こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。監修:歯科衛生士 上林ミヤコ
まず結論|作りたい目的で答えが変わります
- 掃除用:重曹水・セスキ水で代用できます。
- 飲用・うがい用:掃除用は使わず、飲用前提の整水器水に限定します。
- 強アルカリ電解水:家庭で安定して自作するのは難しく、食塩を入れた電気分解は避けてください。
「作れるか」よりも大切なのは、掃除用と口に入れる水を混同しないことです。
著者の一言アドバイス
「アルカリ水を作りたい」という検索では、掃除用と飲用・うがい用が混ざりやすいです。安全に使うコツは、最初に目的を分けること。掃除用は掃除だけ、口に使うものは飲用前提のものだけ、と決めておくと迷いにくくなります。
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この記事のゴール|掃除用と飲用を間違えず、安全にアルカリ水を使い分ける
「アルカリ電解水は自宅で作れる?」「重曹やセスキで代用できる?」「うがいに使ってもいい?」と迷う方は多いと思います。
結論からいうと、家庭で手軽に作れるのは、主に掃除用のアルカリ性の水です。飲用やうがいに使う場合は、掃除用の重曹水・セスキ水・強アルカリ電解水ではなく、飲用前提の整水器水などに限定してください。
この記事では、アルカリ水の種類を整理しながら、掃除用の作り方、飲用・うがい用の線引き、やってはいけないNG例を分かりやすく解説します。
アルカリ水の種類|まず掃除用と飲用を分ける
アルカリ水と一口にいっても、掃除用、飲用、うがい用では安全ラインが違います。特に、重曹水やセスキ水は掃除には便利ですが、飲用や日常的な口腔ケア用として扱うものではありません。
迷ったときは、下の表で「口に使えるか」「掃除専用か」を先に確認してください。
| 種類 | 主な用途 | 口に使えるか |
| 重曹水 | 軽い油汚れ・消臭・掃除 | この記事では掃除用として扱う |
| セスキ炭酸ソーダ水 | 皮脂汚れ・油汚れ・キッチン掃除 | 飲用不可 |
| 強アルカリ電解水 | 掃除・洗浄用途 | 飲用不可 |
| アルカリイオン水・電解水素水 | 飲用・調理・うがい補助 | 飲用前提の製品に限る |
| 美息美人で作るアルカリ性の洗浄液 | 口臭予防の補助洗浄 | 製品の使い方に沿って口腔ケアに使う |
※「アルカリ性なら何でも口に入れてよい」という意味ではありません。用途表示や取扱説明を確認し、掃除用は掃除だけに使ってください。
掃除用アルカリ水の作り方|重曹・セスキの安全な使い方
掃除用として自宅で使いやすいのは、重曹水とセスキ炭酸ソーダ水です。どちらも「アルカリ電解水そのもの」ではありませんが、家庭の軽い汚れには代用しやすい方法です。
作り方1|軽い汚れには重曹水
重曹水の目安
- 水200mlをスプレーボトルに入れる
- 重曹を小さじ1/2程度入れる
- よく振って溶かす
重曹水は、軽い油汚れ、手あか、冷蔵庫まわりの消臭掃除などに使いやすい方法です。ただし、溶け残りがあると白く残ることがあるため、使ったあとは水拭きしてください。
作り方2|皮脂汚れやキッチンまわりにはセスキ水
セスキ水の目安
- 水500mlをスプレーボトルに入れる
- セスキ炭酸ソーダを小さじ1/2程度入れる
- よく振って溶かす
セスキ水は、重曹水よりも皮脂汚れや軽い油汚れに使いやすい場合があります。換気扇まわり、コンロまわり、ドアノブ、スイッチまわりなどに使うときは、目立たない場所で試してから使ってください。
作り方3|強い洗浄力を求めるなら市販品や専用生成器を検討
強アルカリ電解水は、専用の生成器や市販品として使われることがあります。家庭で安定したpHや安全性を再現するのは難しいため、強い洗浄力を求める場合は、用途表示が明確な市販品を選ぶ方が安全です。
市販の強アルカリ電解水を使う場合も、飲用不可、手荒れ、目への刺激、素材への影響には注意してください。使用前にラベル表示を確認し、必要に応じて手袋を使い、使用後は水拭きするのが安心です。
掃除用アルカリ水で使ってはいけない素材
