口臭原因

正しい低位舌の見分け方とトレーニング方法

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

低位舌というのは、、健康な大人が安静状態にある時、舌の先は上顎前歯の付け根(スポット)に接触して、舌全体が上あごについているのが正常ですが、舌が下顎にだらんと下がっている 状態をいいます。低位舌の原因の多くは舌の筋肉の衰えによるものです。

低位舌(ていいぜつ)になると、子どもでは歯や顎のなどの顔周りの成長に悪影響を及ぼし、大人の場合は、いびき、睡眠時無呼吸症候群、口呼吸、ドライマウス、誤嚥性肺炎などの原因になります。

ドライマウス(口腔乾燥)になると口臭の原因になるので、舌の筋肉を鍛えて唾液分泌を促進させることが大事です。十分に唾液が分泌するようになると、舌苔や歯周病の予防にもなります。

低位舌は、トレーニングを習慣にすることで治すことができるので、記事中の「低位舌のトレーニング法」を参考にして改善しましょう。

この記事は、口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登が書いています。

低位舌(ていいぜつ)とは

低位舌とは、リラックスしているときに舌が下あごに落ちている状態のことを指します。 低位舌は、気道が狭くなることでいびきの原因になるほか、子どもの場合は、上あごが育たず歯並びが悪くなってしまいます。 また、舌の歯を押すことによってすきっ歯にの原因にもなるので、低位舌を直すようにしましょう。

舌の正しい位置

舌の正しい位置は、舌が上あごに触れており、舌先が上の前歯の少し後ろにあるふくらみ(スポット)に触れている状態です。大人でも舌の正しい位置を直すことができるので、低位舌の場合は低位舌トレーニングをおすすめします。

日ごろから正しい舌の位置を意識することが大切です。 舌の位置は癖になっており、意識をしないと元の位置に戻ってしまいます。 気付いたときには下の位置を意識し、上あごのふくらみに舌先がついているか確認しましょう。

低位舌のリスク

低位舌のリスクは以下のとおりです。

  • 舌の側面に歯の跡がついている。
  • いつも口が開いている。
  • 声が小さい。
  • 活舌や発音が悪い。
  • 食事の時にクチャクチャと音が鳴る。
  • よくいびきをかく。

舌の位置を直すことで、歯並びや噛み合わせ、活舌などが改善されます。 舌の位置を直すことにより、これらの問題が軽減される可能性があります。

低位舌の見分け方

見分け方のポイント

低位舌を見分ける方法には、以下のような医学的根拠に基づいたポイントがあります。これらのポイントを確認することで、低位舌の有無を判断することができます。

  1. 舌の位置: 口を閉じた状態で、舌の先が下の前歯の裏側や下顎の床に触れている場合、低位舌の可能性があります。
  2. 舌の姿勢: 口を閉じた際に舌が口腔底に沈んでいるか、舌全体が下がっている状態を確認します。
  3. 発音の特徴: 特定の音、特に「た」「だ」「な」などの発音時に舌が適切に上顎に接触しない場合、低位舌を疑います。
  4. 口腔健康状態: 頻繁な口呼吸や口腔乾燥、そして歯並びの問題が低位舌の兆候として見られることがあります。
  5. 嚥下時の動き: 飲み込む際に舌が正しく上顎に押し上げられず、前方や下方に動く場合、低位舌のサインです。

これらのポイントを確認することで、低位舌の有無を見分けることができます。ただし、正確な診断については、医療専門家や言語聴覚士に相談することが重要です。

低位舌による症状

子どの低位舌の場合は「いつも口がポカンと開いている」「発音や滑舌が悪い」「クチャクチャ音をたてて食べる」等の状態が多いのが特徴です。

大人の場合は、舌の縁にギザギザした歯型がついているのが特徴で、舌苔で舌が白くなっていることが多いです。

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関連記事:舌のふちがでこぼこ!歯型の原因と治し方

口臭が気になり舌磨きをされているかもしれませんが、舌をゴシゴシ磨くと粘膜を傷つけるので良くありません。
舌磨きはコットンで磨くのがおすすめです。

低位舌トレーニング

筋肉の衰えた舌は、舌を動かし鍛えることで直すことができます。舌筋の鍛え方としては、食事の時によく噛むなど咀嚼回数を増やすことやよく喋るようにすると良いのですが、舌筋トレーニングを行うことがより効果的です。

