膿栓ができやすい原因について
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
膿栓(臭い玉)は口臭原因になるため、口臭が気になるとすぐに膿栓を疑うのではないでしょうか。膿栓は風邪などが原因で誰にでもできるものですが、膿栓が毎日出る、取り除いてもすぐにできる人があります。
早速、いつものようにYAHOO!知恵袋を調べると、、、
「とんでもなく多い量の膿栓が出ました。怖くなってすぐに捨てましたが、これは病気ですか?」という質問が。そうですよね、たとえ膿栓(臭い玉)が見えてなくても、のどに違和感があると「病気(癌)かもしれない?」と不安になるかもしれません。
他にも、「臭い玉は毎日たまり、扁桃に力を入れただけでピーナッツのような大きい塊(5ミリから8ミリの膿栓)がポロポロと出てきた。」
「定期的に臭い玉が出る。その度綿棒で取っていたが、扁桃腺の周りを指で押すと、グミのようなものがにゅるにゅると連なって出てきた。その時は驚いたが大量に取れると、気持ちもスッキリしました。」なども。
たしかに、口臭原因にもなる膿栓が取れると気持ちいいかもしれませんが、膿栓が大量に出る、頻繁に出る場合は、耳鼻科疾患が疑われるので、耳鼻科を受診されることをおすすめします。
ということで、今回は、膿栓が大量に出る、頻繁に出る、その原因と対策についてお伝えします。
膿栓について分からないことは、こちらで解決できます。
⇒ 「臭い玉・膿栓」に関するQ&A
なぜ膿栓が出てくるのか?
扁桃には細菌を捕まえて死滅させるためのボコボコしている穴があります。 喉に侵入してきた細菌やウイルスの死骸と食べかすなどが固まって膿栓(臭い玉)ができます。
膿栓ができると喉にイガイガするなどの違和感があり、鏡で見えてなくても口臭の原因になることもあります。だから、膿栓ができると直ぐにでも取りたいという人が多いのでしょう。
膿栓ができても、食事の時や咳・くしゃみ等で自然に取れてしまうのでご安心ください。
ところが、膿栓が長期にわたり扁桃腺にたまると、口臭の原因になることがあります。
引用:喉の白い塊って知っていますか?
ボコボコの穴にたまった白い塊の膿栓(臭い玉)ですが、「くしゃみをしたら何かが出てきた」と思ったら膿栓だった、という人が多いです。このように、膿栓は咳やくしゃみをで取れたり、食事中に飲み込んでしまうため自然となくなるものです。だから無理に膿栓を取らなくてもタイミングを待てばいいのですが。。
それまで待てないですよね。
人によっては、頻繁に膿栓が出るケースや、一度に大量の膿栓が出るケースもありますが、その場合は扁桃炎など耳鼻咽喉科の病気が疑われるので受診されることをおすすめします。
膿栓が頻繁に出る、大量に出るのはなぜ?
膿栓は扁桃炎になるとできます。その扁桃炎は、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が原因となります。鼻汁や後鼻漏が喉に落ちると、扁桃腺から免疫が分泌されて膿がたまるからです。
また、定期的・頻繁に膿栓がたまる人の場合は、口呼吸やいびきをしていて喉が乾燥することが影響していますので、口呼吸やいびきの改善が必要となります。
また、膿栓が大量に出てくる場合の原因は一概ではありませんが、膿栓がたまる凸凹の穴が大きい、穴が途中で屈曲していて自然に取れずに溜まっていることがあります。
YouTubeで膿栓を取っている動画などでは、扁桃腺の周りを指で押したときに大量の膿栓がグチュグチュと出てくる様子が映っています。
喉が不衛生になりばい菌が増えやすい環境だからです。具体的には次のことが原因で膿栓が出来やすくなります。
- 口呼吸
- 後鼻漏(蓄膿症、アレルギー性鼻炎などで汚い鼻汁が垂れる)
- ドライマウス(加齢、薬の副作用で喉が乾燥している)
- ドライマウス(更年期で口腔乾燥をおこしている)
- ドライマウス(ストレスなどで自律神経が乱れ口腔乾燥をおこしている)
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大きな膿栓ができる原因
膿栓は、喉にある扁桃の「陰窩(いんか)」という小さな窪み(穴)にできますが、この窪み(穴)が複雑に曲がっていると、自然に押し出されず、長期にわたって食べかすなどの汚れがたまることになります。その結果、大きい膿栓ができることがあります。
しかし、膿栓ができる根本的な原因は、喉粘膜の炎症や扁桃炎です。炎症しないようにするためには、普段から「うがい」で喉を清潔にするとか、喉を乾燥させないようにすることが大切です。
膿栓を放置するとどうなる?
膿栓が気になるけど自分で取れない。膿栓が頻繁にできる。大量に出てくる。このようなケースになると変な病気になっていないか不安ですよね。
NHKためしてガッテン「風邪はのどから・・その体質に潜む病SP」(2014.10.23)によると、頻繁に膿栓が溜まる場合は、次の病気になるかもしれないとありました。
腎臓病、肩こり、心臓病、肌荒れ、大腸炎、関節炎、目の病気(失明の可能性も…)
膿栓は慢性扁桃炎から起きるのですが、扁桃炎からIgA腎症という腎臓病、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という肌荒れが起きる可能性があるそうですので、放置しないで耳鼻咽喉科を受診されることが大事です。
まとめ
膿栓が大量に出る場合は、慢性扁桃炎が原因になっていることが多いです。扁桃炎が慢性化する場合には、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎など耳鼻科疾患になっているかもしれません。
膿栓を除去しても、次から次へと出る、すぐに膿栓が溜まる場合は、早目に耳鼻科を受診されることをおすすめします。