口臭対策

「ぶよぶよ」歯茎の正体!その原因と自宅でできる効果的な治療法

歯科医院で治療中の患者

“ぶよぶよ”と腫れた歯茎の原因と自宅での治療法

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

「ぶよぶよ」とした歯茎は、見た目の問題だけでなく、健康上の重要なシグナルでもあります。そのような状態が続くと、食事や会話にさえ支障をきたすことがあり、気分も沈んでしまいますよね。

しかし、実は多くの人がこの問題に悩まされており、適切なケアと予防策を知っていれば改善することが可能です。

この記事では、歯茎が「ぶよぶよ」してしまう主な原因を探り、簡単に自宅で実践できる治療法や予防策を詳しくご紹介します。

歯科医の助言に耳を傾けながら、日常生活でできる口腔ケアの重要性にも触れていきます。さらに、同じ悩みを抱えた他者の体験談を元に、どのようにして健康な歯茎を取り戻せるのか、その実践的なアドバイスもお伝えします。

もし「ぶよぶよ」した歯茎にお悩みなら、この記事があなたの問題解決の第一歩となるでしょう。

この記事は、歯科衛生士の上林ミヤコが監修してChat GPTで書いています。

“ぶよぶよ”と腫れる歯茎の原因

口内の健康は、全身の健康と密接に関連しています。特に、”ぶよぶよ”と腫れた歯茎は、口腔内環境の異常を示す重要なサインとなります。では、歯茎がぶよぶよと腫れる原因には何があるのでしょうか。

歯茎が”ぶよぶよ”と腫れるメカニズム

“ぶよぶよ”と腫れる歯茎は、大抵の場合、口腔内の細菌が増え、それが歯茎に炎症を引き起こす結果として現れます。歯石やプラークの蓄積により、歯と歯茎の間にバクテリアが増殖します。これにより、歯茎が腫れ、”ぶよぶよ”とした触感になります。

歯垢1mgの中には約10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病をひき起こす細菌が多く存在していると言われています。

引用:歯茎の腫れ 日本臨床歯周病学会

歯周病とは

歯茎の炎症状態が進行すると、歯周病を悪化させます。歯周病は、歯茎と歯を支える骨に影響を及ぼし、進行すると歯の喪失につながる可能性があります。初期段階の歯周病は、適切なケアにより進行を防げますが、放置すると治療が困難になる可能性があります。

・関連:歯周病の隠れた進行!見た目で知る症状と自己チェックの手引き

歯茎の腫れと奥歯の関係

特に奥歯の周囲は、ブラシの届きにくさからプラークが溜まりやすいため、歯茎が”ぶよぶよ”と腫れやすい部位と言えます。また、奥歯が生える際には歯茎が腫れる(萌出性歯肉炎)ことが一般的で、それがぶよぶよと腫れる原因となることもあります。これらの症状が見られた場合、早めのケアが求められます。

歯茎の腫れは自然に治る?

歯茎の腫れが軽度の場合は、自然に治ることもありますが、炎症の解決の失敗や口腔内の微生物の不均衡により再発することがあります。定期的な歯科検診と適切な口腔衛生の維持が重要です。

歯茎の腫れが自然に治ることについて、以下の科学的根拠に基づいてお答えします。

歯茎の腫れが自然に治ることはありますか?

歯周病初期の歯肉炎で、歯茎が腫れたり出血する場合でも、適切な歯科治療により治すことが可能です。

  1. 歯周病の初期段階である歯肉炎:歯肉炎では、歯茎が赤く腫れ、出血することがあります。これを適切に治療しないと、歯周炎に進行し、歯茎が歯から離れ、骨が失われ、歯が緩む可能性があります。しかし、適切な歯科治療により、歯周病は治療可能です (Dagar & Sharma, 2021)

  2. 歯周病の治療:歯周病の治療には、非外科的および外科的治療法があります。スケーリングとルートプレーニング治療は、すべてのデブリと細菌性プラークを除去し、組織の健康を維持するためのホームケアのモニタリングを含みます (Graeber, 2015)

歯茎の腫れを放置すると再発するのはなぜですか?

