こんにちは、口腔ケアアンバサダー(社団法人 日本口腔ケア学会認定)の上林登です。監修:歯科衛生士 上林ミヤコ
喉に何か引っかかる感じ、詰まる感じ、イガイガする感じが続くと、「これはストレスなのか、それとも病気なのか」と不安になりますよね。
結論からいうと、喉の違和感はストレスや自律神経の乱れで起こることもあります。いわゆる「咽喉頭異常感症」や「ヒステリー球」と呼ばれる状態です。
ただし、喉の違和感はストレスだけでなく、後鼻漏、逆流性食道炎、喉の炎症、膿栓、口の乾燥などが関係することもあります。まれに、喉や食道の病気が隠れている場合もあるため、最初から「ストレスのせい」と決めつけないことが大切です。
この記事では、咽喉頭異常感症とは何か、ストレスとの関係、喉の違和感の見分け方、早めに受診したいサイン、自宅でできるやさしいケアを順番に整理します。
この記事の結論
- 喉の違和感はストレスで起こることもあります。
- ただし、後鼻漏、逆流性食道炎、炎症、膿栓なども確認が必要です。
- 飲み込みにくい、声がれが続く、血が混じる、首にしこりがある場合は、早めに耳鼻咽喉科で相談しましょう。
クリックできる目次
まず確認|早めに耳鼻咽喉科で相談したいサイン
喉の違和感があるときは、まず「急いで確認したほうがよい症状」がないかを見てください。
次のような症状がある場合は、咽喉頭異常感症やストレスだけで判断せず、早めに耳鼻咽喉科で相談しましょう。
| 症状 | 考え方 |
| 食べ物や飲み物が飲み込みにくい | 喉や食道の確認が必要な場合があります |
| 声がれが続く、悪化している | 喉頭や声帯の状態を確認したほうが安心です |
| 血が混じる、体重が減る | 自己判断せず、早めに医療機関で相談しましょう |
| 首にしこりがある | 耳鼻咽喉科で確認することをおすすめします |
| 発熱、強い喉の痛み、咳が続く | 感染症や炎症が関係していることもあります |
上のような症状がない場合でも、喉の違和感が長引く、繰り返す、不安が強いという場合は、一度耳鼻咽喉科で相談すると安心です。
咽喉頭異常感症とは?喉に何かある感じが続く状態
咽喉頭異常感症とは、喉に明らかな異物がないのに、「何かが引っかかる」「詰まる」「締めつけられる」「飲み込みにくい気がする」といった違和感が続く状態を指します。
昔は「ヒステリー球」と呼ばれることもありましたが、現在はこの言葉だけで片づけず、喉、鼻、胃、ストレス、生活習慣などを含めて原因を考えることが大切です。
よくある感じ方には、次のようなものがあります。
- 喉に丸いものがあるように感じる
- 唾を飲み込むと違和感がある
- 食事中は気になりにくいが、何もしていないと気になる
- 緊張したときや疲れたときに強くなる
- 喉の奥がイガイガ、ザラザラする
- 痰や粘液が張り付いているように感じる
このような症状は、ストレスや自律神経の乱れで起こることもありますが、他の原因が重なっていることもあります。そのため、まずは自分の状態を整理してみましょう。
30秒で確認|喉の違和感はどのタイプに近い?
喉の違和感は、原因を一つに決めつけるよりも、「どのタイプに近いか」を見ると整理しやすくなります。
| 近い状態 | 考えられる原因 | 次の行動 |
| 緊張時、疲れた時に詰まる感じが強い | ストレス、自律神経、喉まわりの筋緊張 | 呼吸、休息、睡眠を整える。長引く場合は受診 |
| 鼻水が喉に落ちる感じがある | 後鼻漏、鼻炎、副鼻腔炎 | 耳鼻咽喉科で鼻と喉を確認 |
| 胸やけ、げっぷ、酸っぱい感じがある | 逆流性食道炎、咽喉頭逆流 | 食後すぐ横にならない。必要に応じて内科へ |
| 喉奥のネバつき、臭い玉、口臭が気になる | 膿栓、膿汁、乾燥、口内の汚れの停滞 | 無理に取らず、やさしいうがいと耳鼻科相談 |
| 喉の痛み、発熱、咳がある | 風邪、咽頭炎、扁桃炎など | 症状が強い、続く場合は医療機関へ |
この表はあくまで目安です。複数に当てはまる場合もありますし、自己判断だけでは分からないこともあります。不安が強い場合は、早めに耳鼻咽喉科で確認しましょう。
ストレスで喉が詰まるように感じる理由
ストレスや緊張が続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
自律神経には、体を活動モードにする交感神経と、体を休める副交感神経があります。緊張や不安が強いと交感神経が優位になり、喉や首、肩まわりの筋肉もこわばりやすくなります。
