臭い玉が取れない!その原因はコレ!対策はこうすれば良い

耳鼻咽喉科医師

臭い玉(膿栓)が取れないと困っている人がたくさんおられます。YAHOO!知恵袋で「臭い玉」と検索すると、「臭い玉の取り方を教えてください。」という質問が多い。

そして、「口臭がしているが、歯医者では問題ないといわれました。臭い玉が口臭原因だと思うが、臭い玉が見えません。どうすれば取れますか?」というような質問がいっぱいあります。

ところが、「臭い玉が取れない。」という質問の答えを見ると、誤ったアドバイスがあまりにも多いことに驚きました。臭い玉は、扁桃というデリケートな粘膜部分にできるので、自分で取ろうとすると粘膜に傷をつけるので危険です。そのようなことにならないように、今この記事を書いています。

今回は、「臭い玉が取れない」とお困りのあなたに解決していただくために、臭い玉が取れないのはどうしてなのかということと、正しい取り方をお伝えします。ぜひご参考にしてください。

臭い玉(膿栓)が見えない

ドライマウスの女性

口臭がするけれど、臭い玉が見えないという人がいます。こういう場合の多くは、次のような理由からです。

歯科で診てもらったし、耳鼻科や内科でも診てもらったが問題がない。でも、口臭がしているのだから臭い玉ができているはずだ。

このように、口臭の原因は臭い玉に違いないと決めつけている人が多いのです。

どうして、このように考えるかというと、ネットで「口臭原因」について検索すると、必ずといっていいほど「臭い玉」が出てくるからでしょうね。

しかし、口臭原因は「臭い玉」でないことが多いです。というよりも、臭い玉じたいが、直接の口臭原因になっていないからです。

喉から口臭がする場合には、臭い玉のもととなっている「臭い粘液(膿汁)」が、口臭の原因になります。詳しくは、『喉が臭い!…原因が分からない。…どこに行けば?臭い玉など7つの原因』をご参考にしてください。

たまに出るのに臭い玉が見えない

咳払いする女性

臭い玉は、突然咳やくしゃみをした時に出ることがあるので、はじめて見る不思議な物体にびっくりするかもしれません。わたしもはじめて臭い玉が出た時には、不思議さと臭さにショックを受けたものです。でも、それ以来臭い玉が出てきたことはありません。

私と同じ経験をした人の中には、臭い玉が出たことがショックで、「他にもたくさんの臭い玉ができていたらどうしょう?」と不安になる人が多くおられます。

そのため、「臭い玉を取りたい!」でも、喉の中を見ても臭い玉が見えないことに不安がつのるのでしょうね。

他にも、次のような方がおられます。「口臭が治らないのは臭い玉ができているからに違いない!」でも、どう探しても臭い玉が見つからない。どうすれば臭い玉を取れるのだろうと。

臭い玉はこんなところに隠れています

臭い玉(膿栓)は、扁桃(へんとう)のいんかという穴の中でできます。扁桃は、細菌やウイルスをやっつける免疫を出すための組織です。ですから、風邪をひいたり、喉が痛むと、すぐに免疫が分泌されます。

扁桃の穴では、毎日この繰り返しがおこなわれているのです。だから、分泌された粘液(免疫)にいろんな汚れがまじり固まり大きくなる。これが臭い玉(膿栓)と呼ばれるものです。

増えると、扁桃の穴から押し出され扁桃の表面に出てきます。これって、耳垢ができるのと似ていませんか?耳垢も増えると、ぽろっと出てくることがあります。

扁桃の外に出てくっ付いている臭い玉は、食事をしたり唾液を飲み込むと、一緒に飲み込みます。だから、見えている臭い玉は自然に取れるものです。たまに、しつこく付着している臭い玉が見えて、それが悩みを生むのですね。

このようにして、臭い玉は、扁桃のいんかという穴の中に隠れています。だから臭い玉が見えてなくても、耳鼻科で器具を使い扁桃を圧迫すると、臭い玉(膿栓)が出てくることがあります。

臭い玉を取るのは危険

臭い玉が見えると、自身で取ろうとする人がおられます。少し無理をすれば、臭い玉は取れないことはありません。しかし、喉の壁は柔らかい粘膜でできています。そのため、器具で簡単に喉に傷が付いたり、汚れた手指を入れることによって、ばい菌に感染し炎症を起こすことがあります。

それでは、多くの人たちがおこなっている臭い玉の取り方と危険性についてご説明します。

臭い玉を直接指で取る…臭い玉が付いている扁桃を指で押すと、むにゅと出るかもしれません。でも、調子にのって強く押さえるとえづくことになります。また、爪で喉の粘膜を傷つけたり、指に付着している菌が感染することがある。

お箸、ピンセット、耳かきで取る…これら硬く先端がとがっている物を使い臭い玉を取ろうとすると、粘膜に傷をつける可能性が高くなる。また、えづきやすいです。この方法で出血する人もあるので決してこれらで臭い玉を取ろうとしてはいけません。

綿棒で取る…綿棒は清潔ですし、先が柔らかいので安全のようですが、棒の部分が短いために、喉の奥にある臭い玉を取るのが難しい。そのため、かえって粘膜を強く突いてしまうかもしれません。

