口臭予防

「口臭」に関するQ&A

口臭が心配な中年女性

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

口臭にお困りですか?
厚生労働省の実態調査によると、「日本人の10人に1人」が口臭が気になっているそうです。

口臭に不安を抱え、悩む人は年々増加しています。しかし、ほとんどの人は、口臭の「原因」や「治し方」についてはあまり分かっていません。これでは、気になる口臭を改善できませんよね。

もしかすると、あなたも「口臭は歯磨きで治せる」と思っていませんか?

口臭が気になると、人と会話することも不安で、仕事や人間関係にも悪影響を及ぼしているかもしれませんね。

当社への相談事例で多いのは、、、

  • 会話すると、相手が顔をしかめるので口臭がきついのか心配。
  • 歯磨きしても、すぐに口が臭くなります。
  • ドブのようなひどい匂いがしますが、何が原因ですか?
  • のどに痰のようなものが張り付いて臭い。
  • 臭い玉がよく出ますが、これが口臭原因ですか?
  • 胃腸が悪いから口臭がしているのですか?
  • 舌が白いのが口臭の原因ですか?
  • 口臭外来で「問題ない」と言われたが、明らかに臭いです。
  • 遺伝なのか、家族はみんな口臭がします。
  • どうすれば口臭が治りますか?

ご相談者の中には、「口臭はずっと気になっていて、マスクをしてても匂うのか、会話の時、相手の人の私の口元への目線が気になります。」や、「いろんな歯磨き剤、歯科や口臭外来への通院、耳鼻科の抗生物質、、すべてやり尽くしても20年来の口臭は消えず、むしろ出産、加齢とともに悪化し、悩んでいます。」という方もおられました。

口臭の治らない本当の原因は?舌苔?ネバネバ唾液?
参考⇒「舌苔が増える本当の原因

それでは、「口臭」に関するお悩みにお答えさせていただきます。

どうして口が臭くなるのですか?

厚生労働省の発表によると、口臭の9割が「歯周病」と「舌苔」に原因があります。口臭を改善するためには、この二つを上手に対策することがポイントとなります。

関連記事> 小学生でもわかる「歯周病」

Q1)歯磨きしても口が臭いのは何故?

A1)起床直後、空腹時、緊張時は、唾液の分泌が減少し細菌が増殖するため、口臭が起こりやすくなります。これらの口臭を「生理的口臭」と言いますが、通常は唾液によって口内が洗浄され、匂いがコントロールされています。

口臭の原因となる細菌(プラーク)は、歯ブラシでブラッシングすると除去できるので、歯磨きで口臭を予防することができます。

しかし、歯周病にかかっていたり舌苔が付着していると、歯磨きをしても「臭いの原因」を取ることはできません。歯周病のような「病的口臭」の場合は、歯磨きだけで匂いを抑えることは難しいのです。

※『病的口臭』…歯周病、虫歯、副鼻腔炎・扁桃炎などの耳鼻科疾患、内臓疾患、糖尿病、癌など。

関連記事>>本当に臭いのに「気にし過ぎ」と言われる!自臭症とは

Q2)胃が悪いから口臭がしているのですか?

A2)ほんだ歯科の本田俊一院長によると、「胃の不調が口臭に直接的に影響することはない。」しかし、胃などの消化器官に変調をきたすと、口内が乾燥し、唾液の分泌が減少します。そして、唾液による口腔内の洗浄・清浄化リズムが崩れるために細菌が増殖して「口臭を発生させる」と、言っています。

また、胃腸の消化が悪い時には、腐敗ガスが毛細血管に吸収されて(鼻からの)呼気口臭が出ます。他にも、逆流性食道炎の場合は、胃液が込みあげてきて酸っぱい臭いになります。

Q3)喉からドブ臭い匂いがしますが、何が原因ですか?

