歯の黄ばみ(着色)原因と、歯を白くする方法

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯医者さんに行って歯のクリーニングを受けると、黄ばみを簡単に解消できる場合がありますが、エナメル質が薄い場合など歯質に問題がある場合は、ホワイトニングが必要になるケースもあります。

ホワイトニングをすると、歯を白くできますが、治療に期間がかかる、費用が高い、痛みがある、など多くのデメリットがあります。

もし、歯の黄ばみを取るだけが目的でしたら、今からご紹介する歯磨き方法によって可能かもしれません。

今回の記事は、歯が着色する原因と黄ばみ(黒ずみ)の落とし方についてお伝えします。ぜひご参考にしてください。

関連記事:ホワイトニング歯磨き粉と電動歯ブラシで白い歯にする方法!

歯の着色と変色する原因

歯が黄色くなった

歯が黄色くなるといっても、歯磨き不足が原因とは限りません。歯が黄色くなる原因は人によって様々です。ご自身の歯が黄色くなった原因を知ることで、歯を白くすることが容易になると思います。

引用:池田歯科大濠クリニック 歯が黄色くなる8つの原因と治療法

色素の濃い食べ物や飲料で歯が黄色くなる

コーヒーで唾液が減少

色の濃い食べ物や飲料をよく摂ると、色素(ステイン)が歯に付き黄色くなります。歯が黄ばみやすい飲み物には、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、コーラ、ココアがあります。カレーやケチャップも着色しやすい食べ物です。他にも、合成着色料の入った食べ物も色素が強いので摂り過ぎにはご注意ください。

歯磨き不足で歯が黄色く(黒く)なる

歯磨きができていない

毎日歯磨きをしていても、磨き残しがあると歯垢(プラーク)が歯石になります。歯石の色は、初め白色から黄色なのですが、歯石に着色(ステイン)が付き徐々に黒くなっていきます。

加齢で歯が黄色くなる

加齢で歯が黄色くなる

歯の上部は、黄色い象牙質と透明色のエナメル質からできています。ですから、自然の歯は元々、真っ白い歯ではなく少し黄色が透けて見えているのが普通です。

ところが、加齢とともにエナメル質の層が薄くなると、内側の黄色い象牙質の色がより透けて見えることに。このことが、最も多い「歯が黄色くなる」理由です。

歯磨きのし過ぎで歯が黄色くなる

歯磨きのし過ぎ

加齢の場合と同じですが、歯磨きをし過ぎるとエナメル質が削れて薄くなります。エナメル質が薄くなると象牙質が透けて見え、歯全体が黄色く見えるようになります。

歯磨きのし過ぎで注意しないといけないのは、研磨剤の入った歯磨き剤と固い毛先の歯ブラシを一緒に使うことです。もちろん、正しい磨き方も大事ですが、歯磨き粉を使わなければ、歯が削れることはほとんどありません。

歯磨きをし過ぎないようにするためにも、歯ブラシに歯磨き剤を付けるときには、マッチの頭程度にすることをおすすめします。

虫歯になり歯が黒くなる

隣接面の虫歯で歯が痛い

虫歯になると虫歯になった部分が黒くなります。虫歯を放置すると、虫歯が進行し黒い部分も大きくなるので、早目に治療を受けることが大事です。

詰め物を入れると歯が黒くなる

詰め物の劣化で二次カリエスになる

初期の虫歯を治療した部分には、詰め物をします。詰め物がコンポジットレジンなどの樹脂の場合には、古くなると黄色や茶色になるがあります。詰め物が金属(保険適用)の場合でも、初めのうちはキレイに光っているかもしれませんが、年数が経つと金属が腐食をし、金属に接触している部分の歯が黒ずんできます。

歯が黒ずまないようにするには、銀合金やパラジウム合金ではなく、ゴールドや白金などの貴金属かセラミックにする必要があります。

神経を抜くと歯が黒くなる

虫歯が進行し歯髄が腐ってしまうと、神経を抜くことになります。歯髄を取ってしまうと、歯が黒っぽく見えるので、前歯で抜髄した場合には、歯の表側にセラミック歯を張り付けたり、セラミック前装冠にすることが多いです。

保険適用の場合には、セラミックの代わりに硬質レジンという樹脂を用いますが、透明感に乏しく自然歯に見えにくいかもしれません。

ドライマウスが着色の原因

唾液が減ったから

口呼吸や唾液の分泌量が少ない人の場合には、口腔が乾燥します。ドライマウス(口腔乾燥)の人は、歯が乾くので、着色(ステイン)が付きやすくなります。

唾液が少ないと、歯の脱灰化が進みやすくなるので歯に傷がつきザラザラ面になります。このことが、着色しやすくします。ですから、ドライマウス(口腔乾燥)を改善することが重要です。ドライマウス(口腔乾燥)対策については、こちらの記事『歯磨きしても口がネバネバする原因8つ!唾液の粘つき改善方法はこれ!
』をご参考にしてください。

