
こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の 上林登 です。
監修:歯科衛生士 上林ミヤコ/最終更新:2025-09-05
【結論】ヒリヒリは“粘膜ダメージ”。まずは休ませる→刺激オフ→段階復帰でOK。
- 舌磨きは7日停止(歯は通常どおり/舌は水ですすぐだけ)
- 塩水うがい200mLに塩小さじ1/4〜1/2、30秒×3回/日
- 刺激回避(アルコール・辛味・酸・熱々・強刺激うがい薬)
3〜5日で軽快が目安。長引く・悪化・こすっても取れない白苔は受診を。
クリックできる目次
【48時間の鎮静プロトコル】しみを最短で落ち着かせる
いちばん辛い「今」をやり過ごすための集中ケアです。無理にこすらず、粘膜を休ませることが最短ルート。
0–12時間
- 塩水うがい:200mLに塩小さじ1/4〜1/2、30秒×3回
- 水すすぎ:飲食前後に10秒(アルコール系うがい薬は中止)
- 冷却:冷水うがい/氷小片を軽く含む(しみが強い時のみ)
12–24時間
- 刺激オフ:辛味・酸・熱々・炭酸・アルコールを回避
- 保湿:無香料の口内保湿ジェルを薄く点塗り(しみるなら中止)
- 乾燥対策:水を一口→ゆすいで飲む/就寝時は湿度40–60%
24–48時間
- 塩水または常温水でのうがいを継続(1日3回)
- 食事は常温・やわらかめ(豆腐・スープ・ヨーグルトなど)
- 舌磨きは完全停止(再刺激は厳禁)
▶ 中止の目安:出血/痛み増悪/“白い付着がこすっても取れず痛む” → 受診目安ガイド
今日〜3日:炎症を広げない生活ケア
- うがい薬は一時中止(アルコール・強殺菌タイプはしみやすい)
- 歯磨き剤は低刺激:研磨剤・強香料は避け、短時間でやさしく
- 鼻呼吸+こまめな水分:乾燥は痛みを悪化させます
低刺激アイテム|“しみない”回復キット(外出先でもOK)
- 無香料の口内保湿ジェル(ヒアルロン酸系)を薄く点塗り
- 常温〜ぬるま湯ボトル:乾燥時に“ゆすぎ飲み”
- 低刺激タブレット(ミント弱):舌上でゆっくり
- やわらかコットン:付着物が気になる日の軽い拭い取り
- アルカリうがいの素:刺激を上げず“ふやかす”土台づくり
回復後の“毎日のベースケア”は → 公式3ステップ(やさしいケア)
※ ヒリつき期は塩水 or 水が基本。刺激を上げない道具選びが最短回復のコツ。
4〜7日:回復を促す“やさしい”ルーティン
- 舌はまだ磨かない:水すすぎ+低刺激歯磨きで短時間ケア
- 辛味・酸味・熱々は段階的に再開(痛みが出ない範囲で)
- 就寝前は加湿・水分補給で乾燥ブロック
復帰ロードマップ|「舌 磨きすぎ ヒリヒリ」の直し方→再開まで
痛みが落ち着いたら、段階的に“やさしい舌ケア”へ復帰します。再刺激しないため、その日のコンディションで進みます。
再開ゲート(当日OKなら〇)
- 安静時痛がNRS 0–2まで低下
- 食事でほぼしみない
- 出血・潰瘍がない
段階プラン(Day 8–14)
- Day 8–10:ヘラ型で1往復だけ(圧=毛先が軽くしなる程度)→仕上げは必ず水ですすぐ
- Day 11–12:2往復まで
- Day 13–14:朝1回・合計5〜10秒で固定
迷ったら → 舌磨きの安全ルール(頻度・圧・器具)
逆戻り分岐
やってはいけないこと(悪化の近道)
- 力でこする/往復回数を増やす/硬いブラシ
- アルコール・強殺菌のうがい薬を連用
- 高濃度の塩・重曹・レモン等を直接塗る
完全に治ってから、正しいやり方へ。即効の代替ケアは → 舌苔の即効ケア7選
受診の目安(自己判断をやめるタイミング)
- 痛み・しみが2週間以上続く/悪化する
- 発熱・飲み込みづらさ・片側の強い腫れ
- こすっても取れない白苔+痛み(カンジダなどの可能性)
迷ったら早めに歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科へ。
よくある質問(PAA強化)
Q. 最短の直し方は?10秒で何かできますか?
A. まずは水ですすぐ→冷水うがいで一時鎮静。続けて48時間プロトコルを守るのが最短です。
Q. 塩水うがいの濃度は?しみる時は?
A. 200mLに塩小さじ1/4〜1/2(しみる時は1/4へ薄める)。30秒×3回/日。
Q. 市販ジェルや貼付剤はいつまで?
A. しみる間だけスポット使用。違和感が出たら中止。痛みが引いたら不要です。
Q. 白い舌苔が気になる…取ってもいい?
A. 痛む間はこすらないが原則。完全に治ってから、安全ルールを確認して再開を。
まとめ|焦らず“やさしさ”で回復を
「痛いの、いつまで…」その不安、ちゃんと届いています。今日できる一歩だけで大丈夫。一緒に少しずつ、楽な口元に戻していきましょう。
※本記事は一般的なセルフケア情報です。長引く症状・出血・強い痛みは医療機関での評価を。
参考文献: