態系に悪影響を与えないよう、健全で生産的で持続可能な海洋、および生態系の保護と回復を目指すための目標です。

SDGsでは、先ずは(歯磨き粉の購入など)一人一人が出来ることから始めて、ずっと安心して生活できる未来を、みんなで協力して創ることを目的にしています。

※SDGs12「つくる責任 つかう責任」
海を守るために環境にいい洗剤を使うとか。プラスチック製品をなるべく使わないようにするとか。

健康を守る歯磨き粉を選ぶ

歯みがきの最終目的は健康維持のためです。栄養は口から入りますが、細菌やウイルスも口から侵入します。ですから、口腔ケアで口の中を清潔に保つことはとても重要です。

SDGsの目標3でも、「 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」とあります。

※SDGs3.9… 2030 年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

歯磨き粉を購入するときには、価格面だけで決定しないで、ずっと健康が維持できるものかどうか検討することが必要かもしれません。

関連記事>> 無添加歯磨き粉とオーガニック歯磨き粉の違い

口腔ケアアンバサダーの上林がお勧めする歯磨き粉は、ホタテ貝殻パウダーを主成分とする『美息美人(びいきびじん)』です。

ホタテは北海道や青森で採れますが、身を取ったあとの貝殻が処分できず、海岸に山積みされています。その貝殻を歯磨きに利用しているのですが、カルシウムとリンによって歯を強くすることができます。また、アルカリイオン水の働きで口臭予防にもなるので、是非一度お試しください。

歯磨きで取れない口臭がうがいですっきり

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