薬品の使用による着色

うがい薬や抗生剤の種類によっては、色素の濃い成分が入っているものがあります。現在、色の濃いうがい薬を使用していたら、着色するかもしれないので、うがいの後は水でよく洗浄するようにしてください。

着色しやすい歯

歯の表面はエナメル質でできていますが、このエナメル質の硬度はモース硬度で表すと「硬度7」。ちなみに、鉄や真珠は硬度4、ガラスが硬度5、オパールが硬度6なので、それよりも硬いのです。

そして、歯よりも硬いものといえば、エメラルド、ルビー、ダイヤモンド。エナメル質がどれだけ硬いのかお分かりいただけましたか?

硬くてツルツルした状態であれば、たとえ茶渋などの汚れが着いても、ブラッシングをすれば簡単に取れるはずです。タバコのヤニだって同じように取れるはずです。

ところが、茶渋やヤニが取れなくなる理由が起きるのです。それは…。

歯は食事の度に、脱灰といってカルシウムイオンやリンイオンとなって歯から抜け出ます。唾液に溶け込んでいるそれらのイオンが、時間とともに再び歯に戻ります。これを再石灰化といいます。

毎回、食事の度に起きているこの脱灰と再石灰化のバランスが崩れると、徐々にエナメル質が溶けザラザラした歯面になります。

ザラザラした歯面に茶渋やヤニが着くと、ブラッシングで落とすことが困難になります。

だからといって、研磨剤入りの歯磨き粉を使用して歯をゴシゴシと磨くと、傷が付き悪循環になります。

これが、歯にシミやヤニが着く理由で一番多いものです。

歯の黄ばむ原因

歯が黄ばみやすいと悩まれている方が多いのではないでしょうか。

ホワイトニングしてもすぐに黄色くなる。「もしかしたら生まれつき歯が黄色いからなのでは?」と思われているかもしれませんね。

歯の色には個人差があります。エナメル質の層が薄いと内側の象牙質が透けて見えるため、黄色や茶色っぽく見えます。エナメル質の層が生まれつき薄い人もいますが、歯磨きや食事習慣によってエナメル質が薄くなった人もいます。

このように歯自体が黄色や茶色のケースでは、どれだけ歯磨きをていねいに行っても白くなることはありません。この場合は、歯科でホワイトニングを行うことで歯を白くすることができます。

歯科医院のホワイトニングでは、漂白剤によって透明なエナメル質にボカシを入れます。そうすることで、内側の象牙質の色が透けることが減り、歯が白く見えるようになるのです。だから、ホワイトニングで白くした歯は不自然な白色に。
オフィスホワイトニングでは、漂白剤(過酸化水素)を使用するため、歯が痛くなることがあります。

引用:ホワイトニング歯磨き粉は効果がある?歯科で行うホワイトニングとの違いは?

しかし、歯が黄ばむ原因は、歯質だけが原因ではありません。

歯磨きが上手にできていない場合でも歯が黄ばみます。歯磨き不足によって歯垢が付くと、黄色や茶色っぽい色になります。
上の写真は、歯磨き不足から歯垢(プラーク)が付き、歯石になる前の「歯糞」と呼ばれるもの。ここまで汚い人は少ないと思いますが、分かりやすい写真なのでご参考に掲載しました。

歯磨き不足で歯垢が付いたまま放置していると、歯垢が歯石化します。歯垢と歯石の違いが分かっていない人が多いのですが、歯垢はネバネバした歯糞です。その歯糞が固まると石のように固くなります。

歯石には、軽石のように微細な穴が空いているため、汚れやばい菌が付きやすく虫歯や歯周病の原因になるのですが、着色の原因にもなります。歯石が付くと歯が黒ずむのでその前の予防が大切です。

歯が黒ずむ原因

上の写真で、歯の裏面の黒くなっているのが、ステイン(着色汚れ)です。歯の裏には着色汚れが良く付きます。

このように、歯の黄ばみではなく「黒ずみ」ができる場合があります。歯に黒い墨がついたような状態です。歯が黒ずむと黄ばみよりも見た目が悪くなりますよね。この黒ずみの原因は何だと思いますか?