その結果、実際には喉に異物がないのに、喉が締めつけられるように感じたり、何かが詰まっているように感じたりすることがあります。
特に次のような方は、ストレスによる喉の違和感が出やすい傾向があります。
- 心配事が続いている
- 人前で話す機会が多い
- 睡眠不足が続いている
- 肩や首のこりが強い
- 口呼吸や喉の乾燥がある
- 症状を意識するほど、余計に気になる
ただし、ストレスが関係しているように見えても、鼻や胃、喉の炎症が隠れていることもあります。喉の違和感が続く場合は、無理に我慢せず、医療機関で確認することも大切です。
ストレス以外に考えられる喉の違和感の原因
喉の違和感は、ストレス以外にもいくつかの原因が考えられます。
後鼻漏
後鼻漏とは、鼻水や粘液が鼻の奥から喉へ流れる状態です。鼻炎や副鼻腔炎があると、喉に粘液が張り付くように感じたり、咳払いが増えたり、喉の奥がすっきりしない感じが続くことがあります。
鼻づまり、鼻水、痰、喉の奥のネバつき、くしゃみや咳が気になる方は、鼻や副鼻腔も確認したほうがよいでしょう。
関連記事:蓄膿症の臭いは他人にわかる?後鼻漏・膿汁・口臭の関係を解説
逆流性食道炎・咽喉頭逆流
胃酸が食道や喉のほうへ上がってくると、喉の粘膜が刺激され、違和感やイガイガ、声がれ、咳が出ることがあります。
胸やけ、げっぷ、酸っぱいものが上がる感じ、食後や寝る前に症状が強い場合は、逆流性食道炎や咽喉頭逆流も考えます。
関連記事:胃からくる口臭の原因と対策|逆流性食道炎・胃腸不調との関係
膿栓・膿汁・臭い玉
喉の奥に白い塊が見える、喉奥が臭い、口臭が強くなる、飲み込むときに違和感がある場合は、膿栓や膿汁が関係していることもあります。
ただし、膿栓を自分で強く取ろうとすると、扁桃や喉の粘膜を傷つけることがあります。繰り返す場合は、耳鼻咽喉科で相談しましょう。
関連記事:臭い玉の原因と対策|膿栓を無理に取らないための正しい知識
喉の炎症・感染症
喉の痛み、発熱、強い咳、倦怠感がある場合は、咽頭炎、扁桃炎、風邪などの感染症や炎症が関係していることがあります。
痛みが強い、発熱が続く、飲み込みにくい場合は、セルフケアだけで様子を見ず、医療機関に相談してください。
口呼吸・乾燥
口呼吸や乾燥が続くと、喉や口の中の粘膜が敏感になり、イガイガ、張り付き感、ネバつきが出やすくなります。
特に朝起きたときに喉が乾く、口臭が強い、舌が白くなりやすい方は、口の中の乾燥と汚れの停滞も関係しているかもしれません。
喉の違和感があるときにやってはいけないこと
喉の違和感があると、何とかしたくなって強いケアをしたくなることがあります。しかし、次のような行動は、かえって喉や口の中を刺激することがあります。
- 喉の奥を指や器具で触る
- 膿栓を無理に押し出す
- 強いマウスウォッシュを何度も使う
- 舌を奥まで強くこする
- 症状を検索しすぎて不安を強める
- 受診が必要な症状を我慢する
喉の粘膜はとてもデリケートです。違和感があるときほど、強く刺激するより、乾燥を防ぎ、やさしく清潔に整えることを意識しましょう。
自宅でできる喉の違和感ケア
危険なサインがなく、喉の違和感が軽い場合は、自宅でできるケアから始めてもよいでしょう。
ゆっくり息を吐く
ストレスや緊張で喉が詰まるように感じるときは、吸うことよりも「吐くこと」を意識します。
寝る前や違和感が強いときに、口を閉じて鼻から軽く吸い、ゆっくり長く息を吐いてみてください。5回ほど繰り返すだけでも、首や喉まわりの緊張がゆるみやすくなります。
首・肩・胸まわりを軽く伸ばす
喉の違和感がある方は、首や肩、胸まわりが緊張していることもあります。
無理に強く伸ばす必要はありません。肩をゆっくり回す、首を左右に軽く倒す、胸を開くように深呼吸するなど、気持ちよい範囲で行いましょう。
水分を少しずつとる
喉が乾燥すると、違和感やイガイガを感じやすくなります。
一度にたくさん飲むより、日中に少しずつ水分をとることをおすすめします。カフェインやアルコールは乾燥を感じやすくすることもあるため、摂りすぎには注意しましょう。
食後すぐ横にならない
胸やけ、げっぷ、酸っぱい感じがある方は、食後すぐに横になると、胃酸の逆流によって喉の違和感が出やすくなることがあります。
夕食は寝る直前を避け、食後はしばらく上体を起こして過ごしましょう。
鼻呼吸を意識する
口呼吸が続くと、口と喉が乾燥しやすくなります。
鼻づまりがある方は無理に鼻呼吸をしようとせず、耳鼻咽喉科で鼻の状態を確認してください。鼻の通りが整うと、喉の乾燥や朝の不快感が軽くなることもあります。
