臭い玉の取り方…綿棒で取る

綿棒を用いた臭い玉の取り方

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

始めて臭い玉(膿栓)の除去に挑戦しよう、と思っている人のためにこの記事を書いています。

参考:臭い玉の取り方・溜まる所の画像

口蓋扁桃に臭い玉(膿栓)がたまると違和感を生じます。また、臭い玉(膿栓)の状態によっては口臭の原因になることも。

そのため、臭い玉(膿栓)を取りたいと思っているのではないでしょうか。臭い玉(膿栓)の除去方法はいくつかありますが、その中でも綿棒を使用して臭い玉(膿栓)を除去する方法が一般的です。

臭い玉(膿栓)が取れると違和感が無くなりますが、口臭は改善しないかもしれません。それに、綿棒で臭い玉(膿栓)を取ろうとすると細菌に感染し扁桃炎を起こすリスクもあります。

いきなり臭い玉(膿栓)を除去しようとする前に、この記事をお読みになってご検討ください。

関連記事:口臭の元になる「臭い玉」の原因と対策

臭い玉を除去するメリット・デメリット

臭い玉を取る前に、「臭い玉ができる原因」を知っておいてください。臭い玉は、口から入って来た細菌やウイルスを扁桃腺のくぼみに取り込むことで出来る、体の免疫による副産物です。だから、臭い玉を除去することが出来ても、風邪をひくとまた溜まる可能性があります。

参考:臭い玉の原因について詳しくはこちら

風邪やインフルエンザにかかると臭い玉ができることがありますが、たいていは知らないうちに取れてしまいます。(食事などで飲み込む)

出典:臭い玉(膿栓)は「自然に取れる」って知ってる!?

臭い玉(膿栓)を除去しても口臭が治らない?

扁桃の「陰窩(いんか)」という小さな窪みに、溜まった膿が固まり臭い玉(膿栓)になると、陰窩に蓋をします。この状態にあると、臭い玉(膿栓)があってもほとんど臭いに影響はありません。ところが、膿栓が外れると陰窩の中から匂いが出てきます。ですから、口臭を防ぐには膿栓を除去した後も、うがいなどで陰窩を洗浄する必要があります。

定期的に臭い玉(膿栓)が出る、よくたまる人の場合は、たとえ除去しても膿栓はすぐに溜まってきますので、できないように予防することが大事です。

また、口臭は膿栓以外にも、歯周病や舌苔が原因になっている方が多くあるので、口臭が気になる場合は歯科を受診するようにしましょう。

関連記事:口臭の原因がわからない!?よくある口臭原因と適切な対策方法

臭い玉を綿棒で取ることのメリット

1,消毒済みの綿棒を使うと衛生的です。お箸やピンセットを使う人がいますが、ばい菌を感染させます。また綿棒は柔らかいので皮膚にやさしいです。

2,耳鼻科の病院では、洗浄や吸引で臭い玉(膿栓)を除去治療しますが、コツが分かれば臭い玉は自分で取ることができます。お家で臭い玉(膿栓)を取る道具には、丸型洗浄瓶やスポイドなどありますが、綿棒はどこの家庭でもあり、手軽に使えるため、綿棒を使って臭い玉を取っている人が多いです。

臭い玉を綿棒で取ることのデメリット

1,臭い玉(膿栓)を綿棒で取ろうとすると危険リスクが高いです。扁桃の窪みの中にある臭い玉を取ろうとすると、扁桃を傷つけ炎症を起こす可能性があるからです。

道具(ピンセット、箸、つまようじ、綿棒など)を使うのは危険ですのでおやめになってください。
ばい菌に感染し扁桃炎を起こす、血が出る人もいます。

引用:臭い玉の取り方って知っていましたか?

2,そもそも綿棒の用途は、ネバネバしている耳垢を綿棒にくっつけて取るものです。カサカサの耳垢の場合には綿棒は不向きですよね。同様に、乾いている臭い玉を取るには練習が必要になります。無理に取ろうとすると、臭い玉を窪み(穴)の中に押し込んでしまいます。

3,慢性扁桃炎などで常に臭い玉が溜まる人の場合は、取ってもすぐにできるようになり、クセになることがあるのでご注意ください。

綿棒を使った臭い玉の取り方

臭い玉を取る方法は数種類ありますが、ここでは、一般的な綿棒で取る方法をご紹介します。

綿棒はこちら

綿棒の種類

綿棒には、抗菌と滅菌がありますが、口腔に入れるものなので滅菌仕様がおすすめです。また、使用する綿棒は、できるだけ軸の長い方が使い勝手がいいです。普通サイズの綿棒で取ろうとすると、喉に指が触れるため、嘔吐反射(えづく)しやすくなります。