一度、歯肉炎が治っても、歯茎の腫れや出血が再発することがあります。その理由は、慢性炎症の歯周病になっているからです。これには、ブラッシング不足などによりプラークが付き、口腔環境の悪化が影響していると考えられています。

  1. 炎症の解決の失敗:慢性炎症性歯周病では、炎症の解決の経路がホメオスタシスの復元に失敗することが示唆されています。この失敗は、病気の再発を招く可能性があります (Van Dyke, 2008)

  2. 口腔内の微生物の不均衡:歯周病の病因は、歯の表面に形成されるバイオフィルムと宿主の応答との間の複雑な相互作用の結果であり、炎症の過剰と微生物叢の不均衡に関連しています。これらの不均衡は、病気の再発に影響を与える可能性があります (Van Dyke, 2017)

歯茎の膿は自然に治る?

歯茎の膿は自然に治ることはほとんどありません。放置すると悪化する一方です。適切な処置をしないと、次のような深刻なトラブルにつながる可能性があります。

・歯周病の進行による歯の喪失
・膿が体内に広がり、化膿や敗血症になるリスク

顎骨への感染が広がり顎骨の一部を切除する手術が必要に 歯茎の膿ができた場合は、自力で潰したり切開したりするのは避け、早めに歯科医を受診することが賢明です。医師が適切な処置をしてくれます。

・抗生物質の投与で感染を抑える
・膿の切開排膿で膿を外に出す

歯石の除去やスケーリングで原因を取り除く 自然に治そうとするよりも、専門家による適切な治療を受けた方が、歯や歯茎への負担が少なく、早期に改善が見込めます。

自己判断で手を付けずに歯科を受診しましょう。 口腔内のトラブルは放置が一番危険です。初期の対応が肝心なので、異常に気付いたら素早く専門家に相談しましょう。

ぶよぶよ”と腫れた歯茎の対処法

“ぶよぶよ”と腫れた歯茎は、歯周病の早期症状である可能性があります。これは、口内の細菌の蓄積によって引き起こされることが多いです。以下に、著者の専門知識と相談事例の経験を踏まえ、自宅での初期対策と市販の歯槽膿漏薬について説明します。

自宅での初期対策

  1. 口腔清掃: 歯ブラシとデンタルフロスを使用して、歯と歯茎を毎日清潔に保ちます。適切なブラッシングとフロッシングは、バクテリアの蓄積を防ぎ、歯茎の炎症を減らします。

  2. 口腔洗浄剤の使用: 口腔洗浄剤は、バクテリアを殺し、口臭を予防する助けになります。口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」のようなアルカリイオン水を使用することで、さらに効果的です。

  3. 生活習慣の見直し: 喫煙やアルコールの摂取は歯茎の健康に悪影響を与える可能性があります。これらの習慣を見直し、健康的な食生活を心がけましょう。

市販の歯槽膿漏薬の効果とデメリット

  1. デントヘルス:

    • 効果: 歯茎の炎症や腫れを減らし、歯周病の進行を抑制します。
    • デメリット: 長期間の使用により、歯茎の色が変わる可能性があります。

  2. クリーンデンタルN:

    • 効果: 歯茎の腫れを抑え、口内環境を改善します。
    • デメリット: 一部の人にアレルギー反応を引き起こす可能性があります。

定期的な歯科検診

“ぶよぶよ”と腫れていても痛みがない場合でも、炎症が進行している可能性があります。定期的な歯科検診で専門家の意見を得ることで、早期に対処し、将来的な口腔の問題を防ぐことができます。

・関連:歯周病が口臭の悪化を招く!手遅れ症状の識別と自宅での予防対策

自宅でできる歯周病の治療法

歯周病を自宅で治療するための効果的な方法としては、日々の歯磨きと歯間清掃、継続的な口腔衛生教育、非外科的歯周療法の実施、および適切な化学的ケアが含まれます。これらの方法は、自宅で実践可能であり、歯周病の進行を抑制し、口腔健康を維持するのに役立ちます。

歯周病を自宅で治療するための効果的な方法について、以下の学術論文から得られる情報が参考になります。

  1. 非外科的歯周療法 : Cleland(2000年)によると、歯周病の主要な原因は細菌感染であり、非外科的方法(口腔衛生の維持、歯垢の除去、歯石の除去、化学的手段など)により細菌負荷を減少させることで歯周病の治療が可能です。

  2. オーラルヘルス教育の継続 : MaとWang(2016年)の研究は、継続的なオーラルヘルス教育が歯周病患者の治療効果を維持し、歯肉炎を軽減するのに役立つことを示しています。自宅でのオーラルヘルスケアの重要性が強調されています。
    ・関連:「歯周病が治らない?」実体験から学ぶ治療成功の秘訣と日常のケア方法

  3. 自宅での口腔ケア : Arweiler et al.(2018年)によると、歯周ポケット感染の自己管理には、自宅での適切なオーラルヘルスケアが不可欠です。日々の歯磨きと他の機械的清掃習慣が歯周病の予防や進行の防止に重要です。
    ・関連:シャワーで驚きの歯磨き革命!歯間洗浄から歯周病予防まで徹底解説

  4. 歯間清掃と化学的ケア : Ciancio(2003年)は、歯間清掃や化学的ケア(例えば、口腔洗浄液やフッ化物、クロルヘキシジン、トリクロサンを含む歯磨き粉など)の組み合わせが歯周病の予防と管理に有効であると述べています。

歯周病を自宅で治すためのポイント

歯周病になったら歯科治療とともに、自宅でのケアを併用することが重要です。以下では、お家で歯周病ケアを行なう場合のポイントをご紹介します。

歯磨きの正しい方法

  • ブラッシングのテクニック: ソフトな歯ブラシを使用し、歯茎を傷つけないように優しくブラッシング。歯と歯茎の境界を意識し、小さな円を描くように磨く。
  • 磨き方の時間: 一度に最低2分間は磨くことを推奨。特に歯周病が心配な部分は念入りに。
  • ブラッシングの頻度: 1日に少なくとも2回、食後のブラッシングが理想的。

歯磨き粉や口腔洗浄剤の種類

  • フッ化物配合の歯磨き粉: 虫歯予防に効果的。歯周病予防にも一定の効果がある。
  • 抗菌成分含有の歯磨き粉: トリクロサンなどの抗菌成分が含まれるものは歯周病の予防に役立つ。
  • 口腔洗浄剤: 抗菌効果のある成分を含むものを選び、日常的に使うことで歯周病の予防に寄与。

自然療法や家庭でできる予防策

  • 塩水でのうがい: 抗菌作用があり、歯周病の原因となる細菌の減少に効果的。
  • ココナッツオイル: オイルプリング(口の中でオイルをこねる)に使用すると、口腔内のデトックスに役立つ。
  • 食生活の見直し: 糖質の高い食事を避け、ビタミンCやカルシウムを多く含む食品を摂取することで、歯茎の健康を支える。

歯茎の腫れを自然に治す方法

“ぶよぶよ”と腫れた歯茎は、適切なケアを通じて自然に治ることがあります。以下に、歯茎の腫れを自然に治すためのアプローチを紹介します。

歯磨きと口内ケアの重要性

日常的な口内ケアは、歯茎の健康を維持するために不可欠です。適切なブラッシングとフロッシングは、歯茎に蓄積されたプラークや食べ物の残りを取り除きます。また、アルカリイオン水などの口内洗浄剤を使用することで、より深部の細菌を排除することができます。