歯が黒ずむといっても、人によって原因が違います。

【歯の黒ずみの原因】
1、 ステイン(歯の黄ばみ・くすみなどの着色よごれ)
2、 たばこのヤニ
3、 虫歯、虫歯治療、歯石、詰め物の劣化
4、 歯の神経が神経が死んでしまったり、抜髄によって歯が黒くなる
5、 抗生物質の副作用

…など歯が黒くなる原因は様々ですが、今回は、着色汚れとたばこのヤニについてご説明します。

歯に着色汚れが付くのは…

コーヒー・紅茶・ワイン・カレー・トマトソースなど着色力が強い色素成分を含む飲食物を習慣的に摂取することで、歯の表面に着色が起こり黒ずむことが多いです。

しかし、その中でも黒ずむ原因で多いのは、喫煙によるものです。

コーヒーとタバコの両方が好きな人が多いのですが、コーヒーを飲みながら喫煙をすると、余計に歯が黒ずむのでご注意ください。

喫煙者の場合は、予防として、黒ずむ前にホワイトニング効果のある歯磨き粉を使った方が良いでしょうね。だからといって、ホワイトニング歯磨き剤では歯自体を白くすることができるわけではないので誤解しないでください。市販の歯磨き粉よりもホワイトニング歯磨き剤のほうが、着色汚れをよく落とせるということです。

市販のホワイトニング歯磨き粉で歯を白くすることはできません。ただし、歯磨き不足によって黄ばみが付いている汚れは取ることができます。ホワイトニング歯磨き粉でなくても、市販の歯磨き粉には、研磨剤が含まれている。だから、多少の汚れはブラッシングで落とすことができます。

歯に着色する本当の原因

歯磨き不足や飲料によって歯面が着色されたものと違い、歯質自体が変化することで歯が黄ばんで見えることがあります。このケースは、単純に汚れを落とせば良いのではないので厄介です。

歯の表面は、黄色っぽい象牙質半透明白色のエナメル質でできています。

加齢により歯が黄色や茶色ぽくなるとか、食事や歯磨きによってエナメル質が薄くなり象牙質の色が透けて見え、歯の色が濃くなりやすいです。高齢者ほど歯が黄色や茶色に近くなるのはそういう理由からです。

「本当にそんなことがあるのだろうか?」と思うかもしれませんね。でも、これからお伝えすることを知るとショッキングかもしれません。

酸蝕歯という言葉をご存じですか?

酸性の食事を摂ると、エナメル質が溶けだします。

エナメル質が溶けてしまったら大変? 大丈夫です。その後、唾液に溶けだしたカルシウムなどのミネラル分が歯に戻るからです。(再石灰化といいます。)

このシステムが上手く機能しないと、エナメル質が薄くなります。骨そしょう症で骨がスカスカになるイメージです。

でも、普通は心配することはありません。

ところが、食後すぐに歯磨きを行うと問題なのです!あなたも食後すぐに歯磨きをしていませんか。

食後すぐに歯磨きを行うと、歯は酸蝕します。酸蝕(脱灰)によりエナメル質が柔らかくなっている状態ですので、(研磨剤の入った)歯磨き粉でゴシゴシと歯磨きをしたら大変です!

歯に傷が付く。それどころか、きちんと再石灰化ができずにエナメル質が薄くなってしまいます。

よく食後すぐに歯磨きをするようにという指導がありますが、このことを知っていたらどう受け止めますか?(注意:食前も歯磨きをしないよりは、たとえ食後でも歯磨きを行う方が虫歯予防になります。)

じゃあ、「美息美人」で歯磨きをするのも良くない?

いいえ。美息美人の成分はご存じのようにホタテ貝殻100%です。(ホタテ貝殻の成分には、カルシウムが98%、残りはリン、ナトリウムなどのミネラルが含まれます。)

美息美人を歯磨きに使う時には、貝殻粉を水に入れてから使うのですが、その水はただの水ではありません。カルシウムやリンなどの歯を強くするといわれるアパタイトが溶けた水です。

食後すぐに美息美人の水を口に含むと、酸蝕した歯を再石灰化させる働きがあります。だから、食後に美息美人でうがいするだけでも歯を強くすることが可能になります。

歯磨きは、起床時と就寝前に丁寧に行えば充分です。動物の中で歯磨きをしているのは人間だけですから。それに、歯磨きをしているのに虫歯になるなんておかしくありませんか。それは、歯磨きのし過ぎに問題があるかもしれません。

話を戻します。歯磨きの磨き残しと「歯の表面のたんぱく質」が結びついて着色するのですが、酸蝕歯が進み歯がザラザラになると、余計に着色汚れが付きやすくなるのです。

もうお分かりだと思いますが、
歯が着色しないようにするには、酸性食品や着色料の入った飲食物を控える。そして、歯を強くすることです。

歯を強くするためには、煮干しなど小魚を食べると良いですが、もっと大切なことがあります。それは、唾液をたくさん出すことです。こちらの記事『歯磨きしても口がネバネバする原因8つ!唾液の粘つき改善方法はこれ!』もご参考にしてください。

