舌磨きしないほうがいい理由と舌苔の予防法

歯磨きをしているのに口臭がある場合は、舌苔が原因かもしれません。口の中に細菌が増えると、舌苔(ぜったい)ができて口臭が強くなります。

そのため、舌が白いと、舌ブラシや歯ブラシで舌磨きをして汚れを落とそうとする人がいます。しかし、舌磨きをしても(効果は一時的で)舌はピンクになりませんし、口臭も改善できません。

歯医者さんに相談すると、口臭をなくすためには「舌磨きをしたほうが良い」と指導する歯科医院と、舌磨きをすると舌を傷め口臭をひどくするので「舌磨きはしないほうがいい」という医院に分かれます。結論から申しますと、どちらの意見も間違いではありませんが、100点満点の答えではありません。

その理由は、、舌苔は、舌の表面に付いている食べかすや細菌の塊りだからです。そのため、たとえブラシを使ってゴシゴシと磨いても、完全に汚れを除去することは不可能なのです。それを無理に取り除こうとすると、粘膜を傷つけてしまうのでよくありません。

舌苔ができる根本的な原因は、唾液の分泌不足です。殺菌作用のある唾液が減ると、口内細菌が増殖して舌苔ができるからです。

日本口臭学会理事の本田俊一医師も、舌磨きをし過ぎると口腔乾燥を起こすため、口臭が強くなると言っています。ですから、出来れば舌磨きをしないほうがいいのですが、どうしても磨くのなら専用の舌ブラシを用いて優しくケアするようにしましょう。

「舌磨きをしてはいけない」と言われると、「それでは舌が汚れたままになる」と困ってしまう人がいますが、舌をきれいにするには、唾液を出すようにすることのほうが大切です。十分に唾液が分泌するようになると、舌苔もできなくなるので口臭予防になるからです。

今回の記事は、舌磨きをしない方がいい理由と舌苔ケアについて、口腔ケアアンバサダーの上林が書きました。

舌磨きしないほうがいい理由

舌磨きしないほうがいいという理由は、舌を傷つけるから、そして、そのことによって口臭が悪化するからです。

特に舌の清掃は誤った方法や強い力で行うと舌に傷をつけて、返って舌が汚れやすくなりますから注意が必要です。

引用:福岡歯科大学医科歯科総合病院

歯を磨くようにゴシゴシ舌を磨いてしまうと、舌粘膜(味を感じる味蕾)を傷つけてしまい味覚障害になることもあります。また、過剰な舌磨きが原因で舌がんリスクも高めます。そのため、歯科医院でも「舌磨きはしないほうがいい」と指導される歯医者さんも増えています。

歯磨きの時に、ついでに舌を磨いているつもりでも、舌乳頭の損失から唾液がたまらなくなりドライマウスを引き起こし口臭を悪化させます。

舌を傷付けるから

固い歯ブラシが舌磨きに良くないのは理解できると思いますが、専用の舌ブラシでも舌粘膜を傷つけるリスクが高いです。その理由は、舌を磨く方の特徴として過剰に口臭不安を持っている人が多いからです。そのため、必要以上に磨き過ぎてしまう。だから、たとえソフトな舌ブラシでも、舌磨きしないほうがいいと言えます。

【口臭症の主な発生順序】舌磨き⇒口腔粘膜の損傷・過敏⇒口腔生理機能の低下 

引用:日本口臭学会誌「Lab色空間を用いた舌の色調分析ならびに口臭に関連する検査項目との関連性の検討」

舌が白いと、舌磨きできれいにしようとしますが、舌磨きはよくありません。舌磨きは、舌乳頭を傷付けるからです。

舌の表面が角化すると、汚れていなくても白くなることがあります。また、舌は傷つきやすいため、専用のブラシで優しく掃除しないと出血や感染のおそれがあります。

引用:大阪大学歯学部附属病院
舌磨きのし過ぎで舌がヒリヒリする

優しく舌を磨いているつもりでも、血が出る方もおられます。出血していなくても、舌磨きをした後から舌がヒリヒリと痛むケースもあります。

舌磨きによって舌が痛くなるのは、舌がパサパサに乾いている人に多いです。ドライマウスでびっしり舌苔が付いていると、過剰に舌磨きを行ってしまうからです。その結果、舌が痛み口臭も悪化します。