しかし、ぶよぶよ歯茎を治そうと、硬い歯ブラシでゴシゴシ磨いてしまうと、歯茎が下がってしまうのでご注意ください。

・関連:歯茎が下がるのはなぜ?自宅でできる予防と改善法を解説

ダイエットとライフスタイルの影響

食生活も歯茎の健康に影響を与えます。ビタミンCやビタミンD、カルシウムを豊富に含む食事をとることで、歯茎を健康に保つことが可能です。一方、砂糖やアルコール、タバコは歯茎の健康を損なう要素であるため、摂取を控えることが望ましいです。

自然治癒力を高めるためのアドバイス

最後に、体の自然治癒力を高めるために、良質な睡眠とストレス管理を重視しましょう。身体全体の健康が、歯茎の健康にも直結します。適切なリラクゼーションと良好な睡眠習慣は、体全体の健康を維持し、自然治癒力を高めます。

知恵袋から学ぶ”ぶよぶよ”歯茎の治し方

インターネット上の情報源から得られるアドバイスは、私たちが健康問題を理解し、対策を講じるための有益な手段となります。日本の質問応答サイト「知恵袋」もその一つです。ここでは、知恵袋から得られる”ぶよぶよ”と腫れた歯茎の治し方について学びます。

知恵袋での質問と回答の紹介

知恵袋には、歯茎の問題についての多くの質問と回答が寄せられています。例えば、「歯茎がぶよぶよと腫れて痛い、何かいい治し方はありますか?」という質問に対して、日常の歯磨きの重要性、イソジンやアズレンなどのうがい薬の使用が挙げられています。

ぶよぶよと腫れた歯茎の治し方についての専門家の意見

知恵袋のアドバイスは参考になりますが、それが全て正しいとは限りません。専門家の意見と比較することで、より確実な知識を得ることができます。多くの専門家は、適切な口内ケア、バランスの良い食事、十分な休息、そして必要に応じて専門医の診断と治療を強調しています。

歯茎が腫れて痛い時の応急処置は、患部を冷やしたり(中略)ノンアルコール系のマウスウォッシュ、うがい薬による口腔内の殺菌も有効です。

引用:きたみち歯科医院

アルコール系のものは腫れを悪化させることがあるので、避けてください。

最終的に、”ぶよぶよ”と腫れた歯茎の治し方は、効果は一時的で個々の状況によります。適切な情報と専門的なアドバイスをもとに、最適な対策を見つけ出しましょう。

まとめと今後の歯茎ケアについて

本記事では、「ぶよぶよ」と腫れた歯茎の原因から治療法まで、包括的に解説してきました。主な原因は歯周病で、これは不適切な口内ケアや生活習慣の問題から生じます。奥歯周辺の腫れが特に深刻な場合、これはさらに注意を要します。

自宅での対応法としては、適切なブラッシングとフロッシング、さらには洗口液による「うがい」が基本です。しかし、「ぶよぶよ」の腫れが見られた場合、それを放置することは大きなリスクを伴います。歯茎の腫れが痛みを伴わない場合でも、早目の対策は必要です。

自然に治す方法としては、健康的な食生活や生活習慣の見直し、そして充分な休息が重要となります。これらは、体全体だけでなく口内環境の健康をも支えます。

また、質問応答サイトの知恵袋から学ぶことも有益ですが、情報は必ずしも正確とは限らないため、必要に応じて専門家の意見を参照することが大切です。

これらの情報を基に、健康な歯茎を保つためのケアを今後も続けてください。もし腫れや痛みが続く場合は、適切な医療機関での診察を受けることを忘れないようにしましょう。それぞれの歯茎の健康は、全身の健康をも左右します。適切なケアと注意深さで、一生涯にわたる口内の健康を維持しましょう。

