食後の口臭
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
美味しく食事をとった後は、満足感に浸りたいもの。ところが、意外と多いのが「食後に口臭がする」という悩みです。
食事中は唾液の分泌が多くなるので口臭がしないのが普通です。しかし、舌が白くなる舌苔(ぜったい)ができている人の場合には、食後に臭いが顕著になるのです。
もし、食後の口臭が気になっていましたら…この記事がお役に立つことでしょう。今回の内容は、食後に口臭がする原因や食べ物についてだけではなく、口臭をしないようにするための予防方法についてお伝えします。ご参考にしてください。
この記事の目次
食後に口臭がする原因について
食後に口臭がするというお悩みを持っておられる方が多いのではないでしょうか。口臭がしていなくても、食後に歯磨きで口臭予防される人が多いです。職場では、OLさんが昼食後に女子トイレで歯磨きをされている風景をよく目にします。
しかし、歯磨きをしたからといって食後の口臭予防にはなりません。でも、どうしていいのか分からないから歯磨きをしているのでしょうね。
唾液が少ないから口臭がする
それでは、何が口臭を発生する原因になっているのでしょう?
食後には食べかすが口内に残ります。大抵の方は歯にプラークがつくから歯磨きを行っているのですが、食べかすが付くのは…舌の表面と、歯ぐきと頬の間です。 食べかすが残っても、普通は唾液中の酵素が分解してくれます。ところが、唾液が少なくなると、そのまま食べかすが残るので口内のPHが低下する。そのため、細菌が活発になり食べかすを腐敗し悪臭を放つことに。これが、食後に口臭がするメカニズムです。
健康な人の場合には唾液が多く、たとえ食べかすが残っていても、唾液がキレイに洗い流します。そして、酸性化した口内を中性化するので臭くならないのです。このように、後に口臭が起きる一番の原因は、唾液不足にあります。
ドライマウス症などで唾液の分泌が少ない場合は、食後でも口臭がひどくなるので、唾液を出すようにしないといけません。しかし、唾液は自律神経の働きによって分泌されるもの。そのため、分かっていても、中々改善できないと悩まれているのではないでしょうか。ドライマウスについて詳しくは、『歯磨きしても口がネバネバする原因8つ!唾液の粘つき改善方法はこれ!』をご参考にしてください。
舌苔(ぜったい)があるから口臭がする
舌苔(ぜったい)が多いということは、細菌も多いということです。というのは、舌の苔は細菌が集まってできた汚れだからです。 また、舌が白くなっているときには、唾液も少なく舌が乾いています。舌が唾液で潤っていると、食事のときの食べかすが洗い流されるのですが、舌苔ができていて乾いている時には、食べかすが舌に良くくっつきます。乳製品などの食べかすは、舌に棲息する細菌にとっては絶好のエサになります。
だから、食事をした後には、細菌の食事がはじまるというわけです。細菌は食べかすを分解しガスを大量に発生します。これが、食後の口臭です。
「食後に口臭がする」場合は、舌苔(ぜったい)ができていることが多いです。もし、舌が白くなっていたら要注意です。
食後に口臭がするのは、舌苔(ぜったい)があるからです。でもそれだけではありません、舌苔があると、食後に食べ物の味も残るので口臭もひどくなる。
どういうことかというと、舌苔(ぜったい)はスポンジのようなものです。だから、汚れをくっつけやすい。食べかすの他、粘ついた汚い唾液も、舌苔に付着します。
このことが、「舌苔があると細菌が増える」理由になります。舌苔がない人の場合には、食事をしても、唾液で覆われた舌粘膜には汚れが付きにくい。
このように、舌がキレイな人は、食事をしても舌がキレイになる。ところが、舌苔が出来ると、食事をすると余計に舌苔ができ口臭がひどくなる。という悪循環になっているのです。
だからといって、舌苔を除去するためにと、舌磨きをするのはおすすめできません。舌磨きをしても、根本原因が解決しない限り、すぐに舌は白くなるし、舌を磨くことによって舌に傷がつきかえって舌苔ができるからです。
舌苔(ぜったい)を除去する方法については、『舌磨きは絶対にしてはいけない!なぜなら口臭をひどくする原因だからです。どうしたらいいかというと・・・』をご参考にしてください。
食後口臭がひどくなる食べ物
食後口臭がひどくなる原因について理解していただくために、次の問題を用意したので解いてみてください。食後口臭の原因がわかりますよ。
「食後にどうして口臭がするのか知っていますか?正解を次の中からお選びください。」
A1)ニンニクなど臭い食べ物を食べたから。
A2)食後に歯磨きをしないから。
A3)胃からニオイが出てくるから。
A4)舌苔(ぜったい)が着いているから。
A5)唾液の分泌が少ないから。
A6)肉類や乳製品などタンパク質を多く摂るから。
A7)砂糖が入った食べ物をよく食べるから。
A8)元々、口臭がしているから。
さて、正解は何番だと思いますか? どれも間違いではないですが、 食後の口臭で困っている人に多いのは…
…じつは、6番と7番です。タンパク質と砂糖が多い食事が口臭の原因になります。
タンパク質が多く含まれる肉類や魚のほか、チーズやケーキなど乳製品を摂ると、タンパク質が 口中の細菌によって分解され、悪臭物質(口臭)が産生されます。 span style=”color: #ff0000;”>砂糖も口中細菌によって分解されるのですが、砂糖の場合には口内を酸性化します。そのことにより細菌が活動し口臭ガスを発生します。
タンパク質と砂糖のどちらも、食後の汚れが舌の粘膜や歯ぐきと頬の間にくっついていることから起きます。
じつは、口臭が起きる人の特徴としてドライマウス症になっていることが多いのです。ドライマウスだから常に口腔が乾いています。
そういう状態で、パンやクッキーなど乾燥している食べ物を食べると余計に口中にくっ付くことになるのでお勧めではありません。
食事の時も後も、飲み物で洗い流すようにするのが良いです。
同じ食事をしても口臭がしない人がいるのは何故?
