口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
人間はみんな口が臭くて当然です。その訳は、口の中の温度が36℃で湿度が100%だからです。この環境であれば、誰の口であっても細菌が増殖するため食べ物は腐敗して臭くなります。例えれば、夏場のゴミ置き場のゴミ袋の中の状態を想像するといいでしょう。
だから、口腔ケアを怠ると口が臭くなって当然です。
人間は鼻呼吸をしているため、口の中のガスは閉じ込められたままになります。さらにマスクをすると、密封されたゴミ袋が、密室のゴミ置き場に置かれたのとおなじです。
大げさに聞こえるかもしれませんが、あなたの口がそれほど臭わないのは、食事したり会話したりして唾液が分泌して、口内が洗浄されているからです。
それでも唾液には細菌が混じっているため、マスクの内側が臭くなります。これは仕方ないことです。それに、マスクは顔に密着していないので呼吸が漏れます。ですから、マスクをしてるから臭わないと安心してはいけません。
口臭を予防するためには、マスクではなく、口内を清潔にすること。それがベストな方法です。
今回の記事は、マスクだけで口臭予防できないについてお伝えします。
この記事の目次
マスクしても口臭が伝わるのは?
口臭が気になると、「マスクをしてごまかせばいい」と思うかもしれません。しかし、臭いはマスクをしても近くの距離の人に伝わってしまいます。
その理由は、マスクの構造にあります。一般的なマスクといえば、不織布製やウレタン製のものですが、これらのマスクの役割は、花粉やウイルスをシャットアウトするためです。マスクで空気まで遮断できませんし、空気を遮断してしまうと呼吸ができなくなってしまいます。そのため、たとえマスクをしても、口臭が外に漏れないようにはできないのです。
そして、もう一つの理由です。マスクをしていても、マスクが顔にフィットしていないと臭いは漏れてしまうからです。ですから、マスクで口臭を予防しようと考えるのは間違いです。
口臭はアメで解消!ガッテン方式
「ガッテン」によると、、マスクをしていると口呼吸になる、舌を動かさなくなり唾液の分泌が減るそうです。そのため、マスクをしていると口臭が強くなる。
そんな時に、即効で効果があるのがアメ。甘いアメを舐めると唾液が多量に分泌され、口内細菌や除菌して洗い流してくれるからです。臭いが気になった時に、お試しください。
引用:たるみも口臭もシャットアウト!マスク時代の新お悩み★解消術 ガッテン
マスクから口臭が漏れるのを防ぐには
マスクから臭いが漏れるのを防ぐためには、顔にフィットするマスクを選ぶことが大切です。そこまでしても、気体である「臭い」を完全にシャットアウトすることは不可能です。
口臭を防ぐ一番の方法は、口臭原因に沿った歯科治療と、ブラッシングを中心とする口腔ケアです。口臭を気にする場合は、マスクに依存しないで正しく対策をすることが重要です。
口臭が他人に伝わっているか気になるなら
マスクをして会話した時でも、相手の人に口臭が伝わっていないか気になる。そのような場合は、実際に家族などににおいを嗅いでもらって確かめるのがいいのですが、デリケートなことなので頼みにくいかもしれません。
においがしていないか確かめる時には、口臭チェッカーで確認するのが簡単ですので、一つ持っておかれることをおすすめします。
マスクをすると口臭が増える
口臭が気になるとマスクをすると良いと思っているかもしれませんが、じつは、常にマスクをかけていると口呼吸になり、口臭の原因になるので良くありません。
また、マスクを長時間かけると、マスクに付着した唾液中の細菌が増えて臭いを発生します。このように、マスクで口臭を予防しているつもりが逆効果になっていることがあるのでご注意ください。
口臭がバレる前に対策する
マスクをかけることで、周囲の人に口臭がバレないようにしているかもしれませんが、これまでの説明から、マスクで口臭を防ぐことは難しいことを理解されたと思います。
口臭を予防するために重要なことはマスクではなく、正しい口腔ケアの習慣です。きちんと口腔ケアができると、口内環境が清潔になり口臭を予防できます。
口臭が生臭い場合は歯周病かも?
マスクの臭いを嗅いだ時に、生臭い臭いがしたら歯周病になっている可能性が高いです。歯周病になると、ポケットから生臭い膿を排出するため、マスク自体も下水の臭いなど生臭いニオイになります。
生臭いニオイがしたら放置しないで、早めに歯科受診するようにしましょう。歯周病の予防には、アルカリイオン水のうがいと歯磨きがおすすめです。
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