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膿栓が自然に取れるタイミングと取り方のポイント

出勤中に咳をすると膿栓が出てきた若い会社員

口臭の原因となる臭い玉(膿栓)が取れるタイミングと取り方について

口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

膿栓(膿栓)とは、扁桃腺の隙間に細菌の死骸や食べカス、唾液などが固まった白や黄色の塊のことです。臭い玉とも呼ばれ、口臭の原因になることがあります。

膿栓自体は無臭ですが、周りに細菌が繁殖することで悪臭を放つようになります。大きければ大きいほど、細菌が繁殖しやすくなるため、強い口臭を引き起こす可能性が高くなります。また、扁桃腺に炎症がある場合は、病巣そのものからも臭いが発生するリスクがあります。

膿栓は自然に取れる場合もありますが、取り残しがちならば自分で取り除く必要があります。綿棒やピンセット、うがい、シャワーなどで取り除く方法がありますが、無理な取り方をすると扁桃腺を傷つけたり出血するリスクがあるので注意が必要です。

予防するためには、こまめな歯みがきや口腔ケア、扁桃腺の状態観察が重要です。鼻呼吸の習慣化や、こまめな水分補給、睡眠環境の改善なども膿栓予防に役立ちます。自覚症状がなくても、定期的に医師の診察を受けることをおすすめします。

小さな異常があれば早期に対処することで、膿栓による口臭やトラブルを未然に防げます。適切な予防と対処を心がけましょう。

膿栓(臭い玉)とは

臭い玉(膿栓)は口蓋扁桃のくぼみにたまる

膿栓(臭い玉)とは、扁桃腺の隙間に溜まった細菌の死骸や食べカスなどが固まったもので、臭い玉とも呼ばれています。白や黄色の塊状になっており、扁桃の周りに付着していることが多いです。

膿栓ができる原因と症状

膿栓ができる原因は主に以下の3つが考えられます。

  1. 口腔内の細菌感染
  2. 扁桃腺の窪みが深く死角ができやすい
  3. 唾液の分泌が少なく、自浄作用が低下

症状としては、喉の違和感や臭いを感じることがあります。無症状の場合もありますが、放置すると膿栓が大きくなり、それ自体が原因で口臭が発生する可能性があります。

・関連記事:のど(扁桃腺)に白いできものがついている!原因から予防法まで徹底解説

膿栓と口臭の関係

膿栓自体は無臭ですが、その周りに細菌が繁殖すると悪臭を放つようになります。つまり膿栓は直接の原因ではありませんが、口臭発生の大きな要因になり得るのです。特に膿栓が大きければ大きいほど、周りに細菌が繁殖しやすくなるため、口臭が強くなる傾向にあります。

定期的に膿栓を除去し、扁桃腺周りを清潔に保つことが、口臭予防には欠かせません。また、扁桃腺自体に炎症がある場合は、膿栓だけでなく病巣そのものからも口臭が発生する可能性がありますので、医師による治療が必要になってくる場合があります。

膿栓が自然に取れるタイミング

膿栓は自然に取れる場合もあれば、取り除く必要がある場合もあります。自然に取れるタイミングを知っておくことが大切です。

  1. 膿栓は通常自然に解決しますが、その期間は症例により異なります。一部の研究では膿栓が消失するケースが報告されています。 (Yamashita et al., 2021)

  2. Moura et al. (2007)は、無症状の膿栓のケースを報告し、無症状の場合は治療の必要がないと結論付けています (Moura et al., 2007)

  3. しかしながら、膿栓が症状を引き起こす場合(例えば、食物の違和感、嚥下困難、痛みなど)、外科的な除去や他の治療が必要になることもあります。 (Lo et al., 2011)

くしゃみや咳のときに取れる可能性

くしゃみや強い咳を した際に、喉の奥に付着していた膿栓が飛び出すことがあります。これは喉の筋肉の動きによって膿栓が押し出されるためです。くしゃみや咳が出る時は自然に膿栓が取れるチャンスなのです。

