中学生・高校生の口臭の悩みについて

思春期の口臭について

口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。

思春期になると口臭で悩む人も多くなります。そのため、国際口臭学会が定めた分類では「思春期口臭」と呼ばれています。

これまでと歯磨きのやり方は変わっていないのに、どうして思春期になると口臭で悩むようになるのでしょう?

身体的・精神的・性的に大きく変化するのが思春期です。一般的に思春期の年齢は中学生から18歳といわれています。性ホルモン(エストロゲン・テストステロン)の分泌が増えるのもこの歳頃。

思春期は成長に伴いホルモン分泌が多くなっていき、体と心がアンバランスな状態になります。それにより自律神経のバランスも崩れやすく、不安や緊張から唾液の分泌が減少し口腔乾燥になりやすいのです。口が乾くと、当然口臭が強くなります。

思春期の女の子は、エストロゲン分泌が増えることによって月経が乱れたり乳房が膨らむなどの変化が大きいため、精神的にも色々と不安定になることも少なくありません。

また、男女ともに思春期の子どもは、自我の目覚めによって、繊細で自己否定したり、友達関係の悩みも増える傾向にあります。思春期になると今までと違って、些細なこと(口臭)でも周囲への配慮をするようになるのですが、これがストレスの原因になるのがこの年代の特徴です。

思春期の心の発達と問題行動の理解
出典:厚生労働省

これらのこと(体と心のアンバランス)が相まって自律神経に強く影響するため、口腔乾燥と口臭を起こしやすくなります。

ところが、思春期の中高生の場合は、口臭で悩んでも色んなことを考えてしまい、誰にも相談することができない人が多いのです。

参考: 口臭が気になる1位!相手の人が鼻を触る仕草の真実は?

Yahoo!知恵袋で「口臭、中学生」と検索すると多くの相談がありましたので、やっぱりという感じです。しかし、口臭が原因で友達と話せなくなったり、いじめに発展するケースまであるので、他人事で片付けらない問題ですよね。

今回の記事は、口臭で悩んでいるお子さまに対して家族がどう対応すれば良いかについてアドバイスさせていただきます。是非ご参考にしてください。

関連記事:口臭の原因がわからない!?よくある口臭原因と適切な対策方法

思春期に口臭で悩むのは?

思春期の中高生は、友達や家族などから言われる一語一語に敏感です。「もし、口が臭い」なんて言われたらどうしょう、と人一倍心配になるのです。

そのためでしょうか、自分と他人の体臭や口臭などの刺激臭に対しても過敏に感じてしまうようです。親御さんがこの事を理解していないと、思春期の子どもから口臭について相談されても、「におわないよ。」「気にし過ぎだ。」と子どもに答えてしまいます。

知恵袋のベストアンサーでも「気にし過ぎかもしれないので親しい人に相談してみてください。」とありましたが、一見正しそうですが、その答えはよけいに悩みの沼から抜けられなくしてしまうのでご注意ください。

※HSC(Highly Sensitive Child)は普通の子よりも感受性が強く、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)が過敏。また、人の気持ちや感情を敏感に察知し、強く共感や同情をしやすいため感情や情緒が揺さぶられやすい特徴があります。

引用:ソクラテスのたまご「 HSCの中学生が抱える学校や人間関係の悩みとは 精神科医がおすすめする親の対応を紹介」

中高生の口臭が治らない理由

口臭は厄介です。というのは、、
おなじニオイに嗅覚が麻痺するため、自分自身のニオイ(口臭)を正しく判断できなくなるからです。
だからといって、他人にも聞くことができないために、
周囲の反応を見て「臭っていないだろうか?」と判断することが多くなります。

対策⇒ 口臭チェッカーで計測することで、客観的にニオイを判定できます。
こちらもご参考にしてください。
→ 口臭チェッカーの正しい使い方

ところが、たいていの人はネガティブに思考するため、悪いほうに想像しがちになります。
実は、この不安や緊張から来る「ストレス」によって交感神経が活発に働くため、唾液の分泌が減少し、口内の粘つきや乾燥を起こします。
口腔が乾燥(酸素不足)すると、口臭菌(嫌気性菌)などの悪玉菌が増えて、口臭を発生させることになります。

口臭がなおらないと悩まれている方の多くが、ストレスによる悪循環におちいっていますので、この鎖をどこかで断ち切ることが大切です。

思春期の子どもの口臭で悩んでいます

Yahoo!知恵袋で、高校一年生の子どもの口臭で悩まれている母親の相談がありました。

高校一年の長男が自臭症の可能性が高く、悩んでいます。(中略)長男のメンタル部分が限界にきているように感じています。(中略)去年は拒食症の寸前までいきました。
拒食症が治ると、次は口臭で悩んで苦しんでる為に傾聴し、病院を探していますが、どこにすればよいのかわからないために、ここで投稿する形になりました。

この投稿を読まれてどう感じますか?

あなただったらどうされますか?

口臭原因については⇒⇒『口臭がドブ臭でもアルカリイオン水うがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・

中高生の口臭原因に多いのは、ドライマウス(口腔乾燥)です。
ドライマウスの対策は→ドライマウスの対策はコレが一番!いったいどんな方法なのか?

親が思春期の子どもの口臭を悪化させる?

口臭がしていることで悩んでいる子供が、思いあまって母親に相談したのに、「口臭について知らない、分からない。」という母親がいます。これでは答えになりません。

それどころか、よくあるのは、「臭くない。気にしすぎだよ。」。子供は真剣に悩んでいるのに、こんなに簡単に否定されると腹立たしくなるに違いありません。そして、「お母さんに相談するんじゃなかった。」と。「相談しても無駄だ。これからはお母さんには何も相談しないようにしよう。」となるかも。

中高生が歯科に行くと口臭の悩みが悪化する?