舌が乾燥してヒリヒリする場合には、舌に保湿ジェルを塗ると痛みが和らぎます。

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歯ブラシで傷つける

固い毛先の歯ブラシで舌磨きを行うのは、絶対やめてください。

歯磨き時に、歯ブラシで舌を磨く人がいます。歯ブラシの毛先は固い樹脂でできているため、歯ブラシで舌を磨くとデリケートな舌粘膜を簡単に傷付けてしまいます。(お勧めできませんが)もし舌を磨くとしても、舌磨き専用の優しい舌ブラシを使うようにしてくださいね。

常に舌が白い(厚い舌苔)ときには、舌ブラシで舌を磨いてもピンクになることはないでしょう。それは、舌が白くなる原因が違うからです。

引用:舌が白くなる原因が何なのか知っていますか?

スプーンのふちで傷つける

舌苔を取り除くために、スプーンを使って舌磨きを行う人がいます。実際にスプーンを使ってみると分かりますが、スプーンでは舌苔を取ることができないばかりか、舌乳頭が白く毛羽立ち、余計に舌の白いのが目立つようになります。

舌苔を無理に取るのは止めた方がいいです。金属性のスプーンで舌苔をそぎ落とそうとすると、舌乳頭の先を削ることになります。

それでは、スプーンの裏でこすると優しいのでは?スプーンの裏でこすっても口臭予防にはなりませんので、舌磨きはしない方がいいです。

口臭が強くなるから

舌磨きを行っていると、ドライマウスになり舌から口臭が発生しますので、舌磨きはしないほうがいいです。

舌を習慣的に磨くと、舌表面粘膜が過敏になり、ますます口腔内の乾燥や過敏は進むでしょう。…独特の臭気を持つようになります。

引用:医療法人ほんだ歯科 口臭バイブル 歯磨き・うがい・ケア

それどころか、舌磨きが習慣になると唾液が減嫌気性菌が増殖します。嫌気性菌は、口臭の元となる硫黄化合物を作り出すために、ひどい臭いの口臭となります。

さらに、毎日舌磨きを行っている人の舌をよく観察すると、舌乳頭が傷ついています。

舌苔を気にする場合、舌を完璧にきれいにしようと、舌ブラシ(または歯ブラシ)でいつまでもゴシゴシと磨いてしまう。この過剰な舌磨きが舌苔を悪化させる原因になっています。

舌苔は細菌と汚れがかたまってできたもので、腐敗臭を発生します。口臭が強い人の舌を見ると、たいてい舌苔が厚くて白くなっているのが特徴的です。

もし、舌苔からの口臭が気になる場合には、舌磨きが原因かもしれませんので、一度、舌磨きをしないようにされてはいかがでしょう。

毎日舌磨きをしていると、舌乳頭が削れて角化し口腔乾燥を起こします。そのため、舌からの口臭が強くなります。

習慣的に舌を磨く人は、唾液自体が非常に臭くなり、例え歯科的な問題がなくても常に舌は不快な状態になり、しかも、乾燥すると唾液が臭くなります。…結局口臭も習慣化してしまい口臭から逃れることはできなくなります。

引用:医療法人ほんだ歯科 口臭バイブル 舌を磨くことと舌の臭気

舌を磨くことで舌苔が慢性化すると、舌の上に唾液がたまらないために唾液がネバネバしたものになります。そのため、舌(唾液)も臭くなります。

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歯磨き粉で口が乾燥する

口臭がある場合には、界面活性剤含有の「歯磨き粉」は使用しないほうがいいです。界面活性剤は口腔を乾燥させて口臭の原因になるので、歯磨きにも使用しないほうがいいです。

歯磨きをした後に、歯磨きを付けた歯ブラシで舌を磨く人がいますが、歯磨き粉を舌磨きに使うのはもってのほかです。

歯磨きの時は、歯ブラシに歯磨き粉を付けるのが普通ですが、この歯磨き粉が舌苔の原因となり口臭を悪化させていると知ったらショックなのではないでしょうか。

舌には、味を感じる味蕾(みらい)という細胞があります。この味蕾が市販の歯みがき剤に含まれているラウリル硫酸ナトリウムなどの合成界面活性剤によって損傷を受けているからなのです。

引用:ふじた歯科医院 合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)とは?