アルカリ性の洗浄液は便利ですが、素材によっては変色や傷みの原因になることがあります。次の素材には注意してください。
| 素材・場所 | 注意点 |
| アルミ | 変色することがあります。 |
| 木材・無垢材 | シミや変色の原因になることがあります。 |
| 畳・天然素材 | 変色や傷みが出る場合があります。 |
| 漆・塗装面 | 塗装を傷める可能性があります。 |
| 液晶画面・精密機器 | 水分や成分で故障・跡残りの恐れがあります。 |
初めて使う場所では、必ず目立たない部分で試してください。汚れを落としたあとは、水拭きで成分を残さないようにしましょう。
口に使う場合の線引き|掃除用ではなく飲用前提の弱アルカリ水を使う
飲用やうがいに使う場合は、掃除用の重曹水、セスキ水、強アルカリ電解水を使わないでください。口に使うものは、飲用前提で設計された整水器水や、口腔ケア用として使い方が決められている製品に限定するのが安全です。
飲用のアルカリイオン水は整水器の取扱説明に従う
アルカリイオン水や電解水素水は、家庭用整水器で水道水を電気分解して作る弱アルカリ性の水として知られています。ただし、飲み方やpH段階は製品によって異なります。
飲用する場合は、整水器の取扱説明書に従い、最初から高い段階で飲みすぎないようにしてください。胃腸に不安がある方、医師から水分やミネラル制限を受けている方、持病がある方は、自己判断で続けず医療機関に相談してください。
うがいに使う場合も「掃除用」は使わない
口臭や朝のネバつきが気になると、アルカリ性の水でうがいをしたくなることがあります。しかし、掃除用として作った重曹水・セスキ水・強アルカリ電解水は、口の中に使うものではありません。
うがいに使う場合は、飲用前提の弱アルカリ水や、口腔ケア用として使い方が示されているものを選んでください。口内炎、出血、強い痛み、腫れがあるときは、刺激になる可能性があるため、まず歯科や医療機関で確認することをおすすめします。
絶対に避けたいNG例|食塩を入れて電気分解しない
家庭で「食塩を入れて電気分解すればアルカリ電解水を作れるのでは」と考える方もいますが、これはおすすめしません。
食塩水を電気分解すると、条件によっては塩素系のガスや刺激性のある成分が発生する可能性があります。家庭では濃度、電極、換気、pH、生成物の管理が難しく、事故につながる恐れがあります。
やってはいけないこと
- 食塩を入れて自作で電気分解する
- 掃除用のアルカリ水を飲む
- 掃除用のアルカリ水でうがいする
- 酸性洗剤や塩素系洗剤と自己判断で混ぜる
- 用途表示のない自作液を家族やペットに使う
安全に使うためには、「掃除用は掃除だけ」「口に使うものは飲用・口腔ケア用だけ」と分けてください。
アルカリ水・重曹水・セスキ水の違いを30秒で確認
迷いやすいポイントを、もう一度短く整理します。
| 目的 | 選ぶもの | 注意点 |
| 軽い掃除 | 重曹水 | 白残りしやすいので水拭き |
| 油汚れ・皮脂汚れ | セスキ水 | 素材の変色に注意 |
| 強めの洗浄 | 市販の強アルカリ電解水 | 飲用不可、手袋や水拭きも検討 |
| 飲用 | 飲用前提の整水器水 | 取扱説明に従う |
| 口臭・ネバつきの基本ケア | 口腔ケア用の補助洗浄 | 強くこすらず、症状が強い場合は受診 |
口臭や朝のネバつきに使いたい場合の考え方
口臭や朝のネバつきが気になると、「アルカリ性なら汚れが落ちそう」と感じるかもしれません。たしかに、口の中では食べかす、唾液、粘液、古い細胞、タンパク汚れなどがたまりやすくなることがあります。
ただし、口臭の原因は1つではありません。舌苔、乾燥、磨きすぎ、歯周病、虫歯、鼻や喉の不調、胃腸の不調などが関係することもあります。そのため、アルカリ水だけで口臭が治ると考えるのは避けてください。
大切なのは、強く殺菌したり、強くこすったりすることではなく、口の中の汚れをやさしく流しやすい状態に整えることです。
受診を先に考えたいサイン
次のような場合は、セルフケアだけで様子を見るより、歯科や耳鼻科などで確認することをおすすめします。