舌のトレーニング方法をいくつかご紹介しますので、ご参考にしてください。ただし、トレーニング方法については、医療専門家や言語聴覚士に相談することが重要です。

舌打ちトレーニング

舌打ちトレーニングは、舌先を上あごのふくらみにつけたまま、舌全体を上あごに5秒間吸い付けます。 その後、上あごから舌を離して「ポンッ」と音を立てるようにするのがポイントです。これを10回繰り返します。 このトレーニングを続けると上あごに舌を密着できるようになります。

舌の体操(あっかんべえ)

舌の体操

  1. 舌をべーと突き出す、口にもどす。これを10回。
  2. 舌を出して、上唇、舌唇、右、左、と動かす。これを10回。
  3. なれたら、3セット行なう。

唾液もよく出るようになるので、ドライマウス対策にも良いです。

ガムトレーニング

ガムトレーニングは、ガムを噛んで丸くすることから始めます。その後、 ガムを上あごの膨らんだところに張り付け、舌でガムを押し広げ、奥歯を強くかみしめます。そして、 舌でガムを押し付けたまま唾を飲み込みます。 これを、1日3分行うと効果的で、舌の筋力が鍛えられます。

  1. ガムを柔らかくなるまで噛む
  2. 舌を使って、柔らかくなったガムを上あごに広げて貼り付ける
  3. 舌でガムを上あごに押し付けた状態で、唾をごっくんと飲み込む
  4. 1から3を、複数回繰り返す(やり過ぎて痛くならないようにする)

ガムの舌トレーニング方法はこれだけですが、毎日の習慣にすることで舌筋が鍛えられるだけでなく、唾液の分泌が増えるので口臭予防にもなります。

パタカラ体操

パタカラ体操

よく舌を噛むのは、舌の筋肉が衰えたからかもしれない。この私の仮説があっていたら、すべてが解決するかもしれない?そう思って、パタカラ体操を始めたのです。

朝30分の散歩のときに、「パタカラ、パタカラ…」と早口で、何度も何度も言うようにしたのです。当初は、舌を噛みそうでした。これで、また舌を噛めばシャレになりません。

続けて「パタカラ」と言っていると、苦しくなるので、その時には、深呼吸をします。これを毎日、繰り返していると、始めは「パタカラ、パタカラ、○×※@…」と意味不明な言葉だったのが、はっきりと喋れるようになったのです。

舌の筋肉がついてきたからです。それどころか、舌を動かすことで、唾液の分泌もよくなったようで、口が乾くこともなく一日中、潤っています。唾液の分泌が正常になったので、今まで以上に舌もピンク色になった気がします。

もちろん、ガタガタだった舌の歯型も消えたのです。

いびきと無呼吸症候群は妻に聞かないことには分からないので、今のところ発表できませんが、いずれご報告したいと思います。

私と同じように、口呼吸で口が乾き舌が白くなっているとあきらめているのでしたら、パタカラ体操など舌を動かす体操がおすすめです。

レロレロ法

大きく息を吸って、声を出しながら「レロレロ」と10秒言います。舌を唇の左右に触れながら声をだすのがコツです。なれたら、10秒を2セット、3セットを増やすと良いです。

発声法

発声法

「あいうえお」、「いうえおあ」、「うえおあい」、「えおあいう」、「おあいうえ」、と続けて声にだして言います。

言葉をはっきりと出して言うのがコツです。恥ずかしいかもしれませんので、人のないとことろで行ってください。

まとめ

ジョギング

低位舌は、老化などにより舌の筋肉がおとろえたことが原因です。ですが、舌の運動などを習慣にすることで、舌筋がつけば低位舌が改善されます。

低位舌がなおれば、今までついていた舌の歯型も、自然となくなります。そのためには、舌のトレーニングを習慣にすることをおすすめします。唾液も分泌されやすくなるので、舌苔が減り口臭が改善されることも期待できます。

参考文献:X線VTRによる低位舌を有する成人不正咬合者の嚥下時の舌運動に関する研究…東京歯科大学大学院歯学研究科歯科矯正学講座

舌が白い原因とは?自宅でできる対処法

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

舌が白くなる症状は、多くの人が経験する一般的な問題です。主に舌の表面に細菌や食べカス、古い細胞などが溜まることで、舌苔(ぜったい)と呼ばれる白い膜が形成されます。

この舌苔は、時に口臭の原因になったり、体調不良のサインとして現れることもあります。しかし、舌が白い理由はそれだけではありません。栄養不足や乾燥、喫煙といった生活習慣の影響、さらには口腔内の感染症や全身性の疾患が関連することもあります。

そのため、舌の健康を守るためには、適切な口腔ケアと生活習慣の見直しが重要です。このガイドでは、舌が白くなる原因を詳しく解説し、日常で簡単にできる予防・対策方法をご紹介します。健康な舌を保つための第一歩として、ぜひ参考にしてください。

はじめに:舌の健康が全身の健康に与える影響

舌の状態は、口内の健康だけでなく、全身の健康状態を映し出す鏡のような役割も果たしています。「舌が白い」という現象は、多くの人が経験する比較的一般的な症状であり、多くの場合は心配するほどのものではありませんが、時には体内の他の問題を示唆していることもあります。

舌の健康が全身の健康に与える影響は大きく、例えば、栄養不足、脱水症状、口内炎、さらには内臓疾患など、様々な健康問題が舌の状態に現れることがあります。そのため、舌の異常に気づいたら、それを単なる一時的な問題として片付けず、根本的な原因を突き止めることが重要です。

舌が白くなる主な原因

舌が白くなる主な原因には、食生活の乱れ、口内環境の変化、そしてストレスが大きく関わっています。これらはすべて、舌の表面に舌苔(ぜったい)が形成されることに寄与しており、時には健康上の問題を引き起こすこともあります。

食生活と舌の健康

私たちの食生活は、舌の健康に直接影響を与えます。加工食品や糖分の多い食事は、口内の細菌バランスを乱し、舌苔の形成を促進する可能性があります。バランスの取れた食事を心掛け、水分を十分に摂取することで、舌の自浄作用をサポートし、舌苔の蓄積を防ぐことができます。

口内環境と舌苔の関係

口内環境の乱れも、舌が白くなる一因です。不十分な口腔衛生は、細菌や真菌の過剰な増殖を招き、それが舌苔の形成につながります。定期的な歯磨きと舌のクリーニングは、健康な口内環境を維持する上で重要です。

ストレスと舌の健康

また、ストレスは舌の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。ストレスは体の免疫機能を低下させ、口内環境のバランスを崩すことがあります。ストレス管理の方法を見つけ、リラックスする時間を確保することで、舌の健康を守ることができます。

舌の白さを減らす生活習慣の改善

舌の白さを減らし、口内環境を改善するためには、日常生活でいくつかの習慣を見直すことが重要です。

水分摂取の重要性

十分な水分を摂取することは、口内の健康を維持する上で非常に重要です。水分が不足すると口内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境が生まれます。一日に必要な水分量は個人差がありますが、一般的には成人であれば一日2リットル程度が目安とされています。

バランスの取れた食生活

健康的な食生活は、舌の健康にも直接影響します。特に、ビタミンやミネラルを豊富に含む食品を積極的に摂取することで、舌の細胞の健康を促進し、舌苔の蓄積を防ぐことができます。野菜や果物、全粒穀物、良質なたんぱく質をバランス良く摂取しましょう。

定期的な口内洗浄

毎日の歯磨きだけでなく、舌の表面も優しく磨くことで、舌苔の蓄積を防ぎます。また、口内洗浄液を使用することで、口内の細菌を減らし、口臭の予防にもつながります。ただし、過度な舌磨きは逆効果になることもあるため、適度なケアが重要です。

