臭い玉について、まったく知らないかもしれませんね。臭い玉は、名前のとおり口臭の原因になるかもしれません。そのため、ていねいに歯磨きをしても口臭が治らないと、「臭い玉が原因かもしれない?」と疑ってしまいますよね。でも、口に臭い玉が見えないために不安になる人もいます。
だからといって、臭い玉が出たことのない人に、臭い玉を話題にするのは恥ずかしいですよね。そのため、口臭予防歯磨き粉「美息美人」のお客様からは、「臭い玉は口臭原因になりますか?」「喉に違和感があるのは、臭い玉が原因ですか?」「臭い玉はどこにできるのですか?」など多くの質問が集まっています。
今回の記事は、臭い玉について、口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登が解説しました。
臭い玉とは?
「臭い玉」は膿栓の別の呼び名です。
臭い玉(においだま)は、臭玉(においだま、くさいたま)、匂い玉(においだま)、膿栓(のうせん)扁桃栓子(へんとうせんし)、扁桃結石(へんとうけっせき)など人によっていろんな呼び名で使われています。
臭い玉ってどんな臭い?
臭い玉(膿栓)には、卵の腐ったような匂いがする「硫化水素」や、うんこ臭の「スカトール」などの悪臭成分が含まれているため、臭い玉を潰すととても不快な匂いがします。 こういう理由から「臭い玉」と呼ばれるようになったのでしょうね。
臭い玉はどこから出てくる?
リンパ球の集合体である喉の奥の 扁桃には、細菌を効率よく捕まえるために凸凹している部分があります。 ここに 侵入してきた細菌やウイルスと戦った扁桃組織の炎症産物や、食物カスが膿となって溜まります。 これが臭い玉の正体です。
なぜ臭い玉ができるのか?
臭い玉は、扁桃炎によってできます。慢性扁桃炎になるのは、風邪などからであったり、喫煙や飲酒など扁桃に対する炎症性物質の持続的刺激が原因となります。
慢性扁桃炎には慢性単純性扁桃炎、習慣性扁桃炎、扁桃病巣感染症の3つが含まれています。急性扁桃炎の様な高熱、咽頭痛、嚥下痛はなく、咽頭の違和感、乾燥感、イガイガ、ヒリヒリ感、時に刺激物がしみるなどの症状があります。
引用:順天堂大学医学部附属順天堂医院
臭い玉がよくできる場合は「慢性扁桃炎」のケースが考えられますので、一度、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
習慣性扁桃炎は、急性扁桃炎を年に3〜4回以上繰り返すものです。
引用:関西医科大学総合医療センター
臭い玉はどこにある?
臭い玉ができているかどうかの確認方法は、大きく口を開けて鏡に映します。喉の左右にある扁桃腺のボコボコしている部分にできますが、成長手前であれば、穴の中に隠れているため見えないことがあります。
「臭い玉」は、通常は食事のときに飲み込んでしまったり、咳やくしゃみをした時に排出されます。
下図で、喉の左右にある白いものが、臭い玉(においだま)です。このように、臭い玉は扁桃腺のくぼみに出来ます。
>>臭い玉(膿栓)が溜まる場所はこちら
臭い玉 いつもある?
臭い玉ができるのは個人差があり、いつも同じところにできるという人がいます。臭い玉ができやすい場合は、扁桃の凹みが大きいとか、扁桃のデコボコした穴が曲がっていて膿や細菌のカスがたまりやすい形状をしていることが考えられます。
臭い玉がよくできる場合は、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎による「後鼻漏」があり、ドライマウスが影響しているケースが多いです。
臭い玉はどうやって取る?
通常、臭い玉は自然と取れてしまうものなので、ほっておいても問題ありませんが、いつまでも取れなく、喉に違和感があるとか、口臭で困っている場合は、耳鼻科医院に相談しましょう。
耳鼻科の治療では、吸引やピンセットで取り除く、扁桃腺を圧迫して押し出す、扁桃を洗浄するといった処置を行います。
取りづらい膿栓でお困りでしたら、こちらの記事『取れづらい膿栓が簡単に取ることができる5つの方法とは?』でご覧ください。
臭い玉が原因で起きる病気
2014年10月22日(水曜日)に放送された『NHK ためしてガッテン』では、臭い玉(膿栓)が溜まり、腎臓病(IgA腎症)や掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という皮膚病になった患者さんの例を紹介していました。
原因は免疫の暴走とのことです。体に異常がある時には受診することが大事ですが、その時に「膿栓が頻繁に溜まる」ことも説明されると良いと思います。
膿栓が原因で起きる病気には、、腎臓病、肩こり、心臓病、肌荒れ、大腸炎、関節炎、目の病気などがあります。
臭い玉に関するよくある質問
臭い玉を見たことがない人が多いために、「見えないけど、どこにできる?」と場所を聞いたり、「歯医者や病院、どこに行けばいい?」と取り方(治療方法)についての質問が多いです。
昨晩、71歳の兄から電話がかかってきました。「喉に白い塊ができたけど何やろ?」
細かく症状を聞くと、「喉に何かが引っかかっているようで違和感がある。」、「痛みも熱もないが、唾を飲むと喉がイガイガして少し痛くなる。」
(兄)「喉の癌じゃあないかと心配なんよ。」
(私)「白い塊はどこにある?」と聞くと、
(兄)「扁桃腺の所にあるけど、見えにくいなぁ。」
もし、あなたも(私の)兄と同じ症状で、扁桃腺に白いものが見えたら、膿栓の可能性が高いです。
引用:喉の白い塊って知っていますか?