- 歯ぐきから出血する
- 歯ぐきが腫れている
- 片側だけ強く臭う
- 強い痛みがある
- 膿や白いできものが気になる
- 鼻づまり、後鼻漏、喉の違和感が続く
- 口臭が急に強くなった
特に、痛み・腫れ・出血・片側だけの強い臭いがある場合は、商品やセルフケアよりも原因の確認を先にしてください。
美息美人を使う場合|掃除用のアルカリ水とは別に考える
重曹水やセスキ水などの掃除用アルカリ水は、口に使うものではありません。口臭や朝のネバつきが気になる方は、掃除用ではなく、口腔ケア用として使い方が決められているものを選ぶことが大切です。
美息美人は、刺激が少ないアルカリ性で、口内の汚れをゆるめて流しやすくする補助洗浄です。強い爽快感でごまかすケアではなく、こすらず薄めて流す洗浄ケアとして、毎日の基本ケアに取り入れやすい方法です。
美息美人の基本3ステップ
- 水180ccに美息美人を1振り
- うがい+歯・舌のやさしいブラッシング
- 最後に水でしっかりすすぐ
舌の表面はこすらず、なでるようにやさしく行います。喉奥が気になる場合は、仕上げにうがいを追加してもよいでしょう。
ただし、美息美人は治療そのものではありません。出血、腫れ、強い痛み、片側だけの強い臭い、鼻や喉の症状がある場合は、先に歯科や耳鼻科で確認してください。
よくある質問
- Q. アルカリ電解水は自宅で作れますか?
- 掃除用の強アルカリ電解水を家庭で安定して作るのは難しいです。家庭では、掃除用として重曹水やセスキ水を代用する方が現実的です。本格的な強アルカリ電解水を使う場合は、用途表示のある市販品や専用生成器を確認してください。
- Q. 重曹水やセスキ水を飲んでもいいですか?
- この記事では、重曹水やセスキ水は掃除用として扱います。飲用やうがいには使わないでください。口に使う場合は、飲用前提の整水器水や、口腔ケア用として使い方が決められた製品に限定してください。
- Q. 掃除用に作ったアルカリ水でうがいしてもいいですか?
- おすすめしません。重曹水、セスキ水、強アルカリ電解水など、掃除用として作ったものは口に使わないでください。うがいや飲用に使う場合は、飲用前提のものを選んでください。
- Q. 食塩水を電気分解すれば作れますか?
- 家庭で食塩水を電気分解する方法はおすすめしません。条件によって刺激性のある成分やガスが発生する可能性があり、家庭で安全に管理するのは難しいためです。
- Q. アルカリ水を飲めば口臭が治りますか?
- アルカリ水だけで口臭が治るとは言えません。口臭には、舌苔、乾燥、歯周病、虫歯、鼻や喉、胃腸など複数の原因が関係することがあります。強い口臭、出血、腫れ、痛みが続く場合は、歯科や耳鼻科で確認してください。
- Q. 美息美人はアルカリ電解水ですか?
- 美息美人は、水に溶かしてアルカリ性の洗浄液として使う口臭予防歯磨き粉です。掃除用の強アルカリ電解水ではなく、口内の汚れをゆるめて流しやすくする補助洗浄ケアとして使います。
- Q. アルカリ水と重曹うがいは同じですか?
- 同じではありません。重曹うがいは分量や頻度に注意が必要で、すべての人に合うとは限りません。口の乾燥や刺激が気になる方は、自己判断で濃く作らず、低刺激のケアを選ぶことが大切です。
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まとめ|作る前に「掃除用」か「口に使う用」かを分けましょう
アルカリ水を安全に使う一番のポイントは、作り方よりも先に目的を分けることです。
- 掃除用なら、重曹水やセスキ水を薄めに作り、素材テストと水拭きを行う
- 飲用やうがいなら、掃除用を使わず、飲用前提の整水器水などに限定する
- 食塩を入れた自作電解は、家庭では避ける
- 口臭や舌苔が気になる場合は、強くこすらず、口腔ケア用の低刺激な方法を選ぶ
次にすること
- 掃除に使いたい方:重曹水・セスキ水を作り、素材テストと水拭きを忘れない。
- うがいに使いたい方:掃除用は使わず、飲用前提の弱アルカリ水に限定する。
- 口臭や舌苔が気になる方:強くこすらず、刺激の少ない補助洗浄ケアを確認する。
参考情報


