膿栓の予防
膿栓(のうせん)は臭い玉とも呼ばれ、口臭が気になったときに直ぐに疑われてしまう嫌われものです。そのため、膿栓を取るために躍起になっている人が後を絶ちません。
膿栓は誰にでもできるもので、普通は食事で飲み込んでしまったり、会話中にポツンと口の中に落ちて来る、咳をした時に口の外に飛び出すなど、自然と取れてしまうものです。ですから、その時まで待つと良いのですが、常に膿栓が出るとか大量に出る場合には、喉の違和感や口臭が心配ですよね。
だからでしょう、綿棒でほじったり、シャワーで取ろうとする人がいますが、ばい菌に感染して喉に炎症を起こす原因にもなるので要注意です。
ところが、膿栓(のうせん)を取っても、直ぐに出来るということをご存知ですか? この事実を知らないと、大変無駄な努力をすることになります。
実は、膿栓対策でのポイントは、膿栓を取ることよりも膿栓をできなくする予防にあります。
今回の記事では、膿栓が、何度でも出来る原因と予防方法についてお伝えします。ぜひご参考にしてください。
膿栓が大量に出ると口臭になる
膿栓(のうせん)は喉に細菌が増えると誰でも出来るのものです。風邪でも出来ることがあるように、容易にできるものです。しかし、健康な人の場合には、風邪で膿栓(臭い玉)ができたとしても、自然と取れていくので心配することはありません。
しかし、問題なのは、膿栓(臭い玉)が大量にできるとか、常にできるケースです。
喉に細菌が増えると、扁桃(へんとう)から粘液(免疫物質)が分泌され、細菌をやっつけます。細菌の死がいや食べかすが粘液と固まって出来たので膿栓(のうせん)です。その膿栓(のうせん)に細菌が繁殖し腐敗を起こします。
そのため、膿栓(のうせん)ができると、扁桃(へんとう)から細菌をやっつけるために、抗体としての粘液が次々と分泌されます。この粘液に腐敗臭が混じると臭くなります。
膿栓ができやすい人
膿栓(のうせん)は誰でも出るのですが、人によっては常に出来る人もいれば、膿栓(臭い玉)自体を見たこともない人もおられます。
この違いは何にあると思いますか?
膿栓ができやすい人の場合には、耳鼻科の疾患があります。また、唾液が少ないとか口呼吸による喉の乾燥が考えられます。
膿栓(のうせん)は、喉に細菌が増えることでできます。慢性の副鼻腔炎や鼻炎などで鼻水が喉にたまると細菌が増殖するため、膿栓(のうせん)も出来やすくなります。そして、喉が乾燥することで細菌が増殖することが、さらに膿栓を作ることになっています。
詳しくは、『臭い玉がよく出来る人と全くできない人の違いとは』をご参考にしてください。
膿栓がよく出来るのは?
膿栓ができやすい場合は、次のことが影響している可能性があります。
- 口呼吸で喉が乾燥する
- 唾液が少ないため、喉が洗浄できない
- 後鼻漏で喉に細菌が増える
- 蓄膿症
- 鼻炎
- 咽頭炎、喉頭炎
- 逆流性食道炎
このような原因があれば、膿栓(のうせん)が出来やすくなります。ですから、思い当たる所があれば、治療を受けて治すことも大切です。
この根本原因を改善しないことには、膿栓(のうせん)が出来続けることになります。
膿栓は除去しても何度でもできる
先ほどの理由から、膿栓を除去しても、膿栓は何度でも作られます。当然ですが、膿栓を取っても膿栓ができる根本的な原因を解決しないことには膿栓はできます。それが、膿栓の予防です!
このことを無視しては、一生、膿栓に悩むことのなるかもしれません。このようにいうと、「じゃあ、膿栓はなくならないの?」と思うのは間違いです。
膿栓ができる原因で多いのは、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、咽頭炎です。それらの炎症が元になり扁桃腺炎になる。その過程で膿栓ができます。
だから、一番に、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、咽頭炎を治療することが重要です。そして、次に大切なことは喉に細菌が増えないように、うがいなどによって、喉を清潔に保つことなのです。
詳しくは、『鼻の中が臭い!原因不明の場合は蓄膿症に注意、「3割の裏にある後鼻漏」』をご参考にしてください。
そのようにすれば、膿栓ができなくなります。
でも、あなたの悩みは、「今ある膿栓を取りたい!」という問題かもしれません。これから、膿栓を除去する方法についてもお話ししていくのでこの後もお読みくだされば幸いです。
膿栓は取らないほうが予防になる
意外かもしれませんが、膿栓は取らないほうが作られにくくなります。
綿棒などを使って膿栓を取っていると、「急に膿栓が増えた。」とか、「大量の膿栓が出てくるようになった。」という人がいます。
どうして、膿栓を取ると、いっぱい膿栓が出てくるようになるのだと思いますか?