A3)のどから悪臭を感じる場合は、その原因の多くは「膿汁(痰とウミが混じった汁)」です。免疫の働きで「痰」は誰にでもできますが、耳鼻科疾患や乾燥によって細菌が増えると、口臭はドブのような酷い臭いになります。

※ドブ臭の原因…鼻かぜ、インフルエンザ、咽頭炎、中耳炎、副鼻腔炎など。

…参考文献:「もう口臭で悩まない!」日本口臭学会常任理事、ほんだ歯科 本田俊一著より

臭い玉がご心配な場合は、こちらで解決してください。
>> 「臭い玉・膿栓」に関するQ&A

Q4)長年、原因不明の口臭に悩んでいます

A4)ほとんどの口臭は「歯周病」か「舌苔」が原因です。この二つは、どちらか一つだけがあることは稀です。たいてい「歯周病」の人は「舌苔」が付いていて、「舌苔」のある人は「歯周病」になっています。

その理由は、どちらにも同じ種類の菌が存在するから感染するのです。ですから、片方だけ対策しても、口臭が治ることはありません。

また、口腔ケアに力を入れても、(膿栓や膿汁など)耳鼻科に原因があれば、口臭が治ることはありません。もし、咳や痰が気になるようでしたら、耳鼻科を受診をされてはいかがでしょう。

Q5)子どもの口臭は何が原因ですか?

A5)口臭は「唾液の分泌不足」と「口呼吸」によって口内が乾燥することで発生しますが、これは子どもの生活習慣が大きく影響しています。

【子どもの口臭原因】

  • よく噛まない(テレビを見ながら食べる、お茶で流し込む、柔らかい食べ物が中心)
  • お菓子をよく食べる(スナック菓子などの食べかすが歯に残る)
  • 歯磨きが出来ていない(特に、就寝前の歯磨き)
  • 口呼吸

口臭を予防するには、、繊維の多い野菜、小魚、固いせんべいなどを多く食べるようにして、加工食品を控えるといいです。

また、口呼吸の場合は、鼻呼吸に変えると口臭が改善されます。睡眠時に口呼吸をしている場合は、マウスピースを装着することが有効的です。(マウスピースは歯科で作ってもらえるのでご相談ください。)

口臭チェックの方法を教えてください

口臭が気になっているが、「口臭があるかどうかわからない」。「だから心配!」という人が多いです。心配してストレスが積み重なると、唾液が減少するため、口臭にはよくありません。

口臭があるかどうか、チェックしてみると、「この程度か」と思うかもしれません。口臭対策を行なう前には、まず「口臭チェック」を行なうことが大切です。

【口臭チェックの方法】

1,唾液の匂いを嗅ぐ…指をなめた後、5秒ほど乾かしてから匂いを嗅ぐ。

2,ビニール袋に息を吹き込む…ビニール袋やコップに息を吹き込み、一度深呼吸してから匂いを嗅ぐ。

3,歯間ブラシの匂いを嗅ぐ…臭いの気になる隙間に歯間ブラシを入れ、数回動かした後、ブラシの匂いを嗅ぐ。(歯周病の場合におすすめ。)

4,口臭チェッカーで測る…タニタ製などの簡易口臭チェッカーで計測する。(チェッカーに息を吹きかけると、口臭値を5段階で判定できる。)

口臭ケアは何をすれば良いですか?

歯磨きしても息が臭い

Q6)マウスウォッシュしても口が臭いです

A6)口臭は、嫌気性菌がタンパク質を分解した時に生まれるVSC「揮発性硫黄化合物」という臭い物質です。口臭原因となる「菌」と「VSC」は、唾液中とプラーク中に存在しています。

マウスウォッシュで唾液を浄化することは可能ですが、歯にくっ付いている「プラーク」は、歯ブラシでブラッシングしないと除去することは不可能です。

正しく口臭予防するには、「うがい」と「歯磨き」を行うことが大切です。

関連記事> 口臭がアルカリイオン水のうがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・

Q6)タブレットを噛む方が良いですか?

A6)一般的なタブレットには香料が含まれているため、ニンニク料理を食べた後や、喫煙後にタブレットを噛むと、(臭いを消すことはできないが)臭いをごまかせるかもしれません。

しかし、タブレットで口臭対策しようと思うと、期待外れになるのでご注意ください。

Q7)起床時の口臭が気になるのですが、どうすれば?

