口臭がドブ臭い原因と改善方法
口腔ケアアンバサダー(社団法人日本口腔ケア学会認定)の上林登です。
口臭がドブ臭いと感じると、周りの人とのコミュニケーションがしにくくなるだけでなく、自分自身も不快な気持ちになってしまいます。口臭の原因はさまざまで、口腔内の細菌や歯磨き不足、食生活やタバコなどが考えられます。
本記事では、口臭がドブ臭い原因について詳しく解説し、口臭を改善するための方法を紹介します。正しい知識を身につけて、健やかな口臭を手に入れましょう。
参考:「口臭」に関するQ&A
ドブ臭い口臭とは
口臭の原因となるVSC(揮発性有機化合物)は、口腔内の細菌がたんぱく質を分解する際に発生するもので、一般的には腐敗臭や悪臭に近い匂いがします。具体的には、生ゴミや汚水、下水道などのようなドブ臭い匂いを持つことが多いです。
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口臭の原因となるもの
口臭の原因はさまざまで、口腔内の細菌や歯磨き不足、食生活やタバコなどが挙げられます。ここでは、口臭の原因となる要因を詳しく解説し、口臭改善のヒントをお届けします。
ドブ臭い口臭がしている場合は、膿栓(のうせん)などのように口腔以外に原因があることもあります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
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口腔内の細菌
口腔内には様々な種類の細菌が存在しており、その一部が悪臭を発する物質を産生することがあります。口腔内には、口臭の原因となる硫化水素やメチルメルカプタンを生成する細菌が多く含まれていることが知られています。このため、口内細菌を減らすことが口臭の改善につながると言われています。
出典:「口臭に関与する口腔内細菌叢の多様性解析」
福岡歯科大学総合歯科学講座総合歯科学分野1), 九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座2
歯磨き不足
歯磨きを怠ると、口腔内には食べカスや歯垢がたまり、細菌の繁殖を助長します。特に、舌や歯茎などの歯磨きが難しい部分が十分に清掃できていないと、口臭の原因になります。歯磨き不足は、歯周病や虫歯などの口腔トラブルの原因にもなるため、定期的な歯科検診や適切な歯磨きを心がけることが重要です。
食生活
口臭の原因となる食べ物は多岐にわたりますが、特にニンニクやタマネギ、コーヒーやアルコールなどが挙げられます。これらの食べ物に含まれる成分が、口腔内に滞留し、悪臭の原因となります。また、食べ物の嚙み方や食べ方にも問題がある場合があります。繊維の多い食材を選ぶなど食生活を見直し、栄養バランスの良い食事を心がけることが、口臭改善につながります。
タバコ
タバコは、口臭の原因となるだけでなく、歯肉炎や歯周病、口内炎などの口腔トラブルのリスクを高めます。特に、ニコチンやタールなどの有害物質が、口腔内に長時間滞在することで、口臭を引き起こします。また、喫煙によって口腔内の細菌バランスが崩れ、口臭の原因となることがあります。
口臭の改善方法
口臭の改善には、口腔内の清潔に配慮し、適切な口臭対策を行うことが大切です。ここでは、口臭の改善方法を詳しく解説し、口腔内の健康を保ちながら、快適な口臭対策を行うヒントをお届けします。
正しい歯磨きと口腔ケア
口臭対策の基本は、正しい歯磨きと口腔ケアです。歯磨きは、歯ブラシで歯面や歯の間、歯周ポケットを十分に磨くことが重要です。また、歯磨きだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯垢や食べカスをしっかりと除去することができます。さらに、舌ブラシやマウスウォッシュなどを使用して、舌面や口腔内の残り香を取り除くことも有効です。
口臭対策グッズの使用
口臭対策グッズを使用することで、口腔内の清潔を保ち、口臭を防止することができます。具体的には、口臭対策用のマウスウォッシュやスプレー、口腔用消臭シートなどがあります。これらのグッズを使うことで、口腔内を清潔に保ち、口臭対策を行うことができます。
生活習慣の改善
口臭の原因となる食生活やタバコの摂取を減らすことで、口臭を改善することができます。特に、タバコは有害物質を含んでおり、口腔内の細菌のバランスを崩すことがあるため、禁煙を心がけることが重要です。また、水分補給を十分に行うことで、口腔内の乾燥を防ぎ、口臭対策につながるとされています
口臭の予防方法
口臭は、日々の生活習慣によって引き起こされることが多いため、予防が大切です。口臭の予防には、正しい歯磨きや口腔ケア、食生活の改善、水分補給、喫煙の避けるなどが重要です。これらを意識して実践することで、口臭を予防し、健康的な口腔を保つことができます。
歯科医師による口臭治療
口臭が気になる場合、歯科医師による治療を受けることもできます。歯科医師は、口臭の原因に合わせた治療法を提案し、口腔内を清潔に保ち、口臭を予防するためのアドバイスを行います。また、口臭が歯周病や虫歯などの病気によって引き起こされている場合は、病気の治療が必要になることもあります。歯科医師に相談して、適切な治療を受けることで、口臭を改善し、健康的な口腔を保つことができます。
まとめ
ドブ臭い口臭になる原因には、舌苔、歯周病、膿栓などがあります。そして、口臭がひどくなる要因としては、喫煙、飲酒、副鼻腔炎や扁桃炎などの耳鼻科疾患があげられます。
歯科疾患や耳鼻科疾患が口臭の原因になっているのであれば、早目に病院を受診することをおすすめします。診察して問題がなければ内臓など全身性の病気のことも有るので、その際に相談されてはいかがでしょう。
口臭ケアのポイントは、舌苔の清掃を行なうことです。歯垢を落とすことを意識してブラッシングすることが大切です。デンタルフロスや歯間ブラシを使用したり、洗口液でうがいを行うようにしましょう。
また、3ヶ月に一度は歯科で定期検診を受け、歯石除去や歯のクリーニングをしてもらうことで、さらに口臭予防が期待できます。
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