臭い玉の確認方法

臭い玉(膿栓)が溜まる場所はこちら

臭い玉はどこにありますか?
喉の両脇には扁桃腺と呼ばれる免疫組織があり、扁桃腺の表面はこぶのようにゴツゴツしています。これは、「いんか」や「腺か」と呼ばれる細菌やウイルスを捕獲する穴がいくつもあるためです。この穴の中に臭い玉(膿栓)は溜まります。

臭い玉(膿栓)は誰にでもできますが、見えてないことの方が多いです。しかし、扁桃腺の窪みを指などで圧迫すると膿が出て確認できます。

引用:「臭い玉・膿栓」に関するQ&A

扁桃腺の上に臭い玉がくっ付いている場合は、鏡を見て確認できますが、くぼみの穴の中にある場合は見えないことがあります。臭い玉が見えない場合は、扁桃を傷つけてしまう恐れがあるので無理に取らないようにしましょう。

よく臭い玉がたまるかどうかの確認は、①口腔乾燥、②鼻炎(後鼻漏)、③慢性扁桃炎 になっているかを調べることで判断できますが、これらの症状がある時は耳鼻咽喉科を受診しましょう。

臭い玉の取り方

臭い玉が目で見えるようであれば、綿棒を使えば臭い玉を取れる可能性があります。綿棒で臭い玉を取るやり方は、直接綿棒でほじり出そうとするのは危険なので止めてください。

臭い玉のたまる陰窩(ポケット)の下あたりを軽く押して出すようにするのがコツです。この時強く押すと、炎症の原因になります。(耳鼻科で膿栓を確認する時には「舌圧子」という器具を使い、扁桃を圧迫して押し出します。)

※2ちゃんねるや知恵袋を見ていると、「綿棒で扁桃腺の下から上にかけて押すと、グニャグニャと膿栓が出てきた」という方が数人いましたので、このやり方がコツだと思われます。

うまくいけば臭い玉がポロっと出て取れますが、間違って綿棒で臭い玉を押し込んでしまうと、穴の奥に入ってしまい取れなくなるので注意が必要です。

臭い玉を綿棒で取る動画はYoutubeでも見ることができるので、取る前に動画を参考にされてはいかがでしょう。

粘着綿棒で臭い玉をくっつけて取る

100均のセリアやダイソーに行くと、粘着綿棒が売られています。粘着綿棒の先端が粘着して耳垢をくっつけてゴッソリ取れるので人気商品になっています。

この粘着綿棒を使うと、臭い玉も取れやすいかもしれませんね。しかし、衛生面や安全面など保障できないので、使われる際は自己責任でお願いします。

臭い玉が見えない場合

鏡で見ても臭い玉が見えないことが多いです。また、臭い玉は、喉の左右の片側だけにできることも珍しくありません。
このように臭い玉が見えない場合は、たとえ綿棒であっても扁桃粘膜を押したり無理に取ろうとしないでください。臭い玉が見えないけれど、口臭が気になる場合は、耳鼻科や歯科など病院を受診するようにしましょう。

臭い玉を取る時に注意するポイント

綿棒を使っても中々取れない時には、無理に取ろうとしないことです。「綿棒は柔らかいから大丈夫」と扁桃を強く突っつくと、粘膜を傷つけてしまうことになるのでご注意ください。

NHK「ためしてガッテン」の放送では、膿栓が大量に出るとか巨大な塊が出る場合は、扁桃腺除去手術を勧めていました。

関連記事:膿栓が大量に出てくるのは異常ですか!?

臭い玉(膿栓)は予防が大切

定期的に臭い玉(膿栓)が出る場合は、慢性扁桃炎になっている可能性が高いです。のどの乾燥を予防するために唾液の分泌を促したり、うがいを習慣にすることが大切です。

扁桃の炎症は、免疫力が低下した時に起きやすいので、普段から免疫力を高めておくようにしましょう。

免疫力アップには、疲労やストレスを軽減することはもちろん大事ですが、果物や野菜を食べてビタミンを多く摂ったり、納豆や味噌汁など発酵食品を食べて腸内環境を整えることも効果的です。

まとめ

今回は「綿棒を使う臭い玉の取り方」をご紹介しました。臭い玉は誰にでもできるもので、痛みや発熱がなければほっておいても、時期がくれば自然と取れてしまうものです。

臭い玉がいつまで経っても取れないとか、何度も扁桃にたまると、違和感や口臭の原因になる患者さんがいます。としかし、実際口臭の原因になっているのは、臭い玉よりも「歯周病の口臭」のほうがダントツに多く、続いて、舌苔、口腔乾燥症、喫煙、というのが現実です。

臭い玉の予防法としては、うがいをこまめに行い喉の清潔を保つことですが、これだけでは臭い玉を完全に除去することはできませんので、美息美人(びいきびじん)などの「アルカリイオン水」を使われてはいかがでしょう。

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