舌のふちがでこぼこ!歯型の原因と治し方

「舌診」は昔からある東洋医学の診断方法の一つです。患者さんの舌を診察して、舌の色、大きさ、厚さ、舌苔の色や付き具合など、を診ることによって健康状態を診断して治療に活かします。

鏡で舌を観察すると、自分で舌の異常を見つけることができます。容易に見つかるのは、舌の縁にできるデコボコ(ギザギザ)の「歯型」です。

歯の痕自体は問題ありませんが、歯型ができる原因は「舌のむくみ」や「舌筋の老化」などです。そのため、関連する症状として、血行不良、体の疲れ、体の冷え、口臭などが起きやすくなります。

今回は、この舌の歯型である「歯痕舌(しこんぜつ)」についてお伝えします。

【参考図書】
東洋医学概説 長濱善夫著 <発行:創元社>
中医学入門 神戸中医学研究会 <発行:医歯薬出版株式会社>

中医舌診の基礎と臨床応用
附「中国武漢 COVID-19 治療観察中の 124 名患者の舌象分析」
高橋楊子・上海中薬大学附属日本校教

舌の歯型の原因

舌の縁にでこぼこやギザギザの歯型が付いていませんか?

舌に歯型がつく原因で多いのは、「低位舌(ていいぜつ)」だといわれています。NHKの番組「ガッテン」の中でも説明されていたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

しかし、歯型が付く原因は他にも色々あるのでご紹介したいと思います。

【歯型の原因】

  1. 低位舌
  2. 歯並びが悪い
  3. 舌が大きい・舌が厚い
  4. 食いしばり・歯ぎしり
  5. 舌のむくみ
  6. 舌癌の場合も

低位舌(ていいぜつ)

歯型がついてデコボコ状になっている舌のことを専門的には、低位舌(ていいぜつ)といいます。舌のギザギザを改善するには、この低位舌を直す必要があるのです。

舌に歯型が付いてギザギザしている

本来、舌の位置は上顎の歯と歯ぐきの境目付近にあるのですが、低位舌の舌は下顎の歯に付いているのが大きな特徴です。

出典:NHKガッテン 舌を見て100%危ない病気を見抜く法

舌は口腔内いっぱいに収まっているのが正常な状態ですが、加齢などにより舌の筋力が衰えると舌がだら~と下部に垂れてしまうのです。そのため、口臭など様々な問題が起きてきます。
低位舌と正しい舌の位置の比較

安静時には、舌の先が軽く上顎前歯の根本に当たっているのが普通。ところが、低位舌(ていいぜつ)の人の舌は常に垂れ下がっているのが特徴です。

舌が下がると、空気の通り道である気管が圧迫されて狭くなり苦しくなります。低位舌の人は、睡眠時無呼吸症候群になりやすいです。気道が狭くなるので充分に息が吸えなくなります。

低位舌は高齢者に多いのですが、若い人でも舌の筋肉の衰えからなる人が増えているようです。舌筋がおとろえる原因は、加工食品をよく食べるからです。

よく噛んで食事する女性

加工食品は噛まなくても食べられるために、顎や舌の筋肉がおとろえてしまいます。そのため、舌が下がり舌の縁に歯が当たる、そして、歯型が付くのです。

低位舌とは舌が上顎の粘膜(口蓋といいます)から離れて舌足らずの状態です。上顎が狭くて舌が届かないと か、舌下のすじが短いとかの構造的な原因と口呼吸や喫煙などによる機能的な原因があります。

口を閉じた状態で 舌が上顎に張り付いていますか?もし張り付いてなければ、あなたは低位舌です。

引用:日本歯科大学 新潟病院 睡眠時無呼吸症候群をとりまく病気

もし舌に歯型がついていたら睡眠時無呼吸症候群になっているかもしれません。睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに呼吸ができなくなる病気。生命の危険や睡眠障害を起こす恐れもあるので、歯型を見つけたらお医者さんに相談されることをおすすめします。

