膿栓の取り方|ためしてガッテンは安全?やってはいけない取り方・押し出さない手順と受診目安

こんにちは、口腔ケアアンバサダー(一般社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。監修:歯科衛生士 上林ミヤコ

「喉の奥から白い塊が出てきた」「ためしてガッテンで見た膿栓の取り方を、自宅で試しても大丈夫?」と不安になっていませんか。

先に結論:膿栓は押し出さず、自宅ではうがいまでにしてください
  • 水またはぬるま湯で、喉の奥をやさしくうがいします。
  • 取れなければその日は終了し、無理に探したり押したりしません。
  • 指・綿棒・ピンセット・シャワー・ウォーターピックなどで扁桃を刺激しないでください。
  • 痛み、出血、発熱、飲み込みにくさ、片側だけの強い腫れがある場合は、取ろうとせず耳鼻咽喉科へ相談してください。
膿栓が気になる時は自宅でやさしくうがいまでにし、押し出さず、痛み・出血・発熱がある場合は耳鼻咽喉科へ相談することを示す図解

膿栓は無理に押し出さず、うがいで取れなければその日は終了。痛み・出血・発熱がある時は耳鼻咽喉科へ。

小さな膿栓は、自然に外れることもあります。この記事でいう「取り方」は、器具で取り出す方法ではなく、粘膜を傷つけず、うがいで外れなければ終了する対処です。

今すぐ自己処置を中止するサイン

痛み、出血、えずき、強い違和感が出た場合は、その時点で中止してください。息苦しい、水分も飲み込めない、口が開けにくい、声がこもる、口や喉の腫れが急に悪化している場合は、救急相談・救急受診を考える状態です。

「ためしてガッテン」で見た取り方を、自宅で再現してよい?

番組で見聞きした方法であっても、喉の奥へ器具を入れたり、強い水流を当てたりする自己処置は勧めません。

この記事では、特定の番組方法を再現するのではなく、現在確認できる医療情報をもとに、自宅でできる範囲を水またはぬるま湯でのやさしいうがいまでと整理します。

番組名で広まった方法を自己流で再現しないでください。
喉へ強い水流を当てる、器具で押す、熱湯の蒸気を吸うなどの方法は、本記事では勧めません。

膿栓とは?扁桃炎の白い付着物との違い

扁桃のくぼみにできる膿栓について説明するイラスト

膿栓は、扁桃のくぼみである陰窩に、食べかす、剥がれた細胞、細菌などがたまり、白色または黄色の小さな塊になったものです。「臭い玉」と呼ばれることもあります。

一方、扁桃が赤く腫れ、白い斑点が広がっている場合や、発熱、強い喉の痛み、飲み込みにくさを伴う場合は、急性扁桃炎なども考えられます。見た目だけで確定はできません。

見るポイント 膿栓の目安 扁桃炎なども考える状態
見え方 小さな固形の白・黄色い塊 赤く腫れた扁桃に白い斑点が広がる
症状 無症状、軽い異物感、口臭など 発熱、強い喉の痛み、飲み込みにくさなど
次の行動 無理に触らず、うがいで様子を見る 取ろうとせず、耳鼻咽喉科へ相談する

見た目だけで膿栓か扁桃炎かを確定することはできません。痛みや発熱がある時は、白いものを取ろうとしないでください。

膿栓を自分で取る前に避けたい方法

膿栓が気になる時の自宅ケアと避けたい行為の図解。水・ぬるま湯でのやさしいうがい、水分補給、取れなければ終了を示し、指、綿棒、ピンセット、ウォーターピック、シリンジ、シャワーで取ろうとしないよう注意している。

膿栓は自分で押し出さず、自宅ではやさしいうがいまで。取れなければその日は終了し、痛み・出血・発熱がある時は耳鼻咽喉科へ相談してください。

喉の粘膜は傷つきやすいため、「軽くなら大丈夫」「低圧なら安全」と自己判断しないことが大切です。

避けたい方法 避ける理由
指・爪で押す 粘膜を傷つけ、出血や痛みを起こすおそれがある
綿棒で圧迫する 奥へ押し込んだり、粘膜を傷つけたりする可能性がある
ピンセット・耳かきでつまむ 先端で喉や扁桃を傷つける危険がある
ウォーターピック・シリンジ・洗浄瓶 水圧や方向を自己判断で調整しにくい
シャワーを喉へ当てる 水圧や温度で粘膜を傷める可能性がある
えずいても続ける 嘔吐反射や誤嚥につながるおそれがある

器具で触った後に痛みや出血がある方は、扁桃腺を傷つけてしまった時の対処法と予防策も確認してください。

自宅でできる膿栓対処3ステップ|うがいで取れなければ終了

注意:ここで紹介するのは、膿栓を押し出す方法ではありません。強い痛み、出血、発熱、飲み込みにくさがある場合は行わないでください。
  1. 水またはぬるま湯を用意する
    刺激が強いものを無理に使う必要はありません。
  2. 喉の奥でやさしくうがいする
    強い勢いで繰り返さず、えずき、痛み、出血があればその時点で中止します。
  3. 外れなければその日は終了する
    水分をとり、指や器具で探らず、無理に取ろうとしません。

うがいで必ず外れるわけではありません。外れなければ、その日は確認を終えます。

取れないことは、失敗ではありません。
「次は綿棒」「次は水圧」と方法を増やさず、うがいで外れなければ確認を終えることも、喉を傷つけないための大切な判断です。

膿栓だけとは限らない?喉奥の臭いを見分ける表

喉の奥が臭うように感じても、すべてが膿栓によるものとは限りません。後鼻漏、口呼吸、口腔乾燥、舌苔、歯ぐきの状態などが重なる場合もあります。

気になる状態 確認したいこと 次の行動
白・黄色の小さな塊が出る 量、繰り返し、痛みや出血の有無 自然に取れるまで・取れやすいタイミングを確認
何度も大量に出る、大きくて外れない 扁桃の状態、鼻症状、生活への影響 膿栓が大量に出る原因と対策を確認
鼻の奥が臭い、鼻水が喉へ流れる感じがある 鼻づまり、鼻水、喉へ流れる感じ 後鼻漏で鼻水が喉に流れる時の対処と受診目安を確認
朝のネバつき、舌苔、歯ぐきの出血もある 口腔乾燥、舌、歯間、歯ぐきの状態 口臭タイプ診断で整理
発熱、強い痛み、白い斑点が広がる 扁桃の赤み・腫れ、飲み込みにくさ 取ろうとせず、耳鼻咽喉科へ相談
長年の口臭相談から

これまでの相談では、「喉の奥から臭うので、見えない膿栓を綿棒で探したい」という訴えが繰り返し寄せられています。

ただ、相談内容を整理すると、膿栓だけでなく、後鼻漏の訴え、喉に残る粘液、口の乾燥、舌苔、歯ぐきの状態などが重なっているケースもあります。

著者として、私は見えない膿栓を探し続けることより、まず痛み・発熱・鼻症状の有無を確認し、必要なら耳鼻咽喉科へつなぐことを大切にしています。これは相談経験からの整理であり、診断ではありません。

うがいで取れない時は、自然に外れるのを待つ

膿栓は、咳や食事などをきっかけに自然に外れることがあります。見えていても、痛みや発熱がなく生活に支障がなければ、無理に取る必要はありません。

取れる時期には個人差があります。「何日で取れる」とは決められないため、鏡で何度も確認したり、器具で探したりしないでください。

  • うがいで外れなければ、その日は終了する
  • 違和感、痛み、腫れが強くなっていないかを確認する
  • 大きい、繰り返す、症状が続く場合は耳鼻咽喉科へ相談する

自然に外れるまでの考え方は、膿栓が取れやすいタイミングと待ち方で詳しく説明しています。

膿栓で耳鼻咽喉科を受診する目安

膿栓で耳鼻咽喉科を受診する目安。早めに相談したい症状と、救急相談・救急受診を考える症状を二段階で示した図解

膿栓は回数だけで判断せず、痛み・発熱・飲み込みにくさ・強い腫れがあるかを確認。息苦しさや水分を飲み込めない状態は救急相談・救急受診を考えます。

早めに耳鼻咽喉科へ相談したい状態

  • 膿栓が繰り返しできる、または大きくて自然に外れない
  • 口臭、異物感、喉の違和感が続く
  • 器具で触った後に痛みや出血がある
  • 喉の痛み、耳の痛み、飲み込みにくさが続く
  • 発熱や強いだるさを伴う
  • 片側だけの腫れや違和感が続く

救急相談・救急受診を考える状態

  • 息苦しい
  • 唾液や水分も飲み込めない
  • 口や喉の腫れが急に悪化している
  • 口が開けにくい
  • 声がこもる
  • 強い片側の腫れと発熱がある
これらの症状がある時は、小さな膿栓だけの問題とは限りません。「臭い玉だから」と自己判断せず、早めに医療機関へ相談してください。

鼻づまりや鼻水が喉へ流れる感じ、鼻の奥の臭いもある場合は、膿栓だけに決めつけず、後鼻漏で鼻水が喉に流れる時の対処と受診目安を確認してください。

膿栓を繰り返す人が見直したい4つのこと

次の習慣だけで膿栓を必ず防げるわけではありませんが、口内と喉の状態を確認する手がかりになります。

  1. 毎日の歯みがきと歯間清掃を続ける
    歯、歯間、舌などの汚れをためない基本ケアを続けます。
  2. 口や喉の乾燥を避ける
    こまめに水分をとり、口呼吸や室内の乾燥が続いていないか確認します。
  3. 鼻症状が続く場合は耳鼻咽喉科へ相談する
    鼻づまり、後鼻漏の訴え、黄色い鼻水などがある場合は、膿栓だけに決めつけません。
  4. 口臭の別要因も確認する
    舌苔、歯周病、歯間汚れ、口腔乾燥などが重なっていないか確認します。

耳鼻咽喉科では何を相談する?診察の流れ

  1. 症状を伝える
    いつから気になるか、繰り返しの有無、痛み、発熱、鼻症状、飲み込みにくさなどを伝えます。
  2. 喉と扁桃を確認してもらう
    膿栓だけでなく、扁桃炎や鼻・喉の別の状態がないか診察します。
  3. 必要な対応を相談する
    診察結果に応じて、経過観察や必要な処置・治療について医師と相談します。

受診時に膿栓が見えない場合もあるため、「いつ」「どのくらい」「ほかにどんな症状があるか」をメモしておくと伝えやすくなります。保険適用や費用は診察内容と医療機関により異なるため、受診先へ確認してください。

よくある質問

「ためしてガッテン」で見た膿栓の取り方を試してもよいですか?

番組で見聞きした方法でも、喉の奥へ器具を入れたり、強い水流を当てたりする自己処置は勧めません。自宅では水またはぬるま湯でのやさしいうがいまでにし、取れなければその日は終了してください。

うがいで膿栓が取れない時はどうすればよいですか?

うがいで外れなければ、その日は終了して無理に取ろうとしません。違和感や痛みが続く、大きくて取れない、繰り返しできる場合は耳鼻咽喉科へ相談してください。

綿棒・ピンセット・ウォーターピックは使えますか?

本記事ではおすすめしません。綿棒やピンセットは粘膜を傷つけるおそれがあり、ウォーターピックやシリンジは水圧や方向を自己判断で調整しにくいためです。

子どもの膿栓を親が取ってもよいですか?

保護者が指、綿棒、ピンセット、水流などで取るのは避けてください。安全にうがいができない年齢では無理にうがいをさせず、痛み、発熱、飲み込みにくさ、繰り返す膿栓がある場合は小児科または耳鼻咽喉科へ相談してください。

膿栓と扁桃炎の白い付着物はどう見分けますか?

膿栓は小さな固形の白・黄色い塊として見えることがあります。一方、扁桃が赤く腫れ、白い斑点が広がり、発熱や強い喉の痛みを伴う場合は扁桃炎なども考えられます。見た目だけでは確定できないため、症状がある時は取ろうとせず受診してください。

まとめ:膿栓は押し出さず、うがいで取れなければ終了する

  • 自宅で試すなら、水またはぬるま湯でのやさしいうがいまでにする
  • 外れなければ、その日は終了して無理に取ろうとしない
  • 指、綿棒、ピンセット、シャワー、ウォーターピックなどは使わない
  • 痛み、出血、発熱、飲み込みにくさ、繰り返す膿栓は耳鼻咽喉科へ相談する
  • 息苦しい、水分も飲めない、口が開けにくい、声がこもる場合は救急相談・救急受診を考える

膿栓が気になるほど、何度も鏡で見たり、次の道具を試したくなったりします。しかし、取れない時に確認を終えることも、安全な対処の一部です。

見えないのに臭う、喉の違和感が続く方へ

膿栓が見えない場合は、後鼻漏、口の乾燥、舌苔、歯ぐきなど、別の要因も考えられます。次に、鼻・喉・口を順番に確認しましょう。

膿栓が見えないのに臭う時の確認順序を見る

参考文献・参考情報

医療上の判断は医療機関へ。本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。

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