歯ブラシでこすって取る…歯磨きのついでに臭い玉を取ろうと歯ブラシでこすり取ろうとする人がいます。しかし、歯ブラシには菌がいっぱい付着しています。そのため、扁桃炎を悪化させよけいに臭い玉ができる原因になります。

ウォーターピックで取る…水流で歯間の汚れを洗浄するウォーターピックを使う人がいます。ウォーターピックを喉に入れると臭い玉がどこにあるのか見えなくなります。また、水流が強いので、使用後に喉がひりひりと痛みます。喉粘膜が痛み炎症がおきると、今まで以上に臭い玉ができるようになります。

シリンジで取る…喉の入り口に臭い玉があれば、取れるかもしれませんが、見えない部分の臭い玉を取ろうとして、粘膜を傷付けたという人がいます。

このように、どの方法でも喉を傷付ける、出血する、炎症をおこし扁桃腺が腫れる、高熱が出るというリスクがあります。

それだけではありません。喉にばい菌が感染したり炎症がおきることで、今まで以上にたくさんの臭い玉ができるようになるということを知っておいてください。

だから、臭い玉は自分で取らないほうが良いのです!

本当の口臭原因は臭い玉よりも粘液(膿汁)

粘液のイメージ

口臭がする原因は、臭い玉のせいだと思っている人が多いですが、臭い玉は考えているほど口臭の原因にはなっていません。

臭い玉に鼻をくっつけて嗅いだり、つぶすと臭いです。ところが、臭い玉を離れて嗅いでみると、それほどニオイは伝わってきません。その理由は臭い玉が固形だからです。そのため、喉の奥にある臭い玉が、強い口臭になるようなことは少ないのです。

多量に臭い玉ができ、食事をしない、会話をしない、口を開かない、という生活をしていれば、口腔に臭いガスがたまるので、口を開いたときに口臭が出るかもしれませんが、そのような人は少ないでしょう。

臭い玉は、その程度のものです。しかし、臭い玉の元になる粘液(免疫)に膿が混じると膿汁(のうじゅう)となり、強烈な悪臭を放ちます。

喉に痰のようなものがあり、咳やえへん虫がよく出るときは、膿汁(のうじゅう)が原因かもしれません。詳しくは、『えへん虫で喉がイガイガする!その原因は膿栓、アレルギー、ストレス、風邪、喉の炎症、、、』をご参考にしてください。

膿汁(のうじゅう)は、粘液のため痰と間違えやすいです。粘液ですから、口に入り唾液に混じりやすいのです。そうすると、膿汁に含まれているニオイや細菌が唾液に混じる。その臭い唾液が舌粘膜、歯ぐき、口腔粘膜に付着する。膿汁が原因で舌苔(ぜったい)ができることはよくあります。舌の奥が白くなるのは、そのためです。

このように、口臭が強くなるとか舌苔(ぜったい)が出来るのは、膿汁(のうじゅう)なのです。詳しくは、『膿汁(のうじゅう)が本当の口臭原因!膿汁は膿栓より臭い!』をご参考にしてください。

臭い玉が出来た時の対策と予防

臭い玉は、風邪をひくとできるような誰にでもできる物です。ですから、臭い玉が一つや二つできても、過剰に心配する必要はありません。それで口臭がするようなものではなく、ほっておいても自然に取れてしまうものです。

ただし、多量の臭い玉が見えているとか、毎日臭い玉が出てくるというような場合は、扁桃腺炎など喉の疾患が考えられます。そのような場合は、放置しないですぐに耳鼻科を受診されることをおすすめします。

耳鼻科で問題がない場合でも、臭い玉がよくできるケースがあります。慢性副鼻腔炎や鼻炎による後鼻漏などがあると、臭い玉や膿汁が出るので口臭も強くなります。詳しくは、『鼻の中が臭い!原因不明の場合は蓄膿症に注意、「3割の裏にある後鼻漏」』をご参考にしてください。

副鼻腔炎のほかにも、口呼吸をしているために、喉が乾燥し臭い玉や膿汁ができることがあります。口呼吸をしていないと答える人がいますが、鼻炎で鼻が詰まっていたり、いびきをかく人の場合には、寝ているときに無意識に口呼吸になります。ですから、口呼吸になっている場合は、鼻呼吸になおすことが臭い玉と膿汁の予防になります。詳しくは、『膿栓(臭い玉)は誰にでもできる?根本的原因はコレ!』をご参考にしてください。

まとめ

歯磨きをしても口臭が消えない。歯医者にかかっても口臭が治らない。耳鼻科や内科でも問題ない。そのような時に疑ってしまうのが「臭い玉」かもしれません。

だから、臭い玉を取りたい。でも見つからないと。

しかし、臭い玉はだれでもできるものです。そして、普通はほっておいても取れてしまうもの。

その臭い玉を無理に取ろうと喉に異物を突っ込むと、喉を傷付けばい菌が感染します。また、デリケートな喉の粘膜を指で押さえると、扁桃が腫れることもあります。

その結果、臭い玉がよけいにできることになります。このようにならないためにも、自分で臭い玉を取らないことです。気になる場合は、耳鼻科で診てもらうことが大切です。

臭い玉の予防方法としては、喉を清潔にすることが一番重要です。そのためには、喉のうがいを行うこと。喉のうがいについては、こちらの記事『うがいで膿栓(臭い玉)を効果的に取る5つのポイント』をご参考にするといいです。

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