ただし、すべての膿栓がこの時に取れるわけではありません。大きな膿栓や強く付着している膿栓は、この程度の刺激では取れない可能性が高いです。

食事中に取れることも

噛んだり飲み込んだりする動作で、喉の筋肉が動くため、食事中に膿栓が取れることもよくあります。特に唾液の分泌が増えるため、膿栓が柔らかくなり取れやすくなります。

ただし、気づかずに飲み込んでしまう可能性もあるため、食後に口を確認するなどして、取れ残りがないか確認することをおすすめします。

自然に膿栓が取れるタイミングを見逃さず、こまめに確認することが大切です。ただし、取れ残りや大きな膿栓は自分で取り除く必要が出てくるかもしれません。

膿栓の取り方と注意点

綿棒で膿栓取りをする人

自然に取れなかった膿栓は、自分で取り除く必要があります。しかし、無理な取り方をすると危険な場合もあるので、注意が必要です。

綿棒やピンセットで取り除く方法

細く柔らかい綿棒の先端や、ピンセットを使って膿栓をつまむのが一般的な取り方ですが、危険なのでおすすめできません。除去方法は、口を大きく開け、鏡を見ながら膿栓の位置を確認し、綿棒やピンセットで丁寧に取り除きます。

ただし、あまり奥まで入れすぎると扁桃腺を傷つける可能性があります。力を入れすぎて粘膜を痛めないよう、軽い力加減が重要です。無理に取ろうとせず、取れ残しがあれば耳鼻咽喉科での受診をおすすめします。

うがいやシャワーでの取り方

シャワー洗浄による膿栓の取り方(予防)は、毎日私が行っている安全なやり方なのでおすすめします。

強めに扁桃めがけてうがいをしたり、シャワーヘッドで洗浄するのも有効な膿栓除去法の一つです。水の圧力や洗浄力で膿栓を外から剥がすイメージです。

ただし、水圧が強すぎると扁桃腺を傷つける恐れがあります。また、シャワー洗浄でうまく取れない場合は無理に続けず、耳鼻咽喉科受診を検討しましょう。

無理に取ると危険な可能性

無理に膿栓を取ろうとすると、扁桃腺を傷つけて出血する可能性や、局所の炎症を引き起こすリスクがあります。耳鼻咽喉科の医師に相談し、安全な除去方法をアドバイスしてもらうことが大切です。

自分で取れない大きな膿栓は無理に取ろうとせず、医療機関で適切な処置を受けましょう。膿栓を取る際は、細心の注意を払う必要があります。

膿栓の予防法

膿栓ができやすい人は何度でも出来るので、予防することが重要です。

膿栓ができるのを予防するには、日頃からの口腔ケアと扁桃腺へのこまめな注意が必要です。予防次第では膿栓のリスクを大幅に下げられます。

こまめな口腔ケアが重要

口腔内を清潔に保つことが、何よりも大切な膿栓予防法です。歯みがきやうがい(特に喉のうがい)をしっかりと行い、細菌の繁殖を防ぎましょう。

特に歯周病や口臭がある場合は、細菌が多く存在する可能性が高いです。定期的な歯科検診や専門的な口腔ケアで、口内環境を改善することをおすすめします。

扁桃腺への注意と対策

扁桃腺の構造上、死角ができやすく、そこに細菌やカスが溜まりがちです。扁桃腺の状態を常に観察し、異常がないか確認しましょう。 扁桃周りの衛生が保てない場合は、扁桃摘出手術を検討するのも一つの対策です。ただし、手術には一定のリスクがあるため、医師と良く相談することが必要です。

耳鼻咽喉科や歯科での受診

自分では気づかない膿栓や、扁桃腺の異常を見逃さないためにも、定期的な医療機関の受診をおすすめします。 口呼吸がひどかったり、扁桃腺の腫れや痛みなどの症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