唾液には、食べ物をイオン化する働きがあるので、カルシウムの含まれる食べ物を食べると、カルシウムイオンになり歯を石灰化し強くすることができます。

唾液が臭いのを治す方法については、こちら『唾液が臭いのは舌が汚れているから。うがいで口臭を洗い流す方法とは?』をご参考にしてください。

自宅で歯の黄ばみを落とす方法

ホワイトニング歯磨き粉

自宅で歯の黄ばみを落とすには、市販の「ホワイトニング歯磨き粉」があります。他にも、消しゴムタイプやペンタイプのものもあります。これらの種類のものは、研磨剤が多量に含まれていて、歯の黄ばみ程度であれば簡単に取れるかもしれません。

しかし、研磨剤が歯を削るため、習慣的に使用されるのはおすすめではありません。ご使用は、一週間に一度程度にしましょう。

アルカリイオン水

アルカリの重曹水には汚れを分解して落とす効果があります。そのため、重曹水を10分程口に含んだ後、歯磨きを行うことで歯の汚れがよく落ちると言われています。

私のおすすめは、口臭予防歯磨き粉「美息美人」のアルカリイオン水です。美息美人はホタテ貝殻が主成分であるため、水に溶かすと、カルシウムイオンとリンイオンが多量にできます。いわゆる、歯を強くするアパタイトです。

アルカリイオン水で歯を磨くと、歯の汚れを落としやすくするだけではなく、アパタイトが歯面の細かい傷や孔を埋めて、歯をツルツルにするからです。

歯の黄ばみを落とすホワイトニングの種類

歯の黄ばみを落とす方法といえば、「ホワイトニング」という言葉を想像するのではないでしょうか。しかし、「ホワイトニング」といっても、色んな種類があります。

  1. 歯科で行うオフィスホワイトニング
  2. お家で行うホームホワイトニング
  3. エステサロンのホワイトニング
  4. ホワイトニング用の歯磨き粉

一見すると、同じように思ってしまうかもしれませんが、ホワイトニングの方法も効果も大きく異なります。

たとえば、歯科医院で行うオフィスホワイトニングは、過酸化水素を使い透明色のエナメル質にぼかしを入れます。ぼかし効果によって、歯を白く見せます。

歯科医院でホワイトニングを行なうと、永久的に白い歯でいられると思っている人がいますが、たとえオフィスホワイトニングでも、3か月から6か月でホワイトニング前の状態に戻ってしまいます。色の戻りを遅くするために行うのが、ホームホワイトニングです。ホームホワイトニングは、薬剤の濃度を薄くして個人でも安心して使えるようにしています。

エステサロンのホワイトニングも歯科医院のホワイトニングと混同しやすいのですが、使用する薬剤がまったく異なります。医師免許をもたないエステサロンでは、エナメル質にぼかしを入れることができる「過酸化水素」を使用できません。

そのため、ポリリン酸やメタリン酸という薬剤を使用します。これらの薬剤を使うことで、たばこのヤニや黄ばみを落とすことができます。でも、歯質の色まで変えることはできないので勘違いしてはいけません。

エステサロンのホワイトニングと同じように、ホワイトニング歯磨き粉も歯質の色を変えることは無理です。でも、ホワイトニング歯磨き粉には研磨剤が含まれているので、歯磨きによってヤニや茶渋を落とすことが可能です。

まとめ

歯が黄ばみやすいのは、先天的にエナメル質が薄い場合もありますが、食習慣によって脱灰化が進んでいることがあります。エナメル質が薄いとか、歯の中まで汚れている場合には、歯科医院のオフィスホワイトニングを受けると効果があります。

また、喫煙によるヤニやコーヒーなどの着色汚れの場合は、研磨剤が多く含まれているホワイトニング歯磨き剤でブラッシングすることで着色を落とすことができます。しかし、大切なことは歯に着色しないようにすること。そのために行ってほしいのは、歯科医院での定期健診です。

歯科医院の定期健診に行くと、PMTC(歯石除去、クリーニング)によって歯がつるつるになるので、歯の汚れが着きにくくなります。

その後は、美息美人でしっかり歯磨きをして汚れを落とす。そして、アルカリの美息美人でうがいを行い酸蝕(脱灰化)を予防することも大切なことです。

歯科医院でクリーニングしても黄ばみなど着色が著しいときには、ホワイトニングをしてもらうといいかもしれません。

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