朝起きた直ぐは口内に細菌がいっぱいあり、口がネバネバして口臭が強い、のが一般的な傾向です。

その理由は、睡眠中は、唾液がほとんど分泌しないためです。人が寝ると、口の中の嫌気性菌が活発に増殖を繰り返し、朝になると口の中は細菌でいっぱいになっています。

起床時の口臭を予防するためには、、寝床に入る前に、歯磨きをていねいに行なうことをおすすめします。一日のうちで一番歯磨き効果があるのは、「寝る前の歯磨き」です。

Q8)おすすめの口臭ケアは?

A8)口臭の最大原因は、「歯周病」と「舌苔」です。ですから、歯磨きをていねいに行なうことと、舌の清掃がポイントになります。

【歯周病予防に効果的な歯磨き方法】

  1. 歯磨き粉は米粒程度の量にする(付け過ぎないのが上手に磨くコツ)。
  2. ふつうの硬さの歯ブラシ(ブラシ部の幅が広いプレミアム歯ブラシがおすすめ)で、歯面をブラッシングする。歯と歯の境目の汚れを取るように磨くのがコツ。
  3. 極細毛の歯ブラシを使い、歯と歯茎の境目の溝(ポケット)の中を磨く。
  4. ワンタフトブラシを使って、通常のブラシで磨きにくい、奥歯の奥、ポケットなどの汚れを取る。
  5. 仕上げは、歯間ブラシを使用して、歯間の汚れを掃除する。

「舌のケア・清掃」には、次のような方法があります。

  • 専用の舌ブラシで、軽く舌の汚れを取る。
  • 舌に乗せる泡タイプの液体ハミガキ『薬用ピュオーラ』を使う。
  • 人差し指で、舌をマッサージするように撫ぜて汚れを落とす。途中うがいをして口中を洗浄する。
  • アルカリイオン水の口臭予防歯磨き粉『美息美人(びいきびじん)』でうがい。

口が臭いのですが、どうしたらいいですか?

Q9)歯科で治療したら口臭は治りますか?

A9)虫歯が原因の場合は歯科治療で口臭はおさまりますが、歯周病の場合は治療後もしっかり歯磨きケアを行なう必要があります。(歯周病は体調などで変化して口臭を起こす。)

Q10)舌を磨くと口臭が治りますか?

A10)舌苔が付着していると口臭になるため、舌を磨くなどして「舌苔を除去する」ことは、予防効果があります。

しかし、過剰に舌磨きを行うと、粘膜を傷つけて口腔乾燥を起こし口臭がひどくなるので磨き過ぎないようにご注意ください。(舌の磨き過ぎは、舌苔慢性化の原因にもなる。)

Q11)口臭の治し方にはどんな方法がありますか?

A11)口臭を治す主な方法は、、、

  • 歯科治療(歯周病、虫歯、口内炎など)
  • 口臭外来で治療(口臭診断、カウンセリング、歯磨き粉などの口腔ケア剤の処方、ホームケアの指導)
  • ブラッシングや舌清掃などのホームケア
  • 耳鼻科疾患の治療
  • ドライマウスの改善

関連記事> 舌磨きはコットンが効果的!?

Q12)一番効果がある方法を教えてください

A12)人により口臭の原因は様々です。そのため、その人の原因にそった対策を行なう必要があります。

何度も申し上げますが、、誰にでも一応に効果があるとすれば、「歯周病」と「舌苔」の改善をすることです。喉からドブ臭がある場合には、「膿栓・膿汁」の対策も必要になるでしょう。

市販の商品で、これらを一度に対策するものはありませんが、口臭予防歯磨き粉「美息美人」を使うと、アルカリイオン水であるため、歯磨き、舌苔ケア、喉うがい、に効果的で口臭予防におすすめです。

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☆この記事はリンクフリーです。口臭に悩まれている方のお役に立ててくだされば幸いです。

免疫力が下がると歯が痛くなる!口臭がおきる!

