フッ素入り歯磨き粉は危険!?

フッ素歯磨き粉の危険性について

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

歯医者さんに行くと、「虫歯予防にフッ素が良い」と歯への塗布を勧められた経験はありませんか?

2019年5月8日のNHKためしてガッテンでは「フッ素入りハミガキ粉をうがいせず口腔内に留め最終的に飲み込むことを推奨する」内容の番組が放送されました。しかし、「ハミガキ後ゆすぐな」に関して198回国会において質問が。

ハミガキ後「ゆすぐな」という虫歯予防法は国も推奨するものか。もし、これを実行する視聴者がいた場合、国としてはNHKの放映内容をそのまま実行することを推奨しているのか。

出典:フッ素の「新ハミガキ法」に関する質問主意書 衆議院第198回国会質問

これに関して、2019年5月24日、当時の内閣総理大臣安倍晋三氏の答弁は「フッ素歯磨き粉はハミガキを前提としているものであり、ゆすいで吐き出さずに嚥下することを前提としてその製造販売の承認が行われているものではない」でした。

出典:内閣答弁第169号 内閣総理大臣安倍晋三

ネットで「フッ素」について調べていると、「スウェーデン、ドイツ、オランダなどではフッ素の使用を中止!」という記事がありました。これだけ見ると、フッ素は危険だと信じてしまい市販の歯磨き粉を使用することに躊躇してしまいますよね。

しかし、この記事とは対照的に、日本歯科医師会や厚労省では、水道水(飲料水)にフッ化物を入れて虫歯を予防する「水道水フロリデーション」を都道府県知事に推奨しています。

出典:水道水フロリデーション 厚生労働省e-ヘルスネット

果たして、フッ素歯磨き粉は健康害のリスク以上に、虫歯予防に効果があるのでしょうか?そして、使い続けてもからだに安全なのでしょうか?

歯磨きは毎日行うものですから、安心して使いたいですよね。ということで、、

はたして「フッ素入り歯磨き粉」は安全なのか、危険なのか、についてご説明します。

フッ素歯磨き粉

そもそもフッ素ってなに?

理科の時間に習った「フッ素」は、原子番号9の元素で元素記号はFです。フッ素の仲間には、塩素(Cl),臭素(Br),ヨウ素(I)などがあります。

フッ素はたいへん反応性が強い元素で、自然界ではカルシウムやアルミニウムと結合して安定した状態になっています。う蝕予防(虫歯予防)に用いられる「フッ化ナトリウム(NaF)」もフッ化物(フッ素化合物)の一種です。

フッ素の毒性

急性中毒

フッ化物の急性中毒量(治療や入院などの処置を必要とする量)は、体重1kgあたりフッ化物の量5mgです。命に差し障りがある最小量(フッ化ナトリウムの死亡最低既知量)は、体重1kgあたりフッ化物の量71~74mgです。

軽度なフッ化物中毒による不快症状:悪心、嘔吐、口渇、発汗などで主に胃の刺激症状がおきる。

出典:フッ化物の急性中毒量 厚生労働省e-ヘルスネット

慢性中毒

長期にわたるフッ化物の反復投与による過量摂取によって、歯のフッ素症と骨フッ素症が確認されています。

出典:フッ素症 厚生労働省e-ヘルスネット

フッ素歯磨き粉が安全な理由

フッ素の原液を直接口に入れると危険ですが、歯磨き粉や洗口液の場合は基準以下まで薄められているので、幼児が誤って飲んでしまっても安全だと言われています。

推定中毒量は、5歳児(体重18Kg)が週5回法のフッ化物洗口液(0.05%フッ化ナトリウム溶液)を40人分一度に飲んだ場合に到達します。また、3歳児(体重12Kg)ではフッ化物歯面塗布製剤(2%フッ化ナトリウム溶液・ゲル)1回分の上限量2ml(gr)の4人分を一度に摂取した場合に推定中毒量に達します。

出典:フッ化物の急性中毒量 厚生労働省e-ヘルスネット

歯磨き粉に含まれる基準量(厚労省の決める薬用歯みがき類製造販売承認基準)は少なく、急性中毒のリスクはかなり低いとのことです。

フッ化物濃度:薬用歯みがき類製造販売承認基準によりフッ化物イオン濃度は1,500ppm以下に定められており、1,450ppm程度までのものが販売されています。子ども用としては950ppm・500ppm・100ppmが販売されています。

フッ素は虫歯予防に効果がある

フッ素入り歯磨き粉を使う目的は、虫歯予防です。フッ素は虫歯の発生と進行を抑える効果があるからです。

欧米で虫歯の少ない理由として、フッ素の使用があるからだといわれています。近年では、日本でもフッ素の使用が一般化して、市販の歯磨き粉のほとんどにフッ素が添加されています

  1. 歯を強くする…歯の表面のエナメル質を酸に溶けにくい性質にして虫歯になりにくくする。
  2. 再石灰化を促進する…酸により歯から溶け出したカルシウムとリンを補う作用(再石灰化)を促進する。
  3. 細菌をコントロールする…虫歯の原因菌の働きを弱める効果があります。

フッ素の危険性

フッ素は危険なのか安全なのかについて、世界中で賛否両論があります。それは、いろんな情報が氾濫していることと、データが少なくはっきり分かっていないことがあるからです。

フッ素症

厚労省のe-ヘルスネットによると、小児の過剰摂取による「フッ素症」が確認されている、との報告がありました。(ただし、エナメル質が完全に形成された後にフッ素を適量摂取した時には、フッ素症は現れない。)

※フッ素症…特異的な歯の形成障害で、エナメル質に審美上の変化(不透明な縞模様・境界不明瞭の白斑・白濁など)があらわれ、中等度になると歯面全体にわたってチョーク様に白濁します。これに小陥凹が加わることがあり、凹部に外来性の色素が沈着して褐色もしくは黒色を呈します。

フッ素の危険な歴史

1800年代から世界の各地で、歯がまだらに色になる斑状歯(はんじょうし)「歯のフッ素症」が報告されました。その原因は1936年に解明されるのですが、この現象の原因は飲料水中に過剰に含まれるフッ素だったのです。このようにフッ素には毒性がありますが、フッ化物は自然界にも存在しているもので、健康を守る上で大切なことはフッ素を摂り過ぎないことです。

しかし、1964年には国際歯科連盟が虫歯予防としてフッ化物応用を推奨し、1969年にはWHOもフッ化物応用の推進を勧告しています。

まとめ

もともとフッ素は猛毒ですが、市販の歯磨き粉に含まれるフッ素量は厚労省の決める薬価基準を満たしているため、適切な量を用いれば健康を害するリスクはほとんどありません。(害を及ぼす可能性が全くないわけではない。)

フッ素に限らず、どのような薬物でも適量を守らないと危険です。エナメル質が未発達の小児の場合にはフッ素症のリスクが高いため、大人がついて適切量を守るようにすることが大切です。

というか、虫歯予防の基本は食習慣と歯磨きですので、フッ素に頼り過ぎるのは誤った考え方です。

体の安全と環境への配慮を追求するならば、フッ素など添加物の含まれいない歯磨き粉がおすすめです。たとえば、貝殻パウダー(カルシウム・リン)からなる歯磨き粉「美息美人」のアルカリイオン水で歯みがきやうがいを行うと、歯を強くすることができます。

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