膿栓を取りたい
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
口臭の元になる膿栓(臭い玉)は除去しても産生するため、多くの医師が根本原因となる病気の治療を必要とすることを報告しています。 本記事では、膿栓が引き起こされる可能性のある原因についても説明し、予防方法や治療の処置も説明します。
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膿栓(臭い玉)の原因
膿栓(臭い玉)とは、膿(菌やウイルスと戦った後の免疫細胞の死骸)と食べカスなどが固まり、扁桃の凸凹した小さな窪みに蓄積したモノです。
膿栓ができる扁桃はリンパ球が集まっていて、口から入って来る細菌・ウイルスと常に戦っているため、膿栓は風邪やインフルエンザでもできます。
膿栓は飲み込んでしまう事が多いのですが、たまに咳やくしゃみで口内にポロっと落ちてくる事があります。潰すとイヤなにおいを発するので、臭い玉(においだま、くさだま、くさいたま)と呼ばれる事も。
膿栓は蓄膿症(後鼻漏)で慢性扁桃炎の人ほどできやすく、唾液量が少なかったり、イビキをかく人ほど出来るので、予防するためには耳鼻科治療と生活改善が重要です。
慢性単純性扁桃炎は 急性扁桃炎から移行する場合と、喫煙・飲酒・化学物質の吸入など慢性咽喉頭炎様の扁桃に対する炎症性物質の持続的刺激が原因となります。(中略)咽頭の違和感、乾燥感、イガイガ、ヒリヒリ感、時に刺激物がしみるなどの症状があります。
膿栓が毎日のように出たり、たくさんの量が出る人はこんな人に多いです。
膿栓ができやすい人
- 慢性扁桃炎(耳鼻科疾患、後鼻漏など)
- ドライマウス症(唾液の分泌が少ない)
- 口呼吸
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膿栓(臭い玉)の症状
膿栓の主な症状は、のどの違和感と口臭です。のどがイガイガしたり、ドブのような臭いがするかも。
膿栓は喉の両脇にある扁桃腺の「いんか」や「腺か」と呼ばれるこぶのようにブツブツとしている穴の中に溜まります。
膿栓の大きさは、小さいもので1ミリ程度の大きさから大きいもので5ミリ程度です。稀に1センチほどの巨大なものまであるため、喉に違和感を生じますが、取れるとウソのように消えてしまいます。しかし、膿栓(臭い玉)を取り除いても、膿(うみ)が残っていると臭いが続きます。
喉が臭い時は、膿が痰に混じり、のどの粘膜に付着しているからです。
膿汁について
舌圧子にて前口蓋弓下部あるいは扁桃を2~3度圧迫して腺窩より栓子又は膿様分泌物の排出を認めたものを全て膿栓陽性とした。従つて私の言う膿栓とは,厳密には栓子, 膿汁を併せたものの事である。
膿栓を除去しないとどうなる?
膿栓は放置しても健康害がないので除去する必要はありません。膿栓は、自分で取ることもできますが、喉を傷つけたり炎症を起こして口臭が悪化します。自分で膿栓を除去することは危険なので止めてください。
関連記事:臭い玉(膿栓)の取り方を検証!ためしてガッテンやYouTubeなど
たいていの膿栓は、無理に取らなくても自然に取れてしまいます。食事中に食べ物と一緒に飲み込んだり、咳やくしゃみで取れてしまいます。
引用:膿栓(臭い玉)の 取れる タイミング | 自然に取れるまで待つ
膿栓は知らないうちになくなって(取れて)しまうものですが、口臭や違和感が治らない場合は耳鼻咽喉科でご相談されてはいかがでしょう。
膿栓の主な治療は、圧迫・吸引による除去と洗浄で、うがい薬や抗生物質が処方されます。膿栓をできなくするための扁桃除去手術を行うケースもあります。
膿栓の予防方法
膿栓対策では、予防することが最も重要です。なぜなら、リンパ組織がある以上、除去しても再発するからです。慢性扁桃炎の患者さんの場合には、除去しても膿栓がすぐに出るため、取らないお医者さんもいます。
口臭をしないようにするためには、膿栓をできないように予防することが大事です。そのためには「耳鼻科疾患」の治療を受けることが先決ですが、小まめにうがいを行ったりガムを噛むと有効です。
膿栓は口や喉が乾燥すると生じやすいので、唾液を多く分泌させると予防になります。
【臭い玉(膿栓)の予防】
- 唾液の分泌を促す(よく噛む、水分摂取、唾液腺マッサージ、口呼吸を鼻呼吸に変えるなど)
- うがい(喉うがいで洗浄する)
- 小まめに水やお茶を飲む(口内と喉を洗浄する)
>> 膿栓、臭い玉が簡単に取れるアルカリイオン水うがいとは?
口臭の原因は膿栓だけではありません。歯周病や歯垢など口内に原因が隠れていることが多いので、歯科検診や歯のクリーニングを受けたり、お家での歯磨きを充分に行なうことをおすすめします。
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☆この記事はリンクフリーです。膿栓で悩まれている方のお役に立ててくだされば幸いです。