ストレスが原因の「自臭症」は、一般的な口臭とは異なります。あとで詳しく説明しますが、精神的うつ状態にあることが問題です。普段は、口臭を感じない程度であることがほとんど。

ですから、歯医者さんに診てもらっても、「虫歯もないし、お口の状態も良いです。口臭もないようですのでご安心ください。」で終わることが多いです。歯医者さんは、精神的な病気は専門外ですので、自臭症には対応できないかもしれません。

では、口臭外来にかかるとどうでしょう?

実際、口臭外来にかかると、口臭チェックをして口臭を改善する治療を受けることになります。でも、自臭症であれば、口臭を計測しても、その時には口臭がないかもしれません。そんな場合には、歯医者さんも「口臭は心配ありません。」としか答えようがにのでは。たとえ口臭外来であっても、精神科のお医者さんではないから仕方のないことです。

果たして、子供さんがこれで納得できるでしょうか?

子供の心のなかには、「ヤブ医者!来るんじゃなかった!」となるかもしれません。たとえ口臭がしてなかったのが事実であっても、自分のことを理解されなかったことで人間不信になり、ストレスからよけいに自臭症が悪化することがあります。

虫歯や歯周病でない場合でも、ニオイがひどい時には、もしかしたら(副鼻腔炎や膿栓など)耳鼻科に原因があるかもしれませんので、そのような時は耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。

胃腸が痛いとか不快感を感じる場合は、内科や胃腸科を受診されることをおすすめします。
たいていは、ストレスが原因のことが多いのですが、痛みや不快感が続いているのを放置すると病気になるかもしれないからです。

中高生の口臭はストレスが原因

知恵袋の中に素晴らしい回答を見つけたのでご紹介します。それは、「正しい口臭の知識を身につけることが大事です。世の中に口臭に関する情報はたくさんありますが、間違ったことをどれだけしても成果は出ません。」というアドバイスです。

これまで歯科においては、「自臭症」は、「実際には口臭がないにも関わらず、自分から発する嫌な口臭のために他人に不快な感じを与えると悩む」とされていました。

これって、口臭がないということです。それなのに口臭で悩んでいるのは精神病だということです。だから「自臭症は精神病」という解釈でも仕方ありません。しかし、この自臭症の定義に間違いがあったのです。

現在、口臭学会では、軽度の口臭であるにも関わらず精神的に悩む人がいることを認めています。

実際、少し口臭がしているが、その口臭の程度以上に悩んでいる人がいることを認めるようになったのです。

じつは、人も動物です。体臭も口臭もあるのが普通です。誰でも多少は口臭がします。

口腔内の細菌がタンパク質を分解すると臭い物質を作ります。その臭いの原因物質は唾液に溶け込み舌や頬に付着しています。

ところが、会話など緊張する場面になると口腔内が乾燥する。その時に臭いの原因物質がガス化し口臭となるのです。だから、だれでも臭うときがある。

しかし、人は話す距離は1メートル以上離れていることが多いのではないでしょうか?そのため、臭いのガスは空気に分散され相手の嗅覚が感じることができない。これって無臭ではなく臭いを感じることができないだけなのです。

ところが、本人には感じることができます。特に、普段口臭がしていなければ余計に違いが分かるはずです。口臭がない人のほうが、臭いに敏感になります。

これが、神経のずぶとい大人ではなく、思春期の子供であればなおさらです。微量の口臭ガスであっても、自分の口から直接鼻に通るので「臭い」と感じるのです。嗅覚は「臭い」であっても、神経を伝達し脳に到達すると、「こんなにひどい臭いを友達に知られたら大変だ。」とネガティブな感情を起こすことになるかもしれません。

この記事を読まれているあなたも経験があるかもしれませんが、人は恐怖を感じると心臓の脈が早まり体調も悪くなります。ストレスがあると自律神経に影響を与え唾液が出なくなることも分かっています。

自臭症になれば、ほんのちょっとした出来事に対して、大きく反応をしてしまうようになります。「人が咳をした。」とか、「友達がひそひそ話をした。」ということにでも、口臭と結びつけて考えるようになります。そして、実際にその場面になると口臭が発生するのです。(実際は自分自身にしか分からないかもしれません。)

これが、自臭症の実態です。では、どのようにすれば、子供の悩みを解決できるでしょう?

口臭に悩む中高生への親の対応方法

  1. 口臭で悩まれているお子さまには、次のように対処すると良いです。
  2. 口臭は誰でもあることを教える。
  3. この記事や知恵袋などを読んで正しい口臭の知識を教える。
  4. 母と子供でお互いに口臭チェッカーで口臭を調べたり、嗅いで確かめる。(母親も口臭がしていることを分からせる。)
  5. 普段、口臭がしていなくても、緊張やストレスによって一時的に口臭が発生することを知ってもらう。(プロセスを教える)
  6. 口臭予防を効果的に行うために、規則正しい生活や睡眠をとることを教える。
  7. 良くしゃべる、運動することも口臭予防に効果があることを教える。
  8. 起床時と睡眠前には、時間をかけてていねいに歯磨きを行なうことが重要だということを教える。

このことを真剣に子供に教えることで、口臭が予防できるだけではなく、子供との親子関係もよくなると思います。お悩みなら早速実行してみてください。

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