口臭原因

口が乾いて痛い「ドライマウス」のケア方法

ドライマウスのケアと対策

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

Yahoo!知恵袋を見ていると、「ドライマウスで困っています。治った人はいますか?どうやって治しましたか?」という質問がありました。

ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液の分泌が減少し、口やのどが乾燥した状態を言います。ドライマウスになると、パンやクッキーなど乾いた食べ物が飲み込みにくい、喋りにくいなどの症状があります。さらに、舌の痛みや味覚障害が現れることも。

出典:ドライマウス 厚生労働省e-ヘルスネット

また、唾液量が減ることによって、むせやすい、咳が出やすい、風邪をひきやすい、口内炎がよくできる、虫歯や歯周病になりやすい、口臭が発生するなどの症状が起きやすくなります。

森下仁丹のドライマウスに関する調査結果によると「10代と20代の57%が口の乾きを気にしている」と答えたそうです。このように、ドライマウスに悩むのは中高年や老人だけではありません。

私のところへの相談でも、「医師から元々の唾液量が少ないと診断されました。唾液が少ないため、口内環境がすぐに乱れてしまうようで、口内炎や強い口臭に悩んでいます。2、3時間おきにうがいをしたりガムを噛んだりこまめに歯を磨きますが全く効果がありません。唾液が少なくても口内環境をよく保ちたいのですが難しいのでしょうか。」という方がおられました。

今回の記事は、ドライマウスの対策についてお伝えします。ぜひご参考にしてください。

ドライマウスの原因

ドライマウス自体は病気ではありませんが、ストレスや薬の副作用、糖尿病などが原因で唾液量が減少することで口が乾く症状が現れます。

ドライマウスに原因について詳しくはこちら
口の乾きがつらい!ドライマウスの症状と原因

関連記事:唾液が出ないシェーグレン症候群ってどんな病気?治療方法はあるの?

ドライマウスのケア(対策)

ドライマウスで困ったら、歯科やドライマウス外来などの専門病院で診察を受けることが大事です。唾液分泌検査の他、服用中のお薬や糖尿病などとの関係性と対策などについて指導を受けることができます。

関連記事:ドライマウス外来の治療と指導

舌を保湿する

口腔乾燥による舌の痛みと口臭を和らげるためには、保湿ジェルや保湿スプレー、洗口液を使うといいでしょう。

口臭予防

口腔が乾燥すると、細菌が活発になり口臭を発生させる他、口臭原因になる「舌苔(ぜったい)」も増えます。

起床直後と就寝前の歯磨きケアを丁寧に行ない、食後は洗口液(マウスリンス)で口をゆすぐようにしましょう。

口呼吸の予防

口が開いていると口腔が乾燥しますので、口を閉じることが大切です。対策とすれば、睡眠時に市販の唇テープを張ったり、口呼吸をしないようにマスクをかけて寝ると効果的です。

就寝中の口内の乾きを予防する「保湿用マウスピース」もあるので、歯科にお問い合わせください。

ストレス対策

交感神経が優位になると唾液が減り粘つくようになります。対策とすれば、ゆっくり入浴したり、好きな音楽を聴く、太陽の光を浴びる、ウォーキングや軽いストレッチで体を動かすと、自律神経を整えることができて、サラサラ唾液の分泌が期待できます。

関連記事:口が乾くのはストレスが原因!?ストレス性ドライマウスについて

水分補給

唾液をサラサラにするには水分補給しないといけません。小まめに水を飲むことで唾液量を増やすことができます。しかし、利尿作用がある、コーヒーや緑茶は逆効果になるのでご注意ください。

加湿器を置く

室内が乾燥するとドライマウスの症状を加速させます。室内に加湿器を置いて湿度計をチェックするようにすることも大切です。

ドライマウスの予防

口の乾きを予防するには唾液の分泌を促すことが大事です。唾液腺を刺激する方法としては、唾液腺マッサージやお口の体操・舌の運動を行なうことが有効です。

また、食事の時には咀嚼回数を増やすように、繊維の多い野菜・昆布類や、小魚など固いものを摂るようにすることをお勧めします。

関連記事:自宅でできるドライマウス対策

まとめ

Yahoo!知恵袋のベストアンサーが「ドライマウス専門の病院を受診し、自分にあった指導を受けたことでドライマウスが改善した」とあったように、口の乾きがひどい場合はまず診察をうけることが大切です。

口腔乾燥の症状を抑えるには、歯磨きやうがいのほか舌清掃も行い、口内を清潔に保つよう心掛けましょう。また、ドライマウスの予防には、水分補給とうがいをこまめに行うことが大切です。

舌がパサパサに乾いて痛い場合は、アルコールは避けてください。また、合成界面活性剤が含まれている歯磨き粉を使用すると、ピリピリする可能性があるのでご注意ください。

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ドライマウスは口臭をひどくする!口臭対策のポイントはタイミング

免疫力が下がると歯が痛くなる!口臭がおきる!

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

疲れた時やストレスが続いた時に、歯が痛くなることがあります。それは、ストレスによって体の免疫力が低下したことが原因です。

免疫力が下がると細菌をコントロールできなくなり、虫歯がなくても歯周病が悪化して歯が痛みます。また、口内細菌が増えるため舌苔も厚くなりがちです。そのため、舌が白くなり口臭が発生します。

普段より口臭が強く感じたら、ストレスが多くかかっているかもしれませんので、休息を取るようにしましょう。

今回の記事は、ストレスと突然の歯の痛みや、ストレスと口臭の関係についてお伝えします。

ストレスと免疫力の関係

ストレスがかかると、歯が痛くなるほか、いっぺんに口臭がおこります。

人は、ストレスや緊張を受けると、交感神経の方が優位となるので、唾液の分泌を抑制するように働き、ドライマウスの症状となります。

多くの人の前でスピーチをすると、緊張して口の中がカラカラに渇くのもそういう理由からです。
この他にも、普段からストレスがあると、唾液の分泌が減少し口臭が強くなります。

そして、唾液の分泌が少なくなる(または、唾液の免疫力が下がる)と、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。

口臭で悩まれている方の多くが、そのこと自体でストレスを抱えることになり、よけいに口臭を強くしてしまうという悪循環に陥っていることが多いのです。

ですから、口臭をなくそう、なくそうと、焦らないでじっくりと構えてリラックスすることも大事です。

ストレスは歯周病を進行させる

疲れやストレスを感じている時に、根尖性歯周炎(歯周病の一種で、歯根の先に膿の袋がある)が悪化して、歯が痛んだり歯ぐきが腫れたり出血したりする方が多いです。

その理由は、、
①ストレスが自律神経のバランスを崩すことが原因になっている。
②ストレス(多忙など)が原因で食事の乱れや十分に歯磨きができていない。

自律神経が乱れると、免疫機能が低下し歯周病菌が増殖します。口の中の菌が急激に増えることで、歯ぐきに炎症が起こり、歯が痛くなることも。

ストレスで膿栓がたまる

膿栓がたまるのは、喉に細菌が増えたからです。細菌をやっつけるために体が反応し免疫物質が分泌される。その死骸がかたまってできたのが膿栓です。

膿栓ができやすいのは、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の人ですが、どちらも免疫力が低下した時に炎症を起こしやすくなります。

ストレスで舌苔が厚くなる

舌苔が厚くなるのは、口腔に細菌が増えることが原因です。細菌が増えるのは唾液の量と質が影響します。

自律神経のバランスが整っていて、サラサラ唾液が多量に分泌されると、口腔内の細菌を洗い流してくれます。そして、免疫力の高い唾液であれば、殺菌作用が強く細菌を減らすことができます。

細菌が増えると、舌の上の菌が活発に繁殖して舌苔を厚くします。舌苔ができないようにするには、唾液を沢山出すようにして、免疫力を高めなくてはいけません。

免疫力アップで歯周病を予防する!

歯周病や口臭を予防するなら、免疫力を高めることが有効です。「免疫力」とは、細菌やウイルスを退治する自己防衛力のことを言います。

腸内環境を整える

腸内環境を整えるには善玉菌を増やすことが大切です。乳酸菌が多く含まれる発酵食品を積極的にとり、善玉菌を増やしましょう。

体温を上げる

「体温が1℃下がると免疫力は30%低くなり、1℃上がると免疫力は5~6倍になる」と言われているほど、免疫力は体温に大きく左右されます。

体温を上げる方法としては、①適度な運動、②入浴、③バランスの良い食事、などが有効です。

質の良い睡眠をとる

ぐっすり眠られないなど睡眠の質が悪いと、ホルモンバランスが崩れ、免疫力の働きもおかしくなります。良質な睡眠で身体をゆっくり休め、自己免疫力を高めるようにしましょう。

まとめ

ストレスで免疫力が低下すると細菌が増殖するため、一変に歯周病を悪化させたり口臭を強くします。

歯周病や口臭を予防するためには、歯磨きを十分におこなうことも必要ですが、普段から免疫力が下がらないように気をつけましょう。

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