歯並びが悪い

あごの発達が悪い場合には、歯並びの幅がせまくなるため、舌に歯が当たり歯型がつきます。歯並びが悪い場合は、歯列矯正など歯科治療が必要になります。

マウスピースと矯正装置を持っている女性

一般的な歯科矯正では、長期にわたり矯正装置を口につけることになります。しかし、少しの歯並びを治す程度であれば、寝る間だけマウスピースをはめることで歯型が付かないようになるかもしれません。
関心がある場合は、一度歯科で「マウスピース」のご相談をされてはいかがでしょう。

舌が大きい

先天的に舌が大きいケースがあります。舌が大きいと歯に当たるため、歯型が付きやすくなります。その場合は、口腔外科のある病院で手術することが必要になるかもしれません。まずは、病院にご相談ください。

肥満が原因で舌が大きくなることもあります。その場合はダイエットも大切。

食いしばり・歯ぎしり

食いしばりがひどい

睡眠中、無意識に食いしばりや歯ぎしりをすることがあります。その時、舌が歯に押し付けられ舌に歯型が付きます。この場合、頬の内側にも歯型が付くことがあります。歯を無意識に強く噛むことで舌に歯型がつきます。

対策としては、就寝中にマウスピースを装着すると良いでしょう。マウスピースは歯科で作ってもらえます。

舌のむくみ

冷え性で舌が浮腫む女性

水分の摂り過ぎや、冷え性の人は舌がむくみやすいですが、消化機能や甲状腺機能が低下しているケースもありますので、自己判断しないで内科や胃腸科の病院を受診されることをおすすめします。

舌がむくむと、舌に歯が当たることから歯型がつきます。

食事をする時には舌を噛みやすくなるのがむくみの特徴です。これは舌の中に余分な水分で膨らんでいるのが原因といわれます。また、舌が膨らんでいると歯と舌が接触しやすくなるため、舌に歯型が残りやすくなります。

引用:EPARK

対処法としては、塩分を控える、喫煙や飲酒を控える、運動する、お風呂でからだを温めるといったことが必要かもしれません。

舌のふちのでこぼこの治し方

舌に歯型が付いた時には次の方法で治すことができます。今からご紹介する方法の中で一番合った方法を取り入れてみてください。

  1. 舌の筋肉を鍛える
  2. 舌のむくみを取る
  3. 歯並びを矯正する

低位舌トレーニング

舌を上あごにつける

舌を強制的に上顎に付けるトレーニングも良いです。この方法なら、いつでもどこでも出来るかもしれません。

はじめて低位舌のトレーニングを行うと、すぐに舌に痛みを感じます。舌に痛みを感じたらすぐにやめるようにしてください。無理に行うと、舌の筋肉痛になります。毎日この方法でトレーニングすると、舌に筋肉がつき歯型も消滅していきます。

そして、唾液腺も刺激されるのでドライマウスの予防にもなります。是非お試しください。※効果には個人差があります。

関連記事:低位舌のトレーニング方法

まとめ

舌のふちにでこぼこの歯型ができると気になるものです。「むくみ」など歯型の原因は様々ですが、案外多いのが低位舌(ていいぜつ)によるものです。低位舌は舌筋の衰えからなりますが、就寝中に舌が気管をふさぐため口呼吸になり口臭の原因にもなります。

このことによって虫歯や歯周病を引き起こすので、低位舌を改善することは大事です。この機会に、ご紹介した低位舌を直すための舌筋トレーニングを取り入れられてはいかがでしょう。

また、舌が白くなっていても、過剰に舌苔除去や舌筋運動をしないようにしてください。どれだけ良いことでもやり過ぎると舌を傷めることもあるので、ご注意ください。舌が痛いとか違和感が出た時は、すぐにお医者さんにご相談ください。

【参照リンク・参考文献】

12,000人が実践する"口臭対策"ネット

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