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

疲れた時やストレスが続いた時に、歯が痛くなることがあります。それは、ストレスによって体の免疫力が低下したことが原因です。

免疫力が下がると細菌をコントロールできなくなり、虫歯がなくても歯周病が悪化して歯が痛みます。また、口内細菌が増えるため舌苔も厚くなりがちです。そのため、舌が白くなり口臭が発生します。

普段より口臭が強く感じたら、ストレスが多くかかっているかもしれませんので、休息を取るようにしましょう。

今回の記事は、ストレスと突然の歯の痛みや、ストレスと口臭の関係についてお伝えします。

ストレスと免疫力の関係

ストレスがかかると、歯が痛くなるほか、いっぺんに口臭がおこります。

人は、ストレスや緊張を受けると、交感神経の方が優位となるので、唾液の分泌を抑制するように働き、ドライマウスの症状となります。

多くの人の前でスピーチをすると、緊張して口の中がカラカラに渇くのもそういう理由からです。
この他にも、普段からストレスがあると、唾液の分泌が減少し口臭が強くなります。

そして、唾液の分泌が少なくなる(または、唾液の免疫力が下がる)と、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。

口臭で悩まれている方の多くが、そのこと自体でストレスを抱えることになり、よけいに口臭を強くしてしまうという悪循環に陥っていることが多いのです。

ですから、口臭をなくそう、なくそうと、焦らないでじっくりと構えてリラックスすることも大事です。

ストレスは歯周病を進行させる

疲れやストレスを感じている時に、根尖性歯周炎(歯周病の一種で、歯根の先に膿の袋がある)が悪化して、歯が痛んだり歯ぐきが腫れたり出血したりする方が多いです。

その理由は、、
①ストレスが自律神経のバランスを崩すことが原因になっている。
②ストレス(多忙など)が原因で食事の乱れや十分に歯磨きができていない。

自律神経が乱れると、免疫機能が低下し歯周病菌が増殖します。口の中の菌が急激に増えることで、歯ぐきに炎症が起こり、歯が痛くなることも。

ストレスで膿栓がたまる

膿栓がたまるのは、喉に細菌が増えたからです。細菌をやっつけるために体が反応し免疫物質が分泌される。その死骸がかたまってできたのが膿栓です。

膿栓ができやすいのは、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の人ですが、どちらも免疫力が低下した時に炎症を起こしやすくなります。

ストレスで舌苔が厚くなる

舌苔が厚くなるのは、口腔に細菌が増えることが原因です。細菌が増えるのは唾液の量と質が影響します。

自律神経のバランスが整っていて、サラサラ唾液が多量に分泌されると、口腔内の細菌を洗い流してくれます。そして、免疫力の高い唾液であれば、殺菌作用が強く細菌を減らすことができます。

細菌が増えると、舌の上の菌が活発に繁殖して舌苔を厚くします。舌苔ができないようにするには、唾液を沢山出すようにして、免疫力を高めなくてはいけません。

免疫力アップで歯周病を予防する!

歯周病や口臭を予防するなら、免疫力を高めることが有効です。「免疫力」とは、細菌やウイルスを退治する自己防衛力のことを言います。

腸内環境を整える

腸内環境を整えるには善玉菌を増やすことが大切です。乳酸菌が多く含まれる発酵食品を積極的にとり、善玉菌を増やしましょう。

体温を上げる

「体温が1℃下がると免疫力は30%低くなり、1℃上がると免疫力は5~6倍になる」と言われているほど、免疫力は体温に大きく左右されます。

体温を上げる方法としては、①適度な運動、②入浴、③バランスの良い食事、などが有効です。

質の良い睡眠をとる

ぐっすり眠られないなど睡眠の質が悪いと、ホルモンバランスが崩れ、免疫力の働きもおかしくなります。良質な睡眠で身体をゆっくり休め、自己免疫力を高めるようにしましょう。

まとめ

ストレスで免疫力が低下すると細菌が増殖するため、一変に歯周病を悪化させたり口臭を強くします。

歯周病や口臭を予防するためには、歯磨きを十分におこなうことも必要ですが、普段から免疫力が下がらないように気をつけましょう。

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