歯科検診でも口腔内の状態をチェックしてもらえます。 膿栓に気づいたら放置せず、専門家に相談することが賢明です。早期発見・早期対策が、膿栓を予防するカギとなります。

膿栓ができにくい生活習慣

膿栓予防には、日々の生活習慣も大きく関係しています。鼻呼吸を心がけることや、こまめな水分補給、適切な睡眠環境作りなど、些細な習慣の改善が重要になります。

鼻呼吸と口呼吸の違い

口呼吸をしていると、口から直接空気が通るため、扁桃腺が乾燥しやすくなります。一方、鼻呼吸なら空気が加湿され、扁桃腺が乾燥するリスクが低くなります。

鼻呼吸を習慣づけることで、扁桃腺の過乾燥を防げるだけでなく、細菌の侵入経路も減らせます。無意識に口を開けがちならマウスピースなどで口呼吸を防ぐ対策も有効です。

乾燥しないよう水分補給を

唾液が十分に出ることで、扁桃腺の清浄が保たれ、膿栓できにくくなります。そのため、こまめな水分補給を心がけましょう。 喉が渇いた時はすぐに水分を取るよう意識し、夜間も枕元に水を置くなどの工夫をするとよいでしょう。喉の渇きを感じなくても、適度な水分補給が大切です。

睡眠時の環境にも気をつける

睡眠中はのどが乾燥しがちです。加湿器を使ったり、エアコンの温度設定を見直したりと、睡眠環境の改善にも注目しましょう。

また、寝返りを打つ機会が少なく、同じ体勢が続くと、唾液が口腔内にうまく行き渡らなくなります。適度に寝返り体勢を変えることで、口腔内の唾液分泌を促せます。

生活習慣の見直しは膿栓予防に大きく役立ちます。些細な習慣改善の積み重ねが、予防につながる大切なポイントなのです。

膿栓除去に関する体験談から学ぶポイント

知恵袋などネット上にある膿栓除去の体験談を見ると、自力での取り方には様々なリスクが伴うことがわかります。

ウォーターピックでは扁桃腺を傷つけたり、綿棒では吐き気や出血を伴うケースもあったようです。無理な取り方をすると、かえって膿栓が悪化する可能性もあります。

一方で、耳鼻咽喉科での専門的な処置を受けた人の中には、痛みもなく費用も思ったより安かった、と感じた人が多数いました。しかし、一度治療で除去しても、その後何度もできたという人もいます。

体験談が示すように、膿栓の自力除去には十分な注意が必要不可欠です。大きな膿栓や取れ残りがある場合は、無理せず専門医に相談することが賢明な選択と言えるでしょう。 適切な方法で安全に膿栓を除去することで、口臭などのトラブルを防げます。自分に合った最良の処置方法を見つけましょう。

膿栓まとめ:自然に取れるタイミングと取り方

膿栓は自然に取れる場合と、自分で取り除く必要がある場合があります。 自然に取れる可能性があるのは、くしゃみや咳をした時、食事中などです。喉の筋肉の動きにより膿栓が押し出されるためです。

しかし、大きな膿栓は取れにくい場合もあります。 自分で取り除く方法としては、うがいやシャワーで吹き飛ばす方法がおすすめできます。ただし、無理な取り方をすると扁桃腺を傷つけるリスクがあるので注意が必要です。

取れ残りがある場合や、自分で取るのが難しい大きな膿栓は、無理せず耳鼻咽喉科を受診し、安全な除去方法を相談しましょう。 自然に取れるタイミングを見逃さず、定期的に口腔内を確認する習慣を持つことが大切です。取り残しがあれば適切に対処し、膿栓による口臭などのトラブルを防ぎましょう。

膿栓(臭い玉)の予防には「うがい」がおすすめです。うがい時に口臭予防歯磨き粉「美息美人」のアルカリイオン水を使うと、膿栓(タンパク質)が溶けて取れやすくなります。


うがいで膿栓を予防する

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参考文献・参考資料