「舌が白い」に関するQ&A

舌が白いのが悩み

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

舌が白くなり、お困りではないですか。
舌苔(ぜったい)が付いて舌が白くなると、口臭を感じるようになり、周囲の人の目(反応)が気になりますよね。このように舌苔で悩むのは、「口臭」と「見た目の悪さ」が原因ではないでしょうか。

舌が真っ白く(または黄色)口臭がきつい、そのため、仲の良い友人との会話を楽しめない方もいます。

ですから、「舌苔」によるご相談数が、当社への「口臭相談」でも多いことには納得します。ご相談者の中には、、

「舌からガスが沸いてくるみたいで口がネバついて臭いです。人から臭いと言われます。」

「長年、舌の清掃をしてますが、何の改善もなくて一生治らないのではと思ってしまいます。正直、心が折れかけてます。」

「舌が真っ白でドライマウスです。誰かと話すと相手が顔をしかめるので、口臭がきついのだろうかと心配でまともに話ができません。治し方がわかりません、すこしでも楽になりたいです。」

「舌の上の白い舌苔が気になっています。とくに喉の奥の方の舌苔は、除去しても取り切れません。朝起きて歯磨きをして出社前に舌苔ブラシで除去して出社するのですが、通勤中にすぐに舌苔がついているのがわかります。元々ドライマウス気味でしたが口臭を気にして歯磨きの回数を増やし、舌苔除去をするにつれ、ドライマウスがひどくなっているようにも感じます。
近距離で人と話すのが怖く、必ず口元を隠して話してしまいますし、近距離で話していて鼻をこすられるととてもショックな気持ちになります。皆さんは食事後でも平気で人と近距離で話しています。
食事後に歯磨きをしない人ほど口臭が無い気もしますが、いかがでしょうか?」

という方もおられました。

相談者からの「お悩み事例」で多いのは、、、

  • 舌苔が多く口臭が気になる。
  • ドライマウスで舌が真っ白。
  • 舌ブラシで舌を磨いても、舌苔が取れない。
  • 胃腸が弱いので舌苔ができるのですか?
  • 舌が白い(舌苔)のは遺伝ですか?
  • 3年も舌苔除去に取り組んでいるが、何をしても舌苔がとれない。
  • 舌苔はケアをしても何故取れないのですか?
  • 舌の奥の方だけ白くなる。

参考:舌が白い!舌苔が増える本当の原因とは!?

それでは、「舌苔」に関するお悩みにお答えさせていただきます。

なぜ舌は白くなるのか?

舌苔と口臭で悩む前に、舌苔がどれだけ付いているのかチェックすることをおすすめします。

>>舌苔の状態をチェック!あなたの舌苔は正常?口臭は大丈夫?

Q1)舌が白くなるのは遺伝ですか?

A1)舌が白くなるのは遺伝ではありません。舌苔はストレスや体調不良によって誰にでもできるものです。舌の汚れは誰にでも付着するものなので、「白く薄い布」が舌の表面を覆っている状態であれば問題ありません。(ほかにも、舌乳頭がこすれて角化を起こすため、舌は薄っすらと白く見えるのが普通です。)

Q2)胃腸が悪いから舌苔が付着しているのですか?

A2)胃腸が不調であると、舌苔が厚くなり口臭が発生するようになります。

胃腸(主に胃)の病気や精神的なストレスは、舌によく反映しますので、舌の色や苔を観察するとある程度胃腸の健康状態が判定できます。

…名古屋市立大学大学院医学科研究生体機能・構造医学専攻 感覚器・形成医学講座 口腔外科分野 横井基夫教授 「第2回日本口臭学術大会講演 舌の変化を読み取る~舌診と口臭~」より引用

Q3)いつも舌が白いのは病気ですか?

A3)舌苔自体は病気ではありませんが、体調不良をおこすと、舌苔の量も多くなり口臭が気になってきます。

舌の上には、古くなって剥がれた口腔粘膜の細胞や細菌、食べカスや汚れなどが付着します。 これらが舌の上に固まって付着したものが、「舌苔(ぜったい)」です。 

たとえ体調不良で舌が真っ白くなったとしても、体調を整えて健康が回復すれば、舌苔が取れるのでご安心ください。

常に厚く舌苔が付着して、舌が真っ白く(黄色く)なっている場合には、健康状態が良くないかもしれません。その場合は、健康診断をされることをおすすめします。

【舌苔が厚くなる原因】

  • 胃腸の不調や病気
  • ストレス、疲労、寝不足などにより自律神経が乱れる
  • 口腔乾燥(唾液量の不足、口呼吸)
  • 口腔環境の悪化(歯磨き不足、歯周病などの歯科疾患、義歯、ブリッジなどが原因)
  • 喫煙

関連記事> ドライマウスの原因と対策

舌苔がとれないのは何故?

舌の奥が白い

Q4)舌を磨いても舌苔がとれないのは何故ですか?

A4)「舌苔」は単なる汚れではなく、舌乳頭(糸状乳頭)の角化した部分に細菌が集まり、汚れと固まってできたカビのようなものです。そのため、ブラシで舌を磨いても、完全に取ることはできません。

舌苔を完全にまで取ろうとすると舌乳頭を削ることになり、専用の舌ブラシでも、無理に取ろうとすると舌を傷つけてしまいます。磨き過ぎると、舌がぴりぴりと痛くなったり、口臭がひどくなるのでご注意ください。

>> 舌磨きはしないほうがいい、舌苔は磨かなくても除去できる!?

「舌苔が取れない」もう一つの原因は、体調不良で舌苔ができているケースです。この場合には、たとえ舌苔を除去しても体調が改善しないかぎり、当然ながら、またすぐに着いてきます。

口臭や舌苔が気になる時は、「体調を整えなさい!」と舌が教えてくれている、と理解すればいいかもしれません。

Q5)舌の奥の方だけ取れないのは何故ですか?

A5)舌苔は舌の奥に付着しやすいです。その理由は、舌の奥やのどには、細菌やウイルスを捕獲する扁桃という免疫組織があるからです。そのため、舌の奥、のどには、ウミが混じる痰状の粘液が付着し、舌苔も増えやすくなります。

予防としては、のどを乾燥させないよう唾液の分泌を促すほか、(喉の細菌汚れを洗浄するため)こまめに水やお茶を飲むといいでしょう。

舌苔があると口が臭い?

Q6)口臭は舌苔が原因ですか?

A6)口臭の主な原因は、揮発性硫黄化合物VSC(硫化水素やメチルメルカプタン)で、卵の腐ったような匂いや硫黄臭を発します。

舌苔には嫌気性菌が多く繁殖しているため、タンパク質汚れを分解する時にVSCを産生し、口臭の原因となります。そのため、舌苔の量が多いと、口臭が強くなる傾向にあります。

ほとんどの生理的口臭は、舌苔と唾液中の菌が原因となっているので、効果的に口臭対策をするには舌苔を予防することが大切です。

関連記事> アルカリイオン水のうがいは、口臭予防になるのだろうか!?

舌がヒリヒリする

Q7)舌がヒリヒリするのは病気ですか?

A7)必要以上に舌磨きを続けると、舌粘膜を傷つけてしまい、舌がヒリヒリと痛むことになります。

舌を磨いていないのに舌が痛い場合は、「舌痛症」かもしれません。舌痛症は、ストレスが影響するとも言われていますが、はっきりとした原因はわかっていません。

しかし、ドライマウスで舌が乾くと、軽く舌を磨いただけでも痛みを感じ、歯磨き粉の刺激成分がしみて痛くなることがあります。ドライマウスの場合は、舌磨きや市販の歯磨き粉の使用は控えた方がいいでしょう。

> 舌磨きで傷ついた舌は何日で治る?傷の治し方はコレ!


舌苔を除去する方法はこちら>> 口臭ケアブランド『美息美人(びいきびじん)』で舌苔を溶かして取る方法


☆この記事はリンクフリーです。口臭に悩まれている方のお役に立ててくだされば幸いです。

SNSでもご購読できます。