市販の歯磨き粉の成分には、「合成界面活性剤」や発泡剤、香料など刺激のある成分が含まれています。この刺激成分が舌乳頭の角化を促進させるため、舌苔が治らない原因になっています。

舌がヒリヒリする

舌の表面は舌乳頭で覆われていて、元々歯磨き粉が付きやすいのですが、舌苔が出来るとさらに歯磨き粉が付着するようになります。そのため、舌苔が治らないということに。

もし、舌磨きをしていないのに舌苔が治らない場合には、「歯磨き粉」が舌苔が治らない原因になっているかもしれません。もし歯磨き粉を使っている場合には、今日から歯磨き粉の使用は控えたほうがいいです。

歯磨き粉がダメな理由については、「舌磨きは歯磨きでやってはダメ。コットンにあるものをつけて磨く方法とは?」をご参考にしてください。

口臭の予防

何度も申しますが、舌磨きをしても舌苔の解決にはならないので、舌磨きはしないほうがいいです。大事なことは、口臭を予防することです。

舌を磨いても、舌苔は完全に取り除くことはできませんし、口臭がしなくなるのも一時的です。それは、口の汚れで舌が白くなっているわけではないからです。舌苔ができる原因を知らないと、白い舌を治すことは難しいです。

>>口臭の原因「舌苔」を除去し予防する方法を知っていますか?

舌苔の主な原因は次の二つによるものです。 1、 口腔の不衛生(歯磨き不足、虫歯、歯周病など) 2、 口腔乾燥(唾液量の減少、口呼吸など)

引用:舌が白い!舌苔の治し方って知っていますか?

舌苔ができないように予防するためには、きちんと歯磨きする、こまめにうがいをして、口腔を清潔に保つことが大事です。また、咀嚼回数を増やすしたりストレスを減らして、唾液の分泌を良くすることも大切です。

口腔乾燥がひどい場合には、舌を保湿するために舌ジェルを塗ると口臭予防になります。

舌磨きはしないほうがいいのですが、どうしても舌磨きを行う場合には次のように行ってください。

  1. 専用の舌ブラシを使用する
  2. 舌の後方から優しくなぜるように磨く(2回だけ)。
  3. 舌磨きは一日1回だけにする。

舌苔が厚い場合には、コットン(綿花)にアルカリイオン水を湿らせて舌に塗布すると、舌苔の予防になります。

コットン(綿花)で舌苔を取る方法

舌が白い人は舌苔です。舌苔を取り除く7つの方法とは?

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舌磨きの注意点ってご存知ですか?

まとめ

結論として、舌磨きをしても舌苔や口臭の解決にはならないので、舌磨きはしないほうがいいです。舌磨きをしても、口臭が減少するのは一時的です。

それでも、一般的に舌苔は口臭原因になると言われているために、舌磨きを行っている人が多いです。人によっては、歯ブラシで舌をゴシゴシと磨く人もいます。

しかし、舌の磨き過ぎは、舌乳頭が傷つき舌苔を慢性化させます。舌磨きがよくない理由はそれだけではありません。舌磨きにより口腔乾燥をおこすため口臭を悪化させてしまうのです。

そのようなことにならないためにも、舌磨きをしないで、舌に優しいケアを行うことが大切です。また、歯磨きなどで口腔ケアをていねいに行うようにしましょう。舌磨きをしなくても、口腔内がキレイになれば自然と舌苔もできなくなります。

口臭を予防するためには、舌磨きに頼らずに、歯磨きやうがいなどで予防することと、唾液を出すようにすることも大切です。

口臭がうがいでスッキリする美息美人

【参照リンク・参考文献】
日本歯科医師会 歯とお口のことなら何でも分かるテーマパーク802
日本口臭学会 口臭と口臭症に関連する用語
日本口臭学会 口臭への対応と口臭治療の指針2014
日本口腔ケア学会
NHK健康チャンネル
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