舌のケア:基本から応用まで

舌の健康を保つためには、日々のケアが重要です。まず、正しいブラッシング方法から始めましょう。

正しい舌のブラッシング方法

舌ブラッシングは、口臭の原因となる細菌や舌苔を取り除く効果的な方法です。ただし、強すぎる力でブラッシングすると、舌を傷つける可能性があります。やさしく、かつ丁寧にブラッシングしましょう。市販されている舌専用のブラシやクリーナーを使用すると、より効果的です。

自然派ケア製品の選び方

舌のケアには、化学成分が少ない自然派製品の使用をお勧めします。アルコールフリーのマウスウォッシュや、天然成分を配合した舌クリーナーなど、刺激の少ない製品を選びましょう。これにより、口内の自然なバランスを保ちつつ、効果的にケアすることができます。

舌の健康を守るための予防策

予防は治療に勝ると言われるように、舌の健康を維持するためには日頃からのケアが重要です。以下の予防策を実践することで、舌の白さを減らし、健康な口内環境を保つことができます。

定期的な歯科検診の重要性

定期的な歯科検診は、舌の健康を守る上で欠かせない要素です。歯科医師は、舌だけでなく歯や歯茎の状態もチェックし、口内環境全体の健康状態を評価します。

また、プロフェッショナルなクリーニングによって、自宅でのケアだけでは取り除けない細菌やプラークを除去し、口臭の原因となる舌苔の蓄積を防ぎます。年に1〜2回の検診を心がけましょう。

口内環境を整えるための習慣

口内環境を整え、舌の健康を守るためには、以下のような日常習慣が効果的です:

  • 水分摂取:十分な水分を摂取することで、口内を潤し、細菌の繁殖を抑えます。
  • バランスの良い食事:ビタミンやミネラルを豊富に含む食事を心がけ、砂糖の摂取量を減らすことで、口内環境の改善に役立ちます。
  • 禁煙:タバコは口内の乾燥を引き起こし、細菌の増殖を促します。禁煙は口内環境の改善に直結します。
  • 適切なオーラルケア:歯磨きだけでなく、舌のクリーニングも日常のルーティンに取り入れましょう。

これらの習慣を実践することで、舌の健康はもちろん、全身の健康維持にも繋がります。毎日のケアを見直し、健康な口内環境を目指しましょう。

よくある質問とその回答

舌が白くなる現象に関しては、多くの方が疑問を持っています。ここでは、そのような疑問に対するわかりやすい回答を提供します。

舌苔は自然に取れるのか?

舌苔は、通常、口内の自浄作用によってある程度は自然に取れます。唾液は口内を清潔に保つのに役立ち、定期的な食事や飲水、会話なども舌の表面を自然に刺激し、苔を取り除く助けとなります。

しかし、完全に取り除くためには、適切な口内ケアが必要です。毎日の歯磨きと併せて、舌の表面も優しくブラッシングすることをお勧めします。

舌が白いのは病気のサイン?

舌が白くなることは、様々な原因によるものであり、必ずしも病気を意味するわけではありません。一般的には、舌の上に食べ物の残りかす、細菌、死んだ細胞などが積もることで白く見えることが多いです。

しかし、舌が長期間白いままである場合や、痛み、違和感が伴う場合は、口腔カンジダ症(鵞口瘡)や口腔白板症などの病気の可能性もあります。口腔白板症は、舌や口内粘膜が白く変色する特徴があり、場合によってはがんへと進行する可能性があるため注意が必要です。このような場合は、専門医の診察を受けることが重要です。

まとめ

舌が白くなる主な原因は、食べ物の残りかす、細菌、死んだ細胞が舌に積もることです。これは一般的に健康上の大きな問題ではありません。自宅での対処法としては、毎日優しく舌をブラッシングして清潔に保ち、水分をたっぷり摂取することが重要です。また、バランスの良い食事を心がけ、タバコやアルコールの摂取を控えると良いでしょう。症状が長引く場合は、専門家に相談することをお勧めします。

・参考:Consensus

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