喉が臭い!口臭原因について
口腔ケアアンバサダー(社団法人口腔ケア学会認定)の上林登です。
YAHOO!!知恵袋を見ていると「喉が臭いのですが、膿栓が見当たりません」と口臭を心配する質問がありましたが、喉が臭い場合は慢性扁桃炎が原因のことが多いです。
歯磨きしても口から臭う場合は、舌苔が付着しているかもしれないのでチェックしてみてください。また、膿栓(臭い玉)がよく出る場合には、喉の奥から下水臭や腐ったような臭いがしますので、耳鼻科を受診するようにしましょう。
膿栓そのものが病気というわけではなく、体の防御反応によって退治された細菌やウイルスが原因となるので、よくたまる場合は、耳鼻科で除去治療することも可能です。
じつは、、過去の調査(1967年)では、大阪府高槻市の小中学生14868名の内、小学生で35%、中学生で30%の割合で膿栓が認められたという報告があります。
膿栓は誰にでもできるものなのですが、調査では慢性扁桃炎の人ほど膿栓がたまりやすく、健康な人の2倍も多かったようです。
今回は、喉が臭い場合の口臭原因についてお伝えします。膿栓(臭い玉)がよく溜まることでお困りでしたら、是非ご参考にしてください。
口臭原因となる膿栓とは
膿栓が扁桃のくぼみに溜まると、喉の違和感や口臭の原因になります。膿栓を潰すと臭く、くさい玉(臭い玉)とも呼ばれます。
膿栓(臭い玉)は、米粒大の大きさで乳白色の色をしています。咳やくしゃみをしたときに、膿栓(臭い玉)が突然喉から飛び出てくることがあり、はじめて見ると驚くかもしれません。
引用:臭い玉
膿栓の原因
膿栓はリンパ組織である扁桃腺の免疫作用によってできる副産物ですので、風邪やインフルにかかると膿栓(臭い玉)は誰にでもできる可能性があります。しかし、膿(膿汁)が出たとしても飲み込んだり、固まらずに痰などといっしょに排出されることの方が多いです。だから、膿栓(臭い玉)がないと言ったり、一度も見たことがない人もいるわけです。
口や鼻から侵入してきた細菌を免疫がやっつけた死がいが扁桃腺のくぼみ(陰窩)に溜まり、そこに食べかすなども溜まり、固まったものが膿栓(臭い玉)です。
膿が臭い
窪みに溜まってできた膿栓には細菌が繁殖するため、玉を潰すと硫黄臭のようなひどい匂いを発生します。そのため、臭い玉(くさいだま・においだま)と呼ばれています。
しかし、口臭の原因となるのは、固まる前の膿が喉に付着しているからです。ドライマウスで喉が乾く人は膿が着きやすく口臭が起こります。
喉が臭い場合の原因
喉から口臭がある場合の原因としては、次の4つが多いです。
- 口と喉の乾燥
- 後鼻漏(鼻炎や副鼻腔炎による)
- 慢性扁桃炎
- 舌苔(舌の奥)
口と喉の乾燥
耳鼻科で喉を洗浄しても臭い玉(膿栓)ができやすい人がいます。その場合はドライマウスが原因かもしれません。ドライマウスになると、唾液の分泌が少ないことや口呼吸によって口腔が乾燥します。
喉が乾燥すると細菌が繁殖し、臭い玉(膿栓)がよくできる原因になります。
日中は鼻呼吸でも、睡眠時に口呼吸になっていることがあるのでご注意ください。喉が乾燥しやすい場合には、小まめに水を飲むようにするといいでしょう。
→ ドライマウスの対策はコレが一番!いったいどんな方法なのか?
後鼻漏
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎になると鼻から喉に鼻汁が落ちるようになります。これを後鼻漏(こうびろう)といいます。
後鼻漏があると喉に細菌が増えるため、臭い玉ができる原因になります。
免疫が下がると細菌が増えやすくなるので、食事や運動で体力をつけることも大切です。
→ 鼻の中が臭い!原因不明の場合は蓄膿症に注意、「3割の裏にある後鼻漏」
扁桃炎
臭い玉(膿栓)ができる原因は、慢性扁桃炎によるものがほとんどです。慢性扁桃炎には次のようなものがあります。
- 習慣性扁桃炎
- 病巣扁桃
- 扁桃周囲膿瘍
臭い玉(膿栓)がよくできるのは、習慣性扁桃炎のように1年に5回以上扁桃が腫れて高熱を出す人に多いです。
におい玉があるのは扁桃に炎症があるためですが、特に症状がなければ治療の必要はありません。
引用:高知大学医学部附属病院
まとめ
喉が臭い場合には、副鼻腔炎、膿栓、舌苔が原因になっているかもしれません。副鼻腔炎や膿栓ができやすい場合には、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。その上で、治療するなど対策を講じるといいでしょう。
慢性扁桃炎が原因で膿栓がよく溜まる場合は、喉をうがいによって清潔に維持することで予防になりますが、免疫をつけたりドライマウスを改善することが大切です。
舌苔が厚く付着している場合は、ブラシで優しく取り除きます。また、毎日の歯磨きをていねいに行なうことで口臭の予防ができます。
喉や舌が臭う時には、アルカリイオン水のうがいがおすすめです。