今回の記事は、Q&A方式で、臭い玉の「よくある質問」にお答えさせて頂きます。是非ご参考にしてください。
Q)喉がイガイガするのは臭い玉があるからですか?
【膿栓がたまると起きる違和感】
臭い玉があると喉の奥に物がつかえている感じがする、喉の壁に粘液がべったりと付着したような感じがあったり、喉に「えへん虫」がくっつきイガイガする感じがするかもしれません。
そのため、臭い玉が取れるまで待つ間、喉に違和感があるかもしれません。喉の違和感が続く場合は、臭い玉が原因のことが多いです。だからといって、過剰に心配するものではありません。
「臭い玉」は、風邪をひいたり体調の不良などから免疫が低下すれば、かんたんにできるものだからです。たとえ、「臭い玉」が一時的に出来ても、飲食や咳などによって自然に取れます。
ところが、臭い玉が取れないと、喉の違和感も続き慢性化することがあります。また、人によっては、臭い玉がよくできる場合があります。詳しくは「臭い玉が喉にできる人とできない人の特徴とは?その違いについて教えます」をご参考にしてください。
Q)臭い玉を取りたいのですが、どうすれば良いですか?
臭い玉を自分で取るのはよくありません。
臭い玉を自分で取らないようにしてください。箸やピンセットを使って臭い玉を取るとばい菌に感染します。舌で臭い玉を取っている人もいますが、舌にはばい菌が多量にあるので炎症を起こし、かえって臭い玉のできる原因になります。
また、臭い玉を取ると、今まで臭い玉のあった部分に空洞ができて新しく臭い玉がたまりやすくなります。臭い玉は自分で取らないことが大事です。
臭い玉のできる大抵の原因は、慢性扁桃炎によるものです。扁桃炎になりやすいと臭い玉もたまりやすいということを分かってください。臭い玉を除去したいかもしれませんが、重要なのは根本原因の治療と予防です。アルカリイオン水でうがいを行うと、臭い玉の除去と予防が期待できます。
口臭がドブ臭でもアルカリイオン水うがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・
Q)臭い玉が取れないのですが、どう対処すれば良いですか?
臭い玉は、タイミングがくれば自然と取れるので、じっくりと待ちましょう。
臭い玉は、穴の外に出てきて扁桃の粘膜にくっつきますが、臭い玉がこの状態になると食事や咳などによって容易に取れます。
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Q)喉の奥にある白いものが臭い玉でしょうか?
臭い玉は扁桃のいんかという窪み(穴)の中にあるため、見えないことの方が多いです、
だから、口臭原因になるかもしれない臭い玉のことが分かっても、どこにあるのか臭い玉が存在する場所がわからないのではないでしょうか?
臭い玉は、扁桃(へんとう)にできます。しかし、人によっては見えないことがあり、「臭い玉がないけれど、喉から口臭がしている。」という人がいます。
臭い玉は、扁桃(へんとう)の小さな穴の中にでき、大きく成長すると押し出されて外に現れます。そのため、見えないことが多いです。
Q)口臭があるのは、臭い玉があるからですか?
喉から口臭がしている場合には、臭い玉ではなく膿汁(のうじゅう)が口臭原因になっているかもしれません。
→喉の奥がネバつくのは膿汁が原因だった!?膿汁を出なくする方法とは?
口臭原因は口内にあることの方が多いです。口臭が治らないからといって、すべて臭い玉が口臭原因というわけではありません。
歯槽膿漏(重度歯周病)になり歯ぐきから出ている膿が臭いかもしれません。
→歯間ブラシが血臭い!その原因と取り方について現役の歯科医が教えます。
舌苔(ぜったい)で舌が白くなり、口臭がしていることもあります。
→舌が白い人は舌苔です。舌苔を取り除く7つの方法とは?
このように、口臭原因は人によって様々です。ですから、口臭がしているかといって、原因を臭い玉に決めつけるのはよくありません。自分の口臭症状を分析して本当の原因を見つけてください。
鼻と喉からの口臭の場合は、後鼻漏が原因のこともあります。
→ 後鼻漏が口臭の原因だった!?後鼻漏を市販の薬で治す方法を教えます
まとめ
「口臭があるから臭い玉を除去したい」という方が多いのですが、臭い玉は見えないかもしれません。臭い玉が見えないのは、扁桃のくぼみに隠れている方が多いからです。
だから、臭い玉が見えないけれど口臭がある!その場合に多いのは膿汁です。膿汁があると下水臭のような口臭が出ます。
臭い玉を除去したいかもしれませんが、口臭を予防するためには臭い玉と膿汁を予防することが大切です。予防方法としてはうがいと歯磨きケアが効果的ですが、アルカリイオン水がおすすめです。アルカリの作用でたんぱく質からできている臭い玉や膿汁が良く取れます。
臭い玉が見えないけれど喉が臭い場合には、アルカリイオン水でうがいを行ってみてはいかがでしょう。