一つの理由は、こうです。習慣的に膿栓を取ることで膿栓が出来る穴が広がり、汚れがたまるようになるからです。汚れがたまることで膿栓が出来る、膿栓が出来たので取る、、、急に膿栓が増える、、、という悪循環になっているケースがあるので、そのようなことにならないためにも、ご自身で膿栓を取るのはやめたほうが良いです。
ご自分で膿栓を取ると、膿栓が増える理由は、もう一つあります。
ご自分で膿栓を取る場合、指、箸、綿棒、スポイドなどを使います。これらを使うときに、指や道具を消毒する人はほとんどありません。
そのため、喉に細菌が感染します。この細菌感染が扁桃炎(へんとうえん)を引き起こし、膿栓ができる原因になります。だから、膿栓が取れた後はスッキリするかもしれませんが、その後、膿栓が急に増えることになる人が多いのです。
慢性膿栓は耳鼻科では取ってもらえないことも
膿栓の患者さんによっては、耳鼻咽喉科で除去してもらうために受診したけれど、予防のために、うがい薬の処方しかしてもらえなかったというケースもあります。
喉の奥に膿栓がいくつも見えるが何をしても取れません。ずっと口臭も酷く、耳鼻科に行っても「自然に出てくるのを待って下さい。」と相手にしてもらえません。
耳鼻科に行っても、膿栓(のうせん)を取ってもらえないことが多いです。何故だと思いますか?
膿栓(のうせん)が出来ても、身体には害がなく、お医者さんの言われるように普通は、食事や咳などによって自然と取れるものなのです。
でも、取らない理由は、実はそれだけではありません。
何度取っても出来るからです。それよりも予防することのほうが大事だからです。
YAHOO!知恵袋でも、膿栓(のうせん)についての相談が載っていましたので、ご参考までにご紹介します…
数週間前、咽喉から膿栓(のうせん)がでました。膿栓(のうせん)のせいで口臭がしていたのですが、膿栓(のうせん)が取れた後は、口臭もなくなりました。
でも、すぐに膿栓(のうせん)が出来て、今度の膿栓(のうせん)は良くくっついているため、シャワーやうがいでも取れません。
……その後、唾や物を飲み込んだときに違和感があり、口臭もするので、耳鼻咽喉科で診察してもらうと、何も見つからないのでほっておくのが一番だといわれました。
……でも、歯磨きをしてもうがいをしてもなくならない喉の奥からくるこの口臭にもう心底まいっています。どうすればいいのでしょう?
という悲しくなるようなご相談内容でした。
このように、耳鼻科にかかっても断られることもあるということを知っておいてください。もし、ご心配でしたら、この後もしっかりとお読みいただければ、今後のご参考になると思います。
膿栓の予防
膿栓(のうせん)を予防するためには、次のように行います。
- 先ず、膿栓を取る
- 喉の清潔を保持する
- 口腔内の清潔を保持する
膿栓の除去
具体的には、喉のばい菌を減らすためには、まず膿栓を取らないといけません。膿栓を取る方法はいろいろありますが、一番安全なのは耳鼻科で除去してもらうことです。常に膿栓が出るような場合には、慢性扁桃炎になっているかもしれないので、耳鼻科で診てもらうことをおすすめします。
うがいで洗浄
喉うがいの効果は取れやすくなることと、喉を清潔にすることにあります。たまにしか膿栓がでない軽度の症状の場合には、うがいを行うことで取れやすくなるので、おすすめします。
膿栓が取れると、扁桃の穴に空洞ができます。しかし、膿栓が取れたからといってそのままにすると、すぐに膿栓の元となる粘液(免疫物質)が出てきます。粘液にばい菌の死がいや汚れが付着すると、臭い膿汁になります。膿汁が乾燥して固まると膿栓になります。
膿汁や膿栓ができると、さらにばい菌が増えるのでまた膿栓ができるという繰り返しになるので、一度、膿栓が取れたら喉にばい菌が増えないようにしないといけません。
そのためには、毎日、起床時、睡眠前には歯磨きと喉の洗浄うがいを行う必要があります。小まめに喉を洗浄することだけでは、膿栓を予防するのは難しい場合があります。こちらの記事『うがいで膿栓(臭い玉)を効果的に取る5つのポイント』もご参考にしてください。
口と喉の乾燥を防ぐ
唾液には口内を潤す効果があります。 また、唾液の殺菌・抗菌作用によって、口内のばい菌を減らし、無駄に扁桃が働かないように抑えることができます。
膿栓ができやすい場合、唾液が少ないとか口呼吸で喉を乾燥させています。ですから、喉の乾燥を防ぐ必要があります。
喉の乾燥を防ぐ方法としては、次のことを行うと良いです。
- お口の体操で唾液を出す
- ガムを噛む(ノンシュガー)
- 乾燥しないように部屋の湿度を保つ
- 小まめに水を飲む
- 食事中はよく噛む
- 口呼吸を鼻呼吸に変える。こちらの記事『口呼吸⇒鼻呼吸に変えると口臭が消える!?』もご参考にしてください。
おすすめの予防法はアルカリイオン水
膿栓(臭い玉)の予防で、私がオススメしている一番効果的な方法は…
口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」を使用して、朝晩の歯みがきをしっかりとし、美息美人のアルカリイオン水で、こまめに咽喉と口のうがいを行うことです。
アルカリイオン水で喉のうがいを行うと、膿栓が取れやすくなります。その後も続けることで、喉の清潔を保つことができます。たったこれだけですが、膿栓や舌苔(ぜったい)には、効果大です。
もし、膿栓(のうせん)が出来てお困りでしたら、美息美人(びいきびじん)をお試しください。