喉奥のネバつき・膿栓感がある場合の口腔ケア
喉の違和感に、口の乾燥、朝のネバつき、舌苔、膿栓感、口臭が重なる場合は、口の中の汚れや粘液が流れにくくなっていることもあります。
このようなときは、強くこすって取るより、口の中をやさしく洗い流し、清潔に整えることが大切です。
著者として、私は喉奥や舌の違和感がある方ほど、「強く取るケア」ではなく、「流れやすい口内環境に整えるケア」を大切にしてほしいと考えています。
刺激が強いマウスウォッシュやミント系の歯磨き粉がしみる方には、美息美人のような「こすらず薄めて流す洗浄ケア」も、毎日の補助ケアとして使いやすい方法です。
美息美人の基本ケア
- 水180ccに美息美人を1振りします。
- ブクブク・ゴロゴロうがいをして、歯と舌をやさしくブラッシングします。
- 最後に水でしっかりすすぎます。
舌の表面は、こするのではなく、なでるようにやさしく行いましょう。
ただし、美息美人は喉の病気を治すものではありません。喉の違和感が続く、痛みがある、飲み込みにくい、声がれが続く場合は、まず医療機関で確認してください。
美息美人の詳しい使い方は、以下のページで解説しています。
関連記事:美息美人の正しい使い方|こすらず薄めて流す口臭予防ケア
喉の違和感が続くときは何科に行く?
喉の違和感が続く場合、まず相談しやすいのは耳鼻咽喉科です。
耳鼻咽喉科では、喉、鼻、扁桃、声帯などの状態を確認できます。後鼻漏、鼻炎、副鼻腔炎、喉の炎症、膿栓などが関係しているかを見てもらえるため、喉の違和感では最初に相談しやすい診療科です。
胸やけ、げっぷ、胃酸が上がる感じが強い場合は、内科や消化器内科で相談することもあります。
不安が強い場合や、検査で大きな異常がないのに症状が続く場合は、ストレスや自律神経の影響も含めて、医師に相談しながら対応を考えていきましょう。
よくある質問
喉の違和感はストレスだけで起こりますか?
ストレスが関係することはありますが、ストレスだけとは限りません。後鼻漏、逆流性食道炎、喉の炎症、膿栓、口の乾燥などが関係することもあります。長引く場合や不安が強い場合は、耳鼻咽喉科で確認すると安心です。
喉に何かある感じがするのに、検査で異常なしと言われました。
検査で大きな異常が見つからない場合、咽喉頭異常感症、筋緊張、ストレス、乾燥などが関係していることがあります。ただし、症状が変化する、悪化する、新しい症状が出る場合は、再度医療機関で相談してください。
膿栓があると喉の違和感になりますか?
膿栓や膿汁が喉の奥にあると、違和感や口臭が気になることがあります。ただし、自分で強く取ろうとすると喉を傷つけることがあるため、繰り返す場合は耳鼻咽喉科で相談してください。
喉の違和感と口臭は関係ありますか?
関係することがあります。後鼻漏、膿栓、口の乾燥、舌苔、歯周病などがあると、喉の違和感と口臭が同時に気になる場合があります。口臭が続く場合は、喉だけでなく、歯科で歯ぐきや舌の状態も確認すると安心です。
市販薬で様子を見てもいいですか?
軽い乾燥や一時的な違和感であれば、水分補給や休息で様子を見ることもあります。ただし、飲み込みにくい、声がれが続く、痛みが強い、発熱がある、血が混じるなどの場合は、市販薬だけで判断せず医療機関に相談してください。
まとめ|喉の違和感は、ストレスだけと決めつけず安全に確認を
喉に何かある感じ、詰まる感じ、イガイガが続くと、不安になるのは自然なことです。
ストレスや自律神経の乱れで喉の違和感が出ることはありますが、後鼻漏、逆流性食道炎、喉の炎症、膿栓、乾燥などが関係することもあります。
まずは、飲み込みにくさ、声がれ、血が混じる、体重減少、首のしこりなどがないか確認しましょう。気になる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科で相談してください。
受診が必要なサインがなく、乾燥やネバつきが気になる場合は、強くこすらず、やさしいうがいと低刺激の口腔ケアで、喉と口の中を清潔に整えることから始めてみましょう。
次に何をすればいい?
飲み込みにくい、声がれが続く、血が混じる、首のしこりがある場合は、まず耳鼻咽喉科で確認しましょう。
喉のイガイガや咳払いが続く方は、えへん虫が続くときの対処法へ。
喉奥のネバつき、膿栓感、口臭が気になる方は、臭い玉の原因と対策も参考にしてください。
刺激の少ない毎日の口腔ケアを整えたい方は、美息美人の使い方ページをご覧ください。