でも、人によっては、タンパク質や砂糖を摂っているのに、口臭がする人としない人がいるのはどうして? その理由は、文頭で述べましたが、唾液が良く出ているかどうかの違いです。 食事中は、一日の中で最も唾液が分泌する時間帯ですので、唾液の作用で、普通は細菌が活動しないものです。 ところが、唾液の分泌が極端に少ない人の場合には、食事中でも食後でも関係なく細菌が活動します。 細菌の活動は、タンパク質を分解すること。細菌がタンパク質を分解する過程で、悪臭物質もできてしまうのです。 悪臭物質が唾液に溶け込むために、苦く感じたり、食後、口が乾くと口臭を感じることになるのです。
そして、もう一つの原因は、舌苔(ぜったい)ができていることです。舌苔があると、それだけでも口臭を発生するのですが、食後は特に臭いを出します。
これが食後特有の口臭の原因です。詳しくは『舌が白い人は舌苔です。舌苔を取り除く7つの方法とは?』をご参考にしてください。
ガムを噛んで食後の口臭対策をする
食後にガムを噛む人がいます。口臭が消えると信じているのだと思いますが、果たしてガムに口臭対策としての効果があるのでしょうか?
結論からいうと、ガムには消臭効果はありませんが、香料が含まれているので臭いをごまかすマスキング効果が期待できます。
しかし、マスキング効果は、誰にでも有効ではありません。普段、口臭がしていない人にだけ有効で、口臭がひどい人がガムを噛むと、複数のニオイが混ざり余計に臭くなるのでご注意ください。
では、ガムを噛んでも食後口臭に効果がないのでしょうか?そんなことはありません。ガムを噛むと唾液腺が刺激されるため、唾液分泌が良くなるかもしれません。
唾液がたくさん出るようになれば、口臭をおさえることができますし、舌苔の予防にもなります。しかし、ガムに砂糖が入っていると、口腔が酸性化するので口臭菌が増える原因になります。
ですから、食後にガムを噛むのならシュガーレスガムにしてくださいね。
食後の口臭を予防する方法
もし、あなたが食後の口臭で困っているのでしたら、次のようにしてみてはいかがでしょう。実証済みのオススメの方法です。 食後の口臭を予防するためのオススメ方法
- 肉、魚、乳製品を摂取するのを控える。
- 食事中、食後とも水分を摂り、胃に洗い流す。
- 食後、舌を上あごに擦りつけて、軽く汚れを落とす。
- 美息美人(びいきびじん)」でうがいを行なう。
口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」のアルカリイオン水を20~30秒口に含み、咽喉(のど)と口中のうがいをする。口中をアルカリ化することで、細菌の活動を抑えることができます。
私の場合には、食後の口臭が気になるときには、美息美人(びいきびじん)のアルカリイオン水でうがいを行うようにしていますが、簡単でとても気に入っている方法です。是非一度お試しください。
まとめ
食後は口臭が気になるものです。でも、食事をしても口臭がする人としない人がいます。口臭がしない人の場合には、歯磨きをしなくても臭いません。ところが、口臭がする人が歯磨きをしても口臭はしないどころか、食事前よりも臭うこともしばしば。
この食後に口臭がする原因は、その人の口内環境に原因があったのです。一つは唾液不足。そして、もう一つは、舌苔ができていることです。
この2つを改善することで、今まで困っていた食後の口臭に困らなくなります。そのためにも、歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」をお勧めします。
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