
喉が臭い
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
「あの人と話すと、なんだか喉の匂いが気になる…」。喉が臭いと感じると、周囲の人に不快な印象を与えてしまうこともあります。Yahoo!知恵袋の中にも、「のどの奥から臭い匂いがしてきます」「喉の病気でしょうか?」「どうすれば口臭が治まりますか?」などの質問がたくさんありました。
しかし、その原因は一体何なのでしょうか?
口臭だけでなく、喉の臭いも気になる方に向けて、本記事では喉の臭いの原因や対処法について解説します。喉が臭いことに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
耳鼻科的疾患も口臭の原因となり得る
関連記事:口臭の元になる「臭い玉」の原因と対策
クリックできる目次
喉からの口臭とは?
喉からの口臭とは、口の中から発生する口臭とは異なり、喉やのどの奥から発生する臭いのことを指します。口臭を感じるのは、特に朝や空腹時に顕著です。
また、喉からの口臭は、口臭と同様に周りの人に不快感を与えることがあります。喉の病気や口内環境の乱れが原因ですが、適切なケアを行うことで改善することができます。
喉の臭いの原因
喉の臭いは、口内環境の乱れや喉の病気、生活習慣など様々な原因が考えられます。特に、口内環境の乱れが原因となる場合が多く、口の中の細菌が繁殖して、臭いの原因となる揮発性硫黄化合物を発生させることがあります。
また、喉の病気が原因で喉の臭いが生じることもあり、喉の炎症や感染症、喉の腫瘍やがんなど、喉に関する疾患が原因となることがあります。
さらに、生活習慣も喉の臭いに関係して、喫煙や飲酒、ストレス、食生活の乱れなどが原因となり、臭いを引き起こすことがあります。
関連記事:喉に膿汁(のうじゅう)が着くと臭い!?膿汁とは?その原因と対策
口内環境の乱れが原因に
口内環境の乱れが原因で喉の臭いが生じることがあります。口の中には多くの細菌が生息して、これらの細菌が食べかすや汚れなどを分解する際に、揮発性硫黄化合物を発生させるからです。これが喉の臭いの原因の1つです。
また、歯周病や虫歯などの口の中のトラブルも、喉の臭いの原因になります。口の中に繁殖した細菌が、口の中から喉に向かって移動して喉の臭いを引き起こすため、口内環境の改善が重要です。
喉の病気が原因になることも
喉の病気が原因で喉の臭いが生じることがあります。喉の炎症や感染症、喉の腫瘍やがんなどが臭いの原因となります。これらの疾患が原因で臭いが生じる場合、喉の痛みや違和感、喉のかゆみ、声のかすれ、喉の腫れなど、喉のトラブルも合わせて現れることが多いため、早めに医師に相談することが大切です。
口腔・咽頭の病気
生活習慣が喉の臭いに関わる理由
生活習慣が喉の臭いに関わる理由は、喫煙や飲酒、ストレス、不規則な食生活などが原因となります。タバコの煙やアルコールに含まれる成分が喉の粘膜に付着し、喉の臭いを引き起こすからです。
また、ストレスや睡眠不足によって免疫力が低下し、口内環境が悪化することも喉の臭いを引き起こす原因です。さらに、食生活が偏っていると栄養不足になり、口内環境が悪化しやすくなります。これらの生活習慣が臭いを引き起こすことがあるため、日常的な生活習慣の改善も重要です。
喉の臭いの対処法
喉の臭いは、適切なケアを行うことで改善することができます。以下に、喉の臭いを改善するための対処法を紹介します。
基本的な口腔ケア
喉の臭いの原因の多くは、口の中の細菌によるものです。そのため、基本的な口腔ケアを行うことが大切です。歯磨き、フロス、口臭予防用のマウスウォッシュなどを定期的に行い、喉のケアをすることで、口の中の細菌を減らすことができます。
喉の保湿
喉が乾燥すると、喉の臭いが強くなります。そのため、喉の保湿を心がけることが大切です。喉の保湿には、水分補給が効果的です。十分な水分を摂ることで、喉の乾燥を防ぐことができます。また、加湿器を使ったり、空気の乾燥を防ぐために部屋を湿度を調整することも大切です。
喉を清潔に保つ方法
喉を清潔に保つことも、喉の臭いを改善するためには重要なポイントです。口の中の細菌や食べかすが喉に付着することで、喉の臭いが引き起こされることがあります。
そのため、食事の後にはうがいを行い、喉の中の食べかすを取り除くことが大切です。また、喫煙は喉の臭いの原因になるため、禁煙を心がけることも重要です。
喉の臭いに効果的な食べ物や飲み物
喉の臭いを改善するためには、食べ物や飲み物も効果的です。例えば、酸味のある食べ物や飲み物は、喉の中の細菌を減らす効果があります。レモンやグレープフルーツ、ヨーグルトなどが良いでしょう。
また、水やお茶などの無糖の飲み物も喉の保湿に効果的です。ただし、コーヒーや紅茶、アルコールなどは、喉を乾燥させるので、摂りすぎには注意が必要です。
喉の臭いは病気のサインかも?
喉の臭いが口臭と同様に病気のサインになることがあります。喉の臭いが続く場合は、原因を特定して治療する必要があります。
喉の臭いと病気の関係
喉の臭いは、口臭と同様に病気のサインになることがあります。喉の炎症や喉の病気が原因となって喉の臭いが発生することがあるからです。喉の病気には、扁桃炎や喉頭炎、喉頭がんなどがあり、これらの病気の症状としては、喉の痛みや腫れ、発熱、喉の臭いなどがあります。
喉の臭いと扁桃炎、咽頭がんの関係
喉の臭いが続く場合は、扁桃炎や喉頭がんの可能性があるため、早期に医師に診てもらうことが大切です。
扁桃炎は扁桃が炎症を起こした病気で、喉の痛みや腫れ、発熱、口臭などの症状が現れます。
喉頭がんは、喉の内側にある喉頭がん細胞が異常増殖する病気で、喉の痛みや腫れ、咳や喀血、喉の臭いなどの症状が現れることがあります。
喉の臭いを改善するための歯科医師のアドバイス
喉の臭いは、歯科医師の診断やアドバイスを受けることで改善することができます。以下では、歯科医師がおすすめする喉の臭い対策方法や、歯科医院での口臭検査について説明します。
歯科医師がおすすめする喉の臭い対策方法
喉の臭いを改善するためには、まずは口腔内の清潔を保つことが重要です。以下は、歯科医師がおすすめする喉の臭い対策方法です。
正しい歯磨きを行う:歯垢や食べカスが歯と歯の間に残ってしまうと、細菌が繁殖し、口臭の原因となります。歯ブラシの他に、歯間ブラシやデンタルフロスを使い、歯と歯の間の汚れをしっかり取り除くことが大切です。
口腔洗浄剤の使用:マウスウォッシュやうがい薬を使用することで、口腔内の雑菌を減らし、口臭を改善することができます。
うがいにおすすめなのは、「美息美人のアルカリイオン水」です。アルカリの作用で痰(膿汁)がよく切れます。
正しい食生活を心がける:偏った食生活や食べ物の嗜好が、口臭の原因となることがあります。野菜や果物を積極的に摂取し、食物繊維を多く含む食品を意識的に取り入れましょう。
タバコやアルコールの摂取を控える:タバコ(ニコチン・タール)やアルコールは喉の粘膜に付着し、喉の臭いを引き起こすことがあります。できるだけ控えるようにしましょう。
歯科医院での口臭検査について
歯科医院での口臭検査には、以下のような方法があります。
呼気検査:口の中に特殊なセンサーを入れ、呼気中の揮発性有機化合物(揮発性有機化合物、VOCs)を計測する方法です。
喉頭鏡検査: 喉の奥を確認するため、喉頭鏡と呼ばれる器具を使って喉を観察する方法です。この検査では、扁桃炎や咽頭がんなど、喉の病気が原因で口臭が発生している場合に特に有効です。
口臭検査の前には、口の中をしっかりと清潔に保つことが大切です。また、口臭の原因となる食べ物や飲み物を摂取しないようにするなどの注意も必要です。口臭の検査は、自分で気になる方や周りから指摘された方は、定期的に受けることをおすすめします。
まとめ
喉の臭いは口内環境の乱れが原因となることが多く、適切な歯磨きや口腔ケアが必要です。口臭が続く場合は歯科医院で検査し、適切な治療を受けることで改善することができます。定期的な口臭検査を受けることで、健康な口内環境を維持し、健康リスクの低減にもつながります。
関連記事:「口臭」に関するQ&A