“マウスウォッシュを使わない方がいい”の真実:安全性と効果的な使用法を歯科医が解説

マウスウォッシュの危険性と安全な使い方

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

マウスウォッシュは日々の口腔ケアの一部として、世界中で広く利用されています。しかし、「本当にマウスウォッシュは安全なのか?」、「どのように使えば最も効果的なのか?」といった疑問を抱く方も少なくありません。

本記事では、マウスウォッシュの危険性と、それを最大限に避けながら効果的に活用する方法について解説します。適切な知識を持つことで、口腔ケアをより安全かつ効果的に行うことが可能です。

記事の最後には口腔ケア専門家が推奨するマウスウォッシュの選び方も紹介しています。どうぞ、本記事をご覧いただき、安全で効果的なマウスウォッシュ利用の一助としてください。

この記事は、上林が監修してChat GPT-4が書いています。

マウスウォッシュの基本情報

マウスウォッシュ(口腔洗浄液)は、歯磨きだけでは届きにくい歯間や歯ぐきの奥深くにあるバクテリアを取り除き、口臭予防や口腔内の清潔維持に効果的なアイテムです。主に殺菌剤、フッ素、香料、保存料などの成分が含まれており、それぞれが異なる効果を持ちます。

マウスウォッシュ使用の注意点

マウスウォッシュの使用にはいくつかの注意点があります。以下に主なものを挙げてみます:

  1. 発がん性物質・アレルギー物質の懸念:製品によっては、過剰摂取により発がん性などの有害性を指摘される成分を含んでいる場合があります。また、成分によってはアレルギーの原因にもなります。特に注意したいのが『エタノール』です。エタノールはアルコールの一種であり、お酒に含まれているアルコールとはエタノールのことです。エタノールは、アレルギーとがんの両方の原因になり得ます。

  2. 唾液量の減少:エタノール入りのマウスウォッシュを使用することで、唾液の量が減ることがあります。唾液量が減少すると、口の中が乾燥して口臭がきつくなるだけでなく、むし歯菌や歯周病菌の増殖を促す可能性もあります。

  3. 必要な菌まで排除される可能性:マウスウォッシュの使い過ぎで必要な菌までダメージを受けてしまうと、細菌の種類や数のバランスを保つことができなくなります。

  4. 歯磨きがおろそかになる可能性:マウスウォッシュを使用すると爽快感を感じ、それだけで満足してしまうことがあるので、歯磨きがおろそかになってしまう方は少なくありません。

これらのリスクを避けるためには、用法・用量を守り、刺激が強いと感じたら使用を止めることが重要です。また、マウスウォッシュはあくまでも歯磨きの補助と考え、効果的に口腔ケアを行なうには、必ず歯ブラシとセットで使うことを心掛けましょう。特に子どもや高齢者が使用する際は、大人が見守ることが推奨されています。これらの注意点を守れば、マウスウォッシュは口臭ケアに有効なツールとなります。

マウスウォッシュの主な成分とその効果

マウスウォッシュには、様々な成分が含まれています。例えば、クロルヘキシジングルコン酸塩液(薬用成分)、グリチルリチン酸アンモニウム(薬用成分)、緑茶抽出液(矯味剤)、L-メントール(矯味剤)、エタノール(溶解補助剤)などが含まれることがあります。また、アルコール成分が配合されたものもあります。

出典:Weltec

マウスウォッシュの成分は、製品により異なりますが、一般的には以下のようなものが含まれます。

  1. 殺菌剤: マウスウォッシュの中心的な役割であるバクテリアの除去と口臭予防を担当します。例えば、クロルヘキシジングルコン酸塩やセチルピリジニウムクロリドなどが使用されます。
  2. フッ素: 虫歯予防に役立ちます。フッ素は歯のエナメル質を強化し、酸による侵食を防ぎます。
  3. 香料: マウスウォッシュを使用した後の清涼感や好感触を提供します。
  4. 保存料: 製品の品質を保つために使用されます。

安全面でおすすめのマウスウォッシュ

マウスウォッシュには様々な成分が含まれています。アルコールを含む製品は口腔乾燥を引き起こす可能性があるため、可能ならアルコールフリーの製品を選びましょう。

一般的に安全と言われている製品の成分は以下の通りです:

  1. ライオン クリニカ クイックウォッシュ

    • 湿潤剤:グリセリン、PG
    • 可溶化剤:POE硬化ヒマシ油
    • 香味剤:香料(ペパーミントタイプ)、キシリトール、サッカリンNa
    • 保存剤:安息香酸Na、パラベン
    • 安定剤:DL-アラニン
    • pH調整剤:クエン酸Na、クエン酸
    • 薬用成分:デキストラナーゼ(酵素)
    • 粘稠剤:カラギーナン

  2. 小林製薬 スミガキ/マウスリンスSG

    • 基剤:水
    • 湿潤剤:ソルビトール
    • 溶剤:PG
    • 可溶化剤:PEG-60水添ヒマシ油
    • pH調整剤:クエン酸Na・クエン酸
    • 着香剤:クリアシトラスミントタイプ
    • 清涼剤:メントール
    • 甘味剤:サッカリンNa
    • 吸着剤:炭
    • 防腐剤:メチルパラベン

これらの成分は一般的に安全とされていますが、個々の人によってはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。使用前にパッケージの表示をよく読み、異常が現れた場合は使用を中止し、医師に相談してください。

マウスウォッシュの正しい使用方法と最適な使用タイミング

マウスウォッシュは通常、ブラッシング後に使うことが推奨されます。歯ブラシで歯垢や食べ残しを取り除いた後に、マウスウォッシュで口腔内をさらに清潔に保ちます。

使用方法は次の通りです。製品のキャップまたは指定された計量カップに適量(通常15-20ml)を取り、口の中で20~30秒間ゆすぎます。ゆすぎ液は絶対に飲み込まず、吐き出します。

最適な使用タイミングは、朝のブラッシング後と就寝前です。ただし、食後すぐの使用は避けるよう推奨されています。これは、食事で口内のPH値が下がり、その状態でフッ素を含むマウスウォッシュを使用すると、歯に対するフッ素の効果が低下する可能性があるからです。

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マウスウォッシュの危険性

マウスウォッシュは適切に使用すれば口腔衛生に大いに貢献しますが、一方で誤った使用方法や頻繁な使用は健康リスクを招く可能性があります。ここでは、そのリスクとその原因を探り、健康的な口腔環境を維持するための知識を深めましょう。

マウスウォッシュの発がん性

マウスウォッシュの発がん性に関する現時点での科学的証拠は、アルコールを含むマウスウォッシュの使用が口腔がんのリスクをわずかに増加させる可能性があることを示唆していますが、このリスクは限定的であり、全ての研究で一貫した結果が得られているわけではありません。

そのため、マウスウォッシュの使用には注意が必要ですが、口腔衛生の維持には他の方法も検討することが推奨されます。

マウスウォッシュの使用に伴う危険性に関して、科学的根拠に基づく結論は次の通りです。

  1. アルコール含有マウスウォッシュと口腔がんの関連性 : 多くの研究がマウスウォッシュ、特にアルコールを含むマウスウォッシュの使用と口腔がんのリスクの関連性を調査しています。いくつかの研究では、アルコール含有マウスウォッシュの使用が口腔がんのリスクをわずかに増加させる可能性があることを示唆していますが、他の多くの研究では、これらのマウスウォッシュの使用と口腔がんのリスクとの間に統計的に有意な関連性は見いだされていません (Hostiuc et al., 2021); (Gandini et al., 2011); (Ahrens et al., 2014)

  2. 口腔内のアルデヒド濃度の上昇 : アルコールを含むマウスウォッシュの使用後、口腔内のアルデヒド濃度が一時的に上昇することが報告されています。アルデヒドは発がん性のある物質であり、この上昇が口腔がんのリスク増加に関連する可能性があると考えられていますが、この点に関してはまだ明確な結論が出ていません (Lachenmeier et al., 2009)

  3. 長期間および頻繁な使用による潜在的リスク : 一部の研究では、長期間および頻繁にマウスウォッシュを使用することが、特定の口腔および咽頭がんのリスク増加に関連する可能性が示唆されています。しかし、これらの結果は限定的であり、さらなる研究が必要です (Boffetta et al., 2016)

マウスウォッシュのリスクとその原因

マウスウォッシュには、使用者が留意すべきいくつかのリスクがあります。

  1. 口腔乾燥:アルコールを含むマウスウォッシュは、口の中を乾燥させる可能性があります。これは口臭を増強し、歯肉炎や口腔カンジダ症のリスクを高める可能性があります。
  2. 口内細菌のバランス崩れ:マウスウォッシュは良いバクテリアも殺す可能性があるため、口内フローラのバランスが崩れることがあります。
  3. 過敏反応:一部の人々はマウスウォッシュの成分に対して過敏反応を示し、口内炎や舌炎を引き起こすことがあります。

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間違った使用方法が及ぼす健康への影響

間違った使用方法もまた、健康に影響を及ぼす可能性があります。特に、次のような行為は避けるべきです。

  1. 飲み込む:マウスウォッシュは飲み込まないでください。誤って飲み込むと消化器系に影響を及ぼす可能性があります。特に小さな子供が間違えて飲み込むと、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
  2. 使用頻度の過剰:一日に数回以上の使用は、口内細菌のバランスを崩す可能性があります。また、アルコールを含む製品の過度な使用は、口腔乾燥を引き起こす可能性があります。

これらを避け、正しい使用法を守ることで、マウスウォッシュの利点を最大限に引き出しながら、健康リスクを最小限に抑えることが可能です。

安全なマウスウォッシュの選び方

マウスウォッシュは、あなたの口腔衛生の助けになりますが、それぞれの製品が持つ特性や成分に注意を払うことが重要です。ここでは、口腔ケア専門家が推奨するマウスウォッシュの選び方と、安全かつ効果的なマウスウォッシュのランキングについて詳しく解説します。

口腔ケア専門家が推奨するマウスウォッシュの選び方

  1. 成分チェック:アルコールを含む製品は口腔乾燥を引き起こす可能性があるため、可能ならアルコールフリーの製品を選びましょう。また、フッ素配合の製品は虫歯予防に効果的です。
  2. 使用目的に合った製品選び:口臭対策、歯肉炎予防、虫歯予防など、目的に合わせた製品を選びましょう。製品の説明や成分をよく読み、必要な成分が含まれているか確認しましょう。
  3. 個人の口腔状態を考慮:過敏性歯や口内炎がある人は、刺激の少ない製品を選ぶことをおすすめします。

安全かつ効果的なマウスウォッシュのランキング

以下に、安全で効果的なマウスウォッシュの一部を紹介します。

  1. 薬用マウスウォッシュ・コンクールF:ムシ歯の発生および進行の予防、歯肉炎の予防、歯槽膿漏の予防、口臭の防止。
  2. アルファネット セラブレス オーラルリンス:ノンアルコールで、口臭を口中を浄化する。
  3. ブレスマイルウォッシュ:フッ素配合でうがいで虫歯予防ができる。細菌とタンパク質汚れを、シメン-5-オールで殺菌、ポリエチレングリコールで溶解してくれます。
  4. ジョンソン・エンド・ジョンソン リステリン クールミントゼロ:ノンアルコールで低刺激で殺菌と口臭を予防します。
  5. ライオン NONIO(ノニオ) マウスウォッシュ ノンアルコールライトハーブミント:ノンアルコール。おだやかな爽快感と、すっきり感のあるハーブの香味が楽しめます。

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このランキングは専門家の意見やユーザーレビューに基づいていますが、自身の口腔状態や目的に合った製品を選ぶことが最も重要です。不明点があれば、歯科医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

この記事を通じて、マウスウォッシュの適切な使用方法と選び方について理解を深めることができたでしょうか。これからも、あなたの健康な口腔生活のために、適切な知識と製品選びを心掛けてください。

マウスウォッシュ使用のポイントと口腔ケアの重要性

マウスウォッシュは口腔ケアの一部として活用できる有用なツールであり、正しく使えば口臭予防、歯肉炎の予防、虫歯予防に役立ちます。しかし、その一方で適切でない使い方や選び方をすると、口腔の健康にマイナスの影響を及ぼす可能性もあります。よって、以下のポイントを心に留めてマウスウォッシュを使用することが大切です。

  1. マウスウォッシュの成分を理解し、自身の口腔状態やケアの目的に合った製品を選びましょう。
  2. 使用方法や頻度を適切に守り、過度な使用を避けましょう。

口腔ケアは全身の健康に直結する重要な習慣です。歯磨きだけでなく、フロッシングやマウスウォッシュの使用など、日々のケアに幅を持たせることで、より健康的な口腔環境を保つことが可能となります。本記事が、あなたの口腔ケアの一助となれば幸いです。健康な口腔生活を目指し、日